北海道の最強心霊スポット「雄別炭鉱」を解説！歴史やアクセス方法をまとめました

人の魂が土地のエネルギーの干渉を受けると、地縛霊が生まれることがあります。北海道の「雄別炭鉱」は、この条件に合う最適な場所で、亡くなられた炭鉱夫がその自覚も無く、いまだに炭坑内を彷徨っていると言われています。炭坑内にはまだわずかに石炭が残っており、これがエネルギー源となって地縛霊が成仏できない原因になっているようです。また、地縛霊自身は周囲に他の炭鉱夫の霊がいるため、現在でも炭坑が運営していると思い込んでいるとの情報もあります。そのため、立ち入り禁止の炭坑内からはたまに採掘する音が聞こえてくることがあるようです。

雄別炭鉱の歴史は石炭ストーブがあった時代までさかのぼります。主要な電車各線も蒸気機関車で運営を続けていたので、石炭に多大な需要がありました。しかしそんな中、日本でエネルギー革命が発生！動力源のほとんどは軽油を使ったディーゼルエンジンになり、石炭の需要も徐々に衰退していきました。これに止めを刺したのが1969年の爆発事故です。炭坑内の爆発で多数の作業員が死傷、雄別炭礦株式会社は対応に追われ、悪化していた経営は、採掘中に使っていた設備や住居の撤去費用を捻出できない程にまで追い込まれついに倒産してしまいました。また、付近の商店街も完全に炭坑頼りの経営をしていたため、夜逃げする人もいたそうです。

閉山する前にも死亡事故は発生しており、度々問題視されていたようです。付近の炭坑でも60人近くの犠牲者がでており、行政による指導や視察もされていたとのこと。その結果制定されたのが、石炭鉱業再建整備臨時措置法と一酸化炭素中毒症特別措置法の公布です。政府が債務処理の援助と、一酸化炭素中毒症患者の治療の手配をする法令で、一部の援助には利子付きの貸付もありました。しかし、借用利子は北海道の炭坑全体で1000億円ほどに膨れ上がったこともあるらしく、返済にはかなりの時間を要していたようです。その後、日本国内でイタイイタイ病や水俣病が流行り、政府が公害対策基本法で本格的な環境保全に着手、法案の微調整により現在の環境基本法の公布に至っています。

閉山しても、歴史的な価値があるものは、近代化産業遺産に認定されることがあります。北海道では、雄別炭鉱を中心に、食品加工業や製糸業の跡地が近代産業遺産に認定され、現在では観光地として有名になっています。「雄別炭鉱」の場合、炭坑だけでなく、周囲の病院や住居、警察などの公的機関の建造物まで残っているので、当時の生活環境を研究する意味でも非常に高い価値があるようです。特に注目されているのは、石炭を運ぶときに使っていた蒸気機関車の駅の跡地！幽霊列車の発着場として、線路や切符売り場などの写真を撮影するために遠方から来る人もいます。

詳しい情報が知りたい人は、釧路市立博物館に行ってみましょう。2020年は「雄別炭鉱」が閉山してから50年で、当時の記念映像などを公開するイベントや歴史探訪イベントも定期的に開催されているようです。その中でよく話題になるのは、近代化産業遺産に認定されている8700形の蒸気機関車！「雄別炭鉱」の関連会社が引き取っていて、国内で唯一現物が保管されています。「雄別炭鉱」近くから多くの人を運んでいた実績があるため、たまに運転手の幽霊が動くはずの無い機関車を操作しているとの噂があります。

雄別炭鉱に行くには、徒歩で行くと最寄り駅から6時間くらいかかるので、車で行きましょう。行き方は、大楽毛駅から道道240号線を222号線まで北上してください。さらに北上すると左手にセイコーマート釧路物流センターが見えてきます。そこから左手に見えてくるセイコーマート 阿寒店を確認できるまで進みましょう。これ以降は、日用雑貨を買える場所がないので、懐中電灯用の電池などを買うならここ。阿寒神社もこの近くにあるので、心霊スポットに行く前に神社で心を落ち着けるのも良いかも？準備ができたらさらに北上、右手に道道274号線が見えたら、そのまま222号線を進むと左手に「雄別炭鉱」が見えてきます。

