マスカレードホテルのロケ地５選！ロケ地ロイヤルパークホテルのおすすめスポットもあわせてご紹介

マスカレードホテルは、小説家の東野圭吾（ひがしのけいご）氏が執筆したミステリー小説作品です。これはマスカレードシリーズの1作目。2011年に発売され大ヒットとなり、2019年に映画化します。主演は木村拓哉（きむらたくや）と長澤（ながさわ）まさみ。大まかなストーリーは次の通りです。東京都内で3件の予告殺人事件が発生し、事件現場に残された暗号から次の殺害現場を「ホテル・コルテシア東京」と推測します。そこで未然に防ぐために、刑事がホテル従業員に扮して捜査。不慣れなホテルスタッフである男性刑事と、ホテルマンである女性従業員とのやり取りを通じて事件の解決を目指していくものです。

ロイヤルパークホテル東京は、マスカレードホテルのモデルとなったホテルです。作品では「ホテル・コルテシア東京」と言う名前で登場しました。このコルテシア（CORTESIA）とは、イタリア・スペイン語圏で「親切、礼儀、好意」という意味があります。また大きな特徴として、映画の撮影だけではありません。原作者の東野氏がお気に入りのホテルだったことで、原作の小説においてもこのホテルが取材協力をしました。その証拠として原作本の装丁写真には、ロイヤルパークホテルのロビーを使っています。ちなみにホテルは1989年開業の20階建て高層ホテル。映画が公開された昨年、30周年を迎えました。

実際の作品でのシーンとホテルの場所を見比べると「そのまま」と言う場面がいくつかあります。客室をはじめ何度も登場する客室前の廊下は、見事に見た目の通りです。次にホテルの部屋番号ですが、映像では特徴ある扇型のプレート。やはり実際のホテルで使うプレートは同じ形で、ここに新聞を挟みます。さらに宴会場のシーン。これはホテルの宴会場そのもので、壁の模様や出入り口も同じです。そのほか細かいところでは絵画です。撮影で登場する絵は掛け替えずにそのまま使用しました。ただしホテルにチャペルがありますが、撮影ではザ・コンチネンタル横浜の結婚式場を使いました。

東宝スタジオ8番ステージは、マスカレードホテルのロケ地のひとつです。東宝が配給した映像作品なので、ホテルでは撮影できない部分について、このスタジオを使いました。使用したもので最も有名なのはホテルのロビーです。精巧に作られたロビーは出演した俳優さんたちも驚いたほど。彼らが思わず何枚も写真を撮っているシーンが、映画公開前に放送された特番で紹介されています。またロビーだけでなく、セットや小道具にもこだわりました。そのため実際のホテルで撮影された廊下や客室と映像を合わせても、全く違和感なく組み込まれます。ちなみに8番スタジオは日本ではトップクラスの規模です。

東京都世田谷区成城にある東宝スタジオでは、映画・テレビ用に使われるステージが、3番から10番までの8か所あります。マスカレードホテルで使用した8番と9番は一番大きなセット用です。8番ステージは縦41メートル横33メートルあり、体育館のような大きさ。面積は429坪で1955年3月に完成しました。当時は東洋一の大きさです。このほか小規模の撮影用のスタジオもあり、5番は97坪と8番の4分の1以下です。さらにこのステージはいずれも一般へのレンタルが可能。各ステージごとの料金表が、東宝スタジオの公式ページに記載しています。

名古屋城は、マスカレードホテルのロケ地のひとつです。東京が舞台の作品ですが、例外的に名古屋でも撮影が行われました。これは登場人物のひとり小日向文世（こひなた ふみよ）が演ずる品川警察署の刑事・能勢が愛知県まで訪れる設定です。そして予告編を含め映像では名古屋城をバックにしたシーンが実際に登場します。具体的には能勢が事件の真相を調べるために城を訪問。そして後に長澤まさみ演じる山岸尚美を、間一髪で救うという流れにつながります。

名古屋城は名古屋市中区にある城で、国の特別史跡です。天守閣の屋根にある金のしゃちほこが有名。「金鯱・金城」の異名を持ちます。この城は徳川家康が築城し、御三家の尾張徳川家の居城でした。 しゃちほこの立つ大天守などの多くの建物は名古屋大空襲で焼失後に鉄筋コンクリートとして復元します。しかし2019年の名古屋城の整備計画では、天守閣の木造整備や本丸御殿の復元整備が盛り込まれました。2020年11月の時点で天守閣には入れません。その代わり復元された本丸御殿の中に入れます。名古屋に来る機会があれば、ぜひ名古屋城を見学し、ホテルのシーンを思い起こしてみましょう。

