鉄子も鉄男も大満足!世界最大級のイギリス国立鉄道博物館に行こう

4,231

views

0

われこそは鉄道ファンなり!と自任される方に、ぜひともオススメしたいのがイギリス国立鉄道博物館です。鉄道発祥の国とあって、その規模は世界最大級。イギリスの鉄道史を彩ってきた名機関車はもちろんのこと、レアな鉄道関連グッズも数多く展示されています。

国立鉄道博物館とは?

鉄道大好き!ということであれば、大人から子供まで年齢に関係なく楽しめるのが、イギリス国立鉄道博物館です。世界初の鉄道路線が開業して約200年。その間に活躍した機関車や貨車、そして鉄道に付随した数十万点にも及ぶグッズが収蔵されています。

場所はイングランド北部の町・ヨーク。ロンドンのキングス・クロス駅から2時間ほどかかりますが、博物館自体は駅の構内にあるようなものですから、その意味で言えば、アクセスは抜群です。

駅に見立てた Station Hall

博物館内は、大きくいくつかのセクションに分かれていますが、その一つがStation Hallです。ヨークの貨物駅だった場所を再活用して、まるで駅に列車が停車しているかのように展示されています。

Station Hall の中で特に人気なのは、王室関連の人たちが利用した、いわゆるお召し列車です。イラストの描かれた小さな幕(?)が下がっていますが、それを見るだけで、「ああこれは誰それが乗っていた列車なんだな」ということがわかります。

たとえば上の写真。左側の人物はヴィクトリア女王ですから、そこに置かれているのは、女王が愛用した列車ということになります。

蒸気機関車といえば、日本では黒のボディーというイメージがありますが、イギリスの機関車はなかなかにカラフルです。

もちろん車内には入れませんが、ホームに停車しているわけですから、中の様子もしっかり確認できます。さすがにロイヤル・トレインだけに内装も豪華そのものです。

こちらはStation Hallにあるレストランです。列車に合わせて、少しレトロな感じになっていますね。

車両庫を改装した Great Hall

Station Hallとは別棟にあるのが、もとはヨーク駅の車両庫だったGreat Hallです。鉄道史を彩ってきた有名な機関車たちが所狭しと置かれています。

ちなみに上の写真に写っているのは、「鉄道の父」ジョージ・スチーブンソンの出世作ともいえる『ロケット号』です(ただし、これはレプリカ)。後の時代と比較するとまだまだですが、それでも40トンの貨物を時速40kmで運べるようになりました。これは当時としては、大変な進歩だったのです。

人気ナンバーワンの車両といえばこちら! 蒸気機関車で世界最速を記録したマラード号 Mallard です。ブルーの車体はまだしも、流線型という点がなんとも斬新。外見を見ただけでは、とても蒸気機関車とは思えませんね。

マラード号に付けられたプレートですが、読めるでしょうか? 1938年7月3日、時速126マイルを達成したと記されています。マイルをキロに直せば、約202kmになりますが……、第2次世界大戦前ということを考えれば、これはかなりスゴイことなのではないでしょうか。

イギリス国鉄 British Railways が製造した最後の蒸気機関車『イヴニング・スター』です。造られたのは1960年。保存車になることが決定していたこともあり、1965年には廃車となっています。

最後に紹介するのは、おなじみの0系新幹線です。2001年にJR西日本によって寄贈されたものですが、イギリスの鉄道ファンにも結構気に入られているようです。車内が休憩コーナーとして利用されており、JRのプロモーションビデオが流されていたりします。

こちらの Great Hall には、ひと休みできるカフェがあります。なにせこの鉄道博物館、機関車100両以上、客車・貨車にいたっては200両ほどもありますから、本気で見て回るには時間が必要です。

The Works

こちらは The Works というセクションの修繕庫です。廃車になった機関車などもここで復元されており、その様子が眺められます。

ちなみに、鉄道博物館への入場は無料ですが、入る際に少額の寄付を求められます。協賛企業からの支援があるとはいえ、修理・復元作業をはじめ、さまざまなことをやろうとすれば、皆さんからの協力が必要だからです。その点だけは、覚えておいてください。

アンティーク・ショップのような Ware House

まるで鉄道関連のアンティーク・ショップといった趣を呈しているのが、ここ Ware House です。「鉄道関連の小物なら何でもござれ」といった感じですので、かなりマニアックな方にも満足していただけるのではないでしょうか。

Ware House は、単にグッズを並べて展示しているだけではありません。鉄道模型を使ってポイントの切り替えを実演しつつ、鉄道の安全性について解説する……なんてこともやっています。実際にそんな役割を担っているのが、上の写真の人たちです。

国立鉄道博物館 (National Railway Museum)
住所:
Leeman Rd, York YO26 4XJ
営業時間:
10:00~18:00
アクセス:
ヨーク駅から徒歩2、3分
 ロンドンからヨークまでは鉄道で約2時間
定休日:
12/24~26
電話番号:
0844-815-3139
料金:
無料

