静岡・ヤマハ掛川工場ハーモニープラザ見学でピアノについて勉強しよう！

1900年（明治33年）、山葉寅楠により日本初のピアノが製造されました。その後も浜松を製造拠点にオルガン、グランドピアノと数々の名器を生み出します。1959年には電子オルガン（エレクトーン）の製造、1965年には管楽器の製造も開始するなど、幅広く手がけています。

世界には別格の歴史を誇るピアノ製造会社が多数あります。アメリカ合衆国で設立された世界シェアNo.1の「スタインウェイ・アンド・サンズ社」やオーストリアの「ベーゼンドルファー社」そしてベートーベンを生んだドイツには「ベヒシュタイン社」があります。どの会社も現在のピアノが初めて誕生した1853年から製造されています。

これらはピアノ製造御三家として、揺るぎない地位と信頼を得ています。

初めてピアノを製造した1900年に、しかも東洋の日本という国で創業されたピアノメーカーは、1980年代頃からやっと世界でも認められてきます。2012年には創業125周年となり、現在ではピアノ生産量では世界シェアNo.1となっています。

世界に誇るYAMAHAピアノを生産する工場。総敷地面積は76,000坪にもなり、1,000人もの従業員が働いています。

「ヤマハ掛川ハーモニープラザ」では、世界品質のピアノ工場を見学する事ができるんです。

入り口には様々なピアノが点在しています。それぞれ年式により違いがありますので、ゆっくり見て楽しむ事ができますよ。

1903年（明治36年）製造の初期型のグランドピアノからこちらの49鍵しかないピアノ、さらに最新型の自動演奏ピアノまで色々なタイプのピアノが揃っています。

こちらは小室哲也氏がプロデュースしたグランドピアノです。デザインがとても素敵ですね。

見学は要予約ですが、しっかりと案内スタッフが付いて細かい説明をしてくれますよ。疑問は気軽に質問してみてくださいね。

こちらは、グランドピアノを真っ二つにカットしたもの。見学者が分かりやすいように、実際に目で見て理解を深める事ができます。ヤマハの技術を多くの方に感じて欲しいという想いが伝わってきますね。

ピアノでもっとも複雑な箇所であるハンマーアクション部分。鍵盤を押せば音が鳴る、という簡単な動作の裏側で高度な技術の結晶が活躍しているんですね。とても勉強になります。

素材により変化する微妙な音の違いを体験できます。ピアノは本体の大きさの割に、本当に繊細な楽器だという事が分かります。

旧ソ連のピアニストである「スビヤトスラフ・リヒテル」が使用していたものと同じピアノが展示されています。型は「ヤマハCFⅢ」で、実際に弾く事ができます。

1900年に造られた初期型のピアノです。これを初めに購入したのはなんと「明治天皇」だそう。大変貴重であり興味深いピアノですね。

こちらは弦を張る作業。様々な工程を経て一台のピアノが完成します。それぞれの製造過程で、熟練技術者の感覚や経験が重要になってくるんです。

湿度や温度の変化はピアノ製造には重要なポイントです。天然で上質な木材を使用しているため、日本のジメジメとした夏や乾燥した冬など、季節によって仕上がりが変わってくるそうですよ。安定したピアノを世界に供給するため、様々な工夫と対応を常に求められるんですね。

いかがでしたか？最後には工場見学の記念品として、ピアノのハンマーで作られたキーホルダーが貰えますよ。職人の技術が詰まったハンマー！素敵ですね。皆さんも是非、訪れてみてくださいね。