絵画と映画「アメリ」の世界へ!モンマルトルの丘でパリ市街を一望

8,214

views

0

パリ北部の小高い丘、モンマルトル。洗練されたパリ中心部とはまた趣が変わりますが、ここもまたフランスらしさが詰まっています。たくさんの巨匠達が描いた絵画の景色とゆかりの地の巡りに出かけましょう。また、2001年公開の映画「アメリ」の舞台としても有名になりました。愛くるしいアメリの登場する世界観そのままが味わえます。

①モンマルトルはどんなところ?

その歴史と現在

モンマルトルはパリ北部の、サクレクレール寺院が鎮座するこんもりとした丘のある地域を指します。パリ市街を一望できる地区として、多くの人々が訪れる外せない観光スポットです。また、大ヒット映画『アメリ』の舞台となったことから、登場するカフェや駅なども観光名所となっています。

石畳の坂道や路地、長い階段がどこも絵になるセピア色の風情ある地域なので、カメラ片手に散策も楽しいでしょう。
19世紀には、まだ雑木林やブドウ園、風車のある風景の残る丘でしたが、キャバレーやダンスホールが多く作られ歓楽街となりました。また、多くの画家たちが安いアパートやその景色を求めてアトリエを構えるようになり、芸術の町へと変貌を遂げたのです。ゴッホ、トゥールーズ=ロートレック、ユトリロなどが本拠地としてここで画家活動し、ゆかりの地もたくさん残っています。
地域の南側は今でも歓楽街として有名で、アラブやアフリカの物が安く買える移民地区もあります。パリの違う顔が見られますが、治安の不安な場所でもあるので、訪れる時間にはご注意下さい。

モンマルトル(Montmartre)
アクセス:
M2号線アンヴェール(Anvers)駅
       2号線ブランシュ(Blanche)駅、
       12号線ラマルク コランクール( Lamarck Caulaincourt)駅
       12番線 アベス(Abbesses) 駅下車
       ※散策の起点にはアンヴェールがおすすめ。

②厳選!見逃せない5つの観光スポット

サクレ クール寺院

丘の上に建つ、一際目立つ白亜の寺院が、サクレ クール寺院です。大きなドームの内部にはキリストの天井画があります。ロマネスク、ビザンティン様式のバジリカ教会です。

入り口正面までは急な階段か、ケーブルカーを利用します。

寺院の目の前はテラス式庭園になっていて、一番上からは素晴らしいパリの眺望が楽しめます。

下に降りていくと、可愛らしい絵本に出てくるようなメリーゴーランドに出会えます。

サクレ クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)
住所:
35 Rue du Chevalier de la Barre, 75018 Paris
営業時間:
6:00~22:30
アクセス:
M2号線アンヴェール(Anvers)駅 
      もしくは12番線 アベス(Abbesses) 駅 徒歩10分
定休日:
なし
電話番号:
33 1 53 41 89 00
料金:
無料 ドーム見学有料 

サン・ピエール教会

サクレ クール寺院の隣にひっそりとたたずむ、パリ最古の教会の一つです。画家ユトリロの絵画にも描かれ、彼の葬儀が執り行われた場所でもあります。

サン ピエール教会 (Eglise St-Pierre)
住所:
2 Rue Mont-Cenis Paris 75018
営業時間:
8:45~19:00
アクセス:
M12号線 Abbesses(アベス)駅 徒歩10分
定休日:
なし
電話番号:
01 46 06 57 63
料金:
無料

コルト通り

なだらかな坂の石畳がつづく、ノスタルジックな情緒漂う通りです。
6番地には、作曲家エリック サティの住居があります。

コルト通り(Rue Cortot)
住所:
Rue Cortot 75018
アクセス:
M12号線 Lamarck Caulaincourt(ラマルク・コーランクール)駅

モンマルトル博物館

また、12番地はかつてユトリロやルノワールの居住地やアトリエであった場所で、今ではモンマルトル博物館になっています。

モンマルトル博物館(Musee de Montmartre)
住所:
12 Rue Cortot 75018 Paris
営業時間:
11:00~18:00
アクセス:
M12号線 Lamarck Caulaincourt(ラマルク・コーランクール)駅 徒歩10分
定休日:
なし
電話番号:
01 49 25 89 39
料金:
一般9€

