ポルトガル世界遺産「ポルト歴史地区」観光で人気の建造物&遺跡6選

5,024

views

0

ポルトガル第二の都市ポルト。その名が国名の由来ともなっているこの街は、歴史的建造物が並ぶ美しい地です。旧市街は「ポルト歴史地区」として世界遺産にも登録されていて、見どころがいっぱい!ぜひ訪れてほしいスポットを6か所厳選してご紹介していきます。

サン・ベント駅(Estacao de Sao Bento)

サン・ベント・デ・アヴェ・マリア修道院の跡地に建築されたことから、この名前になったサン・ベント駅。ポルトの入口であるここは毎日たくさんの人でにぎわっています。鉄道の利用客が増えたことから、当時ポルト郊外にあったカンパニャン駅からさらに線路をのばして作られました。

「世界で最も美しい駅」のひとつに選ばれるだけあって、重厚な外観だけではなく内部も素晴らしいものとなっています。ポルトガルの建物を彩る特徴のひとつ、アズレージョと呼ばれる装飾タイルが約2万枚使われ、ポルトガルの歴史が垣間見られるシーンが描かれているのです。鉄道を利用しなくても、これを見るだけでも訪れる価値アリ!

サン・ベント駅(Estacao de Sao Bento)
住所:
Praca Almeida Garrett, Porto
電話番号:
(211)023 000
アクセス:
鉄道「サン・ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅

ボルサ宮(Palacio da Bolsa)

世界遺産「ポルト歴史地区」の構成遺産のひとつ。「宮」という名がついていますが宮殿ではなく、もとは証券取引所で現在も商工会議所が入っています。ちょっと意外ですね。「ボルサ」には「株」の意味があるのです。

スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿を模したという「アラブの間」。これで本当に商工会議所…?まさに「宮殿」の名にふさわしい、素晴らしい空間ですね。

現在でもレセプションなどで使われているそうで、国内外の多くの人に利用されています。これは確かに宮殿での晩餐会を想起させる雰囲気。

全て完成するまで70年の歳月を要したという驚きのこの建物は、6人の建築家が手掛けたため、新古典様式、ネオパラディオ様式、トスカーナ建築などさまざまな建築様式を見ることができます。

ボルサ宮(Palacio da Bolsa)
住所:
Rua Ferreira Borges, 4050-253 Porto
電話番号:
(0223)399 000
開館時間:
9:00~18:30(11~3月は9:00~13:00、14:00~17:30)
料金:
大人7ユーロ、子供(12歳以下)4ユーロ、シニア:4ユーロ
アクセス:
鉄道「サン・ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅から徒歩10分

エンリケ航海王子広場(Praca Infante Dom Henrique)

ジョアン1世の三男(五男という説もある)エンリケは、「航海王子」という呼び名にふさわしく、大航海時代の足掛かりを作ったと言われる人物です。アフリカ西岸の探検に対して非常に熱心に取り組みました。

ボルサ宮の前面にある広場に立つのが彼の功績を称えてつくられたエンリケ像です。遠く指差す先にはアフリカがあるのだとか。

エンリケ航海王子にはさまざまな伝説があり、一時期は神格化されるほどの勢いでしたが、近年はその真偽にいろいろと意見が出ているそうです。おもしろいものでは「航海王子という通称にもかかわらず、ひどい船酔いに悩まされ航海にはほとんど出ていない」という話もあります。

エンリケ航海王子広場(Praca Infante Dom Henrique)
住所:
Rua Ferreira Borges, Porto
アクセス:
鉄道「サン・ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅から徒歩10分

ポルト大聖堂(Sé do Porto)

12~13世紀に建造された、ポルト市内最古の教会であるポルト大聖堂。創建当時はロマネスク様式が採用されましたが、増改築が繰り返されたため回廊はゴシック様式、その他にもバロック様式に変更された部分が多々あり、さまざまな建築様式が楽しめます。

回廊で聖母マリアの一生を描いたアズレージョが見られます。ここを歩くだけで心が洗われるような気持ちになりますね。

大聖堂の内部。非常に精緻な装飾がほどこされた祭壇が高い天井まで続いています。中に入ると、キリスト教徒でなくても敬虔な気持ちにさせられます。

ポルト大聖堂(Sé do Porto)
住所:
Terreiro da Sé, 4050-573 Porto
電話番号:
(22)205 028
拝観時間:
9:00~12:00、14:30~19:00
アクセス:
鉄道「サン・ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅から徒歩5分

サン・フランシスコ教会(Igreja de Sao Francisco)

ボルサ宮の隣にそびえるバロック式教会のサン・フランシスコ教会。13世紀に建立され、14世紀に拡張、19世紀には残念ながら内戦によって焼失。内装の大部分がバロック様式で修復されています。