山野美容専門学校は、マスカレードホテルのロケ地のひとつです。これは木村拓哉演じる新田浩介と山岸尚美のふたりが、屋上で事件について会話するシーンがあります。そのロケ地としてこの学校の屋上が使われました。映像を確認すると、遠くに東京タワーが見えます。そして眼下には森があります。このふたつの共通点としてこの学校の屋上が有力視。ただし公式では発表されていません。しかし過去に｢フラジャイル｣、｢デスノート｣、｢怪盗･山猫｣、｢エンジェル･ハート｣など映画やドラマのシーンで数多く使われた経験があるので、その可能性が高いでしょう。

山野美容専門学校は、東京代々木にある専門学校です。美容関係の技術を学べるところで、高校卒業以上の専門課程、中学卒業以上の高等課程、美容師免許取得を目的とした通信課程から選べます。1934年に日本橋蛎殻町（にほんばしかきがらちょう）で、美容師公衆所としてスタートしました。そしてマスカレードホテルのロケとして使われたとされる屋上の建物「M・YAMANOタワー」は、2007年4月に完成します。地上27階、地下3階の高層ビル。内部は学校に必要な設備がそろっています。また10階より上層階は賃貸マンションで、地下2階には創立者で美容界のパイオニア・山野愛子の生涯や美容専門学校に関する資料館があります。

文化学園大学は、マスカレードホテルのロケ地のひとつです。これは非公式情報としで、長澤まさみさんが学園内にいたという目撃情報がネット上でUPされている程度。それはちょうど撮影が行われていた2017年と重なっていたためで公式ではありません。また大学側が厳戒態勢を敷いていたために具体的にどのシーンと言う情報も乏しく、大学内での撮影というのもあくまで推測情報のみです。ちなみに文化学園大学は代々木にあります。これは1964年に設置された私立大学。4年制のほか、2年制の短期、大学院があります。

フジテレビ湾岸スタジオは、マスカレードホテルのロケ地のひとつです。この映画の配信は東宝ですが、制作会社の中にフジテレビジョンが含まれており、ホテルや東宝のスタジオで撮影できないようなシーンをこのスタジオで撮影しました。ただ具体的にどのシーンで登場するという明確な情報は確認できません。場所はフジテレビのあるお台場で、放送局から見て南側。日本科学未来館の東隣にあります。この建物の1階には見学施設があり、また多目的ホールがあります。近くに立ち寄る機会があれば、ぜひのぞいてみましょう。

ロイヤルスコッツは、ロイヤルパークホテル内にあるメインバーです。場所はホテルの地下1階。中に入ると、薄暗い照明です。赤い椅子と紫のソファー席で構成されており、おしゃれで大人の雰囲気に満ちています。食後に少し飲み足りないときには、ぜひこの洗練された空間でお酒を味わってください。ホテル内にありますが、外部からの利用も可能です。かつては、シガー（葉巻）も含めて全席喫煙可能でしたが、法律により2020年4月1日より禁煙。同じ地下フロア内に喫煙所があるので、愛煙家の人はそちらを利用しましょう。

ロイヤルスコッツでは、古き良き英国の雰囲気を醸し出しており、リッチな気分で様々なドリンクが楽しめます。イチオシは日本橋ハイボールで、ホテルのある日本橋を意識して誕生しました。日本橋の和と華やかさをイメージして、味わいだけでなく見た目にも美しいドリンクです。またモヒートには、両手いっぱいのミントをふんだんに入れ、見た目にもその多さがわかります。爽快感を存分に味わいたいときに試しましょう。このほか、おろしたての生しょうがを使って風味を重視したモスコミュール、あるいはグラスから立ち込める炎に大人の夜が感じられるアイリッシュコーヒーなどがおすすめです。

源氏香は、ロイヤルパークホテル内にある日本料理店です。場所はホテルの5階。入り口は日本料理店らしく引き戸です。中に入ると和の空間が広がっており、日本人なら落ち着ける佇まい。席はテーブル、椅子、いずれも黒で構成された大人の雰囲気に満ちています。そして席の横には日本庭園が広がります。その完成度の高さは、とても建物の5階にあるとは思えません。さらに庭園内には茶室「耕雲亭」があります。これは三菱の二代目社長岩崎彌之助とその子・小彌太の親子二代で設立した世田谷にある茶室「釣月庵」を模したものです。

