- 住所:
- Žehra、Slovak Republic
- アクセス:
- コシツェから直通バスで麓のスピシュスカー・ポドフラジエへは約1時間30分。スピシュ城へは徒歩で約40分~1時間
- 開館時間:
- 12月~2月は閉館。5月~9月は9:00~18:00、4月と10月は9:00~16:00、3t月と11月は10:00~15:00
- 電話番号:
- +421 53/454 1336
- 料金:
- 大人 6ユーロ、学生・高齢者 4ユーロ、子ども 3ユーロ
- おススメの時期:
- 4月~10月
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スロバキア共和国は東ヨーロッパの小国。国土面積は日本の約7分の1ですが、7つものユネスコ世界遺産を擁しています。地方の小さな町に王朝時代の面影が数多く残る国、スロバキアの世界遺産めぐりは中世へのタイムスリップです。
スロバキアの東部、プレショウ県とコシツェ県にまたがる世界遺産です。1993年にスピシュ城と、スピシュスカー・カピトゥラ、スピシュスカー・ポドフラジエ(写真)など城下町の史跡が関連文化財として登録され、のち2009年にレヴォチャ歴史地区が加えられました。
小高い丘をおおうように建つスピシュ城は、12世紀初頭に建設されました。タタール人の侵攻を防ぐ役割をした城塞で、たびたび増改築を受けており、15世紀にはハンガリー王国の宮殿として改築、利用されました。
城内で一番高い塔からの眺め。スピシュ城は、1780年の火災ののち廃墟となりましたが、中世期の城では中央ヨーロッパで最大規模を誇ったというその威容は、今も壮大。現在、城内では少しずつ修復・復元作業が進められています。
こちらは13世紀に聖職者の居住地区となっていた城下町、スピシュスカー・カピトゥラ。手前の建物は聖マルティン大聖堂。同じく13世紀に建造された後期ロマネスク様式の壮麗な建築です。今でも、この地方の宗教上の中心的な教会として崇敬されています。
聖職者の街、スピシュスカー・カピトゥラに対し、商業・交易の街として発展したのがスピシュスケー・ポドフラジエ。15世紀には繊維産業でにぎわいました。現在の町並みには、16世紀の大火後に再建されたルネサンス様式の建物が多く残されています。
レヴォチャ歴史地区は、城壁に囲まれた旧市街。13世紀から14世紀にかけて成立した町で、四角いマイステル・パヴォル広場を中心に、町並みが配されています。スロバキアの中世都市の中でも、往時の姿をよくとどめているといわれ、聖ヤコブ教区聖堂、福音主義教会、市庁舎などが見どころ。写真右手の尖塔を持つ建物が聖ヤコブ教区聖堂です。
聖ヤコブ教区聖堂の木造祭壇は、15世紀から16世紀にかけて活躍し、名工とうたわれたパヴォルによるもの。高さ18mもの巨大な祭壇で、パヴォルの傑作といわれています。地元出身の彫刻家であった彼の作品はほかにもあり、それらも文化遺産の登録対象となっています。
ヴルコリニェツは、スロバキア中部の山あいにある小さな村。18世紀から続く45棟余りの木造民家や鐘楼、19世紀に建造された聖母教会などがあり、童話の世界にまぎれこんだような趣があります。1993年に文化遺産登録されました。
木造民家は、今も現役の住宅として使われており、村には独自の伝統文化に根ざした生活が引き継がれています。民俗博物館として公開されている民家もあり、そこでは山村ヴルコリニェツのかつての暮らしぶりに触れることができます。
スロバキア中部のバンスカー・シュティアヴニツァは、鉱業で栄えた町。付近の鉱山からは主に金と銀が採掘され、ハンガリー王国支配下の18世紀には、同国で最大の鉱山都市に発展し、鉱山学校も設立されました。1993年、文化遺産に登録されました。
鉱業の繁栄を礎に築かれたバンスカー・シュティアヴニツァは、町並みの美しさから「宝石のような町」と称されているそうです。聖三位一体広場に建つペスト記念柱は、この町のランドマーク。スロバキア鉱山博物館となっている旧城や、16世紀に建造された新城など、見どころも豊富です。
もうひとつ旅行者に人気のアクティビティは鉱山探検。郊外の野外鉱山博物館は、旧坑道を再利用した施設。2kmの坑道を歩きながら、中世から近代にいたる鉱山と採掘技術の歴史をたどるこツアーです。
スロバキア南部、ハンガリーと隣接するスロベンスキー・クラス国立公園は、中央ヨーロッパで最大のカルスト地域。700を超える洞窟があるといわれます。 1995年、それらがハンガリーの洞窟とともに自然遺産に登録されています。なかでも有名なのが、写真のドミツァ洞窟。ハンガリーまで続く全長25kmの鍾乳洞です。
