イングランド南部の宗教都市カンタベリーへ!世界遺産をめぐる旅

イングランド南東部の宗教都市カンタベリー。ここにはカンタベリー大聖堂を含めて、世界遺産に属する3つの建物が存在します。ロンドンから鉄道で1時間半。都会の喧騒から離れて、平和でゆったりとした町カンタベリーへ、半日旅行というのはいかがでしょうか。

英国国教会の総本山「カンタベリー大聖堂」

大聖堂への入口「クライストチャーチ門」

大聖堂への入口「クライストチャーチ門」

出典:www.flickr.com

ロンドンの南東約100kmに位置するカンタベリーへは、鉄道で1時間~1時間半程度。旧市街は直径1kmの円といった感じですので、車がなくても、さして不便は感じません。

町のシンボルとなるような大きな教会といえば、たいてい広場に面して建っているものですが、その点、カンタベリー大聖堂はちょっと変わっています。上の写真にあるように、面しているのはクライストチャーチ門。それが大聖堂への入口となります。

クライストチャーチ門の詳細

クライストチャーチ門の詳細

出典:www.flickr.com

日本風に言ってみれば、クライストチャーチ門を潜ったところから、境内地が広がっているというイメージです。門前町はどこでも賑やかなものですが、門をいったん潜ってその中に入るや、壮麗な大聖堂の建物に圧倒されてしまうせいか、周りの雰囲気まで一変したように感じられます。

大聖堂の西半分

大聖堂の西半分

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イギリスでキリスト教の本格的な布教が始まったのは、6世紀も終わろうとする頃のこと。時の教皇グレゴリウス1世が、アウグスティヌス Augustinus をイギリスに派遣したのが全ての始まりでした。

この地を訪れたアウグスティヌスは、ケント王に布教の許可をもらうとともに、彼を改宗させるという成果まであげました。そのアウグスティヌスがここに建てた修道院が、カンタベリー大聖堂の前身と言われています。

大聖堂の内部

大聖堂の内部

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とはいえこの大聖堂、火事によって2度も焼け落ちています。現在の建物は、12世紀~16世紀にかけて建設されたもの。当時の流行に合わせて、基本的にはゴシック様式で建てられています。

なお、カンタベリー大聖堂はその美しさから、「天国への門」とも「神の館」とも呼ばれていますが、その美しさの一端を担っているのは、言うまでもなくステンドグラスです。聖書物語などをテーマに、さまざまな絵が描かれています。

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今も多くの巡礼者が訪れるカンタベリー大聖堂ですが、その発展の切っ掛けになったのが、1170年のトマス・ベケット大司教の暗殺事件です。イングランド国王ヘンリー2世との対立が原因でしたが、いずれにしてもベケットの死は殉教とされ、その数年後には聖人の列に加えられます。

しかも彼にあやかることで奇蹟がもたらされると信じられるようになり、巡礼者の数は一気に増加。14世紀の後半にジェフリー・チョーサーが著した傑作『カンタベリー物語』は、そんな巡礼者たちの姿をベースにしたものでした。

大聖堂の中庭

大聖堂の中庭

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16世紀には、ヘンリー8世とローマ教皇が、ヘンリーの離婚問題に絡んで衝突。イギリスにおける宗教改革が始まりますが、その結果、英国国教会が成立するとともに、カンタベリー大聖堂が国教会の中心、つまりは総本山という地位を獲得するに至ります。

カンタベリー大聖堂 (Canterbury Cathedral)

住所:
11 The Precincts, Canterbury, Kent CT1 2EH
アクセス:
カンタベリー・イースト駅より徒歩15分
見学時間:
 夏季 9:
00~17:30
 冬季 9:
00~17:00
 日曜 12:
30~14:30(1年を通じて)
 地下のクリプトは10:
00~
定休日:
グッド・フライデー、12/24、12/25
電話番号:
01227-762862
料金:
£12.50
 日本語のオーディオガイド £4
 英語のガイドツアー £5

