ジャイプールの観光スポット特集！ピンクシティの異名をもつ魅惑の城塞都市見学

ジャイプールは、インドの首都デリーの南西約260kmにあるラージャスターン州の州都で、都市的地域の人口は約305万人（2010年）です。年間の平均最高気温が約32℃であり、5月の最高気温記録が48.5℃という乾燥帯に属するステップ気候で、とても暑い都市です。
別名「ピンクシティ」と呼ばれており、現地の大通りに並ぶ建築物から、その由来は見てとれます。赤砂岩でできた城壁に囲まれた旧市街の街は、淡紅色に塗装されており非常に風情があって美しい街並みです。その南西には新市街が発展しており、たいへん賑わっています。かつてのマハラジャが強大な力を誇った時代の建築物などを見ることができる街です。

ジャイプールはヒンディー語で「जयपुर」と書きます。
インドの観光地では英語表記の看板があることがほとんどですが、街歩きの際はヒンディー語表記も念のためにどこかに控えておくと安心です。

ジャイプールとは「ジャイの町」という意味。
「ジャイ（जय）」はこの地を築いた王「サワイ・ジャイ・シン2世」のこと、「プル（ पुर）は「城壁に囲まれた街」を意味します。
1876年（当時、インドはイギリス領でした）、英国ヴィクトリア女王の息子、アルバート王が来訪するのにあたり、歓迎を意味を込めてピンク色に街中の建物を塗ったことがきっかけとなり、その後も街並みをピンクに塗装されるのが伝統となって現在の形を成しています。

ジャイプールはニューデリーから約250kmの距離にあります。一般的には列車の旅が良いでしょう。所要時間は約4時間30分です。インドの列車はお国柄か2、3時間遅れるのは当たり前ですので、時間が許すなら始発の列車に乗るのが無難です。その場合は、ほぼ定刻に出発することができます。インドの列車はそれぞれ値段と乗車時間に幅がありますので、念のため人気のある列車は早めに予約しておくと良いでしょう。

列車への乗り方は日本と同じで、駅中央付近に掲げられている大きな電光掲示板を見ながら列車番号と出発時刻を頼りに、何番線から自分の乗車予定の列車が出るのか確認します。
語学がわからなくとも、数字を頼りに確認することが出来ますので落ち着いて確認してくださいね。

駅構内に入る時は日本のように改札はありません。
切符確認は乗車後に車掌さんが回ってきて行いますので、切符は買った後は無くしたり取られたりしないよう、大切にしまっておきましょう。
特に列車の時刻確認の際は注意散漫になりがちなのでご注意を！
ホーム内には食べ物や飲み物が買える売店もありますので、必要に応じて購入し、その後はホーム内の電光掲示板の車両番号表示を頼りに、自身が乗る車両番号が書いてある掲示板の下付近で列車を待ちましょう。

ジャンタル・マンタルは、18世紀前半にマハラジャサワイ・ジャイ・シン2世が北インドに建設した5つの天文台の一つで最大の規模の構造物です。
天体望遠鏡が発達する前に造られているので、見た目には幾何学的な直線や曲線で出来ており、まるで芸術家の造ったモニュメントのようなユニークな形をした複数の構造物があります。
サムラート・ヤントラという、ここの天文台最大の日時計を始め、それぞれが天文測定専用として様々な形状の観測器が設置されており、当時の技術を垣間見ることができます。これらの機器は巨大ですが、想像以上に精密な機能を有しており、天文学のレベルの高さが伺えます。

ジャンタル・マンタルを造ったのはサワイ・ジャイ・シン2世。
彼は優れた天文学者でもありました。ジャンタル・マンタルは現地の言葉で「計測器」を意味し、ここ以外にデリー等にもジャンタル・マンタルはございます。

ジャイプールのものは、元はシティ・パレス（後述）の一角にあったそうですが、現在はシティ・パレスと風の宮殿（後述）との間に設置されています。
観測器は全部で16つあり、当時はこれらをもとに暦をつくったり、天候予測を行ったりして、政治等に活用していたそうです。
ダイナミックな世界遺産はそれだけで心奪われますが、ガイドブッグで下調べをしたりガイドツアーで案内を受けたりすると計測器の仕組みがより深く理解できるのでおすすめです。

ジャイプール旧市街地の中心に位置するシティ・パレス。
当時のマハラジャである、サワイ・ジャイ・シン2世によって建造され、のちの後継者たちによって様々な建物の増築が行われ、現在に至ります。
ラジャスタンとムガールという2つの建築様式が融合した珍しい建物として、その名を各国に知られています。
内部は一部が博物館として一般に開放されており、豪華な建物とともにエレガントなマハラジャの生活を実感できる展示物が飾られています。
いかにもマハラジャの宮殿にふさわしいこのパレスは必見です。

