フランス・南プロヴァンスの人気都市「アヴィニョン」の見どころまとめ!

3,795

views

0

「アヴィニョンの橋で」の歌で有名な南フランスのアヴィニョンには14世紀ごろから70年ほど教皇庁が置かれていました。フランス人教皇が誕生し、ローマではなくアヴィニョンにその機能を移したため、急速に発展を遂げました。そんなアヴィニョンの見どころをご紹介します。

アヴィニョン

南フランスはプロヴァンス地方にある町アヴィニョンには1309年~1377年の間、教皇庁が置かれていました。

フランスとローマ教皇との権力闘争の結果、1305年にフランス人教皇が誕生しました。その際フランス国王の強い影響力を受けた教皇はローマへは行かずに、アヴィニョンへ教皇庁を移してしまいました。

その頃アヴィニョンの中心として栄えた地区が1995年に「アヴィニョン歴史地区」として、世界遺産に登録されました。

教皇宮殿

教皇宮殿は1335年から約30年で建造されました。ヨーロッパにおけるゴシック様式の教会としては最大規模のもので、15,000平方メートルもの広さがあります。

建物は旧宮殿部分と新宮殿部分があり、旧宮殿部分はベネディクトゥス12世が指揮したもので、櫓や壁、回廊などを設けて要塞の側面も持たせました。

また同時期に市街を取り囲む城塞を建造し、より防御力の高い都市をつくりあげていきました。

新宮殿の方はベネディクトゥス12世の後に教皇となったクレメンス6世が建てさせました。華やかさを好んだ教皇は旧宮殿とは正反対にフレスコ画や、タペストリー、絵画、彫刻などで豪華に内装を飾りました。中でも教皇の寝所、書斎など、教皇が使用した私的な場所には繊細なフレスコ画が残っています。

フランス革命時に家財や美術品などは略奪され、また建物が一部破壊されてしまいました。現在は修復され、大聖堂や会議室、礼拝堂、宴の間など25の部屋が公開されています。

教皇宮殿(Palais de Papes)
住所:
Place du Palais des Papes 84000 Avignon
アクセス:
アヴィニョン駅から徒歩15分
営業時間:
 9月1日~11月1日 9:
00~19:00
 11月2日~2月末日 9:
30~17:45
 3月 9:
00~18:30
 4月1日~6月30日 9:
00~19:00
 7月 9:
00~20:00
 8月 9:
00~20:30
定休日:
なし
電話番号:
04 32 74 32 74
料金:
一般11ユーロ、学生5.50ユーロ、8歳以下無料
※最終入場は1時間前まで
※ただし、 7月4日~27日のアヴィニョン演劇祭期間中は最終入場は18:
30まで
※日本語音声ガイドあり。2ユーロ
※教皇の寝所、書斎、サン・ジャン礼拝堂は撮影不可
※アヴィニョンの橋との共通券あり

プチ・パレ

14世紀に建てられた司教館で現在は美術館として公開されています。ルネサンス期の絵画コレクションが充実しています。
15世紀頃の改築でほぼ現在の建物の通りとなり、15世紀後半に南と西にイタリア・ルネサンス風の入り口と塔を追加しました。

プチ・パレ美術館(Musée du Petit Palais)
住所:
Palais des archevêques, Place du Palais, 84000 Avignon
アクセス:
アヴィニョン駅から徒歩16分
営業時間:
10:00~13:00、14:00~18:00
定休日:
火曜日、1月1日、12月25日
電話番号:
04 90 86 44 58
料金:
6ユーロ
※フラッシュ撮影は不可

ロシェ・デ・ドン

ロシェ・デ・ドン(ドンの岩壁)は教皇宮殿の北、ローヌ川に面した要塞のような巨大な岩壁で、実際にアヴィニョンの防衛設備の一部として使われていました。19世紀に公園とされ、現在も公開されています。
元は新石器時代の遺跡が残る場所でもあり、石斧や人の顔と思しき彫刻のある石が出土しています。

ロシェ・デ・ドン(Rocher des Doms)
住所:
Place du Palais 84000 Avignon
アクセス:
アヴィニョン駅から徒歩20分
営業時間:
 1月、12月 7:
30~17:30
 2月、11月 7:
30~18:00
 3月 7:
30~19:00
 4月、5月、9月 7:
30~20:00
 6月~8月 7:
30~21:00
 10月 7:
30~18:30
電話番号:
04 90 87 66 55

