イギリスの穴場観光スポット「ロンドン塔」は幽霊の出る世界遺産!?

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イギリスに幽霊が出ると言われている世界遺産があるのをご存知ですか?王族や貴族など身分の高い人々と共に歴史に翻弄されてきたロンドン塔。美しい宝物類を見ることもできますが、何より人々を引き付けているのが幽霊が出るという噂です。血塗られた歴史を持ちながら、なお美しさを保つロンドン塔の魅力をご紹介します。

ロンドン塔(Tower of London)とは?

出典: forces.tv

ロンドン塔はイングランドを制したウィリアム1世がロンドンの守りを強固にする目的で、約20年かけて作り上げた要塞です。王の住居として使われた後は牢獄、処刑場、銀行、王立動物園、造幣所、天文台など、さまざまな使われ方をしたロンドン塔。正式名称は「女王陛下の宮殿にして要塞」といい、一言では言い表せないロンドン塔にふさわしい名前がついています。

ロンドン塔のシンボル「ホワイトタワー」(White Tower)

ロンドン塔の中で最初に建設され、中心となっているのがホワイトタワーです。建設当時、白い漆喰が施されていたため、この名がついていますが、現在は漆喰が落ちてしまい白い姿を見ることはできません。かつて要塞として使われ、このホワイトタワーを制したものがロンドンを制すると言われたほど守りは盤石だったそうです。

現在のホワイトタワーは甲冑や武具を展示する博物館に。特に人気を集めているのは「ライン・オブ・キング」という王の顔を模したマスクが並ぶ展示。等身大の馬や鎧などを見ることもできます。

裏切りの門「トレイターズ・ゲート」(Traitors' Gate)

ホワイトタワーの南にあるトレイターズ・ゲートも血塗られた歴史をたどった場所です。このゲートはロンドン塔に幽閉される囚人が必ず通った場所。

映画「ブーリン家の姉妹」で有名な王妃アン・ブーリンも、このトレイターズ・ゲートをくぐってロンドン塔内の監獄に入れられています。このトレイターズ・ゲートをくぐって生きて出たものはいないと言われていたため、アン・ブーリンも自身に降りかかった運命を悟ったことでしょう。

血塗られた歴史「ブラディータワー」(Bloody Tower)

トレイターズ・ゲートを超えると、血の塔と言われるブラディータワーがあります。ここはわずか13歳で即位したエドワード5世と弟がとらえられていた場所。

彼らはのちに処刑されており、遺骨は処刑の200年後にやっとホワイトタワーに納骨されました。200年も放置されていれば幽霊になって出てきてもおかしくないですよね。現在は中を見学することができます。

拷問の展示「ウェイクフィールドタワー」(Wakefield Tower)

ブラディ・タワーの隣にあるのが、主に拷問が行われていたウェイクフィールドタワーです。入るとすぐに拷問具の展示があり、その残酷さとおどろおどろしさに身震いするほど。かつてここに幽閉されていたヘンリー6世が幽霊となって出てくるという噂もあります。

宝石に魅せられて「ウォータールーブロック」(Waterloo Block)

暗い歴史を持つロンドン塔の中で華やかな展示があるのがウォータールーブロックです。ここは宝石などが展示されており、イギリス王室が儀式で使用するクラウン・ジュエルが保管されています。

また、最大の見どころが3106カラットのカリナンと呼ばれるダイヤモンドを使った「偉大なアフリカの星(The Great Star of Africa)」!残念ながら中は撮影禁止なので、じっくりと見て美しさを堪能してください。

ヨーマン・ウォーダーズ(The Yeomen Warders)のツアーは大人気

ロンドン塔には直属の衛兵隊がおり、ヨーマン・ウォーダーズと呼ばれています。ビーフィーターとも呼ばれる彼らは、現在ガイドとしても活躍しています。伝統的な制服を着たヨーマン・ウォーダーズがユーモアを交えて話してくれるガイドはとても人気があります。

また、ヨーマン・ウォーダー・レイヴンマスターという人もいます。彼らは塔内で飼育されている7羽のワタリガラスの世話を担当。ロンドン塔からカラスがいなくなるとロンドンが滅びるといわれており、大切に飼育されています。

博物館としても見応えがあるロンドン塔

いかがでしたか?歴史の舞台としてだけでなく、博物館としても見応えたっぷりなロンドン塔。見どころが多いのでゆっくりと時間をとって見学してください。事前に「ブーリン家の姉妹」や海外ドラマ「THE TUDORS~背徳の王冠~」「ウルフ・ホール」などを見ていくとより楽しめますよ。

ロンドン塔(Tower of London)
住所:
HM TOWER OF LONDON, LONDON, EC3N 4AB, U.K.
営業時間:
火~土 9:00~17:30、日/祝日の月曜日 10:00~17:30(入園は17:00まで)
休業日:
1/1、12/25、12/26
電話番号:
英国内より 0844 482 7777 英国外より +44 (0)20 3166 600
料金:
大人24.50ポンド、5歳~15歳 11.00ポンド(現地購入価格)大人23.10ポンド、5歳~15歳 10.50ポンド(オンライン価格)
アクセス:
地下鉄 タワー ヒル(TOWER HILL)駅から徒歩1分 
mi-7

海外旅行と絶景が大好きな1児のママです!特にヨーロッパや南国が大好きで、ただただ風景を見つめたりその地の歴史に思いを馳せる時間が最高の幸せです。素敵な景色や貴重な体験が楽しめる旅行先をご紹介していきますね!

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