【トルコ】古代史をひっくり返す大発見!ヒッタイト帝国の首都ハットゥシャの遺跡

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20世紀の初頭まで、エジプト古王国とも互角にわたりあえる巨大国だったにも関わらず歴史の中で完全に闇に葬られていた謎の帝国、ヒッタイト。首都ハットゥシャの遺跡の発見は、古代オリエント史をくつがえすものとなりました。ここではオリエント最強ともうたわれるヒッタイト帝国の文化を今に残すハットゥシャ遺跡について、ご紹介していきます。

謎の帝国ヒッタイトの首都、ハットゥシャ

20世紀初頭、トルコの首都アンカラから東に150キロ、標高1000メートルの高原に位置する小さな村ボアズカレで、1万枚を超す粘土板が発掘されました。
くさび形文字が刻まれた板の1枚には、紀元前13世紀の二大国、エジプト古王国とヒッタイト帝国の和平条約が記されていました。3000年以上歴史の中で眠り続けていた強国の存在が、この時明らかとなったのです。

当時の西アジアには、エジプト古王国、バビロニア、アッシリアという大きな国が存在していました。歴史上初めて鉄でできた武器を使い、数人が乗れる戦車を率いたヒッタイト帝国は、大国バビロニアを滅ぼし、エジプトをも脅かす存在だったということが、20世紀になってからようやくわかったのです。オリエント史が大きく書き改められた瞬間でした。

復元された城壁のそばで眠る廃墟

ヒッタイトの首都ハットゥシャの痕跡は、ボアズカレの村の斜面に広がります。今はもう礎石だけの状態ですが、全長6キロの城壁が一部復元された姿を見ることが可能。

城壁の内部には大神殿をはじめ、たくさんの神殿の跡が見られます。神殿は単に神事や祭事を行う場所ではなく、学校や集会所などの公的機関の機能を併せ持った施設でした。

城壁の地下には、長さ70メートルにもおよぶ地下トンネルの存在も。敵国に対抗するための手段だったのでしょう。

「ライオンの門」と呼ばれる門。魔よけの獅子が彫られています。ハットゥシャでは1番よく知られている遺跡かもしれません。

こちらは「王の門」。ヒッタイトの王が戦争に出撃する時に使われたのだそう。鉄製の刀剣や農具を用いた高い文明を持つ文明強国の、高い建築技術や彫刻技術もうかがい知れますね。

紀元前1240年ごろの大王、トゥドハリヤ4世が刻まれた壁画。遺跡にはこのように、数々の壁画やヒエログリフが刻まれていて、3000年以上もの歳月の風化に耐えてきました。

ハットゥシャの聖地であるヤズルカヤの地下で発見された、十二神の行進を描いたレリーフ。傷みは激しいものの、紀元前1200年の彫刻技術を今に伝えます。

周囲を脅かす大きな力を持ったヒッタイト王国は、エジプトと和平を結んだのち徐々にその勢力を弱め、紀元前1190年ごろに滅亡をむかえます。この大国がいかにして興り、どのようにほろびていったか。その貴重な歴史を今に残すハットゥシャ遺跡は、1986年に世界文化遺産として登録されました。

ハットゥシャ(Hattusha)
住所:
Hattusas, 19310 Boğazkale/Çorum
アクセス:
アンカラから車で約3時間
umi

北海道在住の旅行大好きな30代女子です。
旅行では主に世界遺産や絶景スポット巡りをしています(*^_^*)
もちろん、ご当地グルメもはずせないポイントのひとつ♪
その中でもわたしのおススメなトコをアップしていきます☆

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