- 住所:
- 〒321-2601 栃木県日光市湯西川1042
- 営業時間:
- 08:30~17:00
- 電話番号:
- 0288-98-0126
- 営業時間:
- 季節によって異なりますご注意ください。
- 9月~11月:
- 9:00~16:30
- 12月~3月:
- 9:00~16:00
- 休業日:
- 無休
- 料金:
- 大人510円、子供250円
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世界遺産「湯西川温泉」は、栃木の主要な観光地日光から車で一時間ほどのところにあります。平家の落人伝説があり今でも平家の里が残されている山間の温泉地には、どんな境遇になっても四季の自然を愛し雅な生活を伝えた平家の人々の暮らしや、見事な自然など見どころが盛りだくさんです。
湯西川温泉は、平家の落人の里として名高い地域です。かつて源平の戦いに敗れ、落ち武者とその家族や平家に味方した公家の人々が、身を隠す生活を余儀なくされ暮らしていました。武家でありながら、京都人としての優雅な生活を送っていた平家一門。敗れた後の生き抜く知恵や捨てられなかった都の生活様式。この落人の里には、多くの秘話や伝説も残されています。
平家の里は、天皇をもしのぐ隆盛を極めそして敗れていった平家が持っていた、伝統や文化を継承する拠点として復元されました。この平家の里は、文化的な価値もありますが、紅葉の時期もおすすめ。庭も美しく、借景した周辺の林の紅葉もみごとで人気があります。
平家の落人の生活様式を後世に残すために、村内にあった茅葺き屋根の民家を移築し再現したという館内には、平家の時代の生活風景が展示されています。当時から大事に保存していた武具や、盛んに作られていた木杓子が多く展示され、まるで当時の里にタイムスリップしたような感覚を味わえるのが魅力です。
この平家の里は、平家が源平の戦に敗れてからちょうど800年目にあたる1985年に造られました。毎年6月に開催されている「平家大祭」では、湯殿山神社から平家の里までの約2kmの行程を、鎧兜の武者姿をした行列や雅な姿の女性が練り歩く平家絵巻行列があり圧巻です。
平家の里へは、公共交通機関利用(電車・バス)の場合、野岩鉄道「会津鬼怒川線」の湯西川温泉駅より日光交通ダイヤルバスに乗車して約17分。車の場合では、今市ICより国道121号線に出て約50分ほどです。
唯一の史跡と呼べる「平家塚には、当時の甲冑や刀剣が埋められていたといわれています。平家塚の由来は、壇ノ浦の戦に敗れて東国に都落ちした平家一族。霊峰、鶏頂山(現在の栃木県日光市にある標高1,765mの火山)に身を隠していました。
静かに身を隠す生活の中で、ある男子が誕生しました。落人たちは喜びのあまり、幟を揚げたり鶏が鳴いたりと騒々しくしてしまい、その声によって源氏側に発見されて追討されてしまいます。追討を受けた平家の一族は、さらに奥地の湯西川へ落ち延び安住の地としました。
その後武装を解除し、甲冑や刀剣をこの塚に埋めたという伝説があります。武装解除には、子孫のために武具を残すという言い伝えもあり、子孫が平家塚と呼んで保存し現在に至ります。
平家の落人は、追われ追われて随分山の奥まで落ち延びなければならなかったため、今でもこの地域には「鯉のぼりを揚げない」「鶏を飼わない」「焚き火をしない」など、源氏に発見された原因の行為をしない風習が残っています。
