フランス基本情報 【祝日・祭日・ビジネスアワー編】

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バカンス!!フランスと聞けば真っ先に、青い空の下ハンモックでゆらゆら…バカンスを楽しむフランス人の姿を想像する方も多いのでは?!フランスの祝祭日やビジネスアワーは一体どうなっているのでしょう。今日は、そんな気になるフランス人の祭日の過ごし方や伝統行事についてご紹介します。

フランスの祝祭日

国民の約7割がカトリックのフランスでは、多くの祝日はキリスト教に関連しています。その為毎年日付が変わる「移動祭日」が多く、旅行前にはしっかり確認しておく必要があります。

2016年祝祭日カレンダー

出典: caviar.tokyo

2016年
1月1日 元日(Jour de l'An)
3月27日 ※復活祭(Pâques)
3月28日 ※復活祭の翌月曜日(Lundi de Pâques)
5月1日 メーデー(Fête du Travail)
5月5日 ※キリスト昇天祭(Ascension)
5月8日 第2次世界大戦終戦記念日(Le 8 Mai)
5月15日 ※聖霊降臨祭(Pentecôte)
5月16日 ※聖霊降臨祭の翌月曜日(Lundi de Pentecôte)
7月14日 革命記念日(Fête Nationale)
8月15日 聖母被昇天祭(Assomption)
11月1日 諸聖人の祝日(Toussaint)
11月11日 第1次世界大戦休戦記念日(Fête de la Victoire)
12月25日 クリスマス(Noël)

※印は年によって異なる移動祝祭日。毎年確認してください。

フランス1月の行事

公現祭(L’Épiphanie)

1月6日(またはお正月明けの最初の日曜日)。東方の三博士がキリストの生誕を祝って訪問し、礼拝したといわれるキリスト教の祭日です。この日フランスでは、ガレット・デ・ロワ(galette des Rois)というアーモンドクリームの入ったパイを食べる習慣があります。「ガレット」はフランス語で、丸く焼いたお菓子や料理をさす言葉。「ロワ」は「王様」という意味。

このケーキの中にはフェーヴというかわいらしい陶製の小さな人形が隠れています♪このフェーヴが誰に当たるか…切り分ける時にはみんなでワクワクドキドキ…。

見事たった一つのフェーヴを当てた人は王冠をかぶり、その日1日王様や女王様になれるという特権が!!なんでも言うことを聞いてもらえる最高の日に♪そしてその年1年間幸せが続くとも言われます。一年の始まりに、みんなでガレット・デ・ロワを食べないことには一年が始まらない!!といえるほど。ゲーム感覚の楽しいイベントです。

フランス2月の行事

聖燭祭(Chandeleur)

出典: optimome.com

毎年2月2日に行われる、イエス降誕40日後の神殿奉献を記念するキリスト教の祝日。この日は、甘いクレープを食べる日でもあります。キリストのシンボル「光」!!=「太陽」=丸い…そこから、黄金色で円盤状のクレープを食べるようになったとも言われます。そしてクレープをひっくり返す時に行われる習慣…それは左手にコインを握りながら右手でフライパンのクレープを高くひっくり返すこと!上手にひっくり返すことができれば、その年は幸運に恵まれるんですって♪

謝肉の火曜日(Mardi gras)

謝肉の火曜日は、復活祭の日付を基点にちょうど47日前と定められています。そのため毎年日付が変更。この日ヨーロッパ各地では盛大なカーニバルが催されます。フランスではニースのカーニバルが有名。

フランス3月の行事

復活祭(Pâques)

フランス語で復活祭(イースター)は「Pâques (パック)」♪十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストが、復活したことを記念した祭日です。「春分後の最初の満月の次の日曜日」と決まっているため、毎年日付が変わります。

フランスではPâques が近づくと、パン屋さんやお菓子屋さんの店頭に、卵、兎、雌鶏、鐘の形をした、チョコレートや砂糖でできたお菓子が並びます♪卵からヒナが孵るのは生命の復活の象徴 、多産のウサギも生命の象徴とされ、イースターには欠かせないシンボル。

出典: epanews.fr

Pâques当日には、大人が庭のあちこちに隠した卵型のチョコレートを、子供達が必死になって探します。カゴを手に持ち庭を走り回る子供たち。チョコレートをいっぱい食べられるこの日は、子供にとってとても楽しい一日です♪

フランス4月の行事

4月1日(1er avril)

エイプリルフールとしてお馴染みの4月1日。フランス語ではPoisson d'Avril(ポワソン・ダブリル)と言われます。Poissonは「魚」Avrilは「4月」。この日子供達は、魚の絵を描いて誰かの背中にこっそりと貼りつけるといったいたずらを楽しみます。また、お菓子屋さんには魚の形をかたどった色とりどりのパイやケーキなどがショーケースに飾られます。

