熊野古道を歩くならココ！おすすめの散策コース(発心門王子～熊野本宮大社)

世界遺産「熊野古道」の中でも、田辺市から熊野三山へと続く中辺路は、江戸時代の一里塚や熊野権現をまつった末社である九十九王子などが残る、古い歴史を感じられる道として人気です。
今回ご紹介するのはその中辺路のクライマックスでもある発心門王子～熊野本宮大社コース。こちらコースでは棚田や茶畑などの美しい景色を眺められ、古い石畳の上を歩くことができます。休憩所などもあるので初心者にもおすすめですよ。

赤い社の発心門王子は、九十九王子の中でもとくに格式のある五体王子の1つ。仏の道へと帰依する心がおこる入口という意味の発心門は、熊野本宮大社の神域への入口でもあります。

豊かな自然を楽しみながら歩くことができると人気の熊野古道。こちらの発心門王子周辺にも花をつける木々や、秋になると紅葉の美しい姿を見せてくれる木々がたくさん。四季折々の景色が楽しめますね。

発心門王子から舗装道を通り、集落を抜けて30分ほど行くと、平安時代に社が建立されたといわれる水呑王子があります。石碑の横にある小さなお地蔵さまは、拝むと腰痛がよくなると地元の人々の信仰をえているのだそう。

こちらは昭和48年に廃校となった学校の横にあり、水飲み場とトイレがあるので休憩所としてはうってつけですよ。

昔、徒歩で京都から熊野三山に参拝していた人々は、12日間ほどかけてこの伏拝王子まで到着しました。ここからは遠くにではありますが、熊野三山のうち最初の目的地である本宮大社の旧社地の敷地が見えたのだそう。そのため感激した人々が「伏して拝んだ」ことから伏拝王子という名前がつきました。

熊野古道小辺路と中辺路が合流するポイントにある三軒茶屋跡。ここまでは舗装道も多くありますが、ここからは古い石畳の道など熊野古道という言葉を強く感じることができる道が続きます。

石畳や舗装されていない昔ながらの道を進んでいくと、また集落が現れます。この住宅地を少し進んだところにあるのが祓所王子。すぐ近くに熊野本宮大社が見えるので、先を急ぎたいところですが、ぜひこちらにもお参りしていきましょう。

こちらの名前の由来は、熊野本宮大社にお参りする前にはらい清める場所であったからといわれています。ここで日ごろのけがれを清めてから本宮へ行くこととしましょう。

祓所王子から歩いて5分ほどで、こちらのコースの終点である熊野本宮大社に到着です。八咫烏(やたがらす)が描かれた幕や大きな石碑をみると喜びもひとしお。

本宮への参拝の後は昔の人々が目にして伏して拝んだという旧社地の「大斎原」にも、ぜひ。神様が舞い降りた神聖な場所として、最近ではパワーがもらえるスポットになっています。大きな鳥居を仰ぎ見ながら、そのパワーを感じとる時間を持ってみましょう。

熊野古道中辺路の「発心門王子～熊野本宮大社コース」のおすすめスポットをご紹介しました。こちらのコースは住宅地なども多いですが、美しい景色や古い石畳も多いので、周囲の景色を楽しみながら本宮へと足を運んでみてくださいね。