インドのおいしいウイスキー!アムルット・フュージョンと世界初のアムルット・ナーランジ

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ウイスキーの聖書といわれている「ワールド・ウイスキー・バイブル2010」において、世界3位のウイスキーと評されたウイスキーが、インドのアムルット蒸留所が製造したアムルット・フュージョン。 アムルット・フュージョン以外にも樽の種類を変えて熟成させたアムルット・ナーランジや、場所を移して熟成させたものなど、いろいろな工夫を凝らしてウイスキーを作っています。また世界初となるウイスキーを作るなど、今後の活躍に注目したいですね。予約をすれば工場見学もできますよ。

インドにおけるお酒の歴史

1948年に、インド南部カルナータカ州バンガロールにアムルット蒸留所は、創業しました。

この1948年という年は、世界の歴史の中で大きな変化をとげています。

世界人権宣言がなされ、大韓民国樹立、朝鮮民主主義人民共和国が成立、イスラエル共和国成立宣言がなされたのもこの年です。

インドでは、マハトマ・ガンディーが暗殺されました。
初の首相も就任し、インドの体制が大きく変わり始めた年になります。

インドでは、紀元前6000年前後にサトウキビが伝わり、砂糖の精製は北インドが発祥ではないかといわれています。

そのように昔から砂糖があるので、サトウキビの廃糖蜜や絞り汁を酵母でアルコール発酵させて飲んでいました。

サトウキビを原料として発酵、蒸留したものをラム酒として、現在も飲用されていますよね。

ウイスキーは、1820年後半にイングランドよりエドワード・ダイアーが訪れ、インドで初の醸造所を作りました。

また醸造所の移転後に蒸留所を作ったので、この蒸留所もインドで初めてつくられたものになります。

醸造はワインやビール、日本酒の作り方であり、蒸留はウイスキー、ブランデー、ウォッカ、テキーラ、ジン、ラムや日本の焼酎や泡盛の作り方です。

アムルット蒸留所とは?

アムルット社はアルコールをブレンド販売して、それが成功すると連続式蒸留機を導入して、生産できるお酒の種類を増やしていきました。

1980年の初め頃には、モルト・ウイスキーの製造も始めましたが、当時のインドでは、サトウキビの廃糖蜜を酵母でアルコール発酵させたものを、ウイスキーとして製造したそう。

そこで、得意のブレンドをしたのです。
サトウキビを蒸留してできたアルコールと、発芽した大麦を原料としたモルト・ウイスキーを混ぜあわせたものを製造販売。

その後、ラダクリシュナ・ジャグダル氏は、発芽した大麦と発芽させていない大麦を混ぜて、高級ウイスキーの製造を開始することを決定したのは、1982年でした。

2代目ネール・ジャグダル氏の経営を経て、3代目リック・ジャグダル氏へと引き継がれています。

アムルット蒸留所 (Amrut Distilleries)
住所:
7th floor,Plot No 30,Raja Rammohan Roy Rd,Bangalore,Kamataka 560027 India
アクセス:
バンガロール市内から車で1時間
定休日:
土日
電話番号:
9900355999
料金:
無料
ホームページにツアー申し込みがあります。
名前等を送ったうえで、希望の日時をセッテイングしてくれます。

アムルット・フュージョン

原料はインド産とスコットランド産の大麦で、個々に蒸留した原酒をブレンドして作られています。

作物はその土地その土地の特徴をもっているので、産地の違う大麦をブレンドすることで、味わいは変化。

また、アムルット蒸留所のあるバンガロールは、気候もよく農作物が豊かに実る土地で、標高の高い場所にあるからか、湿度が低いからか、ウイスキーの熟成がスコットランドの1/3で、同じような熟成度のものが完成します。

その理由は分かっていませんが、まさに神業。

【評価】
グラスから立ち上る香りをそっと吸い込めば、鼻腔に広がる花畑とハチミツ、薄くレモンのヴェールを覆った世界。高い山から向き下ろす風が爽やかに吹き抜ける。
口に含む。なんだこの甘みは。透き通る優しいフルートの音色。ヴァイオリン三重奏。飲むほどに目が覚めていく不思議な甘み。
上品さが特有の甘み。

出典:http://onemore-glass-of-whisky.blogspot.jp/2015/04/amrut-fusion.html

しかし、何年ものであることがウイスキーの醍醐味でもあるので、熟成され年数の経ったウイスキーの発売にも期待したいものです。

アムルット ナーランジ

アムルット ナーランジ シングルモルトウイスキー 50%

ウイスキーの熟成にとって樽の存在はかかせないものです。
その樽を工夫して、オレンジウイスキーを世界で初めて製造しました。

スペイン産オロロソシェリーにオレンジピールをいれて、樽で3年間熟成させ、その風味がついた樽にシングルモルトウイスキーをいれて、更に3年間熟成させたものが、今回発売されたアムルット・ナーランジです。

出典: picjumbo.com

スペイン産オロロソシェリーとは、スペインのアンダルシア州の西、ヘレスとその周辺で作られる酒精強化ワインのことです。

3種類の白ブドウを原料に蒸留させ、再度18度前後のアルコールを添加させ、酸化しながら熟成していく、熟成も独特な方法で行います。

【香り】とても甘く、芳醇。少し置くと、アプリコットやイチジクなどのドライフルーツ、マルメロの香り。わずかに胡椒。

【味わい】こくのあるシロップを感じ、次第にオレンジの甘さとスパイシーさを感じる。
余韻:オレンジの香りと甘みが長く続く。

出典:https://www.yoshinoliq.com/products/detail.php?product_id=2380

シェリーは、世界3大酒精強化ワインの一つです。

まとめ

アムルット蒸留所は、熟成の早くすすむ気候を利用して、商品を製造販売させてきましたので、2013年以前は、5年以上のものは出ていませんでした。

しかし、2013年に8年もののウイスキーを本数限定で販売しています。
ですから今後は、年数で熟成された味わい深いウイスキーが出来上がることでしょう。
楽しみですね。

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