自家用車が無い人は、「雄別炭鉱」までレンタカーを使ってください。釧路空港周辺にはタイムズレンタカーと日産レンタカーとオリックスレンタカーがあります。コスパ重視なら4950円で軽自動車がレンタルできるオリックスレンタカー。馬力が欲しいなら5人乗りのマーチが5538円でレンタルできる日産レンタカーもおすすめ。さらにタイムズレンタカーは、夏季限定で3696円のプランがあります。いずれも6時間のプランで、一回レンタルすれば「雄別炭鉱」をじっくりと探索できます。

病院で亡くなられてしまう人は、本来手厚いサポートの中で息を引き取ります。しかし、この病院は炭鉱の経営が傾いてから、十分な医療環境が整っておらず、建物の撤去費用も捻出できずに現在でも残っています。そのため、ちゃんと治療してもらえなかった人の幽霊が出る場所として有名になりました。特に病院内にある螺旋スロープには注意！本来は上の階に行くためのスロープですが、いくら歩いても上にたどり着けず、看護婦さんの幽霊が、「まだ歩いちゃだめですよ」と言って近づいてくるそうです。そのまま逃げてしまうと、あの世に連れていかれてしまうそうですが、「分かりました」言って連れて行ってもらうと上の階に行けます。したがって病院での不用意な発言は、貴方が死人として扱われてしまう可能性も？

上の階には病室とトイレがあり、たまに水道が通っていないのに、水音が聞こえるらしいです。また、当時の患者が亡くなられた時間になると、看護婦さんを呼ぶ声が聞こえるようで、無視するとこちらの体を乗っ取ろうと襲い掛かってくるとの噂あり！成仏していない幽霊に対峙したときは、あくまでも謙虚且つ誠実に対応するべきでしょう。一通り病院を巡ったら、回診の時間になったらまた来ますといって病院から出てきてください。こうすることで怨念の恨みを買う事なく「雄別炭鉱」の病院跡地を出られるそうです。

「雄別炭鉱」の煙突は、当時ボイラーとして使われていた装置で、採掘した石炭をそのままここに入れて燃料として使っていたこともあるそうです。爆発事故が発生したときも、この場所で作業していた人がいるらしく、死んだと自覚する間もなく爆発に巻き込まれてしまったそうです。遺体の多くは回収されたようですが、一部見つかっていない遺体があるそうです。その人は幽霊となってたまに作業しており、ボイラーからは煙がでていることもあるとか？現地に行った人の中で、どなたか火傷の激しい遺体を見た人はいませんか？

「雄別炭鉱」の煙突には、煙羅煙羅がいるという伝承すらあるようです。煙羅煙羅は、煙の中で生活している精霊で、煙を顔の様に変形させて人を驚かすこともあります。このことから、煙羅煙羅が人型の幽霊に見えているのでは？と噂する人もいるほど。最近では仁王2や妖怪ウォッチなどでも煙羅煙羅がでてくるので、ファンタジーや妖怪好きの人も訪れる観光地になっているようです。なお、過去の文献では徒然草に煙羅煙羅と思われる記述があるので、心霊スポットに行く前に読んでおくと面白いかもしれません。

これはあくまでも噂ですが、「雄別炭鉱」近くには宿泊施設がありません。過去には遠方から稼ぎに来る人もいるのに、それがなぜか無い。この秘密は北海道アイヌ民話に隠されていると言われています。炭鉱付近で寝るとアイヌカイセイに出会ってしまうからです。妖怪の一種で、寝ていると首と胸を締め付けて窒息死させてしまいます。ボロボロの布切れを着ているので、その姿が炭鉱の爆発事故に巻き込まれた人の幽霊に見える人も多いようです。過去には炭鉱付近にも宿泊施設があったとの情報もあるようですが、あまりの犠牲者の多さに経営が立ち行かず、潰れてしまったとのこと。

北海道アイヌ民話に出てくるキムナイヌは、神格を持っている山の守護神。しかし、熊などの狂暴な生物でも鷲掴みにして食べてしまいます。「雄別炭鉱」周辺は熊の出没地域としても有名なので、キムナイヌにとっては食卓のような環境だそうです。しかし攻撃されない方法もあります。キムナイヌはタバコの煙に釣られて来るので、近寄ってきたらそれをあげてください。するとキムナイヌは満足して攻撃してこないようなので、山で遭遇したときは参考にするように！