フランス5月の行事

メーデー(Fête du Travail)

労働者の日。この日、フランスでは大切な人にスズランの花を贈るという習慣があります。幸運が訪れるというスズラン(muguet)の花を贈り合うことで、相手の幸せを願います。

5月1日が近づくと街の至る所で、スズランの花を売る人を見かけるように。

1945年5月8日戦勝記念日(Victoire du 8 mai 1945)

毎年5月8日はすべての官庁関係の建物が国旗で飾られます。「1945年5月8日戦勝記念日」をお祝いする日です。

昇天祭(L’Ascension)

復活祭から5週目の木曜日(復活祭から40日後にあたる日)は、キリストが天に昇ったとされる日。毎年キリスト教徒によってミサが行われます。「昇天祭の連休」は春の最初の大型連休です。

フランス6月の行事

フェット・ド・ラ・ミュージック(Fête de la Musique)

毎年6月21日に開催される国をあげての音楽祭。プロもアマチュアも…ミュージシャンがこぞって参加し、街中で一日中様々なジャンルのコンサートが開かれます。コンサートはどれも無料!!フランス最大級の文化イベントです。

フランス7月の行事

7月14日の革命記念日(Fête nationale – 14 juillet)

1789年7月14日のバスティーユ奪取を記念する日。この日は毎年シャンゼリゼ大通りで、大統領臨席の下、すべての部隊が参加する大規模な軍の分列行進が行われます。また全国各地では打ち上げ花火やダンスパーティーも。

8月の行事

聖母被昇天祭(L’Assomption)

8月15日に行われるカトリックの祝日。聖母被昇天祭の前後を休日にする連休は、働く人にとって夏の大型バカンスを思わせる休暇!!家族や休暇仲間と楽しい時間を過ごします。休暇が近づくと、みんなバカンスをどう過ごすかの話で持ち切り♪フランスにはこの連休に合わせて祭りを開催する村も多くあります。

フランス11月の行事

諸聖人の日 (Toussaint)

11月1日の諸聖人の日は、カトリック教会が崇める「すべての聖人」を祝福する日です。この休日を利用し、家族で菊の花を手に先祖の墓参りをする習慣があります。

1918年11月11日休戦記念日 (Armistice du 11 novembre 1918)

1918年11月11日休戦記念日。この日はドイツ降伏と第1次世界大戦終結を記念する日です。今では戦没兵士を追悼する日となっています。

フランス12月の行事

クリスマス(Noël)

11月の終わりごろになると、街には様々な屋台が現れMarche de Noëlというクリスマス市が開かれます。美しいイルミネーションや、楽しい屋台に心が躍ります。

クリスマスはフランス人にとって、家族と過ごす一年の中で最も大切な日。この日ばかりは、遠く離れて住んでいる家族もみんなが集まり一緒に過ごします。そのためフランスでは24日から26日にかけて、早くに閉店したり休みになるお店がほとんど。特に25日は街中がしんと静まり返ってしまいます。日本のような華やかさを期待したらがっかりするかも。

大晦日、元旦(Saint-Sylvestre, Nouvel An)

年越しは友人と共に深夜までパーティーを楽しみながら迎えます。もちろん、大量のシャンパンやワインは欠かせません♪午前0時を告げる12打目の鐘の音が鳴ると、「Bonne Année!!(ボナネ!!)」=「新年おめでとう!!」と新年の挨拶を交わします。

ビジネスアワー

一般的な営業時間の目安です。しかしショップやレストランは店によってまちまち。夏のバカンスシーズンなどは長期休暇を取る店も。ガッカリしない為にも、旅行前にはお店の情報をしっかりチェックしておきましょう。

銀行

月~金曜9:00~16:30、土・日曜、祝日は休み

郵便局

8:00~18:00、土曜日は8:00~12:00、日曜祝日は休み
※中央郵便局は24時間開いています。

デパート

9:30~19:00頃、日曜・祝日は休み

カフェ

8:00~24:00頃

レストラン

昼12:00~14:30、夜19:00~22:30頃

ショップ

10:00~19:00頃(昼休みを取る店もあり。)

美術館・観光スポット

10:00~17:00頃

おわりに

家族と過ごす時間や、自分のプライベートの時間を何よりも大切にするフランス人。たとえ営業時間内であっても、閉店間際のお店へ入れば対応してくれないことも。時間に追われるストレス社会で生活している日本人からすれば、少し考えられないような場面に遭遇することも。しかしそれもフランスの魅力の一つ。郷に入っては郷に従い…のんびりとしたフランス時間を楽しみましょう♪家族やパートナーの大切さに改めて気づかされる、有意義な時間を過ごせるはずです。

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