最後に・・・

国立鉄道博物館には、その他にも Search Engine と呼ばれる資料室のようなセクションもありますし、充実したグッズ・ショップも備えています。鉄道ファンはもちろん、そうでない方にも結構人気の施設ですので、ヨーク観光とも合わせて、ぜひぜひ訪ねてみてください。

なお、博物館を見学した後、さらにヨークの町も観光してみたいという場合には(あるいはその逆)、博物館とヨークの旧市街を結ぶロードトレインが便利です。

Caroll

昔からのクラシック音楽ファンということもあって、やっぱりヨーロッパが好きですね。あと歴史も好きなので、「旅と歴史」という視点から、いろいろと書いていければと思っています。どうぞ、よろしく!

この記事を読んだあなたにオススメの記事
このエリアの新着記事
  • イギリスのお菓子お勧め人気TOP22!お手軽お菓子から優雅なア...

    イギリスにはお菓子のバリエーションが少ないと思っている方、集合!ケーキやスコーン、クロテッドクリームにクリスマス限定のパイなど実は奥が深いイギリスお菓子の世界へご招待致しましょう。王室御用達のチョコレートからスーパーで買えるお菓子まで取りそろえはバッチリ。ハリーポッターやアガサ・クリスティの好物も登場!

  • ロンドンでオーダースーツが作れるアトリエ「Paul Smith West...

    イギリス・ロンドンに所在する「Paul Smith Westbourne House-ポール・スミス・ウェストボーン・ハウス-」はデザイナー、ポール・スミスの邸宅を改装したアトリエ兼フラッグシップストア。ここでしか作れないオーダースーツは必見です!旅の記念に1着オーダーしてみては?

  • イギリス基本情報 【時差・空港編】

    モノトーンの落ち着いた街並みの中を走る赤いバスが印象的な国「イギリス」。本記事では、イギリスに行く前に知っておきたい日本とイギリスの時差や、イギリスの玄関口、ロンドンのヒースロー空港までの飛行時間などの基本情報をお送りします。

  • スコットランド・エディンバラでおすすめの人気お土産ショッ...

    日本でのスコットランドの知名度、高いとは言えません。どんな国?と聞かれてもなかなか即答しがたい国の一つです。そんなスコットランドですが、行ったからにはスコットランドらしいお土産を買って帰りたいですよね♪ そこで今回は、スコットランドの民芸品やスコットランド人アーティストによるオリジナルアクセサリーを購入できるおすすめのお店3店を詳しくご紹介していきます!

  • ロンドンにあるおすすめホテル15選!人気観光スポットへのア...

    歴史がある国として、観光の見どころも多く、訪れる人が多いイギリス。首都であるロンドンまでは、日本から直行便が出ているので、旅先に選ぶ人も多いのではないでしょうか?英語も通じるので比較的旅行もしやすいですよね。今回は、そんなロンドン市内にあるオススメホテルを紹介しましょう。

  • ロンドンでおすすめのおしゃれハイセンスホテル7選!思わず予...

    歴史ある建物を訪れたり、洗練されたファッションストリートを歩いてみたり・・・せっかくのロンドン旅行ですから、宿泊先もおしゃれにキメませんか?そんなトラベラーの夢を叶えるハイセンスなホテルをドンと紹介します。

  • ロンドンのコヴェント・ガーデン観光スポットまとめ!おしゃ...

    常に人が集まっているコヴェント・ガーデン。ショッピング街にカフェやレストラン、しゃれた小さなお店が立ち並んでいます。今回はそんなおしゃれでにぎやかな街、コヴェント・ガーデンをご紹介します。

  • 【イギリス・コッツウォルズ】ブロードウェイのおすすめスポ...

    コッツウォルズの北にある町で世界で一番のコッツウォルズの羊毛を運ぶ拠点となりました。 そんなブロードウェイにはおしゃれなカフェやブロードウェイタワーなどの観光名所もあります。 イギリスのアフタヌーンティーやクリームティーを楽しめるお店も紹介します。

  • 007のロケ地、イギリス・ブレナム宮殿!極上の庭園や巨大迷路...

    元首相ウィンストン・チャーチルの生家としても知られるブレナム宮殿は、その規模だけではなく、美しさにおいても英国随一との評判です。1987年には世界遺産にも登録。一度は訪ねてみたいと思われている方のために、今回はその魅力の一端をご紹介したいと思います。

  • エディンバラのおすすめ観光スポット7選!鉄板観光スポット...

    スコットランド・エディンバラと聞いて何を思い浮かべますか?キルトやバグパイプなどが有名ですよね。そのほかにも美しいお城や建造物、奥深い歴史があります。そして忘れてはならないのがウイスキー!パブの文化があるため、美味しいお酒や食事がたくさん!今回はそんな魅力触れるスコットランドの首都、エディンバラについてご紹介します。

この記事のキーワード
このエリアの人気記事
今週の人気記事