全長25kmのうち、ドミツァ洞窟と呼ばれるのはスロバキア側の約8km。石柱、石筍、つらら石など、さまざまな鍾乳石が見られますが、川や湖もあり、ボートに乗って地底の川下りを楽しむツアーもあります。
2000年に追加登録されたドブシンスカー洞窟は、全長1232m、深さ112m、ヨーロッパで最大級の氷洞。厚い氷に覆われた洞窟内は、光を受けると青い輝きを放ち、この世とも思えぬような神秘的な情景を楽しませてくれます。
バルデヨフはスロバキア東部の都市。工芸品の生産と交易で発展し、15世紀に最盛期を迎えた町です。2000年、文化遺産に登録されました。対象となっている旧市街は、長方形の市庁舎広場を中心に家屋が配され、整然とした町並みの美しさが印象的です。
右手の奥に見えるのは、聖アエギディウス教会。13世紀の創建ですが、いくつかの礼拝堂を配した、現在のようなバシリカ式教会堂が完成したのは15世紀。この旧市街には、数多くの中世の文化財が残されています。
スロバキアからルーマニアへと延びるカラパチア山脈。そのうちスロバキア東部とハンガリー、ウクライナが接するエリアには、ヨーロッパで最大規模のブナの原生林が広がっています。2007年、スロバキアとウクライナのブナ林が自然遺産に登録され、のち2011年にドイツの古代ブナ林がこれに追加登録されました。
ブナ林帯は氷河期に形成され、今日まで息づいてきたといわれる貴重な森林。絶滅が危惧される動物や植物も数多く認められているとか。妖精さえ住んでいそうなこの悠久の森には、ヨーロッパ中からトレッカーが訪れています。
カラパチア山脈の自然が広がるスロバキア中東部。このエリアには、今では珍しい木造建築の教会が散在しています。文化遺産の対象となっているのは8カ所の教会と1カ所の鐘楼の合計9件。2008年に登録されました。写真はスヴィドニーク郡ラドミーロヴァーにある聖ミカエル大天使教会。1742年の建造ですが、釘を1本も使わずに建てられているそうです。
何とも愛らしいこのビザンチン様式の木造教会は、スヴィドニーク郡ボドルジャルの聖ニコラス教会。1658年に建てられたギリシャ正教の教会ですが、荒廃が著しかったため、1970年代から修復を受け、2004年に再建が完了したものです。これら木造の教会群は、今も地域の人々の生活とともにあり、大切に守られています。
スロバキアは、10世紀以降、隣国ハンガリー王国やポーランド王国の統治下で都市の発展を見ました。世界遺産巡りの拠点となる首都のブラチスラヴァ(上)、第2都市のコシツェ(下)にも、中世期に形成された旧市街があります。古くも美しい街並みの多い国。およそ1000年におよぶ時間を行き来する旅を堪能できます。
50代の旅好き、歴史好き、食いしん坊。洋の東西を問わず古代から中世の歴史文化に興味があります。
スロバキアには、隣国ハンガリーから続くカルスト群はヨーロッパ最大規模を誇り世界遺産に登録されているほど!見渡す限りの洞窟や鍾乳洞、氷穴など自然が作り出した美しすぎる神秘の絶景に出会うことができます。日本ではあまり知られていないこれらの洞窟。ぜひその魅力を味わってみてください。
スロバキアは中央ヨーロッパに位置する美しい国です。国土のほとんどが山の中にあり、四季の風景を楽しむことができます。ここではそんなスロバキアの気候と、訪れる際の服装について紹介しましょう。
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世界遺産に登録されているスロバキアのレヴォチャ地区。小さなこの町にバスで向かっていると突如見えてくるのがジブリの名作「天空の城ラピュタ」のモデルとなったと言われているスピシュ城です。ヨーロッパの多くの城と異なるのはスピシュ城が廃墟だという点。今回は朽ちゆく美しい城と共に周辺のレヴォチャ地区についてもご紹介します。
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スピシュ城はスロバキア東部に位置し、丘にそびえ立つ中欧最大級の古城です。世界遺産に登録されているこの城は、その外観からスタジオジブリの「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも言われています。そんなスピシュ城の魅力についてご紹介していきます。
世界遺産に登録されているスロバキアのレヴォチャ地区。小さなこの町にバスで向かっていると突如見えてくるのがジブリの名作「天空の城ラピュタ」のモデルとなったと言われているスピシュ城です。ヨーロッパの多くの城と異なるのはスピシュ城が廃墟だという点。今回は朽ちゆく美しい城と共に周辺のレヴォチャ地区についてもご紹介します。