ここがこの世の果て!?北海道・野付半島の荒涼とした大地でわびさびを感じる

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北海道は道東、世界遺産知床の程近くに、日本一大きな砂嘴の半島があります。砂浜、草原、湿原、森林…さまざまな景観が見られるにも関わらず、荒涼とした寂寥感に襲われるというなんとも不思議な場所。自然環境の変化で、もうすぐなくなってしまうかもしれないこの景色を見に行ってみませんか?

この芸術的なフォルムの地形は、一体何だと思いますか?
これは野付半島。北海道の東部、知床半島と根室半島のちょうど中間あたりにある、全長26キロに及ぶ「砂嘴(さし)」です。付け根の部分から、砂嘴を貫くような1本の道路が見えるでしょうか。

衛星写真で見るとこんな感じのかぎ針状になっています。半島の付け根部分は標津(しべつ)町、張り出した部分は別海町の管轄。

一体どんな景色が見られるかというと…
なんということでしょう…この寂しい感じ…。

風が強く1年を通して冷涼で、夏の日中でも気温が10度ちょっとまでしか上がらないこともあるのだそう。
そのせいもあってか、なんとも言えないわびしさを感じる景観です。

どうしたのでしょうか、木が立ち枯れ、荒れ果てています。
これはもうわびしいを通り越して、切なくなってきます。

ここは「トドワラ」と呼ばれる、元はトドマツやエゾマツの原生林だった場所。

海水に侵食されて、枯れてしまった木があちらこちらに横たわっています。

緑を失い、立ち枯れていく木々。荒涼とした眺めはまさに「この世の果て」といった感じ。

野付半島の景色はバラエティ豊か。海、草原、湿原、砂浜、森林、荒涼とした大地。

湿原の奥に、ミズナラの森林が見えます。ここはまだ青々と茂っていますが…

やはり立ち枯れが激しい区域も。ここは「ナラワラ」と呼ばれるところです。
海の青、森林の緑の中に痩せこけたような白い木はとても目立ち、シュールな景観を作り出しています。

目を転じれば、木がほとんど見られない、草原とも湿原ともつかないような景色がいつまでも広がります。空が広すぎて、自分が今どこにいるかを見失ってしまいそうです。

でも、こんな癒しの景観もあるんですよ。
さまざまな表情が見られる野付半島に、お気に入りの景色は見つけられそうですか?

この先には一体何が待っているのでしょうか…。恐ろしくもワクワクするような、そんな魅力が「この世の果て」野付半島にはあります。

遠く空と海の境目に見えるは北方四島のひとつ、国後島(くなしりとう)です。
地の果てかと思ったら、ちゃんと他にも陸地が見えた!と一安心ですね!
国後島ですが…。

侵食、風化だけでなく、地球温暖化による海面上昇などもあって、昨今砂の流出が激しくなっている野付半島。いずれ海水によって分断され、「半島」ではなく「島」になってしまう日もそう遠くないと言われています。この特殊な景観が見られるのも、今のうちなのかもしれませんね。

さまざまな渡り鳥の飛来、独特の景観を形作る多様な植物、豊かな生態系。
国指定の鳥獣保護区、ラムサール条約の登録湿地でもある野付半島の存在は、今危機にさらされています。この景観を守るためにできることは何なのかを考えていきたいですね。

野付半島
住所:
北海道標津郡標津町および野付郡別海町
アクセス:
釧路市から車で約2時間半、中標津空港から車で約50分、別海町から車で約1時間、
尾岱沼から車で約30分
野付半島
住所:
北海道標津郡標津町および野付郡別海町
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umi

北海道在住の旅行大好きな30代女子です。
旅行では主に世界遺産や絶景スポット巡りをしています(*^_^*)
もちろん、ご当地グルメもはずせないポイントのひとつ♪
その中でもわたしのおススメなトコをアップしていきます☆

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