ニューカレドニアで見つけたい固有種植物を一挙ご紹介!ここでしか見られない超希少種をこの目で

16,924

views

0

「天国に1番近い島」ニューカレドニアでは、ここでしか見られない植物がたくさん生息しています!その多様性は世界的に見ても珍しく、極めて重要なものとなっています。ちょっと散策して、目に入ってきたものが実は固有種、ということも珍しくありません。ここでは現地に行ったらぜひ見たい固有種植物をご紹介します。

ニューカレドニアウツボカズラ(Nepenthaceae)

食虫植物として大変有名なウツボカズラ。蜜のような甘い匂いの液体で虫をおびきよせ、袋の中に落として捕獲、消化、吸収します。つるつるとした内部は虫が這い上がってくることも難しく、またたとえ上がってきたとしても上部のふたに阻まれ、脱出不可能なのです。

つる性の植物で、長くなると15mにも達します。他地域ではネズミなどの小動物まで捕獲してしまう大型のものも発見されていますが、ニューカレドニアのウツボカズラはごく標準的な大きさ。怖いもの見たさで近づきたくなりますね。

キサントステモン(Xanthostemon chrysanthus)

花冠からおしべが飛び出すように咲くのがなんとも特徴的なキサントステモン。ゴールドペンタとも呼ばれ、黄金の花が群れて一斉に咲く様がかわいらしくも見事。一つひとつの花は2cmほどですが、それが集まってソフトボールぐらいの大きさになっています。

木は大きなもので20mにも達します。密集して花が咲いているので、遠目に見ると黄色い木のようですね。

ハナゴケ(Cladonia rangiferina)

爪を赤く染めた手が無数に密集しているように見える、この奇妙な植物はハナゴケです。名前はコケですが、その実は地衣類といって菌類に藻類が共生し光合成を可能としている生き物で、湿原付近に生息しています。

確かに藻に見えないこともないですね。湿った環境下ではあたかもみずみずしく花が咲いているかのような見た目ですが、乾燥するとパリパリになってしまって、踏んだだけで簡単に粉々になってしまうのだとか。極端な生き物ですね。

ニューカレドニアモウセンゴケ(Drosera neocaledonica)

ニューカレドニアモウセンゴケをアップで見ると、こんな感じ。無数の赤い触覚のようなツブツブがかわいらしいですが、こちらも食虫植物。ネバネバした液を分泌して、虫を捕食します。こちらも「コケ」という名前がついていながら、立派な被子植物。

トレッキングも楽しめるニューカレドニア。滝植物保護地区を散策すると、固有種であるこのモウセンゴケに出会えます。触れるのはちょっと勇気がいりますが。

ニアウリ(Melaleuca quinquenervia)

ニューカレドニアのあちらこちらで見られるニアウリの木。樹皮が白いのが特徴です。難燃性で、たとえ山火事があってもニアウリは生き残るのだとか。葉は清涼感のある匂いを持ち、最近ではアロマテラピーのためのエッセンスとしても知られ、ニューカレドニアの代表的なおみやげになっています。集中力アップやリフレッシュ、風邪予防にも効果的!

この形、ホームセンターで見たことがある…瓶を洗うブラシのような形状の花は蜜が多く、素晴らしいハチミツになります。こちらもエッセンスとして売られていて、地元では万能薬の扱いだそうです。

ヤエヤマアオキ(Morinda citrifolia)

ハワイ語でいう「ノニ」という名称のほうが、日本では知られているかもしれません。薬用効果が注目され、ノニジュースとして販売されています。日本でも奄美諸島などで見られ、マングローブで生息。たくさんの実が密集して、ひとつの実になっているように見えるのが特徴。

成長が進むとこんな姿に。何かちょっと…芋虫のように見えないこともない独特な形状ですが、これがありがたい薬効を持っているというのですから、なんだか不思議。高血圧や糖尿によく効くそうですよ。

断面はこんな感じ。ウリ科の実のようですね。

バニラ(Vanilla)