源氏香では、ランチメニューとディナーメニューがあります。ランチは4種類の昼御膳（4,840円）から選べます。また平日限定でお得などんぶりメニューがあります。また少しリッチなお昼に昼会席も用意しました。またディナータイムは会席コースがあり、12,100円の蛍、15,730円の夕霧、19,360円の胡蝶から選択してください。またしゃぶしゃぶ、すき焼き、てんぷらのコースがあります。さらに冬になればフグ料理の会席や鍋コースが堪能できます。そのほか各種プランがあり、お宮参りや成人式など、人生の節目にあたるお祝いに適した献立を用意。素敵なひとときを堪能しましょう。

シンフォニーは、ロイヤルパークホテル内にあフレンチレストランです。場所はホテルの1階。オープンで天井の高い店内で開放感があります。また店の端にはタワーのようなショーケースに収納されたワインボトルが圧巻です。店の中心の一角でシェフが常駐。ライブキッチンの様子が見られます。ここはバイキングを行っており、122席あります。席はテーブル席のみ。その一部がソファー席となっており、ゆったりとくつろぎながらの食事を楽しみましょう。朝から夜まで途中休憩なしで営業しています。もちろん宿泊客以外の一般利用もできます。

シンフォニーは、7時から10時までの朝食ブッフェがあり、こちらは3,872円で食べ放題です。また食べ放題ではないセットメニューがあります。ランチタイムはブッフェが11時30分から14時30分まで。平日と土日で料金が変わります。そして朝食同様セットメニュー、サンドウィッチなどの軽食メニューがあります。14時30分から22時まではティータイム。この時間も軽食の注文が可能です。さらに17時30分から21時まではディナーブッフェがあります。そのほかセットのディナーもあり、こちらは3種類から選んでください。量を求めるならブッフェ、少量ならセットメニューを試しましょう。

桂花苑は、ロイヤルパークホテル内にある中国料理店です。場所はホテルの地下1階。全国放送のテレビ番組で何度が紹介されています。そしてそのことについて入口にて紹介しています。大理石の壁に立体的に「桂花苑」とある看板。中に入ると白を基調にした清潔な空間で、広々としたフロアはテーブル席で構成しています。白いテーブルクロスに木目調の椅子が用意されており、リッチな雰囲気。また中国料理店にありがちなグループ用の丸テーブル席です。そのため中央部分は回転式。それぞれの席に座って回しながら料理が取れます。

桂花苑は、ランチとディナータイムで営業しています。いずれもコースメニューです。ランチコースは7,260円の蓮華（れんげ）と9,680円の鈴蘭（すずらん）など。ディナーコースは、5,000円のごちそうディナー、9,680円の紅龍（こうりゅう）、などから選べます。いずれも消費税とは別に10パーセントのサービス料がかかるので注意しましょう。

すみだは、ロイヤルパークホテル内にある中国料理店です。場所はホテルの20階。エレベータで上がると入り口に「鉄板焼　すみだ」の看板が見えます。そして入り口から解放的な空間。外壁は枠以外はガラスの大窓となっており、都内を見下ろせる絶景が広がっています。カウンター席は円形で中央にシェフが立ち、ライブ感覚で肉を焼き上げます。高熱の鉄板による生肉の水分がはじけ飛び、そして焼きあがる音を聞きながら臨場感あふれるひとときを味わってください。このほか3か所の個室席があります。2人から8人まで利用できるので、大切な記念日やファミリーのお祝いに利用しましょう。

すみだではお得なランチタイムがあります。4,840円のヒレステーキランチ、ミックスグリルランチ、シーフードプレートがあり、それぞれにメインのほか、スープ、サラダ、ご飯、香の物、デザートとドリンクが付きます。ワンランク上のシェフランチもあります。ディナータイムはコースのみ。16,940円の両国コース、20,570円の清州コース、そして25,410円の勝鬨（かちどき）コースがあります。特に夜は都内の素晴らしい夜景が見渡せます。大切な人とのデートなどで存分にリッチなひとときを堪能しましょう。

マスカレードホテルのロケ地は、メインであるロイヤルパークホテルをはじめ、学校の屋上や制作・配給元である東宝の撮影所などいくつかあります。意外にも名古屋にまで撮影を行っており、それぞれの撮影のシーンが物語全体を盛り上げるのに一役買っています。豪華なホテルで演じられる映画の気分を追体験したいのなら、ぜひこのホテルに行って宿泊をしたり、レストランで食事を楽しんだりしてください。もちろん俳優さんはいません。しかし優秀なホテルスタッフが心に残るおもてなしをしてくれるでしょう。