ウズベキスタン基本情報 【交通手段編】

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中央アジアの国ウズベキスタン。この国には青い都市サマルカンドや船の墓場と呼ばれるアラル海など、たくさんの魅力的な観光スポットがあります。ですが残念なことに日本語の情報が少なく、筆者が訪れた際にも手探りで旅をしたというのが実際のところでした。そこで今回はウズベキスタンの基本情報として、国内の交通手段についてまとめました。

市内の交通機関

市営バス

タシュケントやサマルカンドなど、市内の交通に欠かせないのが、こちらの市営バス。例えばタシュケント市内のバスは距離により値段が異なり、空港から旧市街のチョルスー・バザールが1000スム、チョルスー・バザールからクリリク・バザール(クイリク・バザール)までが2000スムでした。なお空港から市内へ出る場合、旧市街へ向かう11、76番のバスや新市街を通る67番バスが便利です。

メトロ(地下鉄)

ウズベキスタンでは首都タシュケントのみメトロが3路線走っており、こちらは日本人にも使いやすい作りになっています。階段を下り窓口でトークンを購入して改札するだけですし、メトロマップもあって分かりやすいため、筆者も何度も使わせてもらいました。

メトロの特徴として、駅に豪華な装飾がなされていることが挙げられます。各駅を見て回るだけでも楽しいものです。ですが残念なことに、メトロや駅構内は軍事施設とされているため、写真撮影不可。また階段の入り口や改札では警察官によるパスポートチェック(コピー不可)や荷物チェックが行われており、やや物々しい雰囲気と言えるかもしれません。

トラム(路面電車、市電)

タシュケント市内にはトラムも走っています。メトロと同様、こちらも路線図があり、旅行者でも使いやすいのが嬉しいですね。筆者は実際に使う機会はなかったのですが、メトロとトラムを使えばタシュケント市内の大きな見どころにはほとんど行くことができるそうです。ところが2016年3月、タシュケント市長が8月にトラムを廃止する決定を下したそうです。ですのでタシュケントでトラムを見ることはもう出来なくなってしまうのかもしれません。

UZBEKISTAN's capital Tashkent is to close its entire 90km tram network by August and sell its fleet of 80 trams, some of which are less than five years old.

出典:http://www.railjournal.com/index.php/light-rail/tashkent-tram-network-to-close.html

タクシー

タクシーには2種類あり、「TAXI」と書いてある正規のものと、非正規のいわゆる「白タク」です。ウズベキスタンではどちらもメーター制ではなく交渉制なので、どちらでも大きな差はありません。市内であれば1~2アメリカドル程度が目安になりますが、もちろんふっかけてきたり、最初に話し合った値段と全く違うことを言われることもあるので、少し注意が必要です。また夜間や雨の場合は少し値段が上がるようです。

中にはこういった古い車に何人かで乗り込む、いわゆるシェアタクシーもあります。流しのタクシーは大体が白タクでシェアのものが多い印象です。こういったものが不安であれば、あらかじめ宿泊しているホテルなどで手配してもらうといいかもしれません。

長距離移動の交通機関

長距離バス

各都市間を移動する方法の一つが、このバス。筆者がウズベキスタンを訪れたとき、タシュケントからサマルカンド及びサマルカンドからブハラへの移動で利用しました。いずれも15,000スム(2015年2月当時)でしたが、ここでもふっかけられて危うく多く払わされそうになりましたので、事前に値段を把握しておく必要があります。なおウズベキスタンでは夜行バスが禁止されているため、基本的に移動は日中になります。

マルシュルートカ

他に各都市間を結ぶのがマルシュルートカと言われるもので、こちらはミニバンなどを使った小型の乗り合いバスのこと。ロシアを始めとした旧ソ連圏では一般的で、電車、バスなどの公共交通機関が発達していない場所でよく使われています。

なおマルシュルートカは近距離でも走っていて、その場合は振られている番号で行先やルートを確かめます。バスのように停留所があるわけではないため、地元の人は好きなところで降りることができるようです。ですが、短期の旅行者でこのマルシュルートカを使いこなすのは少し難しいと感じました。なにせ表記はキリル文字、会話はウズベク語かロシア語なので…

電車

もう一つ、長距離移動する手段が電車です。2016年6月時点で以下の路線を走っています。

タシュケント⇔ブハラ(夜行もあり)
タシュケント⇔サマルカンド(夜行もあり)
ブハラ⇔サマルカンド
タシュケント⇔ウルゲンチ(夜行)
サマルカンド⇔ウルゲンチ(夜行)
タシュケント⇔ヌクス(夜行)
タシュケント⇔テルメズ(夜行)
サマルカンド⇔テルメズ(夜行)
タシュケント⇔アラット(夜行)

