関東で電車で行ける日帰り旅行場所15選！急な休みでも行けちゃうかも

その気になればお金さえ持っていれば、どこにでも行けるのが電車の魅力。気軽に日帰り旅行をする際、東京を中心とした関東では鉄道網が充実しています。JRをはじめ大小各私鉄網が張り巡らされているために、サクッと隣県の観光名所まで日帰りで遊びに行くのも容易です。それぞれの旅行先とそのエリアには、得意分野と言える鉄道会社が存在し、それを効率よく使えば、いろんなところに観光旅行が可能。お得なチケットもあるので利用したいところです。今回はそんな中からおすすめの日帰り電車旅行先を厳選し、ひとつずつ紹介します。

神奈川県にある箱根は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は小田急線。新宿から特急列車が小田原を越えて入口の箱根湯本まで直通運転しています。さらに箱根登山鉄道が運行。急こう配を登る登山電車が強羅まで結び、その先にはケーブルカーやロープウェイを使い、箱根の山を越え大涌谷や芦ノ湖、さらに箱根関所と、箱根の見どころを周遊できます。日帰りではもったいないくらい見どころが多いのですが、目的の的を絞って数回に分けて行けば、十分可能。季節や気分に応じて、いろんなところに遊びに行きましょう。

小田急、箱根登山鉄道で箱根に行くときの一押しスポットが、彫刻の森美術館。彫刻芸術の普及振興を計る目的で作られたミュージアムで1969年に開館。屋外の緑豊かな場所に、アートなオブジェクトが並んでいます。パブロ・ピカソをはじめ、ヘンリー・ムーアやジャコモ・マンズー、佐藤忠良、永井康雄など名だたるアーティストの作品が見られます。また館内にはオレンジの湯と呼ばれる足湯があり、見学で疲れた足を癒したいところ。箱根にはほかにも見どころが豊富ですが、ぜひ自然とアートが調和した空間に足を運びましょう。

神奈川県にある鎌倉・江の島は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は鎌倉までは、JRが便利。大船から横須賀線で2駅です。鎌倉幕府が置かれたこの場所は、歴史的な建造物が多く、歴史の舞台にもなった鶴岡八幡宮や、奈良の大仏と並んで有名な鎌倉大仏の存在が目を引きます。この他にも駅前から徒歩圏内にある小町通りでのショッピング、あるいは銭洗弁天など、個性的なところも多数点在。そして鎌倉を回った後は、出来れば江ノ電に乗って、江の島を目指しましょう。この電車自身が移動手段であるだけでなく観光そのもの。車窓から見える相模湾の様子も中々のものです。

江ノ電で江の島に到着したら、そのまま陸続きの島を目指してください。かつては修行の島でしたが、やがて参詣地、そして景勝観光地として古くから多くの人たちが集まる場所です。島内には絶景が見渡せる場所や、江島神社と呼ばれるパワースポットが。そして忘れてはいけないのが江の島シーキャンドルです。これは江の島展望灯台が正式名称。ろうそくを思わせる個性的な展望台は外から見ても見ごたえがあります。そして展望台から見える絶景は見事なもの。天気が良ければ富士山の勇壮な姿もバッチリです。また夜になればイルミネーションが点灯し、江の島全体が幻想的な雰囲気に包まれます。最終電車の時刻まで居たいスポットです。

栃木県にある日光・鬼怒川は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は東武鉄道です。浅草から特急列車に乗り、途中で日光方面と鬼怒川方面に分かれます。古くからセットで紹介される通り、一緒に回りたいところ。本来なら鬼怒川温泉で1泊するとゆったりできますが、日帰りでよくばりに回ることも可能です。まずは朝一番の列車で日光をめざし、徳川家康を祀る日光東照宮に足を運びましょう。陽明門をはじめその存在感は息を飲む思い。時間があれば華厳の滝、あるいは中禅寺湖の勇壮な姿も見ておきたいところです。

日光でお昼過ぎまで過ごしたら、午後から夕方にかけて鬼怒川に移動しても面白いところ。下今市駅に戻って数駅で到着します。鬼怒川温泉は昔ながらの歓楽温泉街で大型の旅館やホテルがひしめき合いますが、日帰り入浴可能なところも増えてきました。とくに鬼怒川公園岩風呂は、立ち寄り専用の施設で、リーズナブルに利用できます。さらに日光市民は割引になっていますから、地元の利用者も多く地元の人との触れ合いも楽しめます。また時間があれば鬼怒川温泉の温泉街を散策したり、ロープウェイで山の上に登ったりも自由自在。山上にある「おさるの山」から見える、鬼怒川温泉街も見ごたえがあります。

静岡県にある熱海は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車はJR線で、東京駅から直通の快速電車が運行しています。少し快適に特急電車や新幹線を使うのも良いところです。ここは古くからの温泉街で、日本三大温泉のひとつとされる場所。関東から気軽に行けるので、宿泊を兼ねて行く人も多く、一般向けの旅館・ホテルのほか、企業の保養所も数多くあります。とはいえ、日帰りで入れる施設も山ほどあり、日帰りで十分堪能可能。4カ所の共同浴場に加えて、ホテル・旅館の日帰り入浴と選び放題です。また江戸時代までの古い源泉「熱海七湯」も健在。温泉街を散策しながらこれらの源泉巡りも楽しいでしょう。