テルトル広場(アベス地区)

メトロ開通当時、パリ万博の時に、アベス駅はアールヌーヴォー様式で建築されました。モンマルトルの中心となる駅で、映画『アメリ』の舞台になった場所でもあります。近くには、ピカソをはじめ若き天才の集まったアトリエ跡(ピカソの洗濯船)ありますし、テアトル広場も近くです。

テアトル広場はかつてモンマルトルの村役場などのあった中心地で、今ではパリの芸術家たちが腕を磨いて絵を描く姿が多く見られます。観光客の似顔絵を描いている人たちや、パフォーマンスをする大道芸人でも見られ、いつでも賑わっています。この一帯は坂も多く道も入り組んでいますが、小さなショップやカフェが多い観光スポットです。

テアトル広場(Place du Tertre)
住所:
Place du Tertre, 75018 Paris
アクセス:
M2号線アベス(Abbesses)駅から徒歩4分

マルティール通り

サクレ クール寺院から南下していくと、旬の可愛いお店や美味しいスウィーツ店の並ぶ通りがあります。そこが、マルティール通りです。 かつては、パリ市民で賑わう昔ながらの商店街でした。どこか親しみやすく懐かしい雰囲気で、住んでみたい場所の一つによく名前の上がる、そんな人気の通りに新たな「スウィーツ通り」という風が舞い込み、活気づいています。

マルティール通り(Rue de Martyrs)
アクセス:
M12号線ノートルダム・ド・ロレット(Notre Dame de Loretto)駅

③観光スポットにもなっている巡るべきカフェ

レ ドゥ ムーラン

2001年の大ヒット映画、『アメリ』に登場したカフェです。ランチもできますが、なんといっても有名なのは、アメリが愛らしく食べていたお気に入りのクリームブリュレです。実は、お店は2009年に改装し、様変わりしてしまいましたが、映画の雰囲気を楽しめるようカーブを描いたカウンターなどはそのままにしてあります。

レ・ドゥ・ムーラン(Les Deux Moulins)
住所:
15 Rue Lepic 75018 Paris
アクセス:
M2号線ブランシュ(Blanche)駅より徒歩4分
営業時間:
7時~翌1時(食事は11時30分~23時)
定休日:
なし
電話番号:
01 42 54 90 50

ムーラン ドゥ ラ ガレット

オルセー美術館にある、ルノワールの 『ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット』(Bal du Moulin de la Galette)に描かれていたその場所です。

『ギャレット風車のダンスホール』という意味で、その名の通り昔はダンスホールでした。
今はその風車のみが当時を物語るように存在しており、現在はレストランになっています。

ムーラン・ドゥ・ラ・ガレット(Bal du Moulin de la Galette)
住所:
1 Rue Norvins, 75018 Paris
営業時間:
12:00~23:00
定休日:
なし
電話番号:
01 46 06 84 77

ル コンシュラ

モネやゴッホも通ったという400年以上の歴史を持つ老舗カフェです。今でも観光客だけでなく、地元の人にも愛されています。

ル コンシュラ(le consulat)
住所:
18 Rue Norvins 75018 Paris
アクセス:
M12号線アベス(Abbesses)駅から徒歩6分
営業時間:
10時30分~24時(2・11月の火・水・木曜は~19時)
定休日:
なし
電話番号:
01 46 06 50 63

ラ メゾン ローズ

モンマルトルのブドウ畑のそばにある、ピンク色の壁が愛らしいレストランです。ユトリロの絵に描かれていますが、その当時、壁はもっと白かったようです。絵は、 オランジュリーで見ることができます。

ラ メゾン ローズ(La Maison Rose)
住所:
2 Rue De L'abreuvoir, Paris
アクセス:
M12号線ラマルク・コーランクール(Lamarck Caulaincourt)駅から徒歩5分
営業時間:
12~20時(土曜は~22時) ※季節により異なる
定休日:
なし
電話番号:
01 42 57 66 75

