フランス・サン・マロ湾上に浮かぶモン・サン=ミシェル!アクセスは?見どころは?レストランは?

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モン・サン=ミシェルは、サン・マロ湾上に浮かんでいる島に作られた修道院。その神秘的な美しさから「西洋の驚異」とまで言われ、今なお世界中の人々の心を魅了しています。パリからの日帰りも可能で、フランス旅行の計画を立てる際には必ず入れたい観光地。そんなモン・サン=ミシェルの魅力を、歴史やグルメなど様々な視点からお伝えします。

①モン・サン=ミシェルとは

天使のお告げから始まったその歴史

その歴史は、今から遙か遠く8世紀初め、モン・サン=ミシェルに近いアヴランシュの町の司教オベールの夢に大天使ミカエルが現れ、「あの岩山に聖堂を建てよ」と告げたことから始まります。

オベールははじめは信用しませんでした。
しかし、三度目の夢で大天使に強く額を突かれ、夢から覚めると自分の頭に穴が開いていることに気が付いて、本当だと信じ指示にしたがったそうです。

14世紀に勃発したイギリスとフランスとの百年戦争の際、 修道院は城壁に囲まれ、城塞となりました。
百年戦争が終結すると、モン・サン=ミシェルが戦禍を免れたことで大天使ミカエルへの崇拝が高まり、たくさんの人が巡礼に訪れるようになったのです。
しかし、18世紀のフランス革命後には混乱の中監獄としても使われました。

やがて、フランスの文豪たちがこぞってその美しさを讃えたことをきっかけに、修道院としての役割を取り戻すことになり、現在も、その 「西洋の驚異」とも呼ばれる 神秘的な美しい姿に、巡礼に観光にと魅了された人々が数多く訪れています。
1979年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

2015年取り戻した本来の姿

かつて、モン・サン=ミシェルは満潮時には海に取り残された孤島となり、干潮時だけ陸続きになり渡ることができました。
その後、本土から島へいつでも渡ることができるよう道が作られ、さらに駐車場まで作られたため、潮の流れが塞き止められて海に浮かぶ神秘的な姿を見ることが出来なくなってしまいました。

2009年から、この道路を取り払って潮の流れを止めない橋を架ける工事が始まり、2014年、橋が完成しました。2015年春から夏にかけ、道路の解体作業をもって工事は完了し、昔ながらの美しい姿を取り戻すこととなったのです。

モン・サン=ミシェルは一年のうち半分を海に囲まれる事になります。
ちなみにモン・サン=ミシェルが孤島となるのは、満潮時の計数が110以上の日です。

②パリからのアクセス方法

個人で手配する

モンパルナス駅からTGVでレンヌ駅まで約2時間。 レンヌ駅北口(SORTIE NORD)よりバスターミナル(GARE ROUTIERE)からモン・サン=ミシェルまで直通バスです。 バスはサン・マロとモン・サン=ミシェル間も運行しています
詳しくは、以下のサイト(英語あり)を参照ください。

モン・サン=ミシェルまでは、パリから4時間です。
バスチケットは予約しなくても運転手から買うことができますが、TGVもどちらも、早割やセット料金でお得にチケットを買うことをお勧めします。

観光ツアーを利用する

お値段は約145€ほどと、個人手配よりかかりますが、パリから途中どこかへ立ち寄って観光できたり、昼食、解説つきであったりとお得感もあります。手配が煩わしい方や安心感の欲しい方はツアーの方が良いでしょう。
時間に余裕のあるかたは、一泊二日のプランも用意されています。
日帰りは暗くなる前にモン・サン=ミシェルをたつのでライトアップは見ることが出来ません。
見たいなら一泊二日のプランに参加する必要があります。

