マレーシア・ペナン島でプラナカン文化観光スポット&ニョニャ料理おすすめレストラン

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エキゾチックな街並みが続くペナン島は、かつて東西貿易の拠点として発展し「東洋の真珠」と称されました。ペナンとは檳榔樹(びんろうじゅ)のことで、かつては島中に椰子の木々が茂っていたことからその名が付いたそうです。ペナン島は地理的に様々な文化が交じりあい、その象徴とも言えるのがプラナカンという独特の人たちです。彼らの歴史とおすすめのスポットをご紹介していきます。

プラナカンとはなに?

プラナカンとは、15世紀頃マレー半島に渡ってきた中国人と現地のマレー人との間に生まれた子の子孫を指します。彼らは中国でも、マレーでもないプラナカン文化という独自の世界観を発展させてきました。

プラナカンの男性は「ババ」、女性を「ニョニャ」と言います。ペナン島にはかつてのプラナカンの繁栄を偲ぶ名所が数多く残っています。

東西貿易で活躍したプラナカン

ペナン島のプラナカンが最も華やかだった時代は19~20世紀、イギリスの統治下だった時代です。スズの鉱山や東西貿易などの商売で大成功を収める者もおり、莫大な財産を築きました。彼らの建てた大豪邸が当時の華麗な暮らしぶりを今に伝えています。

チョン・ファ・ツィー・マンション Cheong Fatt Tze Mansion

出典: www.penang.ws

深く濃いインディゴ・ブルーが目に焼き付く、プラナカン文化のモニュメント的な建物です。こちらは「東洋のロックフェラー」の異名を持つ大富豪チョン・ファ・ツィーの旧邸宅です。現在はホテルとしても利用されています。

細部に至るまで、とにかく手の込んだ装飾が見事です。風水の知識を元に造られたため、飾りの一つひとつにまで何かしらの意味があります。ここは是非、ガイドツアーに参加してこのホテルの歴史を詳しく聞いてみたくなります。

出典: www.pbase.com

2000年にはユネスコ文化遺産建築保存賞を受賞しており、その芸術的な価値は世界が認めています。映画「インドシナ」など、その魅力的なロケーションがたびたび映画のロケ地としても使われています。

チョン・ファ・ツィー・マンション Cheong Fatt Tze Mansion
住所:
14 Leith St., Penang
営業時間:
11:00~(ガイドツアーが開催)
アクセス:
コムタールから車で3分
休日:
なし
電話番号:
04-262-0006
料金:
RM(リンギット)12
※ガイドツアーのみ見学可能(英語)/11時~、13時30分~、15時~(予約可)

ペナン・プラナカン・マンション Penang Peranakan Mansion

出典: bigblue.my

こちらのペナン・プラナカン・マンションは、翡翠のような鮮やかなグリーンの外観が特徴です。ペナン島最大規模の邸宅で、館内には衣服や日常雑貨などの展示がされており、当時のプラナカンがどのような生活をしていたのかが垣間見えます。その他、ダイニング、リビングの内部も公開しています。

プラナカンの財力のほどがわかる邸宅内の豪奢な内装や調度品は、ため息が出るほど素晴らしいです。階段の手すりのデザインも意匠が凝らされています。

当時、家主であったチュン・ケンキーが秘密の会議が行っていた!?と言われているダイニング・ルームも公開されています。予約が必須となりますが、パーティなどのイベントに貸し出しも行っています。

ペナン・プラナカン・マンション Penang Peranakan Mansion
住所:
29 Church St., Penang
営業時間:
9:30~17:00(土曜日は15:00迄)
アクセス:
コムターから車で5~10分
休日:
なし
※日曜日は要予約
電話番号:
(04)264-2929
料金:
RM10

ニョニャ・ババ・キュイジーヌ Nyonya Baba Cuisine

ニョニャたちはあまり外出することもなく、料理や裁縫をきっちりと教え込まれ、日々花嫁修業に励んでいたそうです。そんな彼女たちは独自のプラナカン文化の担い手となり、ニョニャ料理やニョニャ・ファッションが生み出されました。

そんなニョニャ料理が堪能できる有名店がニョニャ・ババ・キュイジーヌです。化学調味料を使わず、当時の伝統的な料理を忠実に再現しています。

ウダン・ルマッ・ナナスは、エビやパイナップルなどをココナッツ入りのカレーで煮込んだ代表的なニョニャ料理です。いかにも南国のお料理といった味わいです。

スパイスやココナッツなどの調味料を加えた魚のすり身をバナナの葉で包み、それを蒸したり焼いたりするオタ・オタなど、ペナンらしい異国情緒たっぷりの料理が味わえます。

ニョニャ・ババ・キュイジーヌ Nyonya Baba Cuisine
住所:
44 Nagore Rd., Penang
営業時間:
11:30~15:00
アクセス:
コムターから徒歩15分
休日:
火曜日
電話番号:
04-227-8035
※ディナータイム:
18:00~21:30

キム・ファッション Kim Fashion Penang and Trading

ニョニャ・ファッションの一番の特長は、なんといっても繊細で優美な刺繍でしょう。クバヤ(薄手のブラウス)やサンダルに施されている細やかな仕上がりの刺繍に、ニョニャたちの高い美的感覚を感じます。

創業50年の歴史を誇るキム・ファッションはクバヤの専門店です。店にはたくさんの種類のクバヤがあるので、自分の好みにあったものを探してみてください。旅の記念に艶やかなクバヤを一着いかがでしょうか?

ビーズサンダルも取り扱っています。クバヤに合わせて一足選んでみたいですね。細部に至るまで丁寧にビーズが縫いこまれた美しいサンダルばかりで目移りしてしまいます。

キム・ファッション Kim Fashion Penang and Trading
住所:
170-4-77 Gurney Plaza,10250 Penang
営業時間:
10:00~22:00
アクセス:
コムターから車で10分
休日:
なし
電話番号:
04-226-6110

ホンセン・アート&クラフツ Hong Seng Arts & Crafts

ニョニャ陶器とは、19世紀に中国の主に景徳鎮でプラナカンのために製造された陶器のことです。可憐なパステルカラーを好むプラナカンに合わせて鮮やかな彩色が施されています。19世紀当時製造のアンティークは高価でなかなか手が出ませんが、お土産用にニョニャ陶器風のものが数多く販売されています。

ホンセン・アート&クランツではニョニャ風の陶器をリーズナブルな価格で販売しています。パステルピンクが特徴のニョニャ陶器は、どれもかわいらしいです。少々かさばるのが難点ですが、実際に手に取ると思わず欲しくなるものばかりです。お土産としてワンセットいかがでしょうか?

ホンセン・アート&クラフツ Hong Seng Arts & Crafts
住所:
5.Jl.Pasar,PulauTikus
営業時間:
9:00~17:00(日曜日は12時迄)
アクセス:
コムターから車で5分
休日:
なし
電話番号:
04-228-2429

いかがでしたか

プラナカン邸宅を見学して、ニョニャ料理を食べて、ニョニャ・ファッションに身を包み、お土産にニョニャ陶器を買って帰る。そんなプラナカン文化尽くしの旅行も楽しいのではないでしょうか?ペナン島に行く際には、是非ともプラナカンの世界にどっぷりと浸ってみてください!

yjms002

国内・海外を問わず旅行が大好きです。子供達がもう少し大きくなったら、一緒にもっとたくさんの場所を巡りたいです。

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