実は「雄別炭鉱」の爆発事故は、ホヤウカムイが起こしたものだという噂があります。現場検証の結果ではいくつか不信な箇所もあり、巻き込まれた犠牲者の遺体にも、不自然な火傷の後があったという噂もあります。その分析の中で持ち上がった話題がホヤウカムイ。体臭で物を焼いてしまう能力があり、人間が被害に合った場合、焼けただれたような傷跡が残るとのこと。近づきすぎると脱水症状で命を落とすこともあるので、何等かの影響があるのではないかという噂もあります。蛇の姿をしているので、炭鉱付近の景色にも溶け込みやすく、当時でもその原因を見つける事は困難であったとも考えられています。

これは北海道全体の噂ですが、「雄別炭鉱」が開鉱されてから、いくつかの大火災が発生し、それがホヤウカムイの影響だと言われています。その代表例が函館大火と岩内大火。この火災は犠牲者が2000人以上でた大火事で、当時は周囲の街が復旧不可能な状態にまで追い込まれています。そのため、行政では中心都市を函館から札幌に移そうという動きがでて、現在の札幌市街の姿になったと言われています。この時期と「雄別炭鉱」が発展していた時期は丁度同じです。したがって、ホヤウカムイを含めた心霊現象によってこの当たり一帯に火災が発生し、札幌に人口を集中させたのではないか？と言われています。

もし雄別炭鉱病院で、白か黒か赤毛のキツネを見た人は、幸運かもしれません。チロンノップカムイと呼ばれる人間の守護神です。特に白毛のキツネはウパシチロンノップカムイは、一番高位の神として有名！心霊現象に巻き込まれたときは、助けてもくれます。ただし、見た人の中で一番強いと思う人に化けてでる可能性もあるので、キツネだけが助けてくれるとは限りません。このお話からキツネは人を化かすという伝承ができた可能性も指摘されています。

しかし可愛いからといってキツネに触ることはおすすめしません。エキノコックスという寄生虫が住んでおり、人間に寄生すると肝臓などの臓器に異常をきたしてしまいます。場合によっては吐き気などを感じることもあるので、病気が解明されていない時代には、これを神様の天罰として恐れていた時期もあるそうです。病気が進行すると手術をする可能性もあるので、不用意にキツネに触らないように注意。また、ネズミにはエキノコックスの卵が寄生している可能性があることにも注意してください。卵や成虫は肉眼では見えないので、動物を見かけても触らない方が良いでしょう。

「雄別炭鉱」がある釧路市では、各地で例祭が開催されています。詳しい資料は残っていませんが、このお祭りは、各地で発生している心霊現象を落ち着かせるために開催しているとの情報があります。釧路一之宮　厳島神社は、特に例祭の開催数が多く、「雄別炭鉱」からも近いので、こういった噂があるようです。盛大に開催されるのは、2月の節分祭と5月の春季例大祭と10月の秋季例大祭。この月は「雄別炭鉱」の関連鉱山が閉山した月で、現地住民の間でも神聖なお祭りとして知られている模様。

これらのお祭り開催の根回しをしていたのが、産土神と言われています。産土神は同じ土地で地域住民を見守る役目を担っています。そんな中人々が「雄別炭鉱」の石炭を掘りすぎて、産土神のエネルギーが尽きようとしていたので、他の妖怪や神々達と結託して災害を起こし、土地を鎮めることに成功したという説があります。この怒りに驚いた当時の人達は、二度と神々を怒らせまいと各地で例祭を開催し、現在では心霊現象もある程度収まっているようです。

「雄別炭鉱」に行くには、国有林へ入林するための申請を出す必要があります。申請をだしても動植物を持ち帰るなどの行動制限が付いており、破ってしまうと森林窃盗罪で逮捕されてしまいます。もし何か物に触りたいときは、手袋などを装着して、皮膚で直接触らないようにしてください。また、森林内は長年整備されておらず、火気が少しあるだけで広範囲に燃え広がる可能性があり、大変危険！そしてルールを守っていても、熊が出没することに十分注意してください。冬眠の季節でも、ちょっとした音で目を覚まし、人間を襲ってくる可能性もあり、子持ちの場合はさらに狂暴化することも！

心霊スポット「雄別炭鉱」観光を考えている方は以上の注意事項に気をつけながら計画を立てましょう。また心霊スポットを甘く見くみるのは絶対にNG。霊力の強い恐ろしい場所もあります。心霊現象を信じない人も行く場合はしっかりと準備をしましょう。