トルコの人気なお土産14選!おすすめのトルコ石のアクセサリーや、雑貨まで!
185718views2012年からネヴシェヒル城の周りの家々は次に壊され、現在ではモスク、教会、ハマム(公共浴場)と一部の家が残っているだけです。
ネヴシェヒルの都市計画で、ネヴシェヒル城の周りの住民はバスターミナル近くにできた集合住宅に移動させられました。
工事の途中に、ネヴシェヒル城の下に世界最大の地下都市も見つかり、毎日300人態勢で発掘作業も行われています。実は、この地域の住民は以前にも移動させられた歴史があります。
もともと、この地区はルム地区と呼ばれていて、ギリシャ起源のキリスト教徒たちが住んでいた地域でした。
しかし、1923年のローザンヌ条約でトルコとギリシャ間で住民交換が行われ、トルコに住むキリスト教徒130万人と、ギリシャに住むイスラム教徒50万人が強制的に移動させられました。難民同然の移動で、無事に辿り着けない人もいたようです。
ネヴシェヒルのルム地区に住んでいたキリスト教徒は、ネヴシェヒルの人口の5分の1の8000人ほどいました。
ネヴシェヒルには、現在のネヴシェヒル高校のある地区に500人近くのアルメニア人も住んでいましたが、こちらも1915年頃、シリアの砂漠の町デリゾールへ強制移動させられました。
キリスト教徒からイスラム教徒に改宗して、故郷に残る人もいたようです。
身の危険を感じ、娘を知り合いに預けて行く人も多かったそうです。
キリスト教徒がいなくなった後、ルム地区にはギリシャから来たイスラム教徒が住み、地元の人には移民地区と呼ばれていました。
彼らはキリスト教徒が使っていた家をそのまま住居にしました。
そのため、近年まで古い家も多く残っていました。
ネヴシェヒル都市計画で、それらの多くの歴史建築も壊されてしまいましたが、教会、ハマム、いくつかの家はそのまま残されていて、役場によって壁に“破壊禁止”と張り紙がされています。
この教会は、1849年スルタン・アブドゥルメジッドの時代に建てられました。
教会の壁画にマリアの死が描かれていたため、Meryemana Kilise(聖母マリア)教会と言われています。またの名をKoimesis Theotoku教会といいます。
キリスト教徒がいなくなった後の1950年から1983年には、教会は刑務所として使われました。
教会内には壁が造られ、天井の高さから2階建てになり、部屋、風呂、トイレが付けられました。
新しい刑務所が別の場所にできて以降、教会は修復作業も行われず放置されました。
教会内には、ネズミかコウモリかの不気味な鳴き声が響いています。
しかし、167年前に建てられたものとは思えないほどしっかりしています。
教会に設置されたDöner Taş”回る柱“は今でも回り、建物に歪みがないことの証となっています。
放置された教会跡には、宝を探し、教会敷地を荒らす者が続出しました。教会の庭にはたくさんの穴が開き、教会内にあった窓やドアは盗まれ、2013年には住民の悲痛な叫びがニュースになったほどです。
そのため、教会建物内には鍵がかけられて入ることができません。
(壁を登って窓から中に入ることはできます)
教会内の壁画はほとんど消えてしまっていますが、中には子どもが血を流したような不気味な絵がかすかに見えます。
刑務所に収容された者の中には教会の壁画に落書きしたという人もあり、その人たちの残したものなのかもしれません。
教会はテレビ番組の撮影にも使用されました。
1973年にはフランスのテレビ番組La Cloche Tibetaine(チベットのベル)の撮影現場となりました。この撮影に参加していたイギリス人俳優のRoger Delgadoとトルコ人のフィルムテクニシャンの2人は、空港からネヴシェヒルに向かう途中のタクシーで事故に遭い亡くなっていますが、番組は1974~1975年にフランス、ドイツのテレビで放送されました。
2014年にはトルコのFox TVのEmanetという番組で撮影に使われ、撮影側が教会の強化のための柱と柱を繋ぐ鉄を許可なく切断し、教会内に放置したため問題になりました。
イブラヒム・パシャ小学校の庭にはベル塔があります。
1797年に建てられたHigios Georgios教会(ベル教会、Çanlı Kilise)で、現在残っているのはこのベル塔だけです。
ベル塔は1870年に建てられました。
イブラヒム・パシャ小学校の建物は、現在壊れかけになっています。この学校は1934年から2003年まで使用されました。
キリスト教徒が使用していた公共浴場です。いつ建てられたのかはわかっていませんが、1800年代にできたと言われています。ガヴルハマムと呼ばれていました。
キリスト教徒の後にルム地区に住んだギリシャのイスラム教徒たちは、1990年頃から家を賃貸に出し、自分たちは大通りを渡った反対側の地区に住むようになりました。
この時期、東や南東からの外国人が家賃が安かったため、ルム地区に住むようになりましたが、大家と借り手の間に争いが多く、家を壊してしまう大家もいたそうです。
1998年からはイラン、1989年からはブルガリアに住むトルコ人、1991年からはイラク、1992年からは元ユーゴスラビアからの移民が大量にトルコに来たようです。
いかがでしたか?
ネヴシェヒルのアルメニア人地区には100軒の家があったそうですが、現在はアパートが立ち並び、そのときから残っているのは、教会の一部だったネヴシェヒル高校入口の階段だけだそうです。
それを見ても、誰もアルメニア人がいたことを思い出さないかもしれません。
しかし、ルム地区の教会跡は遠くからも確認することができます。
イスラム教徒しかいない場所に残された教会跡からは、故郷を離れたくなかった人々の思いが伝わってきそうです。
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