【英蘭】バーチャルツアーができる美術館8選！お家にいながら世界を旅しよう

新型コロナウイルスの影響に伴い、世界的に有名な美術館ではバーチャルツアーが行われるようになり、ヨーロッパの美術館でもご自宅にいながら有名な絵画や彫刻などが楽しめるようになりました。現在行われているバーチャルツアーは、自動で180度回転する「SecondCanvasアプリ」や、Googleのストリートビュー技術を使って美術館巡りが楽しめる「Google Cultural Institute」が使われています。これから、旅行気分でバーチャルツアーに参加できる8つの美術館をご紹介していきます。

1932年に建てられた「コートールド美術館」は、ルネサンスの時代から20世紀にいたる長きに渡った、歴史的に価値のある美術品がたくさん展示されています。現在はコロナ禍ということもあってか、再開に向けて大幅にリニューアル工事を催行。多くの人達がお家にいながら美術館めぐりを楽しめるように、自動的に180度回転するビューイングシステムによって、マネやルノワール、ゴーギャンやパルミジャニーノなど、歴史的にも有名な画家の作品をたくさん鑑賞することができます。数多くの有名作品が並ぶコートールド美術館のバーチャルツアーは、ルーム2に展示されているパルミジャニーノの「ヴァザリーの聖母」からスタート。

そこから90度回転していくと、りんごの木の前に佇む裸体の男女を囲むように動物たちが描かれた、クラナッハの「アダムとイブ」を観ることができます。他にも、ヴェロッキオの代表作「聖母子」や、キリストがはりつけにされたような宗教画ボッティチェッリの「聖人との三位一体」もあります。有名な作品を鑑賞してから次の部屋へとすすむと肖像画がずらりと並び、その先には銀細工のティーケトルやセザンヌの代表作「パイプをくわえる男」、ルーム6では日本で展示されたこともあるマネの「フォリー・ベルジェールのバー」、最後のルーム7にはゴッホの「耳を切った自画像」も展示されています。

オランダの「マウリッツハイス美術館」は、世界的に有名な名だたる画家達の作品を展示している美術館。有名な作品が展示されるマウリッツハイス美術館は、SecondCanvasアプリとリンクさせたシステムを使って、お家に居ながらさまざまな美術品を鑑賞することができます。独自のアプリを使ったマウリッツハイス美術館のバーチャルツアーでは、音声解説が付いているのが特徴。他の美術館とは違った分かりやすい解説は、まるで実際に施設で美術品を観ながらガイドさん付きのツアーに参加しているようです。解説付きのバーチャルツアーでまずはじめに観られるのは、左右均等に作られた建物の構造や等間隔に並べられた絵画。

そのきれいに整列された作品の展示は、絵画の美しさをより一層増してくれます。左右均等のエントランスを抜けると、肖像画を絵に描いたジョバンニアントニオペレグリーニの「フォーエレメント」がお出迎え。上を見上げると天井にはトーチを持ちながら天使が飛んでいる「オーロラ」が描かれています。さらにそこから奥へすすむと有名作品の数々が展示されていて、作品の中にはポッテルの「雄牛」やファビリティウスの「五色ヒワ」をはじめ、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」など、世界的に有名な作品もたくさん。上品な内装に飾られたマウリッツハイス美術館の有名作品を、バーチャルツアーで心ゆくまで鑑賞してみましょう。

オランダの「アムステルダム国立美術館」は、14世紀の時代に描かれた絵画が展示されている美術館。常に展示されている有名な絵画作品は、一度は観たことのある肖像画や心温まる風景画などにはじまり、聖書や神話のジャンルをもとに描かれた絵画など、ジャンルにとらわれない数多くのコレクションが集められて展示されています。そのコレクションされた多くの作品をご自宅で楽しめるように、「アムステルダム国立美術館」ではデジタルツアー体験を用意。デジタルツアーで観られる作品は、ジャンルごとに分けられて鑑賞することができます。