筆者はタシュケントとウルゲンチの間で夜行列車を使いました。切符は売り切れてしまうことが多いので遅くとも前日までに購入する方がいいでしょう。また当日、タシュケントの駅前は大混雑で、並ぶことをしないウズベキスタンの人たちと競って中に入るだけで一苦労でした。寝台列車にはいくつかのクラスがあり、筆者は最も安いクラス(片道10万5千スム)でしたが、毛布や枕なども配られ、比較的快適に移動することができました。

飛行機

ウズベキスタン国内はタシュケントを中心に、ウズベキスタン航空がいろいろな路線を持っています。サマルカンド、ブハラ、フェルガナなど有名な観光地にはたいてい近くに空港があるので、飛行機を使って効率的に回るのも一つの手段だと思います。ただしタシュケント中心の路線であることや、予約が一杯になってしまうこともあるなど、少し使いづらい点もあるので、電車やバスなどと組み合わせて使うのが賢明かもしれません。

結構ぼったくりに遭うウズベキスタン

先にも書きましたが、ウズベキスタンではふっかけられる、いわゆるぼったくられることは日常茶飯事です。タクシーは交渉制がほとんどなのでしっかり事前に話す必要がありますし、マルシュルートカや長距離バスなどでも外国人とみると平気で上乗せした金額を言ってくることもあります。

こういったぼったくりを完全に防ぐことは難しいかもしれません。筆者は世界一周旅行をする中で、できるだけ移動に関するぼったくりの被害を避けるべく以下のことを実践していました。

事前の情報収集

最も基本的なことが、コレ。出会った旅人に値段を聞いたりネットで相場を調べておくのはもちろん、宿泊している宿などで大体の値段を聞いておくといいでしょう。

周りの乗客に聞く

ウズベキスタンの人たちは、基本的にフレンドリーで心優しい人が多い印象です。もちろんお金を稼ぐ場面になったらそっちを優先するのでしょうが、利害関係が生じない場合、親身になってくれるケースが多いです。

例えば筆者がタシュケントからサマルカンド行きのバスに乗った時、事前に値段を調べるのを忘れていたのでバスのスタッフに値段を聞くと2万スムだと言われました。まぁそんなもんかと思い乗り込みましたが、隣の席のウズベキスタン人に聞くと1万5千スムということだったので、すぐにさっきのスタッフのところに戻って1万5千スムに下げさせました。

いくつも値段を聞いて回る

時間がある旅人にしか実行できないかもしれませんが、特にタシュケント市内などはタクシーがあちこちにいるため、高いと思ったら別の車に変えればいいだけです。何度も繰り返せばそのうち、安くしてくれる人がたいてい現れます。マルシュルートカなども同じですね。

市営バスやトラム、メトロ、電車などは値段が明記されており、チケットも発券してくれるケースが多いので、ぼったくりの心配はあまり必要ないでしょうが、タクシーや長距離バス、マルシュルートカについてはしっかり納得のいく値段にすることが重要です!

値上がり傾向にあるウズベキスタンの交通費

これまで記載してきた金額について、基本的には2015年2月に旅をした当時の金額を記載しています。ところがウズベキスタンでは年10%程度でインフレが進んでおり、したがって公共交通機関についても値上がりしているようです。例えばタシュケント市内のバスは基本的に1000スムでしたが、以下の記事によると今では20%あがって1200スムになっているそうです。いずれにせよ円建てやドル建てでみると大きくは変わりませんが、値段に関しては参考程度と考えて頂ければと思います。

Fares for public transport in Tashkent increases by 20%

出典:https://www.uzdaily.com/articles-id-35484.htm

最後に

ウズベキスタンの交通事情と、それにまつわるぼったくりと対策についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?中央アジアのこまごました情報についてはとかく少なく、一方でルートや値段、路線など変わることも多いので、なかなかタイムリーな情報を入手するのは難しいかもしれません。そんな中、この記事が旅行の計画を立てたり、ウズベキスタンについてのイメージを持ったりするのに少しでも役立てば幸いです。

ウズベキスタン共和国(Republic of Uzbekistan)
アクセス:
ウズベキスタンの首都タシュケントまでは、成田空港から直行便が出ている。成田発(火及び金曜)、タシュケント発(月及び木曜)ともに週二便。
石塚皓

2014年7月より、元教師の妻と世界一周の旅を始め、2016年3月に無事、帰国した33歳の元会計士。1年8カ月かけ48カ国を回る中で出会った絶景やオススメのグルメ情報など、旅に関する情報を発信していきます。

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