新潟のお土産おすすめ15選!おすすめのせんべいや、限定のお土産をゲット!
467057views- 住所:
- 新潟県加茂市仲町3−3
- 電話番号:
- 0256-52-0035
- アクセス:
- 加茂駅から徒歩5分
新潟の日本酒を案内します。かつて越乃寒梅という銘酒に代表されるように、地酒ブームの先陣を切った新潟の日本酒は、蔵元(醸造所)の努力もあり、現在においてもなお銘酒と言われる酒が数多く出回っています。料理の邪魔をしない新潟伝統の端麗辛口を中心に、おいしい銘酒を出している蔵元の日本酒TOP20をランキング形式でご紹介します。
新潟の日本酒を紹介します。コシヒカリなどの米どころとして有名な新潟は酒造りも盛んで、大きなところから小さなところまで個性的な日本酒を作り続けています。伝統の端麗辛口をベースに、新しい味を作り続けているところなど、すべてにおいて一級品と言える銘柄が多く、醸造元でもある各蔵元の日本酒に対するひたむきな姿勢が、多くの酒飲みの心をつかみます。
かつて越乃寒梅がブームになって月日が立ちますが、銘柄ではなく味も素晴らしい新潟の銘酒はブームに留まること無く、また国際的にも注目を集めています。そんな新潟の日本酒の数々を蔵元別に銘柄TOP20を厳選。解りやすいランキング形式で紹介します。
加茂錦酒造は、新潟の加茂市にある酒造メーカーで、すぐ隣には中小企業のまち、燕三条が控えます。こちらでは一風変わった、加茂錦「荷札酒」というものを販売してます。おいしいお酒がきっかけで日本酒が好きになると、次に好みのタイプを求めて「吟醸」「純米」と言ったタイプの表記をしたお酒を探すものですが、この酒のラベルには、さらに細かく具体的な精米歩合や、製造年度を表すBY(Brewery Year)、あるいは濾過方法など細かい情報が一目でわかるように記載されています。
それぞれの酒ごとに情報も違うため、気に入った銘柄が選びやすくなり日本酒ツウにとってはたまりません。他の銘柄のように「加茂錦」と大きく書いていないのも、うまい酒への自信の表れと言えるでしょう。平均的な味わいはフレッシュ感とバランス良い程よい甘さです。
蔵元である加茂錦酒造は、明治26年に創業しました。創業当時と違い、食文化の多様化によりいろいろな種類のアルコールが酒として認識される昨今。日々研さんを重ねながら、おいしいお酒をいかにして醸すかということを念頭に置いています。外部から専門の杜氏を入れているのではなく、若き次期蔵主が杜氏として醸造全体の責任を担当。酒造りが本当に好きということもあり、こだわりの荷札酒という形式で製造販売しています。
残念ながら現在一般への酒蔵見学は実施していません。また荷札酒は特約店販売となっているため注意してください。取扱店の紹介は行っています。また、加茂錦ファーマーズ倶楽部という組織があるので、こちらも注目してみましょう。
山間(ヤンマ)は、新潟の南側、富山方面や長野方面にも近い上越市で醸造されている日本酒です。山間の棚田で栽培された地元の米を使い、その中でも「中取り」と呼ばれる、最も品質の良くてぜいたくな部分だけを直接詰めた酒を、山間と名付けました。これは「亀口取り」と呼ばれる手法で、清酒ができる直前の醪(もろみ)から、酒を取り出すときに余計な圧力をかけずに滴り落ちる原酒を取り出して瓶詰めしたものです。
この銘柄を作るために試行錯誤を繰り返し、8年もの歳月がかかりました。こうして完成した銘酒は、フレッシュ感と強くてクールに感じる甘みが加わった味わい、そして亀口直結というスタイルがゆえの、ガス感が隠し味的なうまみとなり、レアな日本酒として入手困難銘柄となりました。