平家塚は落人の里と言われる各地域にありますが、湯西川の平家塚は30cmの小さな7つの五輪塔がひっそりと建てられています。こちらも秋には、静寂に包まれた紅葉が美しく隠れた紅葉スポットとして人気です。この塚の下に兜や鎧、財宝を埋めたという言い伝えには、歴史のロマンがありますね。
鬼怒川温泉駅からバスで80分、湯西川温泉の平家の里入口のすぐ脇。または野岩鉄道の湯西川温泉駅から東武ダイヤルバス湯西川温泉行きで33分、本家伴久旅館前下車し徒歩6分の場所にあります。先にご紹介した平家の残党の生活を再現した「平家の里」からは500m徒歩で6分ほどにあります。足を伸ばしてみてください。
湯西川では昔から、東北文化の流れをくむ山岳信仰(神仏習合)が盛んな地域でした。修験者(しゅげんじゃ)たちが、東北の霊山とされる出羽三山(湯殿山、月山、羽黒山)に修行を兼ねお参りをしていたと伝えられています。湯西川で温泉が発見されたときに、山形の湯殿山神社から神霊の勧請(かんじょう)を受け、神の霊を分けられて湯西川の湯殿山神社に祀られました。
本山の山形の湯殿山神社のご神体は湯の滝で、湯殿山神社の御神体は、主神の大己貴命と少彦名命が湯神や温泉神とも言わることから「湯」そのものなのです。
平家の里でご紹介した平安絵巻ものが見られる「平家大祭」のスタート地点は湯殿山神社でした。湯殿山神社は、湯の守り神であり湯西川温泉の総鎮守として古くから信仰されている神社です。観光を目的とした「平家大祭」も有名ですが、もともと毎年8月17日に「例大祭(または湯殿山神社祭礼)」が長く続けられてきました。県の選択無形民俗文化財に指定され、境内で獅子舞が奉納されています。
この例大祭は、仏教と神道の合同で行われる神仏習合の大祭典です。平家の菩提寺「慈光寺(じこうじ)」から行列はスタートします。ゴールは総鎮守(そうちんじゅ)湯西川温泉地域の神社のトップである湯殿山神社です。祭りの行列は、「天狗の面をつけた猿田彦(さるたひこ)」に続き、神社の「神官」その後に菩提寺の「僧侶」が続きます。僧侶の後を湯西川の区長となる「惣代長(そうだいちょう)」そして白い装束に身を包んだ「行人(ぎょうにん)」たちが行列をなしていくのです。
出典:youtube
湯西川温泉 湯殿山神社祭礼 「獅子舞」
また、敷地内には「山口誓子」がかつて境内で獅子舞を見た様子が伝えられ、彼の句集「不動」に掲載された句の句碑があります。山口誓子は、昭和44年8月に平家の里を訪れ500首の歌を詠んだのだとか。誓子の外祖父にあたる脇田氏(大和郡山藩)は、平時忠が遠祖とされ誓子自身も平氏の末裔であると意識していたと伝えられています。
平氏の子孫として平家の里に親しみを感じるとともに、祭りの最後に神社の境内で繰り広げられる獅子舞を見た誓子。平氏が滅亡した壇の浦の戦いの激しさを表現したともいわれる烈しい獅子舞の奥に感銘を受けたのでしょう。
すっかり冬の風物詩となった、湯西川温泉の「かまくら祭」。毎年1月下旬から3月上旬まで開催されて人気です。各地でかまくらが並び、幻想的な風景を楽しませてくれています。なかでも沢口河川敷に設置されるミニかまくら会場の「ミニかまくら」は、2009年にはその美しさから「日本夜景遺産」に認定されたという実績があります。
かまくらの中で灯すろうそくの灯りによって、夜空にぼっかりと浮かび上がる「ミニかまくら」は、なんとも幻想的でロマンチック。リピーターが多いとというのも納得の美しさです。平家の里にあるメイン会場(有料)には大きなかまくらがずらり。童心にかえり、かまくら平家鍋(有料・要予約)をかまくらの中で味わうことができます。