④新しいモンマルトルの顔 お土産店をのぞく

ソフ・キ・プー

パリジェンヌデザイナー ソフィーさんの創り出すおしゃれなカバンやポーチがずらりと並びます。
小花柄や人気のリバティプリントも豊富で、お手頃価格なのも嬉しいお店です。

ソフ・キ・プー (Sofkipeut)
住所:
29, rue Véron - 75018 Paris
アクセス:
Mアベス駅
営業時間:
12:30-19:30(日15:00-19:00)
定休日:
なし
電話番号:
06 47 00 97 06

プチ パン

フレンチシノワ(シノワ=中国風)のテイストで独特の世界観をカラフルに描く、人気のテキスタイルインテリア雑貨と手芸のお店です。

デザイナーさんはベルギーと中国人で、とにかく柄×柄のカラフルデザインがたまらなく可愛い!独創的なユニークモービルも有名です。

プチ パン(Petit Pan)
住所:
39 Rue Francois Miron - 75004 Paris
アクセス:
M1番線セントポール(Saint-Paul)駅
営業時間:
10:
30~14:00、15:00~19:30(月)、
10:
30~19:30(火~土)、
10:
30~14:00、15:00~19:30(日)
定休日:
なし
電話番号:
01 42 74 57 16

いかがでしたか?モンマルトルは昔と今が混在した、魅力あふれる地区です。
入り組んだ路地で迷子になるのもまた楽しい……とはいえ、治安の不安な場所もありますので、訪れる時間帯には注意して散策やお買い物を楽しんで下さいね。

この記事を読んだあなたにオススメの記事
  • フランス在住者が教える!南仏ニースでのビーチの特徴とビー...

    ニース空港へ着いたら、大抵の方はタクシーやバスでニース市内へと向かわれるかと思います。その時に目に飛び込んでくるニースの海の青さには、誰もがきっと感動してしまうはずです。そんなニースのビーチを100%楽しむ、とっておきの情報をお伝えします。

  • パリジェンヌも憧れる!フランス高級シューズブランド5選

    パリと言えば世界のファッショントレンドを作り出す街として有名です。エッフェル塔や建造物はもちろん、道行く人々のファッション等、街全体がオシャレで、品のある雰囲気に包まれています。CHANELやHERMES、Dior等の高級ブランドの本店が軒を連ねていて、女子なら誰でも一度はパリに行ってお買い物をしてみたいと思うのではないでしょうか。今回はそんな女子のあこがれパリ発祥のシューズブランド5選をご紹介します。

  • フランス料理で絶対おさえておきたい定番料理10選!

    みなさんは本場のフランス料理と言ってもピンと来るものありますか? 見たことはあるけど、名前がわからないと言う食べ物もあると思います。なので、今回はフランスに来たら是非試してほしい定番料理を紹介します♪

  • モンサンミッシェルに行ったら絶対買い!日本入手困難品も!...

    モンサンミッシェルで購入可能な誰もが喜ぶお土産を15商品ご紹介します。日本未入荷のフランス生まれのブランド品物やモンサンミッシェル発祥スイーツなど、自分用のお土産から相手に喜ばれるお土産探しまで、この記事を読めばモンサンミッシェルのお土産選びが楽になります。

  • フランス・コルマールの観光名所まとめ!美女と野獣の舞台と...

    戦火を逃れ今も昔のままの姿を残すフランス東部の町コルマール。アルザス地方特有のコロンバージュ様式の建物は、まるでおとぎの国へ来たのかと錯覚するほどの美しい町並み。美女と野獣の舞台に選ばれたのも納得。そんなディズニーの目に留まることとなったコルマールを紹介します。

  • フランスの有名なチョコレート20選!ご褒美・お土産におすす...

    フランスのチョコレートについて案内します。ベルギー同様にフランスのチョコレートも至高のものが多く、専門のチョコレート職人(ショコラティエ)の味が堪能できます。日本も手に入るフランスの有名チョコレートを20か所厳選しました。

このエリアの新着記事
  • フランスの有名なチョコレート20選!ご褒美・お土産におすす...

