”アフリカの奇跡”と呼ばれるルワンダ!在住者が語る、本当のいまの姿

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中央アフリカに位置する小さな国、ルワンダ。22年前のルワンダ大虐殺では100万人の犠牲を生み、国と人々が傷ついた国として有名です。 そんなルワンダが、現在悲しい過去から立ち上がり、奇跡の復興を遂げていたことをご存じですか?今回は、ルワンダの基本から驚きの事実までをご紹介します。 きっと実際に訪れてルワンダの奇跡を目の当たりにしたくなるはず!

ルワンダって・・・?

基本情報

ルワンダは中央アフリカに位置し、ウガンダ、コンゴ民主共和国、タンザニア、ブルンジに囲まれた小さな国です。
面積は日本の四国の1.4倍ほどですが、人口密度は実はアフリカでNo.1(約1200万人なので東京の人口と同じくらい)。

天候は乾季と雨期があり、1年を通して20℃前後と非常に暮らしやすい気候。意外ですよね。アフリカだからといって暑すぎるわけではないのです。
(しかし紫外線は日本の2倍なので日焼け対策は必須!!)

公用語は?

正式な公用語は英語ですが、国民全員に浸透している言語は母国語のキニヤルワンダ語。
広い広いアフリカの中で単一言語でコミュニケーションがとれるのは非常に珍しいこと。
国土の狭いルワンダならではの特徴でしょうか。

そんなルワンダ、実は数年前までの公用語はフランス語でした。政治的な理由により、短期間でフランス語圏から英語圏に変わる事も珍しいこと。
そのため周りのアフリカ諸国に比べて、まだまだ英語の浸透率は低いです。

そんなルワンダですが、有名な出来事といえば、わずか22年前に起こったルワンダ大虐殺。
映画「ホテルルワンダ」などで、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

ルワンダ大虐殺

1994年、ルワンダ大虐殺と呼ばれる紛争が起こります。
当時民族はツチ、フツ族と区別されており、フツ族出身の大統領が暗殺されたことをきっかけに、フツ族のツチ族虐殺が始まりました。

100日間で約100万人の人間が殺され、人口の3分の1が亡くなったと言われています。大人、子供関係なくツチ族と区別されていた人々が殺されていきました。当時の凶器は主にナタなどだったそう。

キガリ虐殺記念館

ルワンダにはジェノサイド関連の記念館が幾つか点在しますが、その中で一番有名なのが、「キガリ虐殺記念館」。
当時起こった出来事をそのままの形で保存していることが多く、それぞれの地域で何が起こっていたのか、当時の状況をよりリアルに感じる事が出来ます。

Kigali Genocide Memorial
住所:
Gisozi, Kigali, Rwanda
アクセス:
ニャブゴゴバスターミナルから最寄りのバス停まで10分。その後徒歩で約15分
定休日:
不定休(国民行事や祝日による)
電話番号:
250788303098
料金:
入場料は無料。館内撮影をする際は別途撮影料がかかります。
おススメの時期:
通年

治安も悪くない!

現在のルワンダ

ルワンダ経済は2000年以降GDPが毎年平均7〜8%アップしており、2015年には世界銀行が発表した『ビジネス環境ランキング』において、ルワンダはアフリカで上位にランクインしました。また、アフリカで最も安全な国ともいわれており、現在では経済・生活共に非常に安定しています。

夜間歩行も出来る治安の良さ

たった22年前に起きた大虐殺、しかし現在のルワンダは非常に落ち着きを取り戻しました。場所にもよりますが、夜に女性が一人で歩いても大丈夫。
これはアフリカの中ではとっても珍しいことです。
※スリなどの軽犯罪は残念ながら多いので気をつける必要があります。

とにかくきれいな街

ルワンダの首都キガリの様子。ゴミは落ちておらず道も舗装されています。
実はルワンダ人は、非常に綺麗好きなんです。日本人が持つアフリカのイメージとの大きなギャップに驚かされると思います。

月の最後の土曜日はウムガンダと呼ばれる国民奉仕の日があり、そこではコミュニティごとに清掃活動を行います。
街には至る所に黄色のベストを着た清掃員が居り、街を綺麗に保っています。

また、ルワンダではなんとビニール袋も禁止!!買い物は紙袋を使用します。

世界で最も安全に野生のゴリラがみれる

野生のマウンテンゴリラが見れるのは世界でわずか2カ所。
ウガンダのブウィンディ国立公園と、ウガンダ・コンゴ民主共和国・ルワンダの国境であるヴィルンガ火山群にのみ生息しています。野生のマウンテンゴリラは2012年でなんと残り880頭と発表されているほど、稀少な存在。ルワンダでのゴリラ見学は750USDくらいで出来ます。(日々変動)

ルワンダでは毎年9月、野生のマウンテンゴリラが生息するヴォルカン国立公園の麓でゴリラのネーミングセレモニーが行われており、国をあげてゴリラの保護と観光業を盛り上げています。

ヴォルカン国立公園(Volcanoes National Park)
住所:
North-Kivu, コンゴ民主共和国
料金:
約USD750(日々変動します)
※要予約。1日に40名しか山に入れません。
電話:
+250 252 573 396

ルワンダコーヒー

ルワンダの主要農産物の1つはなんといってもコーヒー!!
総輸出額の約25パーセントを占めています。
日本での知名度はまだ低いですが、最高品質の「スペシャルティーコーヒー」の産地として注目を浴びています。「千の丘の国」と呼ばれる起伏のある土地や雨量などの環境が、コーヒー栽培の立地に適しているのです。

いかがでしたか?
『アフリカの奇跡』と呼ばれるルワンダの現在がおわかり頂けたでしょうか?
国土も小さく、他のアフリカ諸国と比べて目立った見所はないルワンダですが、『千の丘の国』と呼ばれるルワンダの景色、高い丘から見渡すルワンダの生きた緑と青い空は何にも代え難い魅力の1つです。
是非、この奇跡と大自然をを見に一度ルワンダに訪れてみてください。

この記事のライター

TapTrip公式Travelモデル Asuka

asuka

ルワンダの現在や、ルワンダの人々の暮らし、素晴らしい景色や大自然など、なかなか知る事の出来ないルワンダの魅力をお届けします!!

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