ニューカレドニアの特産品であるバニラ。スイーツには欠かせないものですが、意外と花の形状は知られていないかもしれません。こんなに可憐な白い花が咲くのです。

花の根元の部分が伸びて鞘状になり、それを1年以上寝かせてできるのがこれ。この状態にならないと、あの香り高いバニラビーンズはできないのだとか。非常に手間がかかるのですね。鞘の中にバニラビーンズがぎっしり詰まっています。
1本数百円という高価なものですが、それだけに香りや味は最高!おみやげにいかがでしょうか。

コーヒーノキ(Coffea canephora)

レユニオン島で突然変異により生じたコーヒー「ブルボン・ポワンチュ(カフェ・ルロワ)」。この島からカトリック系宣教師がニューカレドニアに苗を持ち込んだことから、コーヒーの栽培が始まりました。このブルボン・ボワンチュは栽培が非常に難しく、幻のコーヒーとして名高いそう。

果実の中には通常2つの種子が入っていて、それがコーヒー豆となります。カフェイン含有率が他と比べて約半分だというブルボン・ポワンチュは、自然な甘みとすっきりとした味わいが特徴です。ニューカレドニアを訪れた際にはぜひ味わっておきたいですね。

ニューカレドニア(Nouvelle-Calédonie)
アクセス:
成田空港から直行便で約8時間半
umi

北海道在住の旅行大好きな30代女子です。
旅行では主に世界遺産や絶景スポット巡りをしています(*^_^*)
もちろん、ご当地グルメもはずせないポイントのひとつ♪
その中でもわたしのおススメなトコをアップしていきます☆

この記事を読んだあなたにオススメの記事
  • ニューカレドニアでショッピング!プチフランスでお土産が買...

    青い空と海の美しさから「天国に一番近い島」と言われる南太平洋に浮かぶフランス領ニューカレドニア。プチ贅沢のできるグッズから憧れのブランドまで、フランスブランドのアイテムがゲットできるお店をご紹介します。

  • ニューカレドニアで人気のフレンチレストランおすすめ6選!...

    大自然に囲まれたニューカレドニア(Nouvelle Caledonie)には、天然素材を生かしたハイレベルなレストランが多数あります。今回は、その中でも本格的なフランス料理のお店を6つ厳選してご紹介!大自然の中で食べる本場仕込みのフランス料理はまた格別です。とびっきりおしゃれしてロマンティックなディナーを堪能してください。

  • ニューカレドニアのスーパーマーケットが熱い!おすすめのア...

    ニューカレドニアには「カジノ」というスーパーがあり、広い店内にはかなりの品数が取りそろえられています。お菓子や日用品はどれもカラフルな色使いでパッケージも可愛らしく、どれを買えばよいのか迷ってしまいそう…。今回は、自分用としてもお土産用としてもオススメの5点をご紹介します!

  • フランス領ポリネシアの通貨パシフィック・フランが可愛すぎ...

    パシフィック・フラン(CFPフラン)は、フランス領ポリネシアの通貨です。単なる通貨ではありますが、世界中に通貨コレクターがいることを考えると、そうとは言い切れません。パシフィック・フランはポリネシアの自然や歴史を刻んだ、その国を1枚の紙幣やコインで象徴するものなのです。今回は、そんなカラフルで可愛いポリネシアの通貨パシフィック・フランをご紹介します。

  • ニューカレドニア基本情報【気候・服装編】

    ニューカレドニアの一年の気候はどのようなかんじなのでしょう?持っていく服にも悩むところです。持って行った方がよいものは?現地ではフレンチレストランやカジノなどにも行きたいけれど、どのような服装がふさわしいのでしょうか?疑問はつきません。ニューカレドニア旅行に役立つ、気候や服装についてご紹介します!

  • ニューカレドニアで素敵なナイトライフを楽しむならココで決...