なおシティ・パレスにはなんと現在もマハラジャの末裔が暮らしております。
一族は敷地内奥にあるピラミッドのような7階建てのクリーム色の建物「チャンドラ・マハール（月の宮殿）」に住んでおり、もちろん中に入ることはできませんが、手前の中庭「ピタム・ニワス・ チョウク」までは見学可能です。住まいの上には旗があり、在宅か不在かどうかはこちらの旗を使って示されます。

ピタム・ニワス・ チョウクを囲むようにして設置されている異なるデザインの門や、その先に続く敷地内中央の謁見の間「ディワニ・カース」もこの上なく豪華絢爛で、思わず見とれてしまうことでしょう。
ディワニ・カースには「世界で一番大きな銀製品」として登録されている銀の壺が置かれておりますのでどうぞお見逃しなく！

風の宮殿はその名の通り、見晴らしと風通しの良い小部屋がいくつも組み合わさってできた宮殿です。ピンク色の砂岩で外壁ができており、可愛い雰囲気があります。
当時、姿を見られることを禁止されていたハレムの女性のためにマハラジャが建築した建物で、女性たちはその小窓から街の様子を眺めて暮らしたと言われています。
天文台のジャンタル・マンタルと並ぶジャイプールでは最も有名な建物のひとつです。
同じ形の小窓がたくさんありますが、この小窓を通って風が循環するので、暑い日でも涼しい状態になる構造となっています。ピンクシティを散歩していると突然現れる宮殿で、その美しさに見とれていると、スリに狙われることもあるので、注意してくださいね。

風の宮殿は土産物店などの建ち並ぶ大通り「ハワー・マハール・ロード」に面しているので、ジャイプール滞在中は何度も外観を目にすることでしょう。
昼間の佇まいも素晴らしいですが夜、953つある窓がライトアップされた時が最も艶めかしく美しいという人も多いので見逃せません。5階建ての建物は、中に入ることも出来ます。思ったよりも奥行きはないのですが、女性の心をくすぐるようなカラフルなステンドグラスや細かな装飾が沢山施されていて、外から見た時とのギャップにまた、新鮮な驚きを感じることでしょう。
建物は上まで上がることが出来、そこから眼下にジャイプールの町はもちろん、ジャンタル・マンタルなども見ることができます。

アンベール城の裏にある山頂のジャガール城砦とは、秘密の通路でつながっていいます。
そのジャガール城砦と一体化した大規模な城塞は、インド一とも言われています。
小高い丘の上にあるので上るときには、坂道を歩いて行くか、アンベール市内からは、アンベール城の入り口そばへバスが運行していますので、バスを利用する方法があります。
象のタクシーで上るのも人気ですが、1日の往復回数が決められており、乗るには朝早くに行って列に並ばなければなりません。
入口に一人で立つと、ガイド志願の現地人が多く寄ってくるので、嫌な場合ははっきり断りましょう。城の内部へ入ると、インドの歴史の一端を見ることができる資料が、色々展示されています。

ジャイプールのビルラ・マンディル寺院は、インド各地にあるヒンズー教のビルラ・マンディル寺院の一つです。
モティドゥンガリの丘のふもとの高台の広大な敷地の中にある白い大理石の巨大な寺院で、ラクシャミララヤン寺院とも呼ばれています。設立されたのは1988年です。
ヒンズー教の中では金運の神と言われるヴイシュヌ神の寺院なので、参拝して御利益を授かりましょう。他にもマリア様などの別宗教の彫刻もありますよ。ローマ帝国を思わせるようなヒンズー教の繊細で美しい彫刻や建築様式を楽しんでくださいね。
入場する際は土足厳禁なので、お金を払い履物を預けてから裸足で入ります。また派手な格好や、半ズボンは避けるようにしてください。

内部は撮影禁止ですが、キリスト教の教会にあるようなステンドグラスや壁画が豪華で綺麗です。写真を撮るときは、外から撮ることは可能です。天気の良い時に寺院をバックにすると、インスタ映えした写真が撮れますよ。
外国の観光客も多いですが、インド人の観光客も多く、地元でも観光スポットとして有名な寺院です。
昼休みが12：00～15：00までと長いので、訪問時間には注意してください。
昼休みが終わって日没の頃に行くと、夕焼けと寺院の美しいコントラストを見ることができます。また夜になると、寺院周辺が美しくライトアップされるので、ぜひ見学することをおすすめします。暗い世界にひと際目立つ白い寺院が幻想的です。

モンキーテンプルは、ガルタにある名前のとおり野生の猿が多い寺院ですが、普通に歩く限り危害は加えてこないので安心してください。インドでは猿の神様ハヌマーンが人気なので、猿に対して虐めることはなく、ほったらかし状態です。
ただし、食べ物や飲み物を持って歩くと、猿が来て奪っていくこともあるので、注意しなければなりません。猿の行動を見ていると、寺院自体を見学する時間が無くなるので、ほどほどにしましょうね。
寺院自体は規模が大きいので、見学して歩くと時間はかかりますが楽しいですよ。寺院の高い所からジャイプール市内を見渡すことができる観光スポットとしても人気があります。

