大ヒット映画「君の名は。」の糸守町のモデル7選!飛騨のおすすめスポットもご紹介
14403views- 住所:
- 岐阜県飛騨市古川町三之町2-20
- 営業時間:
- 09:30~16:30
- 電話番号:
- 0577-73-7770
- 定休日:
- 木曜日
- アクセス:
- 飛騨古川駅から徒歩8分
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アニメ映画「君の名は」で登場する糸守町のモデルを案内します。日本そして世界中で大ヒットになった作品のメイン舞台は、岐阜県飛騨地方の古川地区。そこには作品で登場する場所が実在します。ここではそんなモデルを7スポット厳選しました。合わせて訪れたい飛騨地方のおすすめスポットも含めて紹介します。
「君の名は。」は、2016年公開されたアニメーション映画で、監督は新海誠(しんかいまこと)氏です。「まだ会ったことのない君を、探している」がキャッチコピー。東京に暮らす主人公の高校生・立花瀧(たちばなたき)と岐阜県飛騨にあった糸守町に住むヒロイン宮水三葉の物語です。舞台となる糸守町は架空の街で、ティアマト彗星の破片落下により消滅。そんな中で、ふたりは3年の時間軸を越えて出会うという内容です。この映画は日本でヒットしただけでなく、世界中で公開され大人気となりました。国際線の機内映画にも登場するほどです。その作品のメインの舞台は飛騨古川に数多く残されており、聖地巡礼の地として世界中からファンが押し寄せています。
飛騨古川さくら物産館は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、主人公・立花瀧が「組紐とかこれ無理だろ!」とインパクトあるセリフが有名です。この作品ではほかにも組紐が登場。例えばヒロイン・宮水三葉の髪紐として登場し、そのほかにもブレスレットにも使われます。三葉の祖母で宮司でもある一葉の「わしらの組紐にはな、糸守千年の歴史が詰まっとる」というセリフにも組紐が重要な役どころを演じています。組紐自体は三重・伊賀地方などの伝統工芸品です。しかし映画放映後、若者を中心に組紐を求める人が続出しています。
飛騨古川さくら物産館では、そんな組紐づくり体験ができます。場所は駅から見て南西の方向にあり、荒城川にかかる赤い欄干の今宮橋のすぐ手前にあります。雰囲気のある木造の建物。本来は名前の通り飛騨の物産を扱っています。中に入ると「君の名は。」の大きなポスターが張られています。組紐体験は想像以上に手間がかかり、慣れた人でも1時間以上かかるとか。手先が不器用な人は、うまくできずに瀧と同じようなセリフを言ってしまいます。ちなみに組紐は麻と毛糸の2タイプから選べます。「君の名は。」の聖地巡礼の旅に来たのならぜひ体験しましょう。
飛騨市図書館は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、立花瀧と同級生の藤井司、アルバイト先の先輩・奥寺ミキの3人が訪れています。目的は宮水三葉を探すために、彼女が住む糸守町について調べること。図書館は町が消滅したきっかけである、ティアマト彗星のことなどを調べるシーンで登場します。図書館のある場所は飛騨古川駅から北東の方向にあります。図書館は飛騨市市役所本庁舎に隣接。前身は1950年に作られた古川町公民館図書館です。平成の合併の際に飛騨市古川図書館となった後、2009年に飛騨市図書館として移転リニューアルしました。
飛騨市図書館は完成して10年程度と新しいので、最新のシステムが導入されています。開館当初より内田洋行の図書館システム「ULiUS」を導入しており、ICによる管理を行っています。蔵書数は6万冊。映画が上映されるまでは普通にある町の図書館でしたが、上映後は聖地として認知され、多くのファンが訪れています。多いときには1日500人。図書館本来の目的では無い写真撮影だけに来るため、図書館ではカウンターで許可を得てから撮影する措置を取りました。その際「他の利用者が識別できないようにする」「ネットで公開するときには『飛騨市図書館きたよ』を入れること」が撮影の条件です。図書館側が条件付きで撮影を許可したので、ファンからは称賛の声が上がりました。
飛騨古川駅跨線橋は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、立花瀧が国立新美術館で見た飛騨の写真が「糸守町に似ている」と気付いたことです。そして宮水三葉を探すためにこの飛騨古川に向かい、駅のホームに到着。ここで鉄道をまたぐ橋の上のシーンが映し出されます。そこには古川駅に停車する特急列車(ワイドビュー飛騨号と推定)の姿がありました。ところでこれは鉄道をまたぐ橋ですが、それは駅構内の陸橋ではないのがポイントです。あくまで駅の改札を出たところ。駅の西側に隣接する「跨線橋」の上からのシーンです。