エリアごとに分けられたアムステルダム国立美術館のデジタルツアーは、まずドアを進むと「陽気な酒飲み」の絵画がお出迎え。フロアは左右に分かれて絵画が飾られて、左手には微笑むカップルが描かれた「カップルの肖像」、先にすすんだ右手には家族みんなが楽しそうに描かれた「メリーファミリー」、左手にはヨハネスフェルメールの有名作品でもある「青衣の女」と「牛乳を注ぐ女」が展示されています。また他にも、ヤン・ダヴィスの「果物と花の花鋼」、ヤン・アセリンの「脅迫された白鳥」、1番奥ではレンブラントの「夜警」とどの作品も有名作品ばかりです。

毎年600万人以上の人が訪れることで知られている「大英博物館」は、世界的な文化遺産などを展示している美術館。展示されている作品の数は4773点と価値のある作品ばかりで、現在のコロナ禍においてはGoogleのストリートビューのシステムを利用した「Google Cultural Institute」を使ってフロアごとの展示物を鑑賞することができます。そのシステムのおかげもあってか、時間制限を気にすることもなく、大英博物館にいるかのように自由に博物館を見てまわることが可能です。文化遺産に興味がある方は、大英博物館のバーチャルツアーに参加してみましょう。

大英博物館のバーチャルツアーを始めると、まず青空のような天井とギリシャの神殿のような内装の空間が広がり、そこにはいろいろなお土産店が並んでいます。お土産店は、コロナが終息した際に実際に足を運んでチェックしてみましょう。お土産店を越えて上へ進むと、古代ギリシャの時代に使われていた「アンフォラ」などの器やお皿を展示。エリアごとに6大陸の200万年以上の歴史を垣間見ることができます。展示された作品の中には、アキレスやエクセキアスなど有名な作品もあり、ロゼッタストーンや年代物の時計、エジプトの「木製棺」や真鍮製のナイジェリアの「王様の頭」、さらにはラファエロの「聖母子」やスコットランドルイス島の「チェス駒」など、見どころがいっぱいです。

イギリスロンドンには、ルネサンスの時代に描かれた絵画を展示する「ナショナルギャラリー」があります。そこで展示する名画の数々は、自宅に居ながら鑑賞することができ、360度見渡すことができるGoogleのシステムを使って全世界に発信しています。他にも、「SainsburyWing」を使ったバーチャルリアリティツアーも催行。パソコンやタブレット、またはVRヘッドセットを使って、実際にその場にいるかのような雰囲気を楽しむことも。バーチャルリアリティーの技術を使った、ルネサンスの時代を代表する絵画鑑賞は、ナショナルギャラリーでしか体験できないバーチャルツアーです。

展示された絵画は4番と5番、9番から12番、15番にエリア分けされています。「ナショナルギャラリー」に分けらた部屋ごとには、有名な画家「ヴェロネーゼ」や「ティツィアーノ」の作品を展示。ヴェロネーゼの作品では、時代背景を読み取ることができる「王の崇拝」や「マグダラのマリアの回心」、「尊敬」に「不貞」などの代表作を鑑賞することができます。またティツィアーノの作品では、「ヴィーナス・アナディオメン」と「ダイアナとアクテオン」など、ルネサンス時代の代表絵画を見られるのは、「ナショナルギャラリー」ならではのバーチャルツアーです。

イギリス国内外の貴重なコレクションが自慢の「マンチェスター博物館」。マンチェスターの中心街オックスフォード通り沿いに1890年に建てられ、コレクションの数は600万点を超えています。1階は恐竜などの化石類の展示、2階は古代エジプトの考古物、3階は自然史に関する展示やイギリス史に関連した物が展示されています。
とくに、発見者スタン・サクリソンの名にちなんで「スタン」と名付けられている 7,000 万年前のティラノサウルス・レックスの標本はマンチェスターの子ども達にも大人気。入場料は無料で、あらゆる年齢層が自然史を身近に感じられるように様々な工夫が凝らされているのがこの博物館の特徴と言えるでしょう。