    フランスのチョコレートについて案内します。ベルギー同様にフランスのチョコレートも至高のものが多く、専門のチョコレート職人(ショコラティエ)の味が堪能できます。日本も手に入るフランスの有名チョコレートを20か所厳選しました。

  • ここだけは外せない!フランス・リヨンでまずは押さえておき...

    フランス南東部にあるリヨンはフランス第二の都市。中世の街並みが残る石畳の旧市街や郷土色豊かなブション(リヨンの郷土料理を楽しめるビストロ)も魅力です。美食の街とも呼ばれ、華やかパリとはまた違った魅力を持つ街です。そんなリヨンでまずは押さえておきたい観光スポットをご紹介します!

  • フランスのお洒落なおすすめホテル15選!

    ヨーロッパ旅行でも人気なフランス!観光客の数は世界一だそう。美術館、世界遺産、大聖堂もそれぞれ有名な観光名所が多数あります。フランス料理やワインも最高ですね。そんな魅力溢れるフランスの数多くあるホテルの中でちょっと贅沢な高級ホテルを紹介します。

  • フランス・リヨンの人気観光スポットおすすめ7選!歴史地区で...

    フランス第二の都市であり世界遺産に登録された街リヨン。名前は聞いたことがあっても実は何があるかよく知らないという方も多いのでは?かつて絹産業で栄えたリヨンは美しい街並みや心地よい気候のおかげでフランスらしさを満喫できる場所。美食の街でもあり美味しいフランス料理に出会えます。では、さっそくリヨンの見どころをご紹介します。

  • フランス・ニースでおすすめの本場ニース料理レストラン3選!...

    150年前までイタリアの領土だったというフランス・ニース。地理的にもイタリアにほど近く、食文化もイタリアの影響を大きく受けているんだとか。そんな街中で美味しい「ニース料理」が食べられるレストラン3選を紹介します!

  • ヴェルサイユ街でショッピング!お土産も買えるエリア別おす...

    ヴェルサイユと聞くとすぐに思い浮かぶのが宮殿。ですが、その城下町であるヴェルサイユの街もまた華やかに栄えていたんです。王宮文化を思わせる優雅な街並みや、有名メゾンのショッピングを楽しめる街・ヴェルサイユの魅力をご紹介します。

  • フランス・コルマールの観光名所まとめ!美女と野獣の舞台と...

    戦火を逃れ今も昔のままの姿を残すフランス東部の町コルマール。アルザス地方特有のコロンバージュ様式の建物は、まるでおとぎの国へ来たのかと錯覚するほどの美しい町並み。美女と野獣の舞台に選ばれたのも納得。そんなディズニーの目に留まることとなったコルマールを紹介します。

  • フランス在住者が教える!南仏ニースでのビーチの特徴とビー...

    ニース空港へ着いたら、大抵の方はタクシーやバスでニース市内へと向かわれるかと思います。その時に目に飛び込んでくるニースの海の青さには、誰もがきっと感動してしまうはずです。そんなニースのビーチを100%楽しむ、とっておきの情報をお伝えします。

  • フランスの人気お土産ランキングTOP15!外さない人気のフラン...

    フランスのお土産はグルメやファッションと選ぶのにも迷ってしまいます。フランスらしいお洒落なアイテムに、贈られたお友達やご家族も気持ちもワクワクすることでしょう。大切なお友達や自分用にも買いたい、お洒落で持ち運びしやすいフランスのお土産をまとめました!

  • インド洋に浮かぶリゾート地!フランス領のレユニオン島の魅力

    インド洋に浮かぶフランスの海外県・レユニオン島は、サトウキビ・バニラ・コーヒーなどの生産と観光業で栄える小さな島です。フランス人や旅慣れた人だけが訪れていた穴場のリゾート地は、2010年に世界遺産に登録された島の尖峰群の他にも魅力がいっぱい!今回はそんなレユニオン島の見どころをご紹介します!

このエリアの人気記事
今週の人気記事