世界遺産バリアリーフ!ニューカレドニアでダイバーも興奮する珍しい魚5選

4,477

views

0

世界で二番目の大きさで世界遺産にもなったニューカレドニア・バリア・リーフがあるニューカレドニアは、世界中のダイバーの憧れの地。ここの美しい海は魚の数や種類も多く、固有種やレア種にも遭遇できると人気なんです。今回は普段ダイビングしてもなかなかお目にかかれないようなレアなお魚をご紹介します。

1. クダゴンベ (Oxycirrhites typus)

赤い格子柄が魅力のクダゴンベは、体長が7~9cmの小型の魚です。
学名がOxycirrhites typus、英語名がLongnose hawkfish、漢字では管権兵衛といいます。

主に西太平洋とインド洋の温暖な海域に生息し、水が綺麗で流れのある水深13~30mの珊瑚礁やソフトコーラルが多いドロップオフのような場所を好みます。
日本でも相模湾以南から琉球列島にかけて生息し、伊豆半島などで秋に見かけることがありますよ。

もともと生息数が少ない上にあまり泳ぎまわるタイプの魚ではなく、単独あるいはペアで行動するので見られたらラッキーな魚ですが、ニューカレドニアのポアンディミェでは他の地域よりも高い確率で見ることができます。

クダゴンベがなかなか見つからないのは、彼らが泳ぎ回らず隠れているから。
まず海に潜ったらヤギ類やウミトサカ、ウミカラマツを探しましょう。
特に、赤いオオイソバナの辺りは上の写真のように赤い格子柄でカモフラージュしていますが、遭遇確率が高いので念入りに探してみてくださいね。
白いウミカラマツとクダゴンベ。これも分かりにくいですが頑張って探してください。

なお、クダゴンベの特徴である細長い吻は、岩場や珊瑚についている小さな甲殻類を吸って食べるのに使われるんです。

2. ハダカハオコゼ (Taenianotus triacanthus)

ユニークな形のハダカハオコゼは体長10cmほどの小型の魚です。
学名はTaenianotus triacanthus、英語名はLeaf scorpionfish、漢字では裸葉虎魚です。

太平洋とインド洋の温かい海に生息し、日本でも高知県以南に生息しています。
底生性で15m以上の比較的浅い珊瑚や藻の生えた海底にいますが、深海で発見されることもあります。

この魚の特徴は厚みのない体に大きな背鰭、歩行するのに発達した胸鰭に上を向いた大きな口でしょうか。
またオニオコゼなどはけっこう泳いだりしますが、ハダカハオコゼはほぼ動かずにひたすら餌が近づくのを待ちます。
また脱皮する魚としても知られています。

体の色も周りの環境に合わせて異なり、外敵が近づくと海藻のようにゆらゆらと揺れてみたりして巧妙な擬態を試みます。

この魚は個体数が少なく、見られるかどうかは注意深い観察力と運が必要だと思われますが、ニューカレドニアのパス・ドゥ・ブーラリ・インでは比較的よく目撃されています。
この海域に潜る際は探してみてくださいね。

3. コンスピキュアスエンゼルフィッシュ (Chaetodontoplus conspicillatus)

なかなかお目にかかれないのがコンスピキュアスエンゼルフィッシュ。体長25cmの大型のキンチャクダイの仲間です。
学名はChaetodontoplus conspicillatus、英語名はConspicuous angelfish。

この魚、別に常に物陰に隠れているとかカモフラージュがうまいとかではなく普通に堂々と泳ぎまわっているんですが、どうしてなかなかお目にかかれないのかと言うと、生息域が狭いのです。オーストラリアのグレート・バリア・リーフからニューカレドニアにかけての非常に狭い海域のみ。
さらに生息数も非常に少ないので、地元の熟練ダイバーでも年に1度見かけたらすごくラッキーな超レア種なんです。

この魚を見るのは非常に難しいですが、それでもニューカレドニアのカスミラのガレ場での目撃は他よりも多いです。地元のダイビング・ショップでリクエストして連れて行ってもらえば、ひょっとしたら遭遇できるかもしれません。

キンチャクダイには似たような色合いのものが多いんですが、この顔の特徴で判断してください。
海中では向こうも警戒しているので真正面を向いているケースが多いです。

4. タテジマキンチャクダイ (Pomacanthus imperator)

