目にも鮮やかでフォトジェニック！ロシアに行ったら食べるべき定番ロシア料理

ロシアには寒い国ならではの沢山の種類のスープがあります。どれもお野菜をふんだんに使っていてしっかり野菜ダシが効いていてヘルシーな日本人好み。身体の芯から温まります。
フランスのコース料理の原点とも言われるロシア料理のコースでは、大体前菜と共に食事の初めに出てきます。

みなさんおなじみのボルシチは鮮やかな赤いビーツ(砂糖大根)の色が印象的。
ほんのり甘くて、身体にもいいスープです。日本で言う青ネギの様なディルというハーブはロシア料理にふんだんに使われていて、なくてはならない存在。たっぷり入れて頂きます。
スメタナ(サワークリーム)はお好みで。
味噌汁と同じく、ロシア家庭それぞれの味があり週に一回は必ず作るのだそうです。

たっぷりの野菜と魚の伝統的なスープです。サーモンやスズキなどいろいろな魚を使います。

野菜が少なくなる寒い冬用に保存している塩漬けのきゅうりを使った酸味のあるスープです。さらにレモンやオリーブの実など具沢山です。さっぱりとやみつきになる味です。

ホームパーティーではスープが終わると、いよいよメインやサラダが大皿で並びます。ここまでで結構お腹は満たされるのですが、意外にもそんなにコッテリしていなくてつい進んでしまいます。

脂ののったサーモンのステーキや、日本でおなじみのビーフストロガノフも是非本場で食べていただきたいのですが、お薦めなのはキエフ風カツレツ。
モスクワでカツレツというと日本でいうハンバーグのようなものが出てきますが、旧ソ連圏キエフのカツレツは全く別のもの。
鶏肉を目の細かいパン粉の衣で揚げたいわゆるチキンカツですが、中に包まれたバターがナイフを入れるとトローっと出てきて豊かな風味が広がります。バーターと共にハーブを包んでいるものもあります。これが絶品です。

ロシア人が気軽な軽食としてよく食べるのが日本でいう水餃子。ペリメニです。
餃子よりも皮がモチっと厚く、中から肉汁があふれます。中身の具は種類豊富で、きのこ、ジャガイモ、サーモン、チーズ、そしてデザート用にジャムなどが入ったものもあります。スメタナ（サワークリーム）をつけていただきます。
スーパーの冷凍食品コーナーには必ず豊富に並んでいます。日本風に醤油をつけて食べたり、スープに入れたり、鍋の具材としても重宝します。

サラダもロシア料理になくてはならないもの。色々並んでいると目にも賑やか。沢山の種類がありホームパーティーでは二、三種類出てきます。
ドレッシングを使う習慣はなくマヨネーズ、スメタナ（サワークリーム）和えや、シンプルに塩とオイルなど。
新年のパーティーで食べるオリビエサラダは日本のポテトサラダの原型とも言われています。

収穫物が季節に左右されるロシアで年中スーパーで買える代表的な野菜は鮮やかな赤のビーツ（砂糖大根）とホクホクのジャガイモ、甘い人参。それらを使ったのが、毛皮を着たニシン(セリョートカ　バト　シューバ)と命名されたサラダ。
カラフルなレイヤーが綺麗なサラダケーキのようで、パーティーに欠かせません。
色々な作り方があるようですが、ロシアの一般家庭なら何処にでもあるというチョルカというすりおろし器を使って小さくされた野菜や卵がまるで雪のように口の中で溶けて驚きの美味しさです。

デザートはロシアで欠かせないもの。ほぼ毎食後男女共に紅茶と一緒に楽しみます。パーティーでは果物などと共に食事と同じぐらいのバラエティーでたくさん並びます。

こちらも有名なロシアの代表選手、ピロシキ。
ロシアには日本で知られているカレーパンタイプの揚げたものより、焼いたものが主流です。生地もパン生地だけでなく、パイのような生地のものもあります。中の具も肉、魚、野菜、チーズ、果物など様々。
パーテーィーなどで出てくる大きくて切り分けるようなものはピローグといいます。英語ではパイと訳され、ロシアにある惣菜パン、菓子パンのようなものほぼ全体をピロシキ（ピローグ）というようです。
こちらも各家庭で引き継がれてきた味があるようですが、大都会モスクワの中心では専門のカフェが沢山あります。又、宅配ピザのようなデリバリーショップやスーパーでも中のパン屋さんが手作りのものを置いているところもあります。ロシア人にとってはなくてはならないものですから、厳しい舌に認められた美味しいと評判のお店で是非味わってくださいね！

ロシアといえばブリニ、ロシアパンケーキです。日本ではふっくらとしたアメリカンパンケーキが主流ですが、こちらはフランス系でクレープという感じ。
生地に入っているケフィールが独特のもっちり感で何枚でも止まらない美味しさです。
家庭それぞれで自慢の生地の配合があるようですが、焼き上がり後はフランスのガレット同様たっぷりのバターで仕上げています。
中にはりんごジャム、チェリーのジャム、トボロク（カッテージチーズ）、などをたっぷり包んだものもありますが、シンプルに蜂蜜だけで食べたりもします。
軽食としてもよく食べますので、ひき肉やきのこを包んだものもありますし、サーモンのオイル漬け、いくら、キャビアなどを乗せて食べたりもします。
どちらもたっぷりのスメタナ（サワークリーム）との相性バツグンです。

チーズケーキのようなパンケーキでセルニキというお菓子
トボロク(cottage cheese)がたっぷり入っています。ロシアの乳製品は美味しく、ロシア人の食生活に欠かせないものです。

いかがでしたか？
その他にも前菜やブリニと共に出てくる、サーモンやニシンのオイル漬け、キャベツやハーブの効いたきゅうりトマトのピクルス、付け合せのクリーミーなポテトや蕎麦の実を茹でたグリーチカなど日本には無いようなものも沢山。
旧ソ連国の食文化の影響もあって、東欧的なスパイスもふんだんに使われていたりして、とても豊かです。

又、国の影響を受け、外食文化よりも家庭料理が大切にされていますので、お料理の上手な女性が多く同じメニューでも家庭により全く違うレシピが大切にされていて、お客様を招いて自慢の料理を披露し、暖かいおもてなしを大事にしています。
寒い国ですが心からあたたまるロシア料理の数々はどれもお勧めしたいものばかりです。