聖オーガスティン修道院跡

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「聖オーガスティンって誰?」っていう人が結構多いのではと思いますが、これは上で名前を挙げたアウグスティヌスのこと。彼が598年に建てた修道院が、つまりはここにあったというわけです。

下で紹介する聖マーティン教会と同様、場所としては旧市街の外になりますが、貴重な世界遺産の一つですから、見ておくことをオススメします。

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ただし、この修道院、今やごらんの通りのありさまです。本来はイギリスでも最古の部類に属するベネディクト会の修道院だったのですが、ヘンリー8世の修道院解散令が大きな打撃となり、人手に渡った挙句、最後は嵐で崩壊してしまったそうです(現在はブリティッシュ・ヘリテイジが管理しています)。

聖オーガスティン修道院 (St. Augustine's Abbey)

住所:
Longport, Canterbury, Kent CT1 1PF
アクセス:
カンタベリー大聖堂より徒歩約15分
見学期間:
 4~6月 水~日曜 10:
00~17:00
 7~8月 毎日 10:
00~18:00
 9~3月 土・日曜 10:
00~17:00
 (ただし、11~3月は16:
00まで)
定休日:
1/1、12/24~26、12/31
電話番号:
01227-767345
料金:
£5.40

聖マーティン教会

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聖オーガスティン修道院跡から、さらに5分ほど歩いたところにある小さな聖堂が、もう一つの世界遺産、聖マーティン教会です。実際に今も使われている教区教会では、イギリスで最古のものと言われています。

ちなみに元々は、ケント王の妃ベルタための礼拝堂でした。彼女はフランスはトゥールの王女ということもあり、580年頃にこの地に嫁いで来る時には、もうすでにキリスト教徒でした。そこで彼女の礼拝のために与えられたのが、つまりはこの建物だったというわけです。

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もちろん最初からそこに礼拝堂があったのではなく、古くからあった建物を修復して、礼拝堂にしたわけです(聖マーティン教会の一番古い部分はローマ時代のもの)。

そしてアウグスティヌスが布教にやって来てからは、ここが彼の活動の最初の中心地となりました。ここで集会が開かれ、祈りが捧げられ、あるいは洗礼などが行われていたのです。

聖マーティン教会 (St. Martin's Church)

住所:
N Holmes Rd, Canterbury CT1 1PW
アクセス:
カンタベリー大聖堂より徒歩20分
見学時間:
 夏季 火曜・木曜 11:
00~15:00
    土曜 11;00~16:
00
 日曜 9:
50~10:20
 ※詳細は公式サイトで確認を!
電話番号:
01227-768072
料金:
無料

カンタベリーの街を散策してみよう!

クライストチャーチ門の前にある広場

クライストチャーチ門の前にある広場

出典:www.flickr.com

世界遺産をひと通り見終わったら、カンタベリーの旧市街を少し散策してみてはどうでしょうか。美術館や博物館も何軒かありますし、内部はショップやレストランに変わっていても、外観は昔のままといった、木骨造りやヴィクトリア様式の建物もあって、ぶらぶらと歩いているだけも結構楽しめます。

川のほとりに建つ「ウエストゲート・タワー」

川のほとりに建つ「ウエストゲート・タワー」

出典:www.flickr.com

また、小舟に乗って町の中や周辺を見て回るリバークルーズなどもあるようです。水辺からカンタベリーの街並みを眺めてみるのも、確かに面白いかもしれませんね。

最後に・・・

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近くに大学がいくつもあるせいか、イギリスを代表する宗教都市とはいえ、堅苦しいところは何もなく、至って庶民的な町と言えるのがカンタベリーです。ロンドンからもそう遠くはありませんから、ここは一つ巡礼者にでもなった気分で、まずは気軽に訪ねてみてはどうでしょうか。

Caroll

昔からのクラシック音楽ファンということもあって、やっぱりヨーロッパが好きですね。あと歴史も好きなので、「旅と歴史」という視点から、いろいろと書いていければと思っています。どうぞ、よろしく!

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