オーストリアの人気観光スポット20選！必ず行くべきおすすめスポットをご紹介

音楽の都とたとえられているウィーン。ヨーロッパで著名な劇場というと花の都パリにあるパリ・オペラ座。様々な舞台が演じられ映画「オペラ座の怪人」の舞台にもなっています。音楽の都ウィーンにあるのは、ウィーン国立歌劇場。音楽家たちを保護した代々のオーストリア皇帝によって数多くのクラッシック音楽が今でも愛されて聞かれ演奏されています。

ウィーンのオペラの歴史はバロック時代にはじまります。今のように大劇場で演じられるオペラは、初期は宮廷の小ホールで演じられる形式。宮廷音楽のひとつとして17世紀以来、作曲家の戯曲、音楽の演奏、俳優による演劇が組み合わされ流行していました。

ウィーン国立歌劇場は、1857年にハプスブルク王朝の皇帝フランツ・ヨーゼフI世がウィーン旧市街周辺にあった防衛のための都市境界壁と要塞を解体して軍事的な都市国家から芸術と政治の都市計画の一つとして計画されました。芸術と政治の中心となるリング通りとして知られる絢爛豪華な建造物の立ち並ぶ市街と、それまで敵の侵入を防ぐための狭い通りを交通の要所として広い並木通りに改革していきました。これを機に、それまで貴族階級の独占していた宮廷劇場の演劇場と歌劇場がリング通りに新設されたのです。

1869年の劇場のこけら落しでは、皇帝フランツ・ヨーゼフI世と皇妃エリザベートが臨席しています。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1787年に作曲した「ドン・ジョヴァンニ（Il dissoluto punito, ossia il Don Giovanni：罰せられた放蕩者またはドン・ジョヴァンニ，K.527）が上演されました。モーツァルトは幼いころ、フランス王妃マリー・アントワネットが母国にいる時期宮廷デビューしていて彼女にプロポーズしたという逸話もあるほど代々のオーストリア皇帝と縁がある人物。宮廷が支援していた時代の寵児ともいえます。

皇帝の統治は第一次世界大戦の敗戦で廃止されましたが、ウィーン国立歌劇場はオーストリアの芸術の象徴的な存在として親しまれていました。その後起こった第二次大戦で大きな被害を受け、1955年に現在のような観客席と最新の技術を備えたウィーン国立歌劇場として再スタートしています。

ゼメリング鉄道は、オーストリアの首都ウィーンの南西にあるゼメリング峠を通る鉄道です。現在ではスイスなどヨーロッパには有名な山岳鉄道がありますが、ヨーロッパで最初に国際標準軌間を採用した山岳鉄道が攻めリング鉄道でした。歴史的な価値から、ゼメリング鉄道は路線区間全体が世界遺産に登録されています。

世界の山岳鉄道特にアルプスを越える鉄道というと、真っ先に思い浮かぶのがスイスの鉄道でしょう。世界で最初にアルプスを越えたのはゼメリング鉄道でした。 ゼメリング鉄道は、オーストリア・ハンガリー帝国を支配していたハプスブルグ家の最後の隆盛を誇っていた1854年に完成しました。

当時は欧州列強国だったオーストリアの国力と、高度な技術を駆使してまだどの国も越えられなかったアルプス越えを実現したのです。グログニッツからゼメリングを経由して、ミュルツツーシュラークに至る全長41.8kmの路線は現在でも現役で運行されています。鉄道ができるまでは、アルプスの難所を馬車でしか荷物を運べなかった時代。

現在のような近代的な土木重機のなければ、ダイナマイトの発明もまだされていない時代。全長のほとんどは人力で造ったことも驚きですが、建設期間が6年という短期間で完成していることには言葉もありません。ゼメリング鉄道の素晴らしいポイントは、路線にある橋やトンネルが全て石でできている点です。特に100はある橋は、古代ローマ建築様式の強固な石で造られている事でしょう。自然との調和が評価され、鉄道ファンからも多くの指示を得ています。

オーストリア国立図書館は、オーストリアの首都ウィーンのホーフブルク宮殿にある図書館で世界で一番美しい図書館といわれています。ハプスブルク王朝の帝都だったウィーンには皇帝の威信を伺わせるような、多種多様な美術館や博物館があります。ヨーロッパの王室で流行っていた美術品や動植物のコレクション、オーストリアでも代々の皇帝が美術品や世界中の珍しい動植物などコレクターとしてオピニオンリーダー的な存在でした。人々によって世界中から収集されたものが幅広く展示されています。

オーストリア国立図書館は、オーストリア国内最大の740万点を収蔵している国立図書館です。図書館として公開さいれた当初は、帝国図書館と呼ばれていました。オーストリア国立図書館と名称を変えたのは、オーストリア社会民主党、ユダヤ系の首相カール・レンナー首相が政権についていた1920年です。

オーストリア国立図書館には4つの複合博物館も併設されています。観光客にも人気が高い図書館で、映画の「美女と野獣」に登場する映画はここがモデルだったのでは？と思うほど。本棚の裏にはさらに本が保管されている空間があるなど、映画の世界そのもの幻想的で美しい図書館です。図書館の入り口は格式高い雰囲気のロビーと、階段を進んだ先にある大きな扉でまるで別空間への入り口のような重厚な雰囲気のある図書館です。

天井のフレスコ画は、宮廷画家のダニエル・グランによるの作品で美術館的にも必見。じっくり見ると絵画は平面ではなく立体的なのです。オーストリア国立図書館は、ヨーロッパ最大のバロック建築の図書館で長さ80ｍ、天井までの高さは20ｍ、中央はドーム型になって宮殿や教会のように採光が絶妙に取られています。

中央には有名な女帝マリアテレジアの父カール6世の銅像が飾られています。ドーム状の建物に沿うような美しい曲線の書架が素敵です。音楽の都らしい古い楽譜が展示されているのも興味深いですね。

歴史と文化の国オーストリアにはたくさんの見所があります。また、クリスマス・マーケットやザルツブルグ音楽祭、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートなど多くのイベントも開催されています。ここで紹介した観光スポットを参考にして、オーストリアの旅を楽しんでください。