ノートルダム・デ・ドン大聖堂

教皇宮殿のすぐ傍にある、12世紀半ばに建てられたロマネスク様式の教会です。
フランス革命時には遺棄されましたが1835年から再建されました。鐘楼の上にある黄金の聖母マリア像は1859年に設置されました。

見どころはベネディクト12世の霊廟とヨハネス22世の霊廟。14世紀のゴシック様式の彫刻、三体の聖母マリア像、パイプオルガンなどです。

また身廊と聖歌隊の一部にゴシック様式が用いられています。

ノートルダム・デ・ドン大聖堂 (Cathédrale Notre-Dame des Doms)
住所:
Place du Palais 84000 Avignon
アクセス:
アヴィニョン駅から徒歩15分
営業時間:
6月~9月 16:30~18:30
電話番号:
04 90 82 12 21
料金:
無料
※大規模修繕のため閉館中。2016年3月24日に再開予定。

サン・ベネゼ橋

ローヌ川に掛かる12世紀に架けられた石造のアーチ橋で、「アヴィニョン橋」の名前で知られています。
当時神聖ローマ帝国領だったプロヴァンス地方を征服するために、1226年にルイ8世が攻めてきた際、4分の3が破壊されました。その後橋は幾度も崩壊と修理維持を続けてきましたが、17世紀ごろには橋を修理するよりも他の手段でローヌ川を渡っていました。

「アヴィニョンの橋の上で」と言う有名な歌はこの橋の完成を祝ったと言う歌ですが、実際の橋の幅はそれほどに広くないため、本当は橋の下の島や川岸で歌い踊ったといわれています。

サン・ベネゼ橋(Pont Saint-Bénézet)
住所:
Boulevard de la Ligne 84000 Avignon
アクセス:
アヴィニョン駅から徒歩20分
営業時間:
 9月1日~11月1日 9:
00~19:00
 11月2日~2月末 9:
30~17:45
 3月 9:
00~18:30
 4月1日~6月30日 9:
00~19:00
 7月 9:
00~20:00
 8月 9:
00~20:30
電話番号:
04 32 74 32 74
料金:
一般 5ユーロ、学生3.50ユーロ
※チケットは閉場1時間30分前までに購入のこと。
※教皇宮殿との共通券あり

最後に

いかがでしたか?
華やかな建物ではありませんが、今なお町を取り囲む城壁やがっしりと重厚な教皇宮殿など一時的とは言え、教皇座所としての重要性と権力を争った歴史を感じることが出来ると思います。
また7月の演劇祭には、身動きできないほどの観光客が詰め掛けるそうです!

この記事を読んだあなたにオススメの記事
  • フランス在住者が教える!南仏ニースでのビーチの特徴とビー...

    ニース空港へ着いたら、大抵の方はタクシーやバスでニース市内へと向かわれるかと思います。その時に目に飛び込んでくるニースの海の青さには、誰もがきっと感動してしまうはずです。そんなニースのビーチを100%楽しむ、とっておきの情報をお伝えします。

  • パリジェンヌも憧れる!フランス高級シューズブランド5選

    パリと言えば世界のファッショントレンドを作り出す街として有名です。エッフェル塔や建造物はもちろん、道行く人々のファッション等、街全体がオシャレで、品のある雰囲気に包まれています。CHANELやHERMES、Dior等の高級ブランドの本店が軒を連ねていて、女子なら誰でも一度はパリに行ってお買い物をしてみたいと思うのではないでしょうか。今回はそんな女子のあこがれパリ発祥のシューズブランド5選をご紹介します。

  • フランス料理で絶対おさえておきたい定番料理10選!

    みなさんは本場のフランス料理と言ってもピンと来るものありますか? 見たことはあるけど、名前がわからないと言う食べ物もあると思います。なので、今回はフランスに来たら是非試してほしい定番料理を紹介します♪

  • モンサンミッシェルに行ったら絶対買い!日本入手困難品も!...

    モンサンミッシェルで購入可能な誰もが喜ぶお土産を15商品ご紹介します。日本未入荷のフランス生まれのブランド品物やモンサンミッシェル発祥スイーツなど、自分用のお土産から相手に喜ばれるお土産探しまで、この記事を読めばモンサンミッシェルのお土産選びが楽になります。

  • フランス・コルマールの観光名所まとめ!美女と野獣の舞台と...

    戦火を逃れ今も昔のままの姿を残すフランス東部の町コルマール。アルザス地方特有のコロンバージュ様式の建物は、まるでおとぎの国へ来たのかと錯覚するほどの美しい町並み。美女と野獣の舞台に選ばれたのも納得。そんなディズニーの目に留まることとなったコルマールを紹介します。

  • フランス・ニースでおすすめの本場ニース料理レストラン3選!...

