浦山ダム（秩父さくら湖）の楽しみ方10選！釣りや周辺の観光スポットもご紹介

埼玉県秩父市にある荒川水系の「浦山ダム」。埼玉県内にあるダムのうちでは3番目に大きく、堤体の高さが156メートル、長さが372メートルの重力式のコンクリートダムです。1999年から利用が開始され、2019年で20周年を迎えています。

アクセスは、秩父鉄道「浦山口駅」から、浦山ダム下流広場までは歩いて約20分。西武鉄道の「西武秩父駅」からは、秩父市営バスに乗り停留所「浦山ダム」で下車してすぐ。秩父の市街地からも近くアクセスしやすいので、観光スポットとしても人気。

市街地からでも、ダムの姿が見える程の近さです。一般にダムの内部が無料で公開されており、詳しく見学することも可能。ダムの周辺には、埼玉県の天然記念物に指定されている鍾乳洞や、スペシャルティコーヒーがおいしいカフェなど、あわせて訪れたい人気の観光スポットも多数あります。

浦山ダムの楽しみ方、「さくら湖でのわかさぎ釣り」。浦山ダムのダム湖さくら湖では、毎年9月頃にわかさぎ漁が解禁します。ちなみに、2020年の漁期は9月19日から翌年2021年の3月31日まで。

遊漁料金は、年間パスポートが5,000円（税込）。日釣り券が、前売りで800円（税込）、当日現地購入で1,200円（税込）。前売りのチケットは、秩父市の「城峰釣具店」や「セブン-イレブン秩父横瀬店」「ファミリーマート秩父上野町店」などの近隣のコンビニエンスストアで販売しています。

「さくら湖」は、浦山川をせき止めてつくられた浦山ダムのダム湖。マイボートを持ち込んで、もしくは岡釣りでわかさぎ釣りを楽しめます。釣り具のレンタルはできないので、自分で一式そろえていく必要があります。

さくら湖は、どのポイントでも水深がしっかりとあるので、魚群探知機を用意していくと便利。マイボートを持ち込む本格派の人は、浦山ダム資料館「うららぴあ」で許可を得る必要があります。岡釣りの場合は、「日向進入路下」からだと釣りやすいと言われています。

浦山ダムの楽しみ方2つ目は、「さくら湖食堂のダムカレー」を食べること。浦山ダムの防災資料館「うららぴあ」の1階にあるさくら湖食堂では、浦山ダムをイメージして作られた「浦山ダムカレー」を味わえます。2014年9月から本格的に提供されている「浦山ダムカレー」は人気で、お客さんの半数以上がこちらをオーダーするとのこと。

「浦山ダムカレー」のほかにも、「浦山ダムラーメン」や「豚丼」、埼玉のご当地Ｂ級グルメの「みそポテト」などもおすすめです。ダムを見下ろす位置にある食堂なので、眺望のよさも魅力。

「浦山ダムカレー」は、カレールーの中に半分に切ったゆで卵が浮いていて、ライスの上にハムカツが添えられているのが特徴。ライスは「ダムの堤」、ルーは「貯水池」、ハムカツは「旧秩父橋」、ゆで卵は「水質観測装置」、福神漬けは「清水（せいすい）パイパス」をそれぞれイメージしているそう。

肝となるのが、福神漬けの清水バイパスで、ダムの貯水池に上流のきれいな水を放流する重要な役割を果たしています。ハムカツは注文を受けてから揚げるのでサクサクで、少し粘度のあるカレーと一緒に食べるとおいしいです。750円という値段に見合った、しっかりとデザインがつくり込まれたカレーです。

浦山ダムの楽しみ方3つ目は、「浦山ダム資料館うららぴあ」の見学。浦山ダムの堤体（ていたい）のすぐそばにある「浦山ダム資料館うららぴあ」。先ほどご紹介したダムカレーが味わえる「さくら湖食堂」が1階にあり、2階にダムの仕組みや働きを分かりやすく学べる展示施設があります。

「うららぴあ」の2階の展示施設には、ダムの模型や写真が飾られていて、ビジュアルで楽しく浦山ダムの仕組みや役割について知ることができます。2階の大きな窓からは、ダムの堤体が一望できて眺望も抜群。ダムめぐりの観光の、休息スポットとしてもおすすめです。

