キルギスの避暑地チョルポン・アタで訪れるべき観光スポット2選

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中央アジアの内陸国キルギスには、手つかずの大自然と、フレンドリーな人々の人懐っこい笑顔があります。私たち日本人にそっくりな顔を持ち、意外ととても親日的な人々が住む自然豊かな国キルギス。そしてこの国には世界に誇るべき、素晴らしい観光スポットもあります。今回はキルギスの避暑地であり保養地でもあるチョルポン・アタのオススメ観光スポットを2つ、お届けします。

チョルポン・アタ(Cholpon Ata)

キルギスの北西部、イシククル湖の北に位置するチョルポン・アタは、夏になると中央アジア各国から観光客が集まり、一大リゾート地の様相を呈します。ですが普段は人通りの少なくのんびりした町。筆者が訪れた2月はシーズンと真逆だったので、町にはほとんど観光客はおらず、のんびりした地方の町だな、という印象です。

キルギスでは、今でも移動や荷物を運ぶのに馬を使うのが一般的です。チョルポン・アタはもちろん、首都ビシュケク近郊でも馬に乗った人たちをよく見かけます。キルギス人は日本人にそっくりで、同じような顔をした人が颯爽と馬に乗っていく様を見ると、とても奇妙な感覚にとらわれます。また日本ではあまり知られていませんが、キルギスの人はとっても親日的。言葉はほとんど通じなくとも「ヤポーニャ!」(ロシア語で日本の意味)と言うと、ニコニコして迎えてくれることが多かったような印象です。

チョルポン・アタ(Cholpon Ata)
アクセス:
ビシュケク・マナス国際空港から車で4時間。マルシュルートカ(乗合バス)であれば、ビシュケク西ターミナルから同じく4時間程度。

オススメスポット2選

それでは、キルギスの代表的な避暑地・保養地であるチョルポン・アタでオススメのスポットを二つ、ご紹介します。

イシククル湖(Issyk Kul)

キルギスの北西部に位置する内陸湖で、長さ182km、幅60kmという巨大な大きさを誇り、その面積は日本最大の湖、琵琶湖の9倍もあります。また、最も深いところでは668mになり、日本人の感覚でいうと立派な海とさえ言えるような気が…さらに、通常の湖が数千~数万年で寿命を迎えるものが多いそうですが、イシククルは10万年以上の寿命を持つ、地球上でも数少ない古代湖とされます(ちなみに琵琶湖も古代湖だそうです)。

イシククルとは、現地の言葉で「熱い水」を意味しています。キルギスの冬は厳寒であるにもかかわらず、この湖は凍りません。湖底から温泉が湧き出ているためという説があるそうですが、実際のところは不明なようです。

夏になるとイシククルは保養地として中央アジア各国、ロシアなどから多くの観光客が訪れ、湖で海水浴を楽しみます。透明度は20mを越え、湖にしては非常にクリアな水であり、クルーズをすると湖底が見えることもあるそう。

湖底に沈んだ幻の遺跡?

イシククル湖には不思議なことがあります。それは湖底に集落が沈んでいること。20世紀、旧ソ連の研究者たちが潜水具を身につけて湖に潜り、石を敷き詰めた舗道やレンガ工場の跡などを発見したそうです。周囲には過去の大災害についての伝説が残されていたり、また人骨や武器が自然に湖面に浮き上がってきたりすることもあるとか。穏やかに見えるここ、イシククル湖で、かつてなんらかの災害があったのかもしれません。

イシククル湖(Issyk Kul)
アクセス:
ビシュケク・マナス国際空港から車で4時間

岩絵野外博物館(Museum of Petroglyphs)

チョルポン・アタ北西部、アラトー山脈の麓には、土石流によってできた扇状の岩原に約900個の岩絵が乱雑に置いてあります。乱雑に、というのは正確な表現ではないかもしれません。恐らく、遥か昔の人類が書いたそのままにされているのでしょう。

ここにある絵は狩猟などの素朴な絵が多く、今からおよそ4000年前に書かれたとされているそうです。非常に貴重なものだと思いますが、ここでは雨が降ろうが風が吹こうがお構いなし。季節によっては係員も含め、全く人がおらず、保護するといったことは考慮していないのかもしれません。中央アジアの国々は、遺跡にあまり興味がないのか経済的な問題なのか、例えば西遊記でおなじみの玄奘三蔵法師が訪れたバラサグン遺跡などもそのまま放置されているような状態で、残念でなりません。

入口には一応鉄柵らしきものが部分的にあるので、もしかしたら周囲を囲おうとしたのかもしれませんが、実際はほんの一部しかないので誰でも通り放題。入場料も本来はあるようですが、筆者が訪れた時期が閑散期だったためか、人は一切おらず、入場料を払おうにも払えませんでした…

野外博物館はかなり広く、奥の方まで行こうとすると歩くだけで20~30分ほどかかってしまいます。そんな中で900個もある岩絵を探すのは大変、と思いきや、実は一つ一つの裏側に番号が振られているので、大きいものに関してはある程度見つけることは出来ます。また、黒ずんでいる岩に絵が描かれていることが多いのですが、この黒色の正体は牛の血なんです。中央アジアでの人と牛のつながりは非常に長い年月に渡るようです。

そんなところなので、残念ながらこのような落書きのようなものもたくさんあります。筆者が行った時に見た限りでは、日本語のものがなかったので少しはホッとしましたが(日本から来る人は圧倒的に少ないということもありますね)。

岩絵野外博物館(Museum of Petroglyphs)
住所:
Almakuchkov, Cholpon-Ata
アクセス:
ビシュケク・マナス国際空港から車で4時間
営業時間:
日の出から日没まで
料金:
入場料40ソム

最後に

チョルポン・アタで訪れるべき2つのスポット、いかがでしたか?日本人にとってキルギスという国はあまり馴染みがなく、正直なところ、筆者も訪れてみるまでほとんど知識がありませんでした。ですが行ってみると、言葉を失うほど美しい自然があちこちにあり、私たち日本人にそっくりな人たちが格好良く馬を乗りこなし、そして親日的な人が多い、とても素敵な国でした。直行便はなく、行くのに少し時間がかかりますが、ぜひキルギスの大自然とフレンドリーな人々に会いに行ってみて下さい♪

石塚皓

2014年7月より、元教師の妻と世界一周の旅を始め、2016年3月に無事、帰国した33歳の元会計士。1年8カ月かけ48カ国を回る中で出会った絶景やオススメのグルメ情報など、旅に関する情報を発信していきます。

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