特筆すべきは内部の絢爛さ。外観の重々しさとはうって変わり、600kgもの金箔が装飾に用いられています。

こちらは「エッサイの木」と呼ばれるキリストの家系図です。1番下にダビデの父エッサイが横たわり、ユダ王国の12人の王などが並べられ、1番上に幼子イエスを抱いたマリア。すべて木彫りという見事さに目を奪われます。

こちらは地下納骨堂です。下をのぞける窓からは修道士の遺骨が見えるのだとか。

サン・フランシスコ教会(Igreja de Sao Francisco)
住所:
Rua do Infante Dom Henrique, 4050-297 Porto
電話番号:
(0222)062 100
拝観時間:
11~2月9:00~17:30、3~6月・10月9:00~19:00、7~9月9:00~20:00
料金:
3.50ユーロ
アクセス:
鉄道「サン ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅から徒歩10分

クレリゴス教会と塔(Igreja e Torre dos Clerigos)

18世紀創建のバロック建築教会であるクレリゴス教会。イタリア人建築家のニッコロ・ナッソーニによって建てられました。右奥に見えるのがクレリゴス教会の塔です。建設中はさまざまな課題や問題に見舞われ、完成したのは着工から約50年後のことでした。

内部は大理石の彫刻がとても美しく、階段をのぼって2階からもその全容を眺めることができるようになっています。

クレリゴス教会の塔は高さ76m。ポルトのシンボルであり、遠くからでもよく目立ちます。

らせん階段を上って頂上に達すると、眼下に見えるのは見事なオレンジ色の屋根の連なり!塔の高さももちろんですが、教会自体がポルト歴史地区を見渡せる丘の上に立っているため、市内を一望できるのです。ぜひ上ってみることをおすすめします!

クレリゴス教会と塔(Igreja e Torre dos Clerigos)
住所:
R. de São Filipe de Nery, 4050-546 Porto,
電話番号:
(22)200 1729
拝観時間:
9:00~19:00
大人:
教会は無料、塔は3ユーロ
アクセス:
鉄道「サン ベント(ESTACAO DE SAO BENTO)」駅から徒歩3分

さすが世界遺産に登録されただけあるポルトの美しい街並みをご紹介してきました。日本では歴史の教科書ぐらいでしかなかなか知る機会のないポルトガル。この国を訪れたなら、ぜひ世界遺産の街ポルトにも立ち寄ってみてください。

umi

北海道在住の旅行大好きな30代女子です。
旅行では主に世界遺産や絶景スポット巡りをしています(*^_^*)
もちろん、ご当地グルメもはずせないポイントのひとつ♪
その中でもわたしのおススメなトコをアップしていきます☆

この記事を読んだあなたにオススメの記事
  • ポルトガルのおすすめお土産15選!人気の雑貨や、お菓子など...

    見どころの多いポルトガル観光の仕上げはお土産選び。お土産を何にしようかと頭を悩ませる人も多いのでは?今回はそんな人のために、ポルトガルらしさあふれるお土産の数々をご紹介しましょう。

  • リスボンの人気お土産はこれ!スーパーで買えるおすすめのお...

    今注目を集めている旅行先の1つに「ポルトガル」があります。ユーラシア大陸の最西端に位置し、日本との交流は1543年にポルトガル人が種子島を訪れてからです。今回は、そんな日本ともなじみの深い国であるポルトガルの首都「リスボン」のスーパーで買えるお土産をご紹介いたします。

  • ポルトガル・リスボンが誇る2大市場でグルメ三昧!

    テージョ川の広大な河口に位置するリスボン。中世の街並みを路面電車が走り抜ける光景は、どこかノスタルジックな雰囲気が漂っています。リスボンのもうひとつの顔は、ヨーロッパでも指折りの食の都であること。そんなリスボンにあって、美食やグルメが楽しめる市場を2つご紹介しましょう。

  • ポルトガル・リスボンのスーパー&専門店で爆買せよ!ショップ4選

    ポルトガルの首都リスボンは、ついつい爆買いしてしまいそうな魅力的なお店がたくさんあります!自分用に、帰りを待っているあの人に、素敵なお土産をたくさん買って帰りませんか?今回はリスボンでショッピングが楽しめる4つのショップをご紹介します♪

  • ポルトガルの宝石ポートワイン7選!ヴィンテージものから低...

    「ポルトガルの宝石」とも称されるポートワイン。ポルトガルを語る上では欠かせない甘口の酒精強化ワインのことですが、具体的にどんな種類があるのかご存知ですか?ポートワインの味わいは甘みだけではなく、濃厚なコク、繊細な奥深さを感じるものまで多種多彩!今回はそんなポートワインの魅力についてご紹介します♪

  • ポルトで人気のお土産をゲット!おすすめ雑貨ショップ5選!