山間(ヤンマ)を醸造している蔵元は、新潟第一酒造と言います。もともとは大正11年創業の魚屋酒蔵という名前でしたが、昭和38年から40年にかけて複数の酒造メーカーと合併してできました。そんないきさつがあるからか、杜氏が仕切る伝統的な日本酒の「蔵人制」を廃止。少数精鋭で挑んでいる醸造責任者は4代目社長が担当。
「究極の味わい」が具現化した山間のほかにも、越の白鳥というブランドがあります。これは、山間が使わない部分、もろみを絞った「一番搾り」と最後の絞り切った「責め」をブレンドしています。残念ながら酒蔵の内部見学はできません。しかし、酒の販売はしているので、近くに立ち寄ったときには直営店で買うのも良いでしょう。
高千代は、米どころ南魚沼で醸造しているお酒です。酒造りへのこだわりが強く、その味わいを海外にも伝えるべくITQI国際優秀味覚賞の最優秀三ツ星賞を受賞した銘柄が複数あります。円水は4年連続、巻磯純米吟醸に至っては7年連続。
そんな中でも特筆すべき至高の一品が「山田錦38 無調整生原酒 純米大吟醸」です。海外展開の一環としてアルファベットシリーズとして販売。38%の精米で作られたお酒です。通常大吟醸を名乗るには、50%以下の精米で十分ですが、さらに10%以上も精米を続けた贅沢品。そのためフルーティーな味わいが際立ちます。ただし数量が限られているレアな酒なので、入手が難しくなることが唯一の難点と言えるでしょう。
蔵元である高千代酒造は、明治元年に創業。品質の高いものへのこだわりが強く、通常精米などの酒造りの基礎になる作業は、コスト面もあるためにアウトソーシングを行うのが通常ですが、こちらでは自社で行っています。丁寧な精米にこだわり、削る時間を遅くしたり、余裕を持った分量で精米したりするために、精米後の米はその時点でレベル高いものとなっています。
また使用している米にもこだわりがあり新潟28号の「一本〆」という固定酒を使用。新潟酒米の名手・五百万石と青森の豊盃の人口勾配米です。それは結果的に醸すお酒のレベルが上がるということ。「高千代」のほか「巻磯」「天地人」「たかちよ」といった銘柄の商品を取り扱っています。一般の蔵見学は行っていませんが、年に数回イベントを開催しています。
真野鶴は、新潟の沖合に浮かぶ金山の炭鉱で有名な、佐渡島にある酒蔵が醸造しています。数ある酒の中でも日本酒の独特の味が苦手で、敬遠しがちな女性にも受け入れられる端麗辛口系の味わいが特徴です。香りがフルーティで、フレッシュ感があり、その爽やかなアロマ・フレーバーは、りんごのようだとの声も。さらに飲み口も軽くて飲みづらさがないため、女性からの評判が高いです。
おすすめは軽い冷やの状態です。特にスターターの酒として前菜との相性も抜群。また冷やし過ぎは厳禁です。せっかくの香りが感じられなくなるからです。日本酒というより白ワインのような保存をするのが良いかもしれません。そして器も日本酒にありがちな陶器のものより、ワイングラスの方がこの酒の良さを前面に感じられます。
真野鶴を醸造している蔵元は、尾畑酒造です。受賞歴も多く、2019年も全国新酒鑑評会3年連続金賞を受賞したり、IWC2019インターナショナル・ワイン・チャレンジ日本酒部門でも、ゴールドとシルバーのダブル受賞をしたりしました。
そしてこの蔵元にはもう一つ「学校蔵」というのを持っています。これは佐渡にある廃校を再活用したもので、2014年から利用を開始。本来冬に行う日本酒づくりを、この蔵ではあえて真逆の夏に行います。「酒造り」「学び」「環境」「交流」の4つのポイントが運営の肝。一週間の仕込体験希望者の受け入れを行っています。また東京大学IR3Sと共同で太陽光パネルを利用した自然エネルギーでの酒造りにも挑戦。そのため日本酒のことがより身近に感じられるでしょう。
