世界最大級の石油産出国「サウジアラビア王国」。石油に関しては密接な関係にある日本とサウジアラビアですが、ビジネス関係か巡礼以外の観光目的で個人が入国することはまず不可能と考えたほうがよいでしょう。イエメンへの爆撃を開始するなど、治安の面でも不安が増しています。そんな謎のベールに包まれたサウジアラビア情勢をお伝えします!
サウジアラビア王国とは、「サウド家によるアラビアの王国」を意味します。その名の通り、サウド王家による絶対君主制が敷かれる国家であり、イスラム教スンニ派の最大国家でもあります。首都はリヤド。国土面積は中東地域において最大級を誇ります。
世界最大級の石油産出国であり、オイルマネーで潤ってきた国です。税金はほとんど取られず、教育や医療は基本的に無料です。国民に手厚い福祉を保証しています。
サウジアラビア西部にイスラム教の二大聖地であるメッカとマディーナがあり、世界各地から巡礼者が訪れます。特にメッカはイスラム教最高の聖地とされ、メッカへの巡礼はすべてのイスラム教徒が一生に一度は行くべきであるとされています。
一部地域を除けば、サウジアラビア全体は比較的治安が安定しています。しかし、近年は若年層の失業者が急増し、そうした社会不安などが要因となって治安の悪化が進んでいます。大都市の商業地域では強盗、スリといった犯罪が増加しています。
サウジアラビアではシャリーア(イスラム法)に観光者も従わなくてはなりません。もし、違反行為が見つかれば、宗教警察「ムタワ」に連行されることとなり、大変厄介です。女性はもとより男性も肌の露出を控えるなど、行動には十分な注意が必要です。
宗教警察「ムタワ」は、以前は生活指導を行うボランティアのような存在でしたが、欧米文化が国内に入ってくるようになると、この事態に極端な嫌悪感を示し、厳しい取り締まりをするようになりました。
社会的には大変な権力を持っています。「ムタワ」の依頼で警察が逮捕し、また「ムタワ」からの告発により裁判が開かれるのです。実質的には警察と裁判所の機能を併せもっているような存在です。
2014年以降、サウジアラビア国内においてイスラム過激派によると思われるテロ事件が多発しています。イスラム過激派組織ISILは、サウジアラビアがISILとの戦いを表明したことを強く非難しています。そのような情勢からサウジアラビアにおけるテロの可能性は極めて高く、まったく予断を許さない状況です。
サウジアラビアは隣国イエメンの内戦に軍事介入し、空爆を行っています。イエメンとの国境付近は渡航中止勧告が出ています。サウジアラビアは長年に渡り隣国イランとも激しく対立しており、新たな中東戦争の火種になるのではと懸念されています。
サウジアラビア政府はイランとの外交関係を断絶することを発表しました。これはイランの在サウジアラビア大使館とサウジアラビア領事館が暴徒と化した民衆により襲われ、火を放たれたことを受けての対抗処置です。
この大使館・領事館への襲撃は、サウジアラビア政府が、2011年に逮捕されていた国内のシーア派指導者ニムル師の処刑を発表したことがきっかけでした。イスラム教シーア派最大国家であるイランはニムル師の処刑に反発し、襲撃事件が発生したのです。
情勢は泥仕合の様相を呈し、2国間の外交関係は悪化の一途をたどっています。
今までオイルマネーで潤ってきたサウジアラビアですが、原油価格の暴落により大幅な財政赤字に陥いる危険性があります。今までの高水準の社会福祉が維持できなくなる可能性があり、そうなると国民間に不満が高まり、治安情勢が悪化する懸念があります。
サウジアラビアの現況を少しでもお伝えすることができたでしょうか?ツアー旅行であればサウジアラビアへの入国も可能ですが、現地の安全情報をよく確認の上で旅行をお楽しみください。
国内・海外を問わず旅行が大好きです。子供達がもう少し大きくなったら、一緒にもっとたくさんの場所を巡りたいです。
世界最大級の石油産出国「サウジアラビア王国」。石油に関しては密接な関係にある日本とサウジアラビアですが、ビジネス関係か巡礼以外の観光目的で個人が入国することはまず不可能と考えたほうがよいでしょう。イエメンへの爆撃を開始するなど、治安の面でも不安が増しています。そんな謎のベールに包まれたサウジアラビア情勢をお伝えします!
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