ここの猿は日本猿に似ているので、可愛くて親しみがわきます。動物好きにはたまりませんね。でも餌やりで油断していると、肩や頭の上に乗ってくるので、気を付けてくださいね。
観光地ではありますが、中ではお坊さんが修行していたり、現地の人々が沐浴に来ています。猿の他に牛など他の動物も多くいるので、結構臭いはします。
山々に囲まれている渓谷の中に建てられている巨大な寺院なので、整備はされていますが階段や坂道が多いので、散策するときはかなり疲れます。
カメラは1台目は無料ですが、2台目からは有料になります。有り余るほどの撮影スポットがあるので、多少の出費は仕方ないですね。

シーシュマハルは、ムガール帝国皇帝のシャー・ジャハンによって1631年～1632年にかけて建てられました。
ラホール要塞の中にある歴史的建築物の一つであり、1981年にはユネスコの世界遺産として登録されています。別名をクリスタルパレスとも言い、白大理石の壁と天井などに装飾された複雑で綿密な鏡面加工が煌めいて美しく、鏡の宮殿として知られています。
この石の装飾は、高度に研磨されたカラーストーンを使用するピエトラ硬膜という技法で造られています。正面には、大理石でアーチ状になった5つのフロントがあります。近くに寄ってそのガラス装飾を堪能してください。その前は噴水や植栽のある庭園となっているので、散策するのも良いですね。

ジャイプールへ来たら、ほとんどの人が訪れる観光地として有名です。日差しなどの光の一部がこの宮殿に入ると、他の鏡面が反射して自然に中の方まで照らすので、その壮大な輝きには目を見張りますよ。
人生の中で一度は訪問すべきと、ここに来た観光客のほとんどの方が進める観光スポットです。
シーシュマハルの外側には、日陰になる場所が少ないので暑さには注意しましょうね。
内部はそれほど暑くはないので、日中に訪問しても良いですが、日没後に行く方がライトアップされて明るく反射しているので、インスタ映えする写真を撮ることができますよ。ここを見学するときは、ガイドを頼むと詳しいインドの歴史や建築について知ることができます。

セントラルパークはジャイプールのほぼ中心地にある都市公園で、オアシス的憩いの場所としてしっかり管理されています。
広々とした公園なので、整備された園路を散策していると、いつの間にか都会の喧騒から離れ、静かに開放された気分になりますよ。緑も豊富なので、暑くなってきたら木陰で一休みはいかがでしょうか。リスなどの小動物や鳥などを観ることができます。
中へ入ると、公園の真ん中に大きなインドの旗が美しくはためいて、所々に巨大なモニュメントなどが置かれています。その周りの園路を地元のランナーがジョギングや散歩をして、芝生広場ではヨガなどの運動を行われています。自然の中でリラックスするのは、最高の場所です。

日中の暑い時間を避けて、朝と夕方に多くの人が訪れます。ジャイプール最大の公園として、ジャイプール開発局によって建設され、公園の中には、音楽の噴水、美しい庭園や巨大なランバーグボログラウンドとゴルフクラブ、無料で使用できるトレーニングマシンもあるのですよ。
またインドの公園では少ない、水分補給ポイントがあるのも嬉しいですね。この公園には入り口が何か所かありますが、それぞれ広い駐車場があるので、自動車で訪れても停めるのに困ることはありません。
ベンチが多いのも、運動した後の疲労回復には良いですね。公園の周りにもバーラ・プラネタリウムや教会、寺院もあるので、時間に余裕があれば是非訪れてください。

エレファイイトライドは、象乗り体験です。2005年9月25日から象による死傷事故でしばらくエレファイイトライドは禁止になっていましたが、10月15日おり再開されました。
ジャイプルのアンベール城に行く方法の中に、エレファイイトライドがありますが、どのような物かと言うと、カラフルｎ飾りで装飾された象タクシー（2人乗り）に乗り、ゆっくりゆったりしながらアンベール城に行くアトラクションです。
時間にすれば約15分でお城につきます。エレファイイトライドは、人気があるので朝早い時間に並んで乗りましょう。かなり揺れることもありますが、象の上に乗ることは、人生ではほとんど無いので、しっかり体験しましょう。

エレファントライドは、朝の7時頃から乗ることができます。その頃の象はしっかりお化粧しているので可愛いですよ。乗車賃は、1,100ルピー（約1,800円）ですが、この他にチップを要求する象乗りがいますので、注意してくださいね。
一応チップ（150円位？）はいらないことになっていますが、払うか払わないかは、その時の気持ちでどうぞ。
他に象に乗っている観光客の写真を勝手に撮って売りつける現地人もいますが、最初は高い金額を言ってくるので、欲しい場合はしっかりと値切りましょう。
アンベール城へ行くコースのエレファントライドは、象に乗るのは片道だけなので、帰りは別の方法で帰ることになります。