世界遺産バリアリーフ!ニューカレドニアでダイバーも興奮する珍しい魚5選

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世界で二番目の大きさで世界遺産にもなったニューカレドニア・バリア・リーフがあるニューカレドニアは、世界中のダイバーの憧れの地。ここの美しい海は魚の数や種類も多く、固有種やレア種にも遭遇できると人気なんです。今回は普段ダイビングしてもなかなかお目にかかれないようなレアなお魚をご紹介します。

1. クダゴンベ (Oxycirrhites typus)

赤い格子柄が魅力のクダゴンベは、体長が7~9cmの小型の魚です。
学名がOxycirrhites typus、英語名がLongnose hawkfish、漢字では管権兵衛といいます。

主に西太平洋とインド洋の温暖な海域に生息し、水が綺麗で流れのある水深13~30mの珊瑚礁やソフトコーラルが多いドロップオフのような場所を好みます。
日本でも相模湾以南から琉球列島にかけて生息し、伊豆半島などで秋に見かけることがありますよ。

もともと生息数が少ない上にあまり泳ぎまわるタイプの魚ではなく、単独あるいはペアで行動するので見られたらラッキーな魚ですが、ニューカレドニアのポアンディミェでは他の地域よりも高い確率で見ることができます。

クダゴンベがなかなか見つからないのは、彼らが泳ぎ回らず隠れているから。
まず海に潜ったらヤギ類やウミトサカ、ウミカラマツを探しましょう。
特に、赤いオオイソバナの辺りは上の写真のように赤い格子柄でカモフラージュしていますが、遭遇確率が高いので念入りに探してみてくださいね。
白いウミカラマツとクダゴンベ。これも分かりにくいですが頑張って探してください。

なお、クダゴンベの特徴である細長い吻は、岩場や珊瑚についている小さな甲殻類を吸って食べるのに使われるんです。

2. ハダカハオコゼ (Taenianotus triacanthus)

ユニークな形のハダカハオコゼは体長10cmほどの小型の魚です。
学名はTaenianotus triacanthus、英語名はLeaf scorpionfish、漢字では裸葉虎魚です。

太平洋とインド洋の温かい海に生息し、日本でも高知県以南に生息しています。
底生性で15m以上の比較的浅い珊瑚や藻の生えた海底にいますが、深海で発見されることもあります。

この魚の特徴は厚みのない体に大きな背鰭、歩行するのに発達した胸鰭に上を向いた大きな口でしょうか。
またオニオコゼなどはけっこう泳いだりしますが、ハダカハオコゼはほぼ動かずにひたすら餌が近づくのを待ちます。
また脱皮する魚としても知られています。

体の色も周りの環境に合わせて異なり、外敵が近づくと海藻のようにゆらゆらと揺れてみたりして巧妙な擬態を試みます。

この魚は個体数が少なく、見られるかどうかは注意深い観察力と運が必要だと思われますが、ニューカレドニアのパス・ドゥ・ブーラリ・インでは比較的よく目撃されています。
この海域に潜る際は探してみてくださいね。

3. コンスピキュアスエンゼルフィッシュ (Chaetodontoplus conspicillatus)

なかなかお目にかかれないのがコンスピキュアスエンゼルフィッシュ。体長25cmの大型のキンチャクダイの仲間です。
学名はChaetodontoplus conspicillatus、英語名はConspicuous angelfish。

この魚、別に常に物陰に隠れているとかカモフラージュがうまいとかではなく普通に堂々と泳ぎまわっているんですが、どうしてなかなかお目にかかれないのかと言うと、生息域が狭いのです。オーストラリアのグレート・バリア・リーフからニューカレドニアにかけての非常に狭い海域のみ。
さらに生息数も非常に少ないので、地元の熟練ダイバーでも年に1度見かけたらすごくラッキーな超レア種なんです。

この魚を見るのは非常に難しいですが、それでもニューカレドニアのカスミラのガレ場での目撃は他よりも多いです。地元のダイビング・ショップでリクエストして連れて行ってもらえば、ひょっとしたら遭遇できるかもしれません。

キンチャクダイには似たような色合いのものが多いんですが、この顔の特徴で判断してください。
海中では向こうも警戒しているので真正面を向いているケースが多いです。

4. タテジマキンチャクダイ (Pomacanthus imperator)

タテジマキンチャクダイは体長50cmになることもある非常に大きなキンチャクダイの仲間です。
学名はPomacanthus imperator、英語名はEmperor angelfish、漢字では縦縞巾着鯛です。

相模湾以南の中~西部太平洋とインド洋の温かい海に生息し、水深15m~50mの潮の流れが速い珊瑚礁のドロップオフなど、岩の窪みや洞窟の周りなどにいます。

大型のキンチャクダイのほとんどは単独行動で、タテジマキンチャクダイも同様に行動し、岩に付着しているホヤや海綿などを食べます。

なお、この魚は幼魚の時期は全く違う模様をしているので知られています。
幼魚はその見た目から通称「ウズマキ」と呼ばれ、浅い海に生息します。

大きな成魚はカスミラの岩礁で、可愛らしい幼魚はイル・デ・パンのピッシンヌ・ナチュレルで見ることができますよ。

5. ストライプヘッドドワーフゴビー (Trimma striatum)

体の色が美しいストライプヘッドドワーフゴビーは体長がわずか2~3cmほどの非常に小さなハゼです。

学名はTrimma striatum、英語名はStripehead goby、レッドラインドピグミーゴビーと呼ばれることもあります。

中~西部太平洋とインド洋の温かい海に生息し、水深5~30mくらいの岩の窪みや岩根の裏側などにいます。

とても小さくもともと生息数が少ない上に、あまり泳ぎまわることもなく岩の陰などの暗いところに張り付いているので、とても人目につきにくいんです。

頭部のストライプが鮮やかですね。
ニューカレドニアではたまに見かけられまが、水深が深くて暗い上に岩陰なのでなかなか見つかりません。
ダイビング・ショップでリクエストして潜るのが良さそうです。

lyrica

趣味はマリンスポーツと海外マラソン参戦。秘かに世界中の海の制覇を目論むバイリンガル主婦です。海外アクティビティ系の情報を中心にわくわくする記事をお届けします。

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