タテジマキンチャクダイは体長50cmになることもある非常に大きなキンチャクダイの仲間です。
学名はPomacanthus imperator、英語名はEmperor angelfish、漢字では縦縞巾着鯛です。

相模湾以南の中~西部太平洋とインド洋の温かい海に生息し、水深15m~50mの潮の流れが速い珊瑚礁のドロップオフなど、岩の窪みや洞窟の周りなどにいます。

大型のキンチャクダイのほとんどは単独行動で、タテジマキンチャクダイも同様に行動し、岩に付着しているホヤや海綿などを食べます。

なお、この魚は幼魚の時期は全く違う模様をしているので知られています。
幼魚はその見た目から通称「ウズマキ」と呼ばれ、浅い海に生息します。

大きな成魚はカスミラの岩礁で、可愛らしい幼魚はイル・デ・パンのピッシンヌ・ナチュレルで見ることができますよ。

5. ストライプヘッドドワーフゴビー (Trimma striatum)

体の色が美しいストライプヘッドドワーフゴビーは体長がわずか2~3cmほどの非常に小さなハゼです。

学名はTrimma striatum、英語名はStripehead goby、レッドラインドピグミーゴビーと呼ばれることもあります。

中~西部太平洋とインド洋の温かい海に生息し、水深5~30mくらいの岩の窪みや岩根の裏側などにいます。

とても小さくもともと生息数が少ない上に、あまり泳ぎまわることもなく岩の陰などの暗いところに張り付いているので、とても人目につきにくいんです。

頭部のストライプが鮮やかですね。
ニューカレドニアではたまに見かけられまが、水深が深くて暗い上に岩陰なのでなかなか見つかりません。
ダイビング・ショップでリクエストして潜るのが良さそうです。

lyrica

趣味はマリンスポーツと海外マラソン参戦。秘かに世界中の海の制覇を目論むバイリンガル主婦です。海外アクティビティ系の情報を中心にわくわくする記事をお届けします。

この記事を読んだあなたにオススメの記事
  • ニューカレドニアでショッピング!プチフランスでお土産が買...

    青い空と海の美しさから「天国に一番近い島」と言われる南太平洋に浮かぶフランス領ニューカレドニア。プチ贅沢のできるグッズから憧れのブランドまで、フランスブランドのアイテムがゲットできるお店をご紹介します。

  • ニューカレドニアで人気のフレンチレストランおすすめ6選!...

    大自然に囲まれたニューカレドニア(Nouvelle Caledonie)には、天然素材を生かしたハイレベルなレストランが多数あります。今回は、その中でも本格的なフランス料理のお店を6つ厳選してご紹介!大自然の中で食べる本場仕込みのフランス料理はまた格別です。とびっきりおしゃれしてロマンティックなディナーを堪能してください。

  • ニューカレドニアのスーパーマーケットが熱い!おすすめのア...

    ニューカレドニアには「カジノ」というスーパーがあり、広い店内にはかなりの品数が取りそろえられています。お菓子や日用品はどれもカラフルな色使いでパッケージも可愛らしく、どれを買えばよいのか迷ってしまいそう…。今回は、自分用としてもお土産用としてもオススメの5点をご紹介します!

  • フランス領ポリネシアの通貨パシフィック・フランが可愛すぎ...

    パシフィック・フラン(CFPフラン)は、フランス領ポリネシアの通貨です。単なる通貨ではありますが、世界中に通貨コレクターがいることを考えると、そうとは言い切れません。パシフィック・フランはポリネシアの自然や歴史を刻んだ、その国を1枚の紙幣やコインで象徴するものなのです。今回は、そんなカラフルで可愛いポリネシアの通貨パシフィック・フランをご紹介します。

  • ニューカレドニア基本情報【気候・服装編】

    ニューカレドニアの一年の気候はどのようなかんじなのでしょう?持っていく服にも悩むところです。持って行った方がよいものは?現地ではフレンチレストランやカジノなどにも行きたいけれど、どのような服装がふさわしいのでしょうか?疑問はつきません。ニューカレドニア旅行に役立つ、気候や服装についてご紹介します!

