キプロス基本情報 【気候・服装編】~アフロディーテ(ヴィーナス)誕生の地~
19153views- 住所:
- Larnaka, Cypros
- アクセス:
- ラナルカ国際空港より車で13分
- 営業時間:
- 9月16日~4月15日 8:
- 30~17:00
- 4月16日~9月15日 8:
- 30~19:30
- 定休日:
- 12月25日、1月1日、イースターの日曜日
- 電話番号:
- +357 24 322 710
- 料金:
- 2.50ユーロ
- ※ Khirokitiaとも
地中海に浮かぶキプロス島には3つの世界遺産があります。その内の2つ、先史時代の遺跡「ヒロキティア」とトロードス山脈に点在する中世時代の壁画が描かれた聖堂をご紹介します!
地中海に浮かぶ島キプロスと言うと、海を真っ先に思い浮かべてしまいます。
先史時代の石器技術も海を越えてやってきました。更に航海術が発達した紀元前1500年頃からは、キプロスは地中海上の中継地となったことから、色々な文明、民族の支配を受けることになりました。
そんなキプロスの世界遺産をご紹介します。
1934年に発掘されたこの遺跡はキプロス島の南東ラルナカにある新石器時代のものです。保存状態も良く、集落を形成し周囲には防衛のための壁があります。1998年に世界遺産に登録されました。
川沿いの丘の斜面に造られた遺跡は、紀元前7千年から紀元前4千年前のものと考えられています。遺跡で見つかった骨や遺物から、集落の住民は穀類などを育てる農業、周辺に自生したピスタチオやオリーブ、プルーンなどの採集、羊やヤギの牧畜、さらには豚を飼って暮らしを立てていたようです。
一方をマロニ川に、残り三方を石積みの壁で集落を囲んでいました。壁は厚さ2.5m、高さは最大3mにもなり、集落への出入りのための開口部を設けていたようです。集落は円形に囲った壁に平屋根の住居が密集し、人口は300〜600人程度だったと考えられています。
墓地跡からは屈葬にされた人骨の他、偶像などが出土しました。また道具としては現在のトルコの辺りから海を越えて伝わってきた磨製石器を使っていたことが判っています。
キプロス島の西、トロードス山脈にある、ギリシャ正教関連の建物が世界遺産として登録されたものです。ビザンティン様式の宗教画が壁から天井にまで描かれているのが特徴で、1985年に世界遺産に登録されました。
現在世界遺産に登録されているこれらの聖堂を回るツアーも開催されています。
11世紀に建てられた修道院付属の聖堂で、キプロス島では唯一現存する11世紀のビザンティン様式の建造物です。12世紀に付け加えられた切妻屋根が印象的なため、屋根の名がつけられました。
もともとは聖堂が先にあったのですが、13世紀末ごろから修道院が出来たようです。18世紀には衰退が始まり、19世紀末には修道院は廃止となりました。
壁画には「セパステの40人の殉教者」、「最後の審判」、「正教の十二大祭」を描いたものなどがあります。
この修道院の設立年は不明ですが、壁画は15世紀頃のものだと考えられています。修道院自体は19世紀まで存続していましたが、それ以降は地域の教会として機能し、修道院の部屋も近隣の村民や子どもたちの教室として使われていました。
この教会には3つの聖堂があります。
聖イラクリディオス聖堂には11世紀から12世紀に描かれた壁画群と、13世紀から14世紀頃に描かれた、いずれもビザンティン様式の壁画があります。ラテン式聖堂には1500年頃のイタリオ・ビザンティン様式の壁画。聖イオアニス・ランパディスティス聖堂には13世紀から14世紀に描かれたフレスコ画があります。
アシィヌ生神女(しょうしんじょ)聖堂には、最古のもので1105年に描かれたコムネノス朝ビザンティン美術様式で描かれたフレスコ画が残っています。生神女は「神を産みし女」「神の母」を意味する言葉で、正教会におけるイエスの母マリアへの敬称です。