村祐 (むらゆう)は、現在の新潟市秋葉区で醸造されている日本酒です。新潟形の酒の特徴である「端麗辛口」から一石を投じた酒を醸しており、甘口の酒にチャレンジしました。新潟の酒の常識をあえて覆すことに挑戦した成果は、結果的に受け入れられ、新潟の日本酒の幅が広がりました。そんな村祐の味わいは、柔らかい口当たりのお酒ですが、不思議とキレがあるのが特徴。さらに飲み終えた後の清潔感を意識しました。
そのような銘酒を作るために、米を水に浸けたり、蒸したりするところから手を抜かずに取り組み、各工程への丁寧な作業という努力の成果が、他の追随を許さない、味わいを完成させたのです。多くの飲み手を引きつける、素晴らしい日本酒を試してみてはいかがでしょう。
村祐を出している蔵元、村祐酒造は、1948年に創業しました。年間の生産数は小規模で、200石(こく)。これは1.8リットルの1升瓶に換算すると36000本となり、1日当たり98本を製造していることになります。非常に小規模ながらも手の届く範囲で醸造しているため、丁寧に飲み手のことを考えた酒を醸し出しています。
そんな酒蔵の見学ですが、基本的に、一般の見学は受け付けていません。しかし取引している酒屋さんなどを通してなら見学できる可能性があります。仮に内部見学ができなくても、新潟市内にあるので、時間があればぜひ外観だけでも見学してみてください。伝統を感じる日本酒の蔵を外から見ているだけでも、新潟の日本酒のイメージ変革にチャレンジした心意気が、目の前の空気から伝わります。
鶴齢(かくれい)は、新潟でも米どころで有名な南魚沼で醸造しています。場所は新潟中部の南、上越新幹線沿いにあり、群馬県境にも近いです。昔ながらの手作りにこだわって作られた鶴齢の味わいは、新潟伝統の端麗辛口(旨口)、すっきりしたのどごしが定評です。大吟醸から普通酒、生酒に至るまで、鶴齢の名前が付いています。
そしてこの酒は、魚沼の食文化と密接にかかわっています。雪深い場所で生活するため、長期保存可能な食材にたよらざるを得ず、味付けも塩、しょうゆとシンプルなものに限られていました。そんな魚沼の食に合わせるために、醸し出されたお酒は、コメ本来のうまみが最大限に引き出され、飲み飽きすることがありません。
鶴齢を醸造している蔵元は、青木酒造です。創業が享保2年、徳川幕府の八代将軍吉宗の時代です。300年の伝統ある酒蔵では、安易な大量生産には手を出さず、手作りを重視した小規模製造にとどめています。
そんな青木酒造で忘れてはいけないのが、随筆家で商人でもあった、鈴木牧之です。この人物は塩沢の地に明和7年(1770年)に生まれ、現在の蔵元の先祖に当たり「鶴齢」の名前を付けたとされます。そして「北越雪普」という名前の書物を残しました。30年かけて出版した書物の中身は、雪国魚沼の文化・伝承についてで、江戸時代のベストセラーとなりました。そんな青木酒造の蔵見学と試飲が可能なので、近くに来た際にはぜひ見学しましょう。
新潟の地酒の中でも有名な部類に入るのが久保田です。全国に流通しており、少しこだわりのある居酒屋に置いていることが多いため、新潟の酒を飲み始めるスターターとしても最適です。醸造元は長岡市にある朝日酒造。創業以来の屋号として多くの人に愛されています。
味は新潟伝統の端麗辛口、甘みのないすっきりした味わいは、冷でも燗でもおいしく味わえると評判。種類も豊富で、辛口の百寿、香りと口当たりが滑らかな千寿、甘みに酸、コクと移ろう味わいが評判の紅寿、山廃仕込のの大吟醸碧寿、そしてシリーズ最高峰、うまみの存在感が絶対的な万寿などがあります。また火入れを行わない生酒も評判で、その酒翠寿は、華やかな香りとインパクトある柔らかい味わいが特徴。これは4月から9月までの限定酒です。
久保田を醸造している蔵元朝日酒造は、天保元年に創業した老舗の酒蔵で、豊かな新潟の水と米そして醸すことをサポートする人々の力により、高品質の酒づくりが続けられています。米作りへのこだわりも高く、農業生産法人「有限会社あさひ農研」を立ち上げ、高品質の酒米の栽培・研究を続けています。