美しいかまくらが幻想的な幻想的な湯西川温泉は、壇ノ浦の合戦に敗れ平家の落人やその一族郎党が逃れてきた河原に、偶然湧き出る温泉を見つけ戦の傷を癒したと伝えられています。人里離れた地に潜んだからこそ見つかった歴史の古い温泉です。今では温泉の地名の由来となった一級河川、利根川水系の湯西川の深い渓谷沿いに温泉旅館や民家が立ち並んでいます。
湯西川温泉は湯量が豊かな温泉で、旅行会社のアンケートでは「美肌の温泉地ランキング2016」で1位になっています。山深い自然の恵み豊かな地。川魚や山の幸、野鳥や鹿、熊や山椒魚といった珍味を季節ごとに味わうことができます。また、みそべらを囲炉裏でじっくり焼いて調理する落人料理も有名です。
「平家の里」から歩いてすぐの川沿いに平家集落があります。ここは実際に平家の落人が隠れ住んだ場所。住人の祖先は平家の末裔という人達が今でも暮らしています。橋のたもとに「平家集落」と小さな案内板があるだけです。うっかりすると見落としてしまいそうですが、そんな奥ゆかしい看板もかくれ里ならではの風情があっていいですね。
案内板から階段を下りていくと、川沿いに今でも残る茅葺きの民家や、豆腐屋・旅籠などが並ぶ小道へ出ます。茅葺屋根の民家は平家の里へ移築されてしまったものもあり、一軒だけを残しほとんどは瓦屋根の日本家屋が並んでいるのです。日本家屋も都会では目にしなくなってきているため、とても懐かしい風景に見えます。
散策していくと、道の突き当たりには京都知恩院の末寺、平家落人の菩提寺で例大祭のスタート地点でもある慈光寺があります。川にかかる「ゆぜん橋」という赤い太鼓橋からの眺めは昔懐かしい雰囲気のある場所です。湯西川のせせらぎを両腕で抱くような山並みが連なり、ゆるやかなカーブの流れに沿って並ぶように広がる民家。平家の落人の集落跡が今でも残っている場所で、時間が静かに流れているような感覚になります。
移築前はすべてこの一帯は茅葺き屋根の民家だったというのですから、さぞファンタスティックな雰囲気だったのではと想像し少し残念な気もしますね。橋の下には、無料で乳頭できる混浴の湯小屋「薬師の湯」があります。岩盤をくりぬいた湯船と川のせせらぎは秘湯ファンにも人気のスポットです。ロケーションはすばらしいのですが、橋からは丸見えなので女性には勇気のいる秘湯でもあります。
「確かここは観光スポットのはず…」と、ゲートで場所を間違えたかと不安になるのが「平家狩人村」です。平家の里や平家集落の醸し出す、きらびやかな世界観や高い文化的な雰囲気はありません。生きるために狩人(またぎ)となった人々の生活ぶりを再現した集落になっています。
北海道開拓をテーマにした映画でも出てきましたが、落人や流された人々の生活は一気に困窮するのが現実でしょう。文化や習慣を懐かしむ生活ができたのはごく一部で、その他の人々は山奥で生きるための戦いをしていたというのが映し出されています。
展示家屋は、狩られた山の動物たちがお出迎えします。メルヘンチックな光景ではなく、はくせいや骨が所狭しと並んでいます。そこで生活をしていた人々の様子が人形で展示されています。建物の外観、内装も寂れ具合がかなりリアル。落人っぶりといい半端ない感じでB級スポットマニアでは超有名な場所といわれています。
平家狩人村は、湯西川温泉バス停より徒歩30分とかなり距離がある場所で、観光客はここまで奥へはあまりこないという立地。荒れ果てた状況がリアルすぎて泣きそうです。館によっては随分ランクがあり、いい生活ができていた家もあるようで甲冑や衣装の展示もされていました。しかしあまりの格差に現実味が襲ってきて、ここでもぐぐっと胸に迫るものがあります。きれいな部分だけではなく、一度は見ておきたい貴重なスポットです。
壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人と言われる人々の中でも、湯西川へ落ち延びたのは平清盛の嫡男だった平重盛の六男・平忠実(平忠房)でした。忠実は、家臣を伴い縁戚にあたる宇都宮朝綱(ともつな)公を頼って、関東へ下ったのです。その後、川治の鶏頂山に隠れ忍ぶ生活をし、露見して追われ深手を負ってさらに渓谷沿いのここ湯西川に。
温泉の由来は忠実が雪の日に狩に出て、周囲は雪が積もっているのにそこだけ雪が積もらない箇所を発見。不思議に思って手を入れると川原に湧き出る温泉だったといわれています。その場所近くに、「藤の木で作った馬の乗り鞍(くら)」や金銀財宝を埋め、後々子孫が温泉の湧き出る所を掘り起こすだろうと後世のために残し、一族と共に不自由な生活を送ったということです。
代々子孫へと伝わったさまざまな逸話と宝物は、それぞれの家で展示したり資料館などへ寄贈され公開したりされています。この資料館は、先代の当主が当時の民家を改築し資料館として開館したものです。休憩場でお茶を飲みながらのんびりくつろいでもいいですね。
源平の合戦当時の面影が伺える鎧や兜、刀といった武具から、都の華やかな着物などの宝物、当時から伝わるといわれている書物や生活用品などが展示されています。平家の里の展示からすると、規模は小さく展示も多くはありません。料金が高いと感じるかもしれませんが、ゆっくり鑑賞できる方がいいという方にはおすすめです。
歴史探訪以外にも、行動派におすすめなのはアクティビティがある湯西川水の郷です。かまくら祭りの時期に重なるイベントでは、敷地内にスノーパークが出現。親子で楽しめるスノーラフティング体験や雪の滑り台、小さな子供に大好評のソリ滑りやスノーシュー体験といった、雪国ならではのアウトドアメニューが提供されています。
スキー場ではまだ十分遊ばせてあげられない年齢の子供でも、自由に雪遊びが楽しめるスペースになっています。もちろん大人も一緒にはしゃげるスポットですね。売店には温かい軽食や飲み物も販売されています。短い冬の一日を遊びつくして疲れたら、湯西川水の郷の館内の温泉でゆっくり体をほぐしてみてはいかがでしょう。
スノーパークが開催されている期間以外の時期も、温泉施設や食堂は利用できます。湯西川水の郷の温泉は源泉かけ流し。日帰り温泉ですので、気軽に温泉が楽しめます。平家の歴史に触れて歩き、散策や観光に疲れたらぜひ立ち寄りたいスポットです。歴史の勉強の後は、スッキリ温泉で汗を流しましょう。源流域に山深い豊かな緑とゆったり流れる湯西川の眺めを堪能できます。
また、湯西川水の郷では季節ごとにさまざま7なイベントが開催されています。春は湯西川の釣りが解禁になるため「鎮守祭り」で盛り上がり、夏には「竹の宵まつり」や「オーロラファンタジー」といった山の涼しい夏の夜を幻想的に彩ったイベントが開催。秋には紅葉が楽しめ「新そば祭り」もあります。季節ごとにワクワクするイベントが目白押しですよ。
2012年に出来たばかりの湯西川ダムは、きれいなコンクリートの水門がないタイプのダム。見上げると、怖いくらいの壁がせり上がっています。ちょっとへんてこなバスが停留所に止まっていたら、それは水陸両用バスかもしれませんよ。湯西川ダムではクルージングできる水陸両用バスが運行しているのです。
ここで運行されているのが、国産初という水陸両用バス。大自然に囲まれた湯西川ダムの湖面を走り、ダム湖やダムの堤体内を見学できます。ダム湖を見学している時に、周囲の山々に野生の鹿や猿がひょっこり現れたりすることも。また、湖を優雅に飛び回る鳶などの猛禽類に遭遇することもあります。通常は入ることができないダム施設の見学や、ダム湖の遊覧もできるぜひおすすめしたいツアー内容です。