「マンチェスター博物館」は自宅でも楽しめるよう様々なオンライン体験を用意しています。
公式ホームページには「Manchester Museum from Home」というページが開設され、「Online Exhibitions & Displays」ではオンラインでの特別展が、「The things they didn't teach us」や「Encyclopaedia of Wondrous Objects」では博物館の展示品についてのオンライン解説を見ることができます。また子ども達の学びをサポートする「Resources for Home Educators & Families」や家にいながら参加できる「Online Events」などもあり、館内を見るだけのバーチャルツアーを超えた体験が家でもできるように工夫されています。
他の博物館とはまた一味違った「マンチェスター博物館」のオンライン体験はいかがでしょうか。

イギリスの「ヴィクトリア＆アルバート博物館」は、世界のアートとデザインをコンセプトにした作品が展示されている博物館。常時230万点を超えるコレクションが収蔵されている「ヴィクトリア＆アルバート博物館」は、現在のコロナ禍においてオンラインでバーチャルツアーが行われています。このバーチャルツアーは、エリアごとにジャンルが異なっていて、ルーム21から24、ルーム26と27は名だたる作家が手掛けたたくさんの彫刻、ルーム40と41はファッション関係、ルーム42は中東関係の伝統工芸品と、興味のあるジャンルごとに作品を鑑賞することができるでしょう。

ルーム21から27までのエリアでは、ミケランジェロやロダン、ベルニーニやドロシーなど世界的に有名な彫刻がたくさん。彫刻関係の作品だけでも約2万6千点が収集されて展示されています。彫刻エリアからファッションエリアに進むと、5世紀と長い歴史を代表するファッションドレスやイブニングウェアが飾られ、ファッション関係で働く人は1度は見ておきたい作品となっています。最後に中東ルームへすすむと、金属細工や陶磁器、織物といった工芸品が展示されています。有名な彫刻作品やファッション、中東の長きに渡った歴史に興味がある人は、ぜひ「ヴィクトリア＆アルバート博物館」のバーチャルツアーに参加してみましょう。

オランダには、フィン・セント・ファン・ゴッホの作品を専門に展示する「ゴッホ美術館」があります。館内に展示されている作品も1000点を超え、お家に居ながらフィン・セント・ファン・ゴッホの有名作品を観覧するために「Google Arts and Culture」システムを使ったバーチャルツアーが用意されています。そのバーチャルツアーで鑑賞できるものは、スケッチ画や世界的にも有名な絵画をはじめ、貴重な手紙など、展示されている作品は種類もさまざま。バーチャルツアーに参加してすぐに見られるのは、まずグランドフロアの麦わら帽子の自画像です。この自画像は四方八方に描かれています。

グランドフロアを抜けてファーストフロアへ向かうと、フィン・セント・ファン・ゴッホの有名作品の「ひまわり」がお出迎え。他にも、アンリファンタンラトゥールの「ノルマンディーの花」や、アルマン・ギヨマンの「若い女性の肖像画」を展示。セカンドフロアへすすむと、「ゴーギャンの肖像画と自画像」、サードフロアには「亡命の庭」など、世界でも有名な絵画の数々をバーチャルツアーで鑑賞することができます。心ゆくまでフィン・セント・ファン・ゴッホの作品を鑑賞したい人は、実際に行けるようになるまで「ゴッホ美術館」のバーチャルツアーで名画の鑑賞を楽しんでみましょう。

現在のコロナ禍において、実際に美術館巡りを楽しんだような体験ができるおすすめの美術館を8つご紹介していきました。気分が落ちてしまう昨今の現代社会において、少しでも心に癒しを与えるためにバーチャルツアーを行なっている美術館を選び抜きました。選び抜いた美術館の中には、フィン・セント・ファン・ゴッホの名画を専門に展示する美術館や、ロダンなどの彫刻や恐竜の化石などを展示する美術館など、こだわりの詰まった作品を展示する美術館がたくさん。心に癒しを与えるためにも、有名美術館が行なっているバーチャルツアーに参加し、特別な旅に出かけてみましょう。

※美術館の営業情報やバーチャルツアーの配信状況は、予告なく変更となる可能性がございます。各美術館の公式ホームページでご確認下さい。