    150年前までイタリアの領土だったというフランス・ニース。地理的にもイタリアにほど近く、食文化もイタリアの影響を大きく受けているんだとか。そんな街中で美味しい「ニース料理」が食べられるレストラン3選を紹介します!

このエリアの新着記事
  • フランスの有名なチョコレート20選!ご褒美・お土産におすす...

    フランスのチョコレートについて案内します。ベルギー同様にフランスのチョコレートも至高のものが多く、専門のチョコレート職人(ショコラティエ)の味が堪能できます。日本も手に入るフランスの有名チョコレートを20か所厳選しました。

  • ここだけは外せない!フランス・リヨンでまずは押さえておき...

    フランス南東部にあるリヨンはフランス第二の都市。中世の街並みが残る石畳の旧市街や郷土色豊かなブション(リヨンの郷土料理を楽しめるビストロ)も魅力です。美食の街とも呼ばれ、華やかパリとはまた違った魅力を持つ街です。そんなリヨンでまずは押さえておきたい観光スポットをご紹介します!

  • フランスのお洒落なおすすめホテル15選!

    ヨーロッパ旅行でも人気なフランス!観光客の数は世界一だそう。美術館、世界遺産、大聖堂もそれぞれ有名な観光名所が多数あります。フランス料理やワインも最高ですね。そんな魅力溢れるフランスの数多くあるホテルの中でちょっと贅沢な高級ホテルを紹介します。

  • フランス・リヨンの人気観光スポットおすすめ7選!歴史地区で...

    フランス第二の都市であり世界遺産に登録された街リヨン。名前は聞いたことがあっても実は何があるかよく知らないという方も多いのでは?かつて絹産業で栄えたリヨンは美しい街並みや心地よい気候のおかげでフランスらしさを満喫できる場所。美食の街でもあり美味しいフランス料理に出会えます。では、さっそくリヨンの見どころをご紹介します。

  • フランス・ニースでおすすめの本場ニース料理レストラン3選!...

    150年前までイタリアの領土だったというフランス・ニース。地理的にもイタリアにほど近く、食文化もイタリアの影響を大きく受けているんだとか。そんな街中で美味しい「ニース料理」が食べられるレストラン3選を紹介します!

  • ヴェルサイユ街でショッピング!お土産も買えるエリア別おす...

    ヴェルサイユと聞くとすぐに思い浮かぶのが宮殿。ですが、その城下町であるヴェルサイユの街もまた華やかに栄えていたんです。王宮文化を思わせる優雅な街並みや、有名メゾンのショッピングを楽しめる街・ヴェルサイユの魅力をご紹介します。

  • フランス・コルマールの観光名所まとめ!美女と野獣の舞台と...

    戦火を逃れ今も昔のままの姿を残すフランス東部の町コルマール。アルザス地方特有のコロンバージュ様式の建物は、まるでおとぎの国へ来たのかと錯覚するほどの美しい町並み。美女と野獣の舞台に選ばれたのも納得。そんなディズニーの目に留まることとなったコルマールを紹介します。

  • フランス在住者が教える!南仏ニースでのビーチの特徴とビー...

    ニース空港へ着いたら、大抵の方はタクシーやバスでニース市内へと向かわれるかと思います。その時に目に飛び込んでくるニースの海の青さには、誰もがきっと感動してしまうはずです。そんなニースのビーチを100%楽しむ、とっておきの情報をお伝えします。

  • フランスの人気お土産ランキングTOP15!外さない人気のフラン...

    フランスのお土産はグルメやファッションと選ぶのにも迷ってしまいます。フランスらしいお洒落なアイテムに、贈られたお友達やご家族も気持ちもワクワクすることでしょう。大切なお友達や自分用にも買いたい、お洒落で持ち運びしやすいフランスのお土産をまとめました!

  • インド洋に浮かぶリゾート地!フランス領のレユニオン島の魅力

    インド洋に浮かぶフランスの海外県・レユニオン島は、サトウキビ・バニラ・コーヒーなどの生産と観光業で栄える小さな島です。フランス人や旅慣れた人だけが訪れていた穴場のリゾート地は、2010年に世界遺産に登録された島の尖峰群の他にも魅力がいっぱい!今回はそんなレユニオン島の見どころをご紹介します!

このエリアの人気記事
今週の人気記事