湯西川ダックツアーの湯西川ダム湖クルーズは、発着場所が2ヶ所あります。「道の駅・湯西川」から発着するツアーは、道の駅湯西川を出発し、湯西川ダム湖クルーズを楽しんだ後、湯西川ダムの施設を見学してから道の駅湯西川へ戻ります。一方の「湯西川・水の郷」から発着するツアーは、湯西川・水の郷を種発後、湯西川ダムの施設を見学して湯西川ダム湖のクルーズ後、道の駅湯西川へ戻ってくるコースです。
所要時間はだいたい約70~80分程度。美しい自然に囲まれた湯西川ダムをスリル満点のダムの湖中から堪能できます。ツアーは要申込で、出発当日まで(各出発時間の30分前くらいまで)受け付けてもらえます。一人から申し込めるのも嬉しいですね。各便とも最小催行人数は10名。定員に満たない場合は4日前に連絡がきますので、時間調整して出発便に変更可能か交渉してみましょう。
高房神社上社の創建は、1504年に高房大明神の分霊を勧請したのが始まりといわれています。観光スポットの目玉ともいえる平家の里や湯西川温泉平家本陣の近くにあります。現在の社殿は、江戸時代後期に再建されたもので一間社です。銅板の葺屋根で、向拝の蟇股(かえるまた)部分には精緻な龍が、また木鼻には獅子や像、外壁にも細やかな彫刻が施されています。
湯西川上集落の鎮守として古くから信仰され、下社とともに1993年日光市指定有形民俗文化財(信仰)に指定されています。祭神である藤原高房は、藤原鎌足の後裔にあたる人物で人柄が周囲から信頼厚く慕われなくなってから信仰の対象になりました。藤原氏の直轄支配下から時代が変わった後も、藤原氏を祖先とする宇都宮氏や結城氏、壬生氏といった領主が信仰を続けてきたのです。
正面にある石造りの鳥居をくぐると、すぐに坂道の参道があります。鳥居は立派で存在感があり、近代に作られた雰囲気なので観光地として整備されているのかもしれないと感じます。しかし、急斜面の参道の石段を登りきるとそこにあるのは小さく素朴な社です。
文化財に指定されているために囲ってあるのかと想像してしまいますが、自然のままの野ざらし状態です。周囲の林に守られた地元の人が手入れをし、長く愛されてきた神社なのだと感じます。きらびやかな平家の遺産も見事ですが、素朴な信仰も根付いていたアンバランスさがさらに魅力をアップさせているようです。
高房神社下社は、湯西川の上流と下流に同じ名前の神社があります。両方の神社では、湯西川平家一門の守護神とされる高房大神・諏訪大神を祀っているものです。上流にある(湯西川水の郷に近い)神社に施された彫刻には迫力があり一見の価値があります。
高房神社下社は、1514年に高房大明神の分霊を祀ったのが始まりと伝えられています。現在の社殿は1833年に再建されたもので、湯西川下集落の鎮守として古くから信仰されていました。1993年には、貴重な文化遺産として日光市指定有形民俗文化財(信仰)に指定されています。
高房神社は現在でも茨城県(常陸国)南部や千葉県の北部(下総国)に点在しています。祭神とされる高房大明神は、藤原高房(藤原藤嗣の三男)という人物。備後・肥後・越前の鎮守府将軍を歴任した人物であり、治世に優れていたため旧藤原領の領民や後に遺領を引き継いだ国人領主達から崇敬されてきました。
