マダガスカルの秘境!ツィンギ・ド・ベマラハ厳正自然保護区

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雨の浸食により数万年もかけて尖った石灰岩がある、666平方キロメートルもの面積を持つマダガスカルの「ツィンギ・ド・ベマラハ厳正自然保護区」。1990年、世界遺産に登録されました。高温で乾燥している針状の岩の上という過酷な環境で、懸命に生きる動植物の姿は一見の価値ありです!

ツィンギ・ド・ベマラハとは?

ツィンギ・ド・ベマラハ厳正自然保護区は、1990年に世界遺産に登録されたマダガスカルの西部にある保護地区です。約1億6千年前にアフリカ大陸から分裂したマダガスカルの動植物は、ここで独自の進化を遂げてきました。

ツィンギとは「とがった」や「裸足で歩くことができない」などの意味を持つマダガスカル語で、その名の通り針の様に先がとがった奇岩が密集しているのが特徴です。

雨や地下水の影響で石灰岩は縦横に浸食され、このような不思議な光景が生まれたと言われています。

マダガスカルの過酷な秘境

この一帯は石灰岩が主のカルスト台地なので、雨が降っても岩と岩の間に吸い込まれてしまい、水分は地面にほとんど吸収されません。そのため周辺は常に乾燥しており、水分を求めて植物たちは長く根を伸ばします。

岩に吸収された水分は地下水となり、今度は地中の石灰岩を浸食します。そうしてできた洞窟(どうくつ)はさらに大きくなり、天井を支えきれずに崩落することで深い谷ができていきます。

この様な岩だらけの過酷な環境に動物は住めないのでは?と思いますが、他の土地では見られない固有種が多く生息しています。

過酷な環境が人の侵入を遠ざけていたので、現在でも多くの自然が手付かずのまま残っているのです。

ツィンギ・ド・ベマラハの生き物たち

ツィンギ・ド・ベマラハの岩の上には、アロエやサボテンの仲間などの乾燥に強い植物が多く自生しています。岩に囲まれた中では、このように鮮やかな赤い花はすぐに見つけることができるかも?

黒い顔に真っ白な毛を持つ「ベローシファカ」というサルは、マダガスカル固有種のサルです。地面を横飛びしながら移動する姿は、テレビCMで見たことがある方も多いと思います。ここでは地面だけでなく、岩の上も飛び跳ねるように移動するのですよ!

ここに生息するは虫類もほとんどが固有種になります。中でも特に有名なのは、体長が60~70cmにもなる世界最大のカメレオンの「ウスタレカメレオン」です。

その他にも童謡でおなじみの絶滅危惧種アイアイなどのキツネザルの仲間や、多くの鳥類など可愛くて珍しい多種多様な動物を見ることができますよ!

その日の天候によっては、動物たちが姿を見せてくれない場合もあります。訪れる場合には天気予報を忘れずに確認しましょう!

ツィンギ・ド・ベマラハ厳正自然保護区(Tsingy de Bemaraha Strict Nature Reserve)
住所:
Centre Ouest, dans le Fivondronana d’Antsalova et le Faritany de Mahajanga
営業時間:
6:30~16:30
アクセス:
飛行機で首都アンタナナリボへ。その後国内線でムルンダバへ。そこから公園までは車で約8時間。
電話番号:
+261 20 62 226 56
料金:
大人2000Ar 子供500Ar
おススメの時期:
11月~5月の乾季(雨季には入園出来ない可能性有り)

ツィンギ・ド・ベマラハはトレッキングコースが整備されています。長いつり橋を渡ったり、人ひとりがやっと通れるような岩の隙間や洞窟(どうくつ)を散策したりできるのです。冒険家気分を味わいたくなったら、ツィンギ・ド・ベマラハを訪れてみてはいかがでしょうか?

umi

北海道在住の旅行大好きな30代女子です。
旅行では主に世界遺産や絶景スポット巡りをしています(*^_^*)
もちろん、ご当地グルメもはずせないポイントのひとつ♪
その中でもわたしのおススメなトコをアップしていきます☆

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