  • ニューカレドニアで素敵なナイトライフを楽しむならココで決...

    南太平洋に浮かぶ「プチフランス」とも呼ばれるお洒落な国ニューカレドニア。真っ青な海、晴れ渡る青空も魅力的ですが、せっかく宿泊するのならナイトライフも存分に楽しみたいですよね。そんな貴方にぴったりのニューカレドニアでおススメの夜のお出かけ先をご紹介します。

このエリアの新着記事
  • フランス領ポリネシアの通貨パシフィック・フランが可愛すぎ...

    パシフィック・フラン(CFPフラン)は、フランス領ポリネシアの通貨です。単なる通貨ではありますが、世界中に通貨コレクターがいることを考えると、そうとは言い切れません。パシフィック・フランはポリネシアの自然や歴史を刻んだ、その国を1枚の紙幣やコインで象徴するものなのです。今回は、そんなカラフルで可愛いポリネシアの通貨パシフィック・フランをご紹介します。

  • ニューカレドニアで人気のマリンアクティビティ5選!海の風を...

    美しい穏やかな海に囲まれたニューカレドニア。マリンスポーツに向いている最高の島です。今回は、ニューカレドニアの海をめいっぱい楽しむためにトライしたいアクティビティをご紹介します。

  • ニューカレドニアの人気ダイビングスポット7選! ヌメアの海...

    南太平洋に浮かぶニューカレドニアの最大都市・ヌメア(Noumea)は美しい海にダイビングスポットがたくさん!同じ海でも難易度や出会える海の生き物たちがそれぞれ異なるんですよ。今回はそんなヌメアの海に潜ってみたいアナタのために、特に人気のダイビングスポットをご紹介します。

  • ニューカレドニア旅行で無人島へ!イル・デ・パンの現地ツア...

    海の宝石箱と呼ばれるニューカレドニアのイル・デ・パン。そんな魅力あふれる島を存分に満喫したいのなら現地ツアーを利用するのが一番効率的!ピローグという伝統帆船で美しい海原をクルージングをしたり、無人島に行って真っ白のパウダーサンドのビーチを散策したり、スノーケリングを愉しんだり・・・楽しさ満載のオススメ現地ツアーを2つご紹介します。

  • ニューカレドニアの人気都市ヌメアのサントルヴィル地区に並...

    ニューカレドニアといえば、美しい珊瑚礁に囲まれた島として有名です。オーストラリア東方にあるため、日本からもニューカレドニアを訪れる人が多いと思います。今回は、そんなニューカレドニアのヌメアのサントルヴィル地区にある人気のお店を紹介していきましょう。

  • ニューカレドニアのお土産探し!ハイセンスなアイテムはここ...

    ニューカレドニアの首都・ヌメアには、ハイセンスでユーモアあふれるアイテムショップが多いです。日本語に対応しているショップもあるので、安心してショッピングを楽しむことも!今回は、ヌメアにあるハイセンスなアイテムショップを6選ご紹介します!

  • ニューカレドニアでフランスらしい素敵アイテムを探そう!オ...

    ニューカレドニアはフランスの海外領土であり、リゾート地として知られている国です。オセアニアエリアにいるのにフランスらしい空気を味わうことができます!今回は、ニューカレドニア・オルフェリナ湾にある、素敵なショップを3つ紹介します!

  • ニューカレドニア基本情報 【祝日・祭日・ビジネスアワー編】

    世界中から多くの観光客が訪れるニューカレドニア。本記事では、リゾート地として有名なニューカレドニアのビジネスアワーや祝祭日についてまとめてみました。訪れる際の参考にしてください。

  • ニューカレドニア基本情報 【お金編】

    青い海と白いビーチが美しいニューカレドニアには世界中から多くの人が訪れます。本記事では、そんな素敵な国のお金についての情報を集めました。両替え、チップ、クレジットカードについて詳しく紹介しましょう。

  • ニューカレドニア・グランドテール島の北部&中部おすすめ自...

    ニューカレドニアの本島であるグランドテール島(Grande Terre)。フランスパンのような細長い形が特徴ですね。壮大な大自然を感じることができるおすすめエリアを4つ厳選してご紹介していきます。

このエリアの人気記事
今週の人気記事