銘柄は、久保田のほか、朝日山、越州、継と言った名前の商品を製造販売。また酒蔵を開放しているため一般の蔵見学も可能。担当が酒造りとその歴史についてこだわりのガイドをするので、気軽に申し込んで久保田の醸造の仕組みを目の当たりにしてください。見学は予約不要の20分見学コースと、事前予約制の60分製造工程見学コースがあります。
あべは、新潟の日本酒の名称です。日本海に面した柏崎の地にある阿部酒造が醸し出しており、多くの人が分かりやすいひらがな表記としました。米山山系や黒姫山系の軟水を仕込み水に使いました。おいしいと思う酒だけを醸すことをモットーに、全銘柄を槽(ふね)で絞るというこだわりを見せています。
そんな環境で醸造された「あべ」には、大吟醸並みに磨きを入れた純米吟醸酒をはじめ、余計なものを入れない純米酒があります。さらに、低アルコールのお酒で、日本酒らしくないラベルを使うことでより多くの人に飲んでもらおうと企図したVEGA、FOMALHAUTという銘柄もあります。特に後者は仕込み水の一部に清酒を使い、甘口に仕上げているので、日本酒にのみ慣れていない客層にもおすすめです。
あべを醸造している阿部酒造は、1804年に創業した老舗の蔵元です。伝統的に他の酒蔵ではあまり見かけない「内杜氏」システムを採用しました。これは、代々の当主が杜氏を兼任するというもので、外部から専門家を招へいしないため、当主自らが「作りたい」「美味しい」と思った酒を造ることができます。とにかく品質を重視しているため、大量生産は行っていません。
灘などの酒どころでよく見かける硬水ではなく、軟水を用いているところにもこだわりがあり、結果的にやわらい酒質に仕上がりました。そんなおいしい酒にこだわっている阿部酒造ですが、残念ながら一般の蔵見学には応じていません。しかし直売所として営業しているので、外から蔵の雰囲気を味わいながら、直営店で日本酒を買うだけでも十分楽しめます。
至(いたる)という日本酒を醸造している、逸見酒造は佐渡島にあります。このお酒は、主に新潟の名酒米「五百万石」を使用。火入れを行わない生酒や無濾過のお酒の銘柄を多く出しています。
特に活性にごり本生は、醪(もろみ)の段階よりあら越しで瓶詰めしており、発酵が続いている状態で、口に含むと泡のシュワシュワ感を感じることができます。「大人のカルピスソーダ」という異名も。そしてその感覚の中にコメ本来のうまみ、甘みが満載で、日本酒の味が苦手な若い客層でも受け入れやすい味わい。それでいて抜群の飲みごたえです。冷はもちろんのこと、燗もおすすめの飲み方。後は好みに応じて楽しみましょう。
逸見酒造は、佐渡島にいくつかある蔵元の中でも最も小規模な醸造所で、小さいがゆえに、手作りの酒造りにこだわっています。火入れなどの余計な手間をかけずにそのままを味わってもらいたいとの一心で、日本酒本来の素顔の美酒を提供。
創業は明治初期で、江戸時代に存在した酒株制度の廃止、酒造免許鑑札制となり、自由な酒造りができることになったタイミングで、農家だった初代が醸造を開始しました。現在は4代目と次に控える次期当主が、順徳上皇真野御陵から命名した「真稜」や「至」と言った銘酒を作り続けています。蔵見学が可能で、試飲もできます。ただ小さい酒蔵ということもあり注意点も多く、建物内への土足厳禁などの規定があるため、その際には従いましょう。
北雪(ほくせつ)も、佐渡島にある蔵元から提供している日本酒です。大吟醸YK35が、2019年度全米日本酒鑑評会大吟醸A(大吟醸の中でも精米歩合40%以下の至高品)部門で銀賞を受賞、そのほかにもインターナショナルワインチャレンジや、ワイングラスで飲むおいしい日本酒アワード最高金賞などの受賞適を誇ります。