湯西川を含むかつての栗山郷も旧藤原領と関係が深かったため、周辺には藤原家の氏神である春日神社や高房神社が点在しています。現在の主祭神は高房大明神と鹿島神社の主神である武甕槌大神(たけみかづちのおのかみ)、香取神宮の経律主大神(ふつぬしのかみ)、また諏訪神社の分霊も勧請して合祀しています。甕槌神と経津主神は武関係が深いといわれ、両神は対で祀られることがよくあります。
仏照山湯覚院慈光寺は慈光院として地元の菩提寺として、1607年鏡誉上人の時に沢口向の寺と川戸平の寺を合併し現在の場所に移転しました。宗派は、浄土宗で今市の如来寺の末寺です。平家の菩提寺らしいというのか西方浄土の思想なのか、本尊阿弥陀如来の立 像丈二尺が西向きにして安置されています。
大広間には大きな囲炉裏と炊事場等があり、湯殿山神社の祭礼時の行人たちの詰め所としても利用されていました。木造の茅葺屋根で建屋が大きなお寺のため、江戸時代は娯楽の歌舞伎芝居の舞台がたち人々を楽しませていたのです。明治になると現在の役場出張所の敷地に校舎が移転するまで、慈光寺が寺子屋小学校になっていました。
現在の寺の本堂は、1955年に老朽が激しく改築されたものです。観光地化しておらず、静かな敷地をのんびり散策できます。
門前の石段の右脇野斜面に夫婦石があります。現在は無住の寺になってしまいましたが、寺の敷地続きの墓地には歴代の住職の碑が並んで建ててあります。この中で異彩を放つのは六地蔵逆修供養塔=六地蔵供養塔です。
室町時代の末期、戦国時代に実力者の間で流行した供養塔で、特に九州地方に多く見られます。戦に出兵する自分や、疫病、戦死などで若くして亡くなった人々の供養のために建てられた供養塔です。
室町時代に1549年に、壇ノ浦の戦で落人となった平忠房から11代目の子孫、伴対島守忠光(ばんつしまのかみただみつ)が先祖を祀るためにこの「六地蔵供養塔」を建立しました。この供養塔は、湯西川温泉で現存する最も古い建立物として、日光市の重要文化財に指定されています。
伴という名字は「平の人」の末裔が敵から身を隠すために使った姓です。慈光寺は伴家の菩提寺でもあります。
五十里ダムは、鬼怒川上流四ダムの一つで最初の多目的ダムとして建設されました。男鹿川と合流先の鬼怒川、利根川の治水と栃木県営の水力発電を担っています。五十里ダムによって形成された人造湖は、五十里湖(いかりこ)と命名され現在では日光国立公園に指定されています。
鬼怒川上流四ダムのうちでも、一番手前にあるのでアクセスは便利で観光にもおすすめ。中高年の世代にも人気がある観光スポットです。栃木県内では、中禅寺湖に次ぐ大きさの人造湖でせき止めているコンクリートの壁の高さやスケールの大きさに圧倒されます。
日光のいろは坂周辺では傍若無人な猿集団に襲撃される観光客も少なくありませんが、五十里湖はまだ人に馴れ合っていない野猿の親子に出会えます。かわいいからといって、餌はやらないでくださいね。将来、日光の猿集団のようになってしまいますから。
この五十里湖も紅葉で有名なスポットです。湖の水の青さと真上の青空の青に紅葉が映えます。道の駅もあり、お土産や特産品を買うのも楽しみです。小さな資料館は、ちょうど子供の夏休みの宿題にも良いと評判です。 夏休みは一年に一度、五十里湖ダムの公開日があります。通常では入れないダムの底へ、ヘルメットをかぶってエレベーターで下り水力発電の制御室の見学ができます。
上三依水生植物園の理念に掲げられているのは“「市民及び観光客の憩いの場」を創出し、利用者に「サービス、感動、癒し、スローライフを提供する”というもの。植物園としての学術的な価値と、自然に親しむ憩いの場や活動拠点として。さらに自然環境も保全しつつ、利用者のニーズ観光資源の開発に寄与するという盛りだくさな植物園です。