浦山ダムの楽しみ方4個目は、「ダムカード」を入手すること。「国土交通省」と「独立行政法人 水資源機構」が管理するダムで配布されている、「ダムカード」。63mm×88mmの、トレカサイズの小さなカードの裏表に、ダムの基本的な情報からマニアックな知識を詰め込んだものです。

無料で入手できるので、各地のダムを回って収集している人も多い「ダムカード」。ダムマニアならずとも、浦山ダムを訪れたら記念にぜひとも入手したい品です。

浦山ダムの「ダムカード」は、「うららぴあ」に隣接する荒川ダム総合管理所で入手できます。ただし、現在は新型コロナウィルスの感染拡大の防止のため、残念ながらダムカードの配布を一時停止しています。再開時期については、荒川ダム総合管理所等のホームページで告知されるはずなので、ご確認ください。

浦山ダムの楽しみ方5つ目は、「エレベーターに乗りダムの内部を見学」すること。浦山ダムは、ダムの下流広場とダムの堤体の上までを、エレベーターでまっすぐにつないでいます。このエレベーターの入り口は、ダムの堤体の上にあり、132メートルまでの高さを一気に下降していきます。

エレベーターの運行時間は、9時から17時まで。年末年始と月に一回の点検日（原則として第二水曜日）以外は、ダムの内部を見学できます。エレベーターの利用もダムの内部の見学も、無料なのがうれしいです。

エレベーターで132メートルを下降していくと、ダムの内部へ行くことができます。ダムの内部には、浦山ダムについての解説や、水圧実験装置などが展示されています。しっかりと見学しつくしたら、再びエレベーターに乗って132メートル上昇して、再び堤体の上部へ。エレベーターの乗降口から「うららぴあ」までは、歩いてすぐです。

浦山ダムの楽しみ方6つ目は、「ダムの外階段を上って堤体の上へ」行くこと。ダムの下流で堤体を眺めた後、階段を上ってダムの上からの景色を楽しめます。先ほどご紹介したように、浦山ダムはエレベーターでダムの下流と堤体の上をつないでいますが、ダムに設置された外階段を上って堤体の上へと行くことも可能。

ダムの左岸の外階段は一般にも開放されていて、498段の長い階段となっています。エレベーターであれば132メートルをノンストップで上昇しますが、階段を一歩一歩踏みしめながら上っていくのも楽しいものです。

ダムの下流でダムの本体である堤体を見学してから、左岸にあるダムの外階段を上って堤体の上に出ると、美しい秩父の景色を楽しめます。498段もの長い階段ですが、一歩ずつ眺望の変化を楽しみながら上っていくのもよい思い出になります。階段を上り切ると、ダムの堤体の上へ出ます。

ダムの上流の方には、ダム湖である秩父さくら湖や、関東の山々が。ダムの下流の方には、浦山川や秩父の中心市街地が見えます。元気があれば、ぜひ階段でダムの下流から上まで移動されることをおすすめします。

浦山ダムの楽しみ方7個目は、「浦山渓流フィッシングセンターで釣り」をすること。2020年6月6日にオープンしたばかりの、「浦山渓流フィッシングセンター」。浦山ダムの周辺の整備事業の一つとして、浦山川の支流につくられたスポットです。

営業期間は4月上旬から11月下旬まで。ヤマメやイワナといった渓流に棲む魚を釣って、フィッシングセンターの中にある囲炉裏（いろり）で塩焼きにして食べることができます。

「浦山渓流フィッシングセンター」では、ヤマメやイワナの渓流釣りや、ニジマスのつかみ取りができます。小さなお子さんから楽しめるので、ファミリーにはとくにおすすめのスポット。

料金は、「ヤマメ・イワナ釣り」が1区画（10尾）で4,000円。ニジマスのつかみ取りが、1尾300円。釣った魚は、1尾100円でセンター内の囲炉裏で塩焼きにして楽しめます。獲れたての魚をその場ですぐに味わえるのが、魅力です。