白ワインのような感覚で味わえる芳醇な香りの素晴らしい日本酒のラインアップの中に「大吟醸 YK35雫酒チタンゴールド」という銘柄が加わりました。これはレアメタルのチタンを容器に利用したもので、チタンそのものの値打ちが高い(20万円弱)というお酒です。できればそのまま熟成させて、特別な時にちびちびやりたい究極の逸品です。
北雪酒造は、佐渡から世界に羽ばたくことを使命に、日々酒造りを行っています。明治5年に創業した熟練の技で銘酒を醸し続けています。しかしグローバリズムにも着目し、ほかにはない酒造りにも手掛けており、音楽演奏、超音波振動そして遠心分離機と言った装置を活用しています。そんなイノベーティブな酒造りも行い、そして海外展開も積極的に行っています。
例えば世界の観光地アンコールワット拠点の町カンボジア・シェムリアップでも飲めるほど。あたかも佐渡を中心に各地に飛ぶ渡り鳥であるかのようです。そしてこのグローバルな酒蔵見学も可能。酒ツアーとしてEcology Invest社が行っています。日本人はもちろん海外のインバウンドにも対応が可能です。佐渡観光のおりにはぜひ取り入れたいツアーと言えるでしょう。
新潟(越後)の英雄と言えば、甲斐の武田信玄と死闘を演じた上杉謙信の名前が浮かびますが、その謙信の名を冠した日本酒を醸しているのが、新潟の最も西に位置する糸魚川の醸造所、池田屋酒蔵です。気軽に飲める本醸造から最高峰の純米大吟醸まで、7種類の銘柄すべてこの「謙信」の名を冠します。さらに季節限定の「謙信 夕涼み」という銘柄があり、純米大吟醸の生原酒を夏の季節のみ販売しています。
新潟の五百万石をメインで、自家製精米で大吟醸手前の50%まで磨き上げました。その味わいは、甘いりんごをかじったかのような爽やかな香りが立ち込め、夏の暑い時期には最適な軽快な酸味と甘みが好評。無濾過原酒という濃いお酒ながらも飲み過ぎが心配になるほど、グイグイ行けます。
謙信を醸している池田屋酒蔵は、文化9年の老舗で、謙信の名を使ったのは、越後の英雄と言うだけでなく、実は武田信玄に対して行った「敵に塩を送る」というエピソードでのルート、千国街道沿いに酒蔵があったからです。若き製造担当者が原料処理からの見直しに着手。小規模醸造所ならではの手作り感にこだわり、新しい新潟酒を目指しています。
日本アルプス白馬岳にも近いことから、この山を源とする姫川の伏流水を使っています。そのため近年ファンが増加中。地元新潟県民にも愛されています。一般の蔵見学については現在行っておりません。しかし糸魚川駅に近い白馬通りに面したところに立つ、千国街道を彷彿(ほうふつ)とさせる蔵元の昔ながらの建物の雰囲気は、外部からでも見学する価値があります。
〆張鶴(シメハリツル)は新潟の最北、山形県境に近い村上市にある酒造メーカーです。酒作りに適した村上で、酒米は主に五百万石を利用。新潟の酒の中でもツウに人気があるタイプで、端麗辛口で全体的に辛口でキレがあるのが特徴。購入できる店は新潟の北部村上が中心ですが、北海道から九州にかかる酒屋でも取り扱っています。
純米吟醸は、含み香りのアロマが心地よく、ふくらみのある風味が飲み手の気持ちを包みこみます。基本的に辛口傾向なのが特徴なので、嫌な甘みが無く、スルスルとお酒がのどに入り込み、料理との相性も引きだたせます。どの等級のお酒も料金の割にはおいしいと評判で、冷でも燗でも楽しめる万能酒です。
〆張鶴を醸造している宮尾酒造は、新潟の最も北側、山形県境に近い村上にあり、文政2年創業の老舗です。市内を流れ、鮭が遡上することでも有名な清流、三面川(みおもてがわ)の伏流水を使用。酒米も好適米とされる高峰鶴、五百万石を使用し、良質な酒が醸し出されています。