③島内の教会と修道院

サン ピエール教会

モン・サン=ミシェル島内にある教会で、入り口にはジャンヌ ダルクの像が立っています。岩山を削って11世紀から17世紀の長い月日をかけて作られました。

内部には聖ミカエルの像や美しいステンドグラスがあります。

修道院

観光のクライマックスはベネディクト宗派の修道院。
ここがモン・サン=ミシェルの頂点にあたります。

ベネディクト宗派とは、カトリック最古の修道会で、清貧と従順を守り、共同生活を送る宗派です。

8世紀に建設されて以降増改築を重ねています。
この回廊は美しいゴシック様式です。

④モン・サン=ミシェルの4つの顔

薄紫の空に浮かぶ島は、一番幻想的な姿を見せてくれます。

真っ青な空に浮かぶ島は、その輪郭がはっきりとし、満潮ならきらきら輝く海との荘厳なたたずまいのコントラストに魅了されます。

夕日をバックにした島は穏やかで優しい表情です。ベストショットとも言える佇まいです。

ライトアップされた神秘的な夜の顔も見逃せません。

※モン・サン=ミシェルの全景を眺めるのなら、対岸、駐車場側の展望バルコニーがおすすめです。

⑤島内のメインストリート グランド・リュ(お土産編)

オ・ドーファン

ばらまき用のお土産を見つけるならここ。

とくに、安くてオシャレなポストカードが充実しており、お勧めです。
その場で書いて、モン・サン=ミシェル内の郵便局のスタンプを押した葉書を送るのも喜ばれるかもしれません。

オ・ドーファン(Au Dauphin)
住所:
Grande Rue
営業時間:
10:00~20:00
定休日:
なし
電話番号:
02 33 60 14 11

ビスキュイットリー メール プラール

オムレツの老舗 ラ メール プラールのビスケット専門店です。焼き菓子のガレット(バターとミルクたっぷりのバタークッキー)は、ノスタルジックなデザイン性の高い缶に入っています。ブルターニュ名産の塩バターキャラメルも、オシャレな容器でお勧めです。

ビスキュイットリー メール プラール(Biscuiterie mere poulard)
住所:
Grande Rue
営業時間:
9:00~20:00
定休日:
なし
電話番号:
02 33 89 02 03

⑥島内のメインストリート グランド・リュ(グルメ編)

ラ メール プラール

モン・サン=ミシェル名物の元祖ふわふわスフレのようなオムレツのお店です。

卵を泡立てる実演も楽しむことができます。

ラ メール プラール(la mere poulard)
住所:
Grande Rue
営業時間:
11:30~22:00
アクセス:
王の門の左手
定休日:
なし
電話番号:
02 33 89 68 68

レ テラス プラール

店内の奥が一面大きな窓になっていて、眺望が素敵なレストラン。
名物のふわふわオムレツのセットで有名ですが、シーフードもおすすめです。

レ テラス プラール(Les Terrasses Poulard)
住所:
Grande Rue
営業時間:
7:00~22:00
定休日:
なし
電話番号:
808-263-6800

ル ムートン ブラン

出典: www.jtb.co.jp

ホテルもある、伝統のあるレストランです。名前は「白い羊」という意味で、モン・サン=ミシェル周辺で飼育されている羊(プレサレ=子羊)も食べられます。
飲み物のシードルや、モン・サン=ミシェル名物を合わせたセットメニューもあります。

ル ムートン ブラン(Le Mouton Blanc)
住所:
Grande Rue
営業時間:
12:00-14:30、19:00-21:30
定休日:
なし
電話番号:
02 33 60 14 08

ラ ヌーウェル テラス

お手頃値段のクレープ専門店です。
この地域の名物でもあるガレットもあり、朝食にもおすすめです。

ラ ヌーウェル テラス(La Nouvelle Terrasse)
住所:
Grande Rue
営業時間:
11:00~18:00
定休日:
なし
電話番号:
02 33 60 14 40

ル・プティ・ブルトン

パニーニやサンドイッチが楽しめる軽食スタンドです。

ブルターニュ名物の塩キャラメルを使ったソフトクリームも試してみたい新名物の一品です。

ル プティ ブルトン(Le P'tit Breton)
住所:
Grande Rue
営業時間:
10:00-18:30 夏季9:00-22:00
定休日:
なし
電話番号:
02 33 60 45 55

2015年、いよいよ昔ながらの孤島モン・サン=ミシェルの神秘的な美しさが甦ります。賑やかな観光地としての一面と、歴史深い厳かな表情を併せ持った不思議な魅力あふれる場所ですから、一度は訪れてみたいですね。

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