釣りの餌は有料ですが、竹竿や魚籠は無料で貸し出しています。近くにキャンプ場があり、そちらから訪れる人も多い家族連れに人気のスポットです。

浦山ダムの楽しみ方8個目は、「橋立鍾乳洞を見学」。「橋立鍾乳洞」は、浦山ダムから歩いて約15分ほどの近場にある、埼玉県内唯一の観光用の鍾乳洞です。洞の中の2/3以上が竪穴となっている珍しい形状から、1936年には埼玉県の天然記念物にも指定されています。

洞穴の長さは140メートルで、竪穴状になっているため、見学するにはかなり地下まで下っていくことになります。歩きやすくて滑りにくい靴でいかれることがおすすめ。営業期間は、3月から12月上旬まで。専用の無料駐車場も用意されています。

「橋立鍾乳洞」は内部が整備された観光用の鍾乳洞。見学の料金は、大人が200円、小人が100円。竪穴状になっているため、一般的な鍾乳洞のように水平の方向に進むのではなく、垂直方向へ下降していきます。規模はそれほど大きくありませんが、美しい鍾乳石、石筍、石柱などを堪能できます。洞内は狭くてひんやりとしていて、ちょっとした探検気分を味わえるスポット。

浦山ダムの楽しみ方9つ目は、「秩父神社でお参り」をすること。「宝登山神社（ほどさんじんじゃ）」、「三峯神社」と並んで、秩父三社のひとつに数えられる「秩父神社」。この地に鎮座して2,100年超の歴史のある神社で、国内のみならず、海外からの観光客にも大人気のパワースポットです。

徳川家康公が寄進した絢爛豪華な社殿など、煌びやか（きらびやか）な彫刻が見どころ。浦山ダムからの距離は、5.8キロメートルほどなので、ダム観光とあわせて訪れるには最適のスポットです。

「秩父神社」は秩父の市街地に近いところにありながら、静謐（せいひつ）な雰囲気がただようパワースポットです。本殿にある「子育ての虎」、「よく見て・よく聞いて・よく話すを体現している「お元気三猿」、鎖が巻き付けられた「つなぎの龍」など、見事な彫刻が見どころです。

学問の神様である八意思兼命（やごころおもいかねのみこと）をお祀りしているので、合格祈願や必勝祈願にご利益が期待できそう。恋みくじや、水みくじなどおみくじの種類も豊富です。徳川家康公ゆかりの日光東照宮に決して引けを取らない、浦山ダム周辺のおすすめの観光スポットです。

浦山ダムの楽しみ方10個目は、「JURIN's GEO（ジュリンズ ジオ）でお茶」をすること。「ジュリンズ ジオ」は、浦山口駅から歩いて15分程の、秩父札所28番橋立堂の境内にあります。先ほどご紹介した「橋立鍾乳洞」もこちらのすぐそばにあり、浦山ダムからは歩いて15分ほどの距離。

メディアで取り上げられることも多い人気のカフェで、提供されている珈琲はすべてこだわりのスペシャルティコーヒー。コーヒーのほかにも、アイスクリーム、シャーベット、かき氷も提供されています。

「ジュリンズ ジオ」の人気メニューは、「淡雪（あわゆき）」と呼ばれるコーヒーとかき氷のセット。ロックアイスの上にふわっとしたかき氷がのっています。

かき氷には、サトウキビのシロップを掛けていただき、後に残ったロックアイスはコーヒーの中に入れるとアイスコーヒーとして楽しめるメニューです。一粒で二度おいしいメニューで、うだるような夏の暑さの中で食べると、ひときわおいしさが引き立ちます。

秩父の中心市街地から近く、駅からのアクセスも良好な浦山ダム。ダムのエレベーターが利用でき、ダムの内部も無料公開されていて、観光客に向けてかなり開かれている場所と言えます。下流からダムの堤体の上へ、エレベーターや階段で行き来することができ、大きなダムですが全貌をしっかりと見学しやすい点も魅力。

浦山ダムのすぐ周辺には、2020年にオープンしたばかりの「浦山渓流フィッシングセンター」や、カフェ「JURIN's GEO（ジュリンズ ジオ）などの人気のスポットもあるので、予定をぎゅっと詰め込んでいろいろと観光されてみてはいかがでしょうか。