ちなみに酒造りを始める前、宮尾家では廻船業を営んでおり、北海道との取引も行われていたという記録も残っています。そんな古文書の中でも、2代目当主宮尾又吉がしたためたという「酒造伝授秘法之巻」は、家宝として伝えられています。宮尾酒造の一般の蔵見学は行っていません。しかし取引している酒屋さんを通してなら見学できるという情報があります。詳しくは〆張鶴を取り扱っている酒屋さんに確認してください。
越乃景虎の景虎とは、上杉謙信の別名「長尾景虎」とその養子となった上杉景虎の名前として知られています。醸造元は諸橋酒造で長岡市にあります。こちらのお酒の多くは、新潟でよく用いられている五百万石ではなく山田錦を使用した穏やかな吟醸香が特徴。この酒米は主に灘や伏見で用いられる酒米の最高峰のひとつです。また品の良さと深い味わいで、日本酒ツウも納得の逸品。
名水仕込みと銘打った銘柄も評判で、こちらはすっきりとしたのどごしが特徴。あたかも水のようにスーと入り込むため、飲み飽きしないという特徴があります。そのほか新潟伝統の端麗辛口の銘柄もあり、ついつい手に取りたくなるラインアップがそろっています。
越乃景虎を醸造している蔵元「諸橋酒造」は、1847年創業の老舗で、蔵のある栃尾地区は、かつて長尾景虎(謙信)が青年期を過ごした場所としても知られています。その後の活躍は言うまでもありませんが、現在でも景虎の事跡が残っています。
四方を山で囲まれた環境で、冬は豪雪地帯としても有名。そんな厳しい寒さの中でも、毎年冬になれば酒を醸し続けています。近年では棚田を使った良質な酒米の開発、低温環境の酒造り、そして洞窟を利用した貯蔵熟成など、この厳しい自然の恩恵を最大限に活用しています。
諸橋酒造の一般の蔵見学は残念ながら受け付けていません。しかし、長岡の中心から東にある山あいの栃尾地区へのドライブを兼ねて、外からの建物見学でも味わいある酒蔵観光となります。
鶴の友は、桶木酒造が手掛けている日本酒です。場所は日本海に近い新潟市西区にあります。鶴の友は日本酒好きを中心に根強い支持を集めており、「地酒とはその場で楽しむもの」をコンセプトに、あくまで地酒との信念を貫き、目の届く範囲でしか提供しないというこだわりがあります。そのため新潟西地区が主要の流通先のため、全国的に流通することがほとんどありません。
その味わいは新潟伝統の端麗辛口とは一線を画した個性派。酒のうまさを重視した味わいは、飲み飽きせずツウの心を離しません。また転売目的での販売も禁止。あくまで新潟の地でおいしく、多くの人にお酒を飲んでもらいたいとの思いからです。
鶴の友を製造している、桶木酒造は、天保3年に創業し、親類の大澤家から酒造株を引き受けて始めました。当初は現在に西浦区に位置する三根山藩の城下にありましたが、安政年間に現在地に移転しました。その当時の建物が残されており、西酒蔵、東酒蔵、店舗兼主屋の3棟が国の登録有形文化財に指定されています。
地元にこだわり、市場的にはうまみのある関東などの県外ではなく、新潟県に流通量を広く持っています。そんなレアなお酒は新潟にビジネスや観光に来たときにはぜひ味わいたいところ。一般の酒蔵見学は残念ながら行っていませんが、店舗があるのでその場で酒の購入は可能。登録有形文化財に指定された建物を、外から眺めるのも値打ちあります。
緑川 (みどりかわ)は、魚沼の酒蔵が醸造しているお酒です。酒を本当に愛している人だけに扱ってもらいたいという現在の社長のこだわりにより、特約店制度を導入。その特約店にのみ卸すことで、多くの日本酒ファンに直接お酒が届くようになっています。そんな緑川のお酒の味わいは、端麗という新潟伝統の良さを残しつつうまみが残った味わいの純米酒。上品な香りが気持ちを引きつけます。
また吟醸・北穣は、契約栽培で作られている希少な北陸12号を酒米に、100パーセント利用。低温貯蔵庫で1年以上寝かせたお酒で、その味わいはほのかな吟醸香が心地よさを感じます。また、仕込後すぐに氷点下の雪洞で貯蔵し、夏前に取り出して販売する、雪洞貯蔵酒・緑は、フレッシュな味わいで、約熱の夏場に冷でいただくのが最高です。