ポイントとなる陸橋の位置ですが、飛騨古川駅を出てその西側には、飛騨市の観光案内書とバス乗り場があります。その先に歩道橋があり、反対方向に渡れます。その橋の上が映画のシーン。巡礼の際には最初に飛騨古川駅に行く可能性が高いので、最初に立ち寄ってください。ちなみに実際の飛騨古川駅はJR高山本線の駅です。昭和9年に飛驒小坂から坂上駅間が開通した際に開業しました。名古屋・大阪方面から運行している特急ワイドビューひだ号が停車します。名古屋から富山に向かう4往復と大阪から出る1往復の終着駅。作中でも瀧たちがこの古川駅に来て三葉の姿を追いかけます。ファンとしても巡礼の旅のスタート地点として作品の世界を探しましょう。
宮川落合バス停は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、宮水三葉を探す立花瀧の一行が立ち寄ったバス停です。糸守町が見つからずにうなだれる瀧が、このバス停で映し出されました。緑囲まれた中にある山奥のバス停。単なるバス停を示す標識が立っているだけでなく、赤い屋根付きの簡易待合所があるので、雨の日も安心です。ポストまで付いており、バスの本数が少ないことが覗えます。ところで現在このバス停へは、バスで直接行くことができません。実は平成27年10月に飛騨市の巡回バス「ふれあい号」が廃止になりました。そのためバスはこの場所に通りません。
バスが来なくなったバス停は本来取り壊されますが、「君の名は。」で登場したということで、有名観光地となったために保存されています。行き方ですが、JR高山本線の角川駅から500メートルほどの地点にバスの待合所があります。そのため鉄道でアクセス可能。飛騨古川駅からは3駅で角川駅に到着します。駅に到着すると北方向に歩きます。やがて宮川に架かる橋があるのでそれを渡ってください。渡り終えると左(北方向)に歩いていけば、やがて赤い屋根のバス停が見えてきます。ただ注意点がひとつあります。高山本線で角川駅に停車する普通列車が1日8本しかありません。あらかじめ時刻を確認して訪問しましょう。
飛騨山王宮日枝神社(ひださんのうぐう ひえじんじゃ)は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、宮水三葉が巫女を行い、代々宮水家が宮司を務めていた宮水神社がモデルとされています。神社では三葉の祖母一葉が、宮司として神社の歴史や伝統を孫に教えながら神社を守る役目。また三葉の父親である俊樹が糸守町の町長になる前は、この神社で神職をしていたという設定です。映像としてのシーンは赤い鳥居です。そして三葉が「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!」と叫んだ場所。作品では鳥居だけが登場しますが、聖地巡礼には外せないスポットです。
飛騨山王宮日枝神社は県社です。主祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)です。1141年の創建。当時の飛騨国の国司である飛騨守平時輔(ひだのかみたいらのときすけ)が、近江の国にある日吉神社から御霊を勧請(分霊を迎えること)しました。1605年に現在地に鎮座し、1748年に本殿が再建されます。そしてこの神社は、高山祭のうち春の例祭(山王祭)を担当します。そのため場所は飛騨古川ではなく飛騨高山。もし「君の名は。」巡礼の際に、近くにある高山の観光も考えているのならぜひセットで回りましょう。
気多若宮神社(きたわかみやじんじゃ)は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、宮水三葉を探す立花瀧の一行が、糸守町を探しているときに、地元の住民である女性たちに場所を聞き出している風景が一致します。ややこしいですが、これは三葉の宮水神社とは別の神社。作品では石段が続く神社の参道が映し出されていますが、石段の横に付いている手すりも非常に似ています。実際のこの神社は地元で「杉本さま」と呼ばれています。県社で主祭神が大巳貴神(おおなむち:大国主神)と御井神(みいのかみ)の2柱。このほか摂末社に合計4柱が祀られています。
気多若宮神社の由緒についてははっきりしていません。創建は平安時代とされています。戦国期から江戸初期にかけてこの地を治めていた、増島城(ますしまじょう)の城主・金森可重(かなもりありしげ)から古川の産土神(うぶすながみ)として崇敬を受けて栄えます。またこの神社は日本三大裸祭りのひとつ「古川祭」が例祭。これは国の重要民俗文化財・ユネスコの無形文化遺産に登録されています。獅子舞や起し太鼓、屋台が祭の当日には登場して古川の街がにぎやかになります。祭の見学を兼ねて巡礼に出ても楽しいでしょう。また祭のない時期に飛騨古川まつり会館に行けば、その雰囲気が味わえます。
諏訪湖(すわこ)は、「君の名は。」の糸守町のモデルのひとつです。これは本作で、糸守町がティアマト彗星の一部が衝突して消滅し、代わりにできた湖のモデルとされています。「君の名は。」は飛騨古川を中心とした飛騨地方が作品のメイン舞台。このほかにも各地に舞台があり、諏訪湖のほかにも東京四谷の須賀神社も作品に登場します。諏訪湖の全容を見られる高台はいくつかあります。特に有力候補なのが立石公園から見える湖と高(たか)ボッチ高原から見える風景。飛騨古川のついでに諏訪湖まで行くのは大変です。別の機会に足を運んでみましょう。
