素晴らしき建築物!スペイン世界遺産「ブルゴス大聖堂」の見どころ8選

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完成まで二百年以上、そして本来の十字型教会から増築に増築を重ねた聖堂。さらにゴシック様式とルネサンス様式の混在する、なんとも複雑ながらも美しいブルゴス大聖堂は見所がたくさん!

ブルゴス大聖堂とは

ブルゴス大聖堂は、スペイン、カスティーリャ・イ・レオン州・ブルゴス県ブルゴスにあるカトリックの教会で、別名をスペイン語では「Catedral de Santa María」とも呼ばれています。名前からもわかる通り、聖母マリアに捧げられた建物です。

1984年に世界遺産に登録されたこの教会は、カスティリャ王フェルディナンド3世と、司教マウリシオにより、1221年に建設が始まりました。教会として使用され始めたのはその9年後からでしたが、途中で百年戦争や黒死病の流行等により、200年も建設が中断されてしまい、結局完成したのは1567年でした。

13世紀にはフランス人によってフランスゴシック様式で建て始められましたが、15世紀にはドイツ人が建設を請け負って、ルネサンス様式が加えられていきました。
芸術性の高い独特で華麗な装飾と、その巨大さから、セビリア大聖堂、トレド大聖堂と並んで、スペインゴシック様式の三大カテドラルの一つと言われています。

そんな大聖堂には見るべき場所が一杯!中でも、ここは是非と言う見所を紹介します!

増築に増築を重ねた教会

本来は十字形教会でしたが、後に15もの礼拝堂が翼廊や側廊のあちこちに付け足され、14世紀ごろの歩廊が北西に、そして大司教の公邸が南西に追加されたため、判りにくくなっています。

北フランス風ゴシック様式建築の西正面

ファサードは立体的なアーチで飾られた三つの入り口があります。その上は六角形の尖塔が建ち、土台となった方形の塔に、頂点が尖ったアーチ状の窓に石の縁取り(トレーサリー)が施されています。

トレーサリーは狭間飾りとも呼ばれ、窓を幾何学模様や花、葉等の形に加工して仕切り、ステンドグラスを嵌め込んだりします。後期ゴシック様式になると、このような飾りを壁面や仕切りに施すようになって行きます。

尖塔を持った手摺りで囲んだベランダ

その更に上には、二連の頂点が尖ったアーチ状の窓が作られて、台座に乗せられた像が配置されています。ベランダの真ん中は聖母マリアで、手摺りには「PULCHRA ES ET DECORA ("Beautiful art Thou, and graceful" あなたは美しく、また慈悲深い)」の文字が彫られています。

薔薇窓

真ん中の入り口の上には繊細な模様がくり抜かれ、ステンドグラスが嵌め込まれた薔薇窓があり、光が入ってくる様子は圧巻の一言。

ヴォールト式の大聖堂

ヴォールトはルネサンス期に見られるかまぼこ上のアーチ型に作られた天井のことです。ブルゴス大聖堂は、このかまぼこ型が交差する形が身廊、翼廊に多用されています。

特に身廊のドームはルネサンス期に作られたものでありながら、後期のゴシック様式を受け継いでいます。50メートルほどの高さに、細かく星の形のトレーサリーが施されています。

ポルタダ・デ・ラ・コロネリア

北交差廊の入口上部には、12使徒像を彫り込んだ「ポルタダ・デ・ラ・コロネリア」があります。別名「使徒の扉」とも言われるこれは1250年ごろの作といわれています。最後の審判を描いた彫刻で、左に聖母マリア、右に洗礼者ヨハネが中央のキリストを囲み、その下では大天使ミカエルが魂を裁いています。その周りを天使達が尖塔型アーチで取り囲み、扉の両脇には使途が六人ずつ並んでいます

南側の正門

この南の正門は1235年に完成された純粋なゴシック様式で、もっとも教会らしい扉と言われています。キリストが真ん中に座って智恵の書(「ソロモンの知恵」とも)を手に持ち、四人の福音史家に囲まれています。左下の獅子のシンボルと共にいるのがマルコ、右下の雄牛のシンボルと共にいるのがルカ、左上の鷲のシンボルと共にいるのがヨハネ、そして右上の天使のシンボルと共にいるのがマタイです。
その下には福音書を手にした12使徒の像が彫られています。

元帥の礼拝堂

大聖堂内には23の礼拝堂がありますが、中でも「元帥の礼拝堂」が有名です。1492年にイスラム教徒からグラナダを奪回したベラスコ元帥を記念して造られたものです。

特にこの礼拝堂で顕著なのが、フランボワイアン(flamboyant)、あるいはゴシック・フランボワイアン様式と呼ばれる、曲線と反曲線による燃え上がるような装飾です。日本語では「火炎式」とも表記します。

この後期ゴシック様式で見られる装飾は、最初トレーサリーなどの窓枠の飾りに用いられたのが、柱などにも用いられ始めました。この元帥の礼拝堂は、いたるところに曲線を用いた装飾、さらには騎士や天使の像、紋章などで飾り立てられています。

エル・シッドのチェスト

出典: npcnt.net

教会の東にある「聖体の祝日教会」には、エル・シッドのチェストと呼ばれている木箱が壁に掛けられています。年代測定では14世紀のもので、大聖堂の重要な書類等を避難保護するのに使われていたそうです。エル・シッドは12世紀にバレンシア地方をイスラムから奪回したブルゴス生まれの貴族で、ブルゴス大聖堂は墓所にもなっています。

ブルゴス大聖堂 Burgos Cathedral(Catedral de Burgos)
住所:
Plaza de Santa Maria s/n 09003 BURGOS
アクセス:
マドリードから特急列車で2時間30分。
営業時間:
3/19~10/31まで9:
30~19:30(入り口閉鎖は18:30)
11/1~3/18まで10:
00~19:00(入り口閉鎖は18:00)
電話番号:
947 204 712
料金:
大人7ユーロ、学生4.50ユーロ、子供(7歳~14歳)1.50ユーロ

最後に

如何でしょうか?
あちこちにこれでもかと言うほどの飾りや意匠が施されていて、目移りしてしまいそうですね。建物好きな方でしたら、丸一日居ても飽きないのではないでしょうか。
デジカメのメモリーがすぐに一杯になってしまうかも?

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