    ポルトガルの第二の首都、ポルトは、昔からワインの貿易港として栄えてきました。そんなポルトには、素敵な小物やお土産が手に入るお店がたくさんあります。今回は、ポルトに行ったらぜひ立ち寄っていただきたいお店とオススメお土産グッズを紹介します。

このエリアの新着記事
  • 【コインブラ】長い歴史と学生の活気溢れる街!ポルトガル名...

    ポルトガル第3の街コインブラ(Coimbra)は、ヨーロッパ屈指の歴史を持つコインブラ大学を中心として栄えた、長い歴史を持つ街として知られています。コインブラ大学と共に世界遺産として登録されているアルタ地区とソフィア地区は価値のある歴史的建造物があることでも有名です。建築や歴史に興味のある方には特におすすめのコインブラで必ず訪ねたい観光スポットをご紹介します!

  • リスボンの人気おすすめホテル15選!ポルトガル観光の拠点に...

    ポルトガルの首都、リスボン。長い歴史を持つこちらの町には、たくさんの観光スポットがあります。歴史的観光名所を訪れる観光客も多く、市内にはたくさんのホテルもあります。今回は、リスボン市内にあるおすすめホテルを紹介したいと思います。

  • ポルトガル・リスボンへ行くなら!伝統歌謡ファドを聞きなが...

    ポルトガル大衆文化から生まれたファドは土地に根ざした伝統歌謡。人生を歌った哀愁のあるファド鑑賞はポルトガル旅行の醍醐味と言っても過言ではないでしょう。ポルトガルの首都リスボンで、ファドを楽しみながらお食事のできるお店をご紹介します。

  • ポルトガルは世界遺産の宝庫!必ず行くべき、おすすめの観光...

    ポルトガルは大航海時代、世界の中心となってヨーロッパを貿易で栄えた国。その時代が色濃く残る文化遺産はどれもこれもが歴史を動かした小さな国の誇りです。1つの自然遺産を含めたポルトガルの世界遺産17選をご紹介します。

  • ポルト観光はこうやって楽しむ!人気観光スポット&おすすめ...

    イベリア半島の西端、情熱の国スペインにちょこんとひっつくコバンザメのような形でその存在を保っている国、それがポルトガルである。その実態を知る日本人は意外と少なく、多くの人は世界史における大航海時代の知識を最後に時が止まっているという。ポルトガルという国を一言で表すのであれば「のんびり」という言葉がぴったりである。とりわけ第二の都市「ポルト」は、人間の脳細胞を腐敗させるほど強烈にのんびりした都市であったと筆者は記憶している。しかしながら飯もうまけりゃ酒もうまい。風情もあれば人も良い。そんな楽園都市「ポルト」

  • ポルトガル・リスボンのスーパー&専門店で爆買せよ!ショップ4選

    ポルトガルの首都リスボンは、ついつい爆買いしてしまいそうな魅力的なお店がたくさんあります!自分用に、帰りを待っているあの人に、素敵なお土産をたくさん買って帰りませんか?今回はリスボンでショッピングが楽しめる4つのショップをご紹介します♪

  • ポルトガル・リスボンが誇る2大市場でグルメ三昧!

    テージョ川の広大な河口に位置するリスボン。中世の街並みを路面電車が走り抜ける光景は、どこかノスタルジックな雰囲気が漂っています。リスボンのもうひとつの顔は、ヨーロッパでも指折りの食の都であること。そんなリスボンにあって、美食やグルメが楽しめる市場を2つご紹介しましょう。

  • ポルトガルのおすすめお土産15選!人気の雑貨や、お菓子など...

    見どころの多いポルトガル観光の仕上げはお土産選び。お土産を何にしようかと頭を悩ませる人も多いのでは?今回はそんな人のために、ポルトガルらしさあふれるお土産の数々をご紹介しましょう。

  • ポルトガル・リスボン近郊の人気観光スポットおすすめ21選!

    ポルトガルの観光といえば、首都リスボンを訪れることが多いと思いますが、リスボン近郊にも見逃せないスポットがいくつもあるのです!今回はその中から厳選して21のオススメ観光スポットをご紹介したいと思います。

  • リスボンの人気お土産はこれ!スーパーで買えるおすすめのお...

    今注目を集めている旅行先の1つに「ポルトガル」があります。ユーラシア大陸の最西端に位置し、日本との交流は1543年にポルトガル人が種子島を訪れてからです。今回は、そんな日本ともなじみの深い国であるポルトガルの首都「リスボン」のスーパーで買えるお土産をご紹介いたします。

このエリアの人気記事
今週の人気記事