メキシコシティから日帰り可能！ゆったり気分で一日を過ごしたい人にオススメのスポット！

メキシコシティから75キロ程南に下った山麓にあるクエルナバカ市。
モレロス州の州都で人口は約34万人。昔から保養地として利用されています。
また、大阪府箕面市とは1992年から交流があり、2003年には国際友好都市提携を結んでいる街なんです。

気候は「常春」と言われるほど一年中快適なので街にはいつも緑や花が溢れています。
世界遺産に登録されている大聖堂もありますし、周辺の観光資源も豊富です。

因みに「クエルナバカ」という地名ですが、元は先住民トウライカの言葉で「クアウナワック（森の入口）」だったのがいつの間にかスペイン語の「クエルナバカ（牛の角）」に変わってしまったそうです。

そして、クエルナバカに来た際に必ず立ち寄りたいのがソチカルコです。クエルナバカから南へ15キロほど行ったところにある巨大な遺跡で世界遺産にも登録されています。他の遺跡に比べると観光客も少なく、ゆっくりと遺跡を見て回りたい人にはうってつけのスポットです。

メキシコシティからクエルナバカまで行く方法ですが、鉄道とバスを利用する場合をご紹介します。

まずはメトロ2号線（Cuatro Caminos – Tasqueña間）に乗って終着駅（Tasqueña駅）で降ります。

駅の近くに「南方面バスターミナル（Central del Sur）」があるので、そこからクエルナバカ市行きのバス（プルマン・デ・モレーロス（Pullman de Morelos）というバス会社）に乗ります。運賃は110ペソ。バスは6:00～21:00まで15分おきに出ています。

1時間30分ほどバスに揺られるとクエルナバカ市に到着です。
なお、空港から直接行く場合は、クエルナバカ市行きの直行バスがあるので簡単。
バスの運賃は15ドルほどで所要時間は約2時間です。

クエルナバカでの見所の一つが世界遺産にも登録されているカテドラル（大聖堂）です。
かつてこの地を征服したコルテスの命令で1529年に建てられました。
アメリカ大陸では最古の教会の一つです。

教会にしては塀が高くずいぶん威圧感のある外観です。これは征服した当初は先住民による反乱が多かったため、スペイン人が教会に立てこもって防戦するためでした。

中に入ると過剰な装飾もなく、とても落ち着いた雰囲気です。

また、このカテドラルにはかつて豊臣秀吉によって処刑された外国人の宣教師と日本人のカトリック教徒（長崎26聖人）を題材にした壁画が描かれています。
日本人にとってはちょっと複雑な心境になりますね。

少し見づらいですが「EMPERADOR TAYCOSAMA（太閤様）」と書かれています。
メキシコに来て「太閤様」とはなんか不思議な感じがしますね。

ポポカテペットル山はメキシコシティの南東約70キロに位置する標高5,452メートルの高い山で、その中腹に散在する14の修道院が「ポポカテペットル山腹の16世紀初頭の修道院群」として1994年に世界遺産に登録されました。先ほど紹介したクエルナバカのカテドラルもその一つです。

14の修道院のうちいくつかご紹介しましょう。
これは1559～1580年に建てられた「テポストランのドミニコ会修道院」です。

こちらは1570～1600年に建てられた「アトラトラウカンのアウグスティノ会修道院」。

1525年に建てられた「イェカピクストラの修道院」。

上記の3箇所を含め11の修道院はクエルナバカと同じモレロス州に、残りの3つはモレロスの東隣にあるプエブラ州にあります。すべて巡るのは大変ですが、その場合はバスよりもタクシーなどをチャーターしたほうがいいと思います。

ソチカルコ遺跡は1999年に世界遺産に登録されました。
広さ707ヘクタールにも及ぶ巨大な遺跡で、テオティワカン文明が滅んだ後、7世紀後半から10世紀頃にかけて築かれました。ソチカルコとは「花の家の場所」という意味で、秋には白い花で山が埋め尽くされるそうです。

この建物は博物館で、まずはここでチケットを購入し、館内を見た後で遺跡に向かいます。
日差しがかなり強いので帽子は必携ですね。

遺跡全体の鳥瞰模型。敷地がとても広いのでこれを見て回る順序を決めたほうがいいかもしれないですね。

この遺跡の発掘・調査はまだすべてが終わってはいないようですが、それでも博物館の展示物はかなり充実しています。

ソチカルコ遺跡の特徴を最も色濃く見ることができるのが、このケツァルコアトルス（羽毛の生えた蛇）神殿。

レリーフはかなり保存状態がよく、デザインも繊細。
大きく口を開けている蛇はマヤ人が「ククルカン（羽を持つ蛇）」と呼んでいる神。左下にはマヤの神官も彫られており、ソチカルコとマヤとの結びつきが深かったことが伺えます。
この他にも球戯場や天文台に使われたとされる洞窟など興味深いものが多くあります。

いかがでしたか？クエルナバカは気候の快適さもあって老後の生活の地に選ぶ人も多くいるほど居心地のよい街なので、都会を少し離れてのんびり気分を味わいたい人には是非おススメしたいスポットです。
また、クエルナバカを拠点に修道院めぐりをしてみるのもいいかもしれませんね。