聖堂内部は壁画で埋め尽くされており、最古の1105年のもの、12世紀後半の地震による損壊からの改修時に描かれたもの、そして14世紀のフランク風の影響を強く受けたものなど、まちまちな時代の壁画があります。モチーフにはイエス、生神女マリア、聖人、預言者の他、新約聖書からの場面もあります。
木造の聖堂で格子状の柱廊玄関があり、もともとは修道院の付属教会でした。19世紀初頭まで修道院が存続していたようですが、その後解散したようです。
1192年に描かれた聖母子のフレスコ画や、雪よけの屋根の下のフレスコ画などがあります。
1280年に聖堂が建てられ、同時にフレスコ画も描かれました。キプロスでも作製年がはっきりと判る壁画では、最古の聖堂と考えられています。
壁画には十二大祭の一部、聖母子像など。北側にある壁画は15世紀末から16世紀初頭にかけて描かれたもので、「最後の審判」が描かれています。
ビザンティン帝国滅亡後の1474年に聖堂が建てられました。また同時に描かれた壁画が残っています。トロードスの聖堂に多い単廊式で板葺き屋根です。
またこの聖堂は壁画を描いた画家の名前がはっきりと残っている、キプロスでも数少ない聖堂のひとつです。
12世紀半ばに建てられた元々の教会は単廊式でドームのある建物で、墓地教会であったのではないかと言われています。時期と原因は不明ですが、元の教会は後陣を残して壊れてしまい、13世紀末から14世紀初頭に元々の教会と同じ形に建て直されました。
その後、何度も改築・増築を重ねて三廊式の現在の形へなりました。
壁画は14世紀ごろと推測され、パレオロゴス様式のものと伝統的なビザンティン様式のものが確認できます。
また北側の身廊はキプロス王、ジャン2世(イオアニス・リュニジャン)の個人的な聖堂でした。
1502年に建造された修道院に付属していた聖堂です。修道院は19世紀初めまで存続していましたが、その後衰退し1821年ギリシャ独立戦争後に解散しました。この修道院の建物を使って、1850年にガラタで最初の小学校が出来ました。
壁画は後陣と切り妻屋根の下の三角形の部分を埋め尽くしています。この聖堂の壁画を描いた画家は西洋美術の影響を大きく受けており、イタリアルネッサンス美術とビザンティン美術の要素が混ざった「イタロビザンティン」様式で描かれています。
15世紀末に建てられた修道院付属聖堂です。1735年にロシア人の僧侶が訪ねたところ、ほぼ衰退しかかっていたそうです。単廊で急角度の板葺き屋根の構造で屋根が四方に伸びて歩廊を形作っているのが、キプロスでは珍しい造りとなっています。
「主の迎接」、「主の洗礼」、「ラザリの蘇生」など、ビザンティン帝国滅亡後の1494年に書かれたフレスコ画が残っています。技法としてはパレオロゴス朝と教会がある地元の身廊芸術とイタリアルネッサンスの影響を受けた跡が見られます。
単廊、木造屋根の聖堂で、16世紀後半に描かれたビザンティン帝国滅亡後の壁画群があります。2001年に拡大登録されました。
聖堂内部は建造と同時期に描かれた壁画で埋め尽くされています。後期ビザンティン期のほぼ完全な壁画が残されているのが特徴的です。
聖ソゾメノス聖堂、聖ママス聖堂も世界遺産に申請されましたが、暫定リストに載ったままとなっています。
いかがでしたか?
新石器時代の石器、中世の教会美術は全く異なる時代のものですが、どちらも海を越えて伝わったものです。特に中世頃の複数の文化の影響を受けた壁画からは、地中海でのこうした中継地となる島の存在が、どれだけ重要視されていたのかがより判るような気がします。
是非一度訪れてみてはいかがでしょうか?
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