緑川酒造の創業は明治17年。食用米最高峰とされる魚沼産コシヒカリの田んぼの中に蔵があります。近くにある魚沼丘陵の伏流水をくみ上げて使用。地下50メートルの地下水です。高原地帯特有の寒暖差により、上質の日本酒が作り出されてきました。2004年の新潟県中越大震災により被害を受けて一時操業が停止しましたが、懸命の復旧作業により1カ月で復帰しています。
そんな緑川酒造の酒蔵見学ですが、条件付きで可能です。いわゆる観光用の酒蔵ではないため、本当に酒造りというものに興味がある人だけ、受け付けています。かつ対応できる社員がいる時だけとなっているので、あらかじめ問い合わせて確認してください。
菱湖(りょうこ)は、新潟市西浦区にある蔵元、峰乃白梅酒造が醸造している日本酒の銘柄です。29BY(平成29年)より新しい杜氏が福島県より招かれ、彼の力により新しい銘柄として菱湖が30BYとして誕生しました。この銘柄の名前の由来は、酒蔵のある地域出身で江戸後期に活躍した書家「巻菱湖(まきりょうこ)」からつけられました。
明治政府および宮内庁の官用文字・欽定文字の改定にも影響を及ぼした、人物の名前を冠した銘酒は、米のうまみが柔らかく、まろやかに広がる味わいです。そしてフレッシュ感もあり、軽快な口当たりで、癖も少ないため多くの人に受け入れやすい味わいです。おすすめは冷酒で爽やかにいただきましょう。
菱湖を醸造した峰乃白梅酒造の歴史は古く、1636年。これは江戸幕府3代家光の治世下で、新潟県でも2番目に古い蔵元です。酒蔵のあるのは福井地区と呼ばれ、ここは旧北国街道の街道筋にあたります。宿場町にも近くこの場所には岩室温泉、弥彦神社もあり大変栄えました。そして「米百俵」の救済米のエピソードが残る、越後三根山藩に大歳銘酒を献上しました。
昭和50年代の地酒ブームでは、越後の三梅と言われた時期もありました。そしてグローバル化を意識し、さらなる銘酒を醸し出すように精進。そんな由緒ある蔵元への酒蔵見学ですが、現在一般への蔵見学は行われていません。しかし北国街道の雰囲気は見るだけでも価値があり、外観だけでも観光の良き思い出になるでしょう。
無想(むそう)という日本酒を醸造しているのは、村上市にある大洋酒造です。新潟は端麗辛口が伝統とされていますが、その進化系とされるニュー端麗辛口を前面に押し出したのが「無想」ブランドの日本酒です。
現杜氏の平田州氏が副杜氏時代にプロデュースした銘酒の特徴は、爽やかさでフレッシュな香りが口に広がります。生原酒ということもあり、ガスの感覚も隠し味的に加わり、うま味が引き立っているかのよう。この軽やかさは飽きが来ることなく、グイグイ行けます。さらに後味も素晴らしく、端麗のキレが光ります。
食中酒としても最適なこのお酒は、春の陽気におすすめです。桜の咲くころ花見の席では、定番のビールではなく、この素晴らしい新潟の銘酒を、無を思いながら味わいましょう。
無想を醸造している大洋酒造の歴史は昭和20年にさかのぼります。村上管内に小さな蔵元が多数存在しましたが、その蔵元14が合併して作られました。これは国が指導した企業整備令によるものです。その中の蔵のひとつの歴史は大変深く、寛永年間創業の蔵元も含まれており、それは好色一代女を創刊した井原西鶴よりも歴史があります。
そんな大平酒造は新しい事への取り組みにも優れており、全国で10番目の速さで吟醸酒を発売。定番から高級酒まで根強い人気を誇ります。そんな大平酒造の蔵見学が可能です。無料で見学でき試飲付、蔵出しの原酒なども味わえます。旧仕込み蔵の見学もできるため、事前に問い合わせてみましょう。
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