植物園の敷地内では、早春を告げるミズバショウに始まり、サクラソウやクリンソウ、ニッコウキスゲやスイレン、ベニコウホネ、秋にはシュウメイギク等が咲きます。その数はなんと約300種、3万本。幻の花と言われ愛好家が垂涎の「ヒマラヤの青いケシ」や「高山植物の女王コマクサ」等の希少な植物も一面に惜しげもなく咲いています。
春のシンボルといわれるミズバショウはなんとも清楚。しかし密集して咲いていると圧倒されますね。池を中心とした和風庭園内には、「熊野堂神社」や日光 市天然記念物、栃木の銘木百選に選ばれた大イチョウが植えられています。
それぞれの生息地に別れたエリアで構成されている園内では、乾生で生息するブナやナラ、ヤマボウシ、エノキといった落葉樹の林と林の中で生息する 山野草といった自然のままの環境を活かしています。しかし、乾燥を好む植物と湿地を好む植物がエリア分けされているとはいえ、園内の屋外で一度に楽しめるのは貴重です。
開園の時期と休園、料金は変則的なので詳しくはお問い合わせくださいね。西湯川温泉からは、国道121号線で会津正面へ進み中三依温泉を過ぎてすぐ、野岩鉄道の会津鬼怒川線、上三依塩原温泉口駅で降りて徒歩7分にあります。
日帰り温泉も楽しめる湯乃宿清盛は、かつて湯西川温泉センター清盛という名称で営業していました。湯西川温泉の、温泉街中心から湯西川を渡り、少し奥にある客室全5部屋という小規模旅館です。館内では、木の温もりが感じられる内装が人気で落ち着いた雰囲気があります。
食事処や土産物屋もあるので、ちょっと立ち寄ったついでにショッピングもできて便利です。「大人の宿」というキャッチフレーズでリニューアル。趣の違う客室や地元で採れた山菜や川魚、旬の素材を活かした郷土の味が楽しめます。もちろん温泉は、天然温泉100%源泉かけ流しで貸し切りでも利用できます。
湯西川温泉センター清盛の頃から、日帰り温泉のイメージが強く一番奥まっているため、知る人ぞ知るといった温泉施設でした。泊まれるとは知らない人もいて、日帰り温泉とお土産物屋さんだと信じて利用している人もいるようです。現在では限定5組の宿泊客に対応しています。
浴槽は内湯と露天風呂ともにそれほど広くはありませんが、無色透明・無味無臭のお湯でアルカリ性単純泉。混じり気なしで美しい湯船に体を委ねられます。湯量が豊富な証のかけ流しのお湯はたっぷり湯船に注がれ申し分ありません。食事ではわっぱ飯なども人気で、酢飯を蒸した上に季節の食材がのっています。酸味がやわらかいため、普段は苦手だという方もおいしく味わえるはずですよ。
平家の落人が暮らした落人の里、湯西川温泉の観光スポットはいかがでしたでしょうか。華やかな平安絵巻の行列がある「平家大祭」や荒々しい「例大祭」など、平家の歴史を垣間見ることができます。山深い湖ではアクティビティを楽しむこともでき、雪そりや滑り台で童心に還って遊ぶのもいいですね。
夏の竹の宵まつりやオーロラファンタジー、冬のかまくら祭りと幻想的な体験ができます。古くから伝えられてものと、現代的なイベントが融合している不思議な空間で、季節折々足を運びたくなる観光スポットです。
寒いのが苦手。春は、花粉のない地域へフラフラ出かけるのが夢。のんびり旅が大好きです。
800年以上の歴史を持つ栃木の秘湯、湯西川温泉。湯西川温泉街には、源泉かけ流しの露天風呂が堪能できるお宿と湯処があります。どんなお風呂があるのか、ちょっとご紹介しますね。
800年以上の歴史を持つ栃木の秘湯、湯西川温泉。湯西川温泉街には、源泉かけ流しの露天風呂が堪能できるお宿と湯処があります。どんなお風呂があるのか、ちょっとご紹介しますね。