    南太平洋に浮かぶ「プチフランス」とも呼ばれるお洒落な国ニューカレドニア。真っ青な海、晴れ渡る青空も魅力的ですが、せっかく宿泊するのならナイトライフも存分に楽しみたいですよね。そんな貴方にぴったりのニューカレドニアでおススメの夜のお出かけ先をご紹介します。

このエリアの新着記事
  • フランス領ポリネシアの通貨パシフィック・フランが可愛すぎ...

    パシフィック・フラン(CFPフラン)は、フランス領ポリネシアの通貨です。単なる通貨ではありますが、世界中に通貨コレクターがいることを考えると、そうとは言い切れません。パシフィック・フランはポリネシアの自然や歴史を刻んだ、その国を1枚の紙幣やコインで象徴するものなのです。今回は、そんなカラフルで可愛いポリネシアの通貨パシフィック・フランをご紹介します。

  • ニューカレドニアで人気のマリンアクティビティ5選!海の風を...

    美しい穏やかな海に囲まれたニューカレドニア。マリンスポーツに向いている最高の島です。今回は、ニューカレドニアの海をめいっぱい楽しむためにトライしたいアクティビティをご紹介します。

  • ニューカレドニアの人気ダイビングスポット7選! ヌメアの海...

    南太平洋に浮かぶニューカレドニアの最大都市・ヌメア(Noumea)は美しい海にダイビングスポットがたくさん!同じ海でも難易度や出会える海の生き物たちがそれぞれ異なるんですよ。今回はそんなヌメアの海に潜ってみたいアナタのために、特に人気のダイビングスポットをご紹介します。

  • ニューカレドニア旅行で無人島へ!イル・デ・パンの現地ツア...

    海の宝石箱と呼ばれるニューカレドニアのイル・デ・パン。そんな魅力あふれる島を存分に満喫したいのなら現地ツアーを利用するのが一番効率的!ピローグという伝統帆船で美しい海原をクルージングをしたり、無人島に行って真っ白のパウダーサンドのビーチを散策したり、スノーケリングを愉しんだり・・・楽しさ満載のオススメ現地ツアーを2つご紹介します。

  • ニューカレドニアの人気都市ヌメアのサントルヴィル地区に並...

    ニューカレドニアといえば、美しい珊瑚礁に囲まれた島として有名です。オーストラリア東方にあるため、日本からもニューカレドニアを訪れる人が多いと思います。今回は、そんなニューカレドニアのヌメアのサントルヴィル地区にある人気のお店を紹介していきましょう。

  • ニューカレドニアのお土産探し!ハイセンスなアイテムはここ...

    ニューカレドニアの首都・ヌメアには、ハイセンスでユーモアあふれるアイテムショップが多いです。日本語に対応しているショップもあるので、安心してショッピングを楽しむことも!今回は、ヌメアにあるハイセンスなアイテムショップを6選ご紹介します!

  • ニューカレドニアでフランスらしい素敵アイテムを探そう!オ...

    ニューカレドニアはフランスの海外領土であり、リゾート地として知られている国です。オセアニアエリアにいるのにフランスらしい空気を味わうことができます!今回は、ニューカレドニア・オルフェリナ湾にある、素敵なショップを3つ紹介します!

  • ニューカレドニア基本情報 【祝日・祭日・ビジネスアワー編】

    世界中から多くの観光客が訪れるニューカレドニア。本記事では、リゾート地として有名なニューカレドニアのビジネスアワーや祝祭日についてまとめてみました。訪れる際の参考にしてください。

  • ニューカレドニア基本情報 【お金編】

    青い海と白いビーチが美しいニューカレドニアには世界中から多くの人が訪れます。本記事では、そんな素敵な国のお金についての情報を集めました。両替え、チップ、クレジットカードについて詳しく紹介しましょう。

  • ニューカレドニア・グランドテール島の北部&中部おすすめ自...

    ニューカレドニアの本島であるグランドテール島(Grande Terre)。フランスパンのような細長い形が特徴ですね。壮大な大自然を感じることができるおすすめエリアを4つ厳選してご紹介していきます。

このエリアの人気記事
今週の人気記事