諏訪湖(すわこ)は、長野県岡谷市、諏訪市、下諏訪町にまたがる湖です。天竜川の一部と言う位置づけで面積は12.81キロ平方メートル。最大水深は7.2メートルと浅い湖です。新生代第三紀の終わりごろにこの地域で起こった隆起活動と断層活動によって、地殻が引き裂かれ、その結果出来た湖です。かつては毎年真冬になると全面氷結し、その氷が厚いために戦車や航空機の離発着、アイススケートを行っていたほど。現在は氷結の頻度が少なくなり、氷も薄くなったのでワカサギの穴釣りを行う程度です。そのほか上諏訪地区には間欠泉が噴出しており、近くに無料の足湯設備があります。
高山市三町伝統的建造物群保存地区は、糸守町の足跡巡りのついでに立ち寄りたい、飛騨のおすすめ観光地です。これは飛騨高山の三之町、上二之町、上一之町、片原町、神明町4丁目に残る古い町並みです。高山市の中心にあり、宮川の東側に存在。江戸時代に金森長親が整備した城下町のうちの商家町エリアです。元禄8年に飛騨高山は天領になりました。そして町人地となったこの地域は、以降飛騨地方の商業の中心として発展します。そして江戸時代後期から明治にかけての街並みが残され、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
昭和54年に街並みが保存地区として選定された後、平成時代に一部の地域が追加されます。さらに平成19年には電線地中化工事がなされ、電柱などが撤去。江戸時代にタイムトリップしたような街なみの見どころはいくつかあります。例えば外に張り出して作られた格子「出格子」が続き、その下には用水路が流れています。そしてここでは日本酒つくりも盛んで、伝統的な「酒ばやし」と呼ばれる大きな球が付いた建物は日本酒の酒蔵。ここでは試飲ができます。そのほか建物を生かした郷土料理店やカフェがあります。時間をかけてゆっくり回りましょう。
瀬戸川と白壁土蔵街は、糸守町の足跡巡りのついでに立ち寄りたい、飛騨のおすすめ観光地です。これは聖地巡礼のメインにあたる飛騨古川にあるのでセットで気軽に回れます。高山の奥座敷と言われていた古川地域にも古い町並みが残されました。白壁の土蔵、寺院の石垣に挟まれたところには、小さな瀬戸川が流れます。風情ある街並みは500メートルくらい続きます。また越冬の時期を除き、春から晩秋にかけては川に錦鯉が放流。街並みの雰囲気を一層盛り上げます。高山地区と比べて小さなエリアなのでぜひ散歩してみましょう。
瀬戸川と白壁土蔵街は、四季折々にいろんな顔を見せます。意外に雰囲気があって、魅力的なのは真冬。古川地区ではこの時期に積雪があります。積もった雪の白、土蔵の白壁と下半分の黒っぽい腰壁とのコントラスト、そして川の濃い色合いと一体になってフォトジェニックな風景が広がっています。冬以外の季節には川に錦鯉、それから四季折々の花が見られます。この街並みを中心に、起し太鼓の里、飛騨の匠文化館といった見どころもすぐ近くにあります。そのほか三嶋和ろうそくや蒲酒造場の伝統工芸、円光寺、本光寺、真宗寺の三寺参りも侮れません。
白川郷は、糸守町の足跡巡りのついでに立ち寄りたい、飛騨のおすすめ観光地です。これは糸守町の足跡が残る飛騨古川や高山から西方向にあります。ここは合掌造りの建物が残っており、集落全体がユネスコの世界遺産に登録されました。集落には国の重要文化財に登録された和田家住宅をはじめ、県の重要文化財がいくつも存在。一度は見ておくべき風景が残ります。そしてこの建物では現在でも実生活が営まれています。毎年冬になると夜間ライトアップを開催。ただしこのライトアップ見学は2019年以降、完全予約制となりました。
白川郷で最初に訪れたいのが城山展望台。ここからは合掌造りの家々が一望できます。冬のライトアップは予約制となりましたが、それ以外の時は自由に見学できます。そして内部見学できる住宅があるので、ぜひ訪れましょう。野外博物館「合掌造り民家園」は、移築保存されており、昔ながらの生活が再現されています。さらに旧遠山家民俗資料館も1820年代の建造物が健在。300年前に建てられたという重要文化財の和田家についても、1階の一部と2階が公開されています。さらに白川郷専用の駐車場から集落に向かう「であい橋」は、107メートルの吊床板橋で撮影スポットです。
大ヒット作品「君の名は」の舞台のメインがある飛騨地方。この作品に限らずヒットした映画の舞台は聖地としてファンに人気があります。ただ本来観光地ではないものが、作品のヒットで急に観光地化するため、地元では戸惑っていることがあります。聖地訪問には地元の人の迷惑にならないようにしましょう。また飛騨地方は聖地のほかにも見どころ満載です。どうせ行くならセットで回るとより旅が楽しくなります。
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