アルメニア・エレヴァンで必ず訪れるべき観光スポット2選

アルメニアの首都エレヴァンの北東約60kmのところにあるノラドゥズ村。この村は一見何の変哲もないアルメニアの田舎の村ですが、実はエレヴァンを訪れた観光客が良く行く定番のスポットなんです。

観光客のお目当てはノラドゥズのお墓。アルメニアでは伝統的にハチュカルと呼ばれる、十字架を彫られた石が墓石として使われていますが、ノラドゥズ村のお墓には、このハチュカルがとってもたくさんあるんです。千を超えるかもしれないたくさんのハチュカルは、とっても荘厳な眺め。あくまでお墓なのですが、ある意味では、野外博物館のような様相を見せています。

十字架を彫られた石であるハチュカルは、世界遺産のゲハルト修道院などでも見ることが出来る、アルメニアでは定番のもの。墓石として使われているほか、大きな出来事が起こった時の記録としても用いられています。ノラドゥズ村にあるハチュカルは、美しい彫刻が施されたものやシンプルに十字だけのものなど、数多くのバリエーションがあります。

このように顔を彫ったものも一般的なようで、数多く見ることが出来ます。中にはワイングラスを傾けているものもあり、日本では考えられないほどに明るいんです！また赤、茶色、緑など苔むしたハチュカルも多く、墓石とは言っても一つ一つが美しく、見応えがあります。

ハチュカルには災いを遠ざけ、幸せをもたらすといった側面もあります。アルメニアでは紀元前9世紀ごろから石を用いた砦などが作られており、ハチュカルはアルメニアの石文化に深く根付いているものなのかもしれませんね。

2つめは、こちらもエレヴァンの北東、ノラドゥズ村からも近いセヴァン湖をご紹介します。海抜約1900mという高地に位置するセヴァン湖は、アルメニアで最大の面積を誇り、春は木々の緑と青の湖面のコントラストが、冬は雪山の中にひっそりと佇む様がとっても美しいんです。

水は透き通るほど美しく、暖かい時期は湖で泳ぐ地元の人を見かけることも。

湖畔には修道院があり、毎日たくさんの羊を連れた羊飼いが行き交うことも。まるで絵画のような美しい光景ですね。

湖畔にある修道院は9世紀ごろに創建されたもの。ここでは、聖書が十字架を囲むように刻まれている、珍しいハチュカルも見ることが出来ます。

青い湖のほとりに立つ歴史ある修道院はとても神秘的な雰囲気を漂わせています。ゲハルト修道院もそうですが、アルメニア正教に関係する施設は湖畔や山奥など、人里離れた風光明媚な場所にあり、それが一層神々しさを際立手せている印象を受けます。

セヴァン湖に沈む夕日はあまりに美しく、この世のものとは思えないほどです。

ちなみにこの辺りの名物はザリガニ。アルメニアでは、ザリガニは人気のある食材なんです。エレヴァンでも食べることは出来ますが、アルメニア人に言わせるとセヴァン湖で獲れたものが最高だとか。筆者も食べてみましたが、エビのようなシャコのような味で、これがなかなか美味しいんです。

エレヴァンで訪れるべきスポット2選、いかがでしたか？ノラドゥズ村では長い歴史を持つアルメニアの文化に触れることができ、またセヴァン湖ではコーカサスの壮麗な自然を堪能できることと思います。エレヴァンに行ったなら、ぜひこの2つのスポットを訪ね、名物のザリガニを味わってみて下さいね！