ジョージアの首都トビリシに行ったら必ず訪れるべき観光スポット10選

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南コーカサスに位置し、アルメニア、ロシア、トルコなどと国境を接する秘境の国ジョージア。その首都トビリシは、古くからのジョージア正教の教会、大聖堂や、旧ソ連時代の雰囲気を残す少し影のある町並、そしてわれわれ日本人が愛してやまない温泉などたくさんの見どころがあります。今回は知られざるジョージアの首都トビリシで見るべき10個のスポットをご紹介します。

1.ハマム/アバノトウバニ(Hammam/Abanotubani)

最初にご紹介するのは、日本人にはたまらないスポットであるハマム。こちらはいわゆる公衆浴場で、17世紀からあるそう。かの有名なアレクサンドル・デュマやプーシキンもトビリシを訪れた時に温泉を楽しんだらしく、足を伸ばして温泉にゆっくりつかれるのが嬉しい。中ではビールを飲んでいる人もチラホラ見かけるのが、さすがにジョージアといった印象です。

2.メテヒ教会(Metekhi Church)

トビリシ市内を流れるムトゥクヴァリ川沿いの丘に立つのがこちらのメテヒ教会。5世紀に建てられた後はシルクロードのキャラバン隊を守る要塞としても機能していました。しかしモンゴル、トルコ、イラン、そしてロシア/旧ソ連に支配され、破壊されたり、また監獄や劇場として使われることもありました。そしてジョージア独立後の1991年に再び教会となるという、ジョージアの複雑な歴史を一身に背負うかのような教会です。ここからはナリカラ要塞跡や旧市街を見下ろすことが出来ます。

3.シオニ大聖堂(Sioni Cathedral)

ジョージア(グルジア)正教会の総本山で、6~7世紀にかけて作られたもの。その後何度か再建され、現在見ることが出来るのは13世紀ごろに作られた姿です。教会にはジョージアにキリスト教を伝えた聖ニノの十字架が収められており、内部にある美しいイコン(キリスト教の聖なる出来事を記した聖画)は必見です。朝日を浴びて輝くシオニ大聖堂は一際美しく、オススメです。

4.サメバ大聖堂(Sameba Cathedral)

2004年に完成した、高さ64mと南コーカサスで最も大きい教会。「父」「子(キリスト)」「精霊」が一体であるというキリスト教の考え「三位一体」という意味のサメバ大聖堂は、夜のライトアップが美しく、暗くなってから行くのもオススメ。ですが夜出歩く際には、治安に十分注意して下さい。

5.シナゴーグ(Great Synagogue)

こちらは19世紀から20世紀にかけて、トルコとの国境近くにあるジョージア西部の町アハルツィヘから移り住んだユダヤ人たちが作った、ユダヤ教の寺院。トビリシ旧市街の中でも少し毛並みの違う建物で、ジョージア正教の教会を堪能した後にシナゴーグを訪れるのも興味深いかもしれません。

6.ナリカラ要塞跡地(Narikala)

旧市街を見下ろす高台にあるナリカラ要塞は4世紀に造られたものですが、19世紀初頭の事故により建物の多くが失われてしまいました。その後再建が進んで教会が建てられ、今でも多くのトビリシの人々が集まる場所になっています。ここからはトビリシを望むことができ、公衆浴場ハマムやメテヒ教会を見ることも出来ます。

7.母の像(Mother of Kartli)

標高727mのムタツミンダ山中腹にある、トビリシのシンボル的な存在。右手に持った剣で敵と戦い、左手に持ったワインで友を迎えるというジョージアの人々の心を表しているそう。なおムツタミンダ山には歩いて一時間程度で登ることが出来る他、ケーブルカー、車での登頂も可能です。

8.ルスタヴェリ通り(Rustaveli Avenue)

トビリシのメインストリートで、市庁舎や国会議事堂からショップやレストラン、果てはオペラハウスまでが集まる大通り。作られたのは19世紀と比較的新しく、旧ソ連時代の面影を残す建物も見ることが出来ます。

9.平和橋(Peace Bridge)

ムトゥクヴァリ川にかかる2010年に出来た歩行者用の新しい橋。古い教会や旧ソ連の建物が立ち並ぶトビリシにあって異彩を放つモダンな作りの平和橋は、イタリアの建築家ミケーレ・デ・ルッキがデザインしたものだそうです。

10.タマダの像(Tamada)

最後に挙げるのは、ジョージアらしさ全開!ということでタマダ(ワインを飲む人)の像をご紹介します。ジョージアはワイン発祥の地ともされ、一説には紀元前8000年(!)には既にワインを製造していたとか。タマダの像はトビリシ博物館の近くにあり、ジョージアで発掘された紀元前7世紀の像のレプリカになっています。

最後に

トビリシのオススメスポット10選、いかがだったでしょうか?コーカサスという大国に囲まれた場所に位置しているがゆえ、この国は支配、征服された悲しい歴史を持っており、町中にもその影響を受けた建物も数多く残されています。一方でみんなでワイワイと楽しく湯船に浸かるハマムや、ジョージアの文化に深く根差した歴史あるワインにちなんだ像など、明るい面が見えるところもあります。歴史あるトビリシを訪れたなら、ぜひ参考にしてみて下さいね!

トビリシ(Tbilisi)
アクセス:
ジョージアまでは日本から直行便はなく、ロシア経由でトビリシまで約13時間など。
石塚皓

2014年7月より、元教師の妻と世界一周の旅を始め、2016年3月に無事、帰国した33歳の元会計士。1年8カ月かけ48カ国を回る中で出会った絶景やオススメのグルメ情報など、旅に関する情報を発信していきます。

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