関東からの歓楽地として人気のある熱海には、そんな温泉客が楽しめる施設が目白押し。なかでも温泉街の南、錦ヶ浦山頂にある、熱海城（あたみじょう）は、中世から江戸時代に存在しない場所であるのにもかかわらず、観光目的で建てられた城です。しかしコンクリート製の天守閣から見える絶景は中々のもの。そのほか江戸の体験コーナーや浮世絵展など楽しめる展示物があります。1階には足湯もあり歩き疲れた足を癒すことも。また隣にある熱海トリックアート迷宮館との共通券もあります。さらに多くの歓楽温泉街に存在する「秘宝館」も存在。これらを巡るだけで、あっという間に時が過ぎてしまいます。

茨城県にある筑波は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、TXことつくばエクスプレス（常磐新線）が便利です。IT電気街秋葉原を起点に浅草、北千住、流山、柏、守谷を経てつくばまで直行します。1985年に開催されたつくば万博の跡地を利用した、科学万博記念公園に行くのにも大変便利。またここからバスに乗り、筑波山を目指すのも楽しいところ。ケーブルとロープウェイがそれぞれあり、標高877メートルの低山ながらも周りに山が無いために絶景が眺められます。その壮大な景色への感動と共に、普段味わう細かいストレスなどあっという間に吹っ飛んでしまうでしょう。

そして筑波に来たら、ぜひ行っておきたいのが、筑波宇宙センター。ここは国産ロケットN1ロケット打ち上げ準備のために開設したセンターで、宇宙開発における研究や試験を日々行っています。そのなかでも一般人が無料で立ち寄れる展示館「スペースドーム」があり、そこで宇宙開発に関する展示物や体験が堪能できます。また事前予約制で見学ツアーを開催。これに申し込めば、宇宙飛行士の養成施設や国際宇宙ステーションにおける日本の実験棟「きぼう」の管制室などが見学できるようになっています。筑波山以上の壮大な宇宙に触れて、素敵な日帰り旅行を楽しみましょう。

茨城県にある国営ひたち海浜公園は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、JR常磐線。勝田駅からは路線バスが出ていますが、実はここからローカル鉄道を利用する方法もあります。これはひたちなか海浜鉄道で、阿字ヶ浦駅までを結ぶディーゼルカー。バスのようなディーゼルの小刻みに音が出るエンジン音を鳴らしながら、のどかな平野部を走ります。実は路線バスよりは遠回り。しかしこれに乗っているだけでも旅情気分が満喫できます。急ぎでなければ途中の那珂湊で下車しても面白いところ。みなと公園のパノラマビューや美しい海、あるいは漁港の雰囲気が堪能できます。

国営公園は1938年水戸陸軍飛行学校、アメリカ軍水戸射爆撃場として利用されていましたが、日本政府に返還の後、1991年に公園として整備されました。350ヘクタールもの広大な敷地はディズニーランドの7倍。特に人気なのは季節の花々です。春のチューリップとスイセン、その後のネモフィラ、そして秋にはコキアとコスモスが公園内を彩ります。広大な敷地なので、それぞれの花々が咲き誇る面積も広く、圧巻の言葉がふさわしいところ。フォトジェニックな一枚も期待できます。このほか砂丘エリアや草原エリアがあり、公園の様子が一望できる観覧車「プリンセスフラワー」も乗ってみる価値が大きいです。

神奈川県にある横浜は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、JRや京浜急行、東急東横線となります。東京に次ぐ人口を持ちながら横浜駅からみなとみらいや石川町そして山手にかけての一帯は観光スポットとして見逃せないものばかり。狭い範囲に見どころが集中しているので、1日あれば一通り見られるのもうれしいところです。その中でも外せないのが横浜中華街。かつては京浜東北・根岸線の関内や石川町が最寄駅でしたが、今では東急から続くみなとみらい線が大変便利となりました。みなとみらいや馬車道を経て山下公園にも近い元町・中華街駅で下車すれば、すぐ目の前がチャイナタウンです。

横浜中華街は、500店以上もの店がひしめきあう一大チャイナタウンで、日本国内はもちろん東アジアでもトップクラスの規模を持ちます。幕末・安政年間の開国時からの歴史を持ち、中華民国を建国した孫文が亡命した記録も残ります。中華料理店が増えたのは明治後期以降で、関東大震災を経てよりチャイナタウンとしての存在感が確立します。街の中は数多くの中華料理店に混じって関帝廟や媽祖廟といった中国のパワースポットも点在し、また茶葉や中華系の食材店、中国のお土産屋、占いの館、そして水族館や横浜中華学院もすぐ近くにあります。

埼玉県にある川越は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、JRのほか東武鉄道もしくは西武鉄道です。東京都心部からは私鉄が直接川越に向かっており、特に西武新宿線の終着駅、本川越からは、小江戸・川越の見どころに最も近い位置になります。天正年間に徳川家康が関東に移封されてから川越藩が誕生。城下町としての歴史が明治以降、この令和の時代になっても色濃く残っており、街歩きが存分に楽しめます。重要文化財の大沢家住宅や喜多院をはじめ数多くの文化財が立ち並ぶ川越の町。良き休日を楽しむのにまたとないスポットと言えるでしょう。

そして川越のシンボルと言えるのが、時の鐘（ときのかね）。これは蔵造りの町並みにインパクトある形で作られた木造の鐘楼です。現在は川越市指定有形文化財に指定。名前の通り時を知らせる時計台として設置されました。かつては鐘付き守がその時刻になれば鐘をついて時刻を知らせていましたが、今は機械式。6時、12時、15時、18時の1日４回、今でも時が来たことを知らせてくれます。ちなみにこの鐘は寛永年間から存在しましたが、火災により幾度となく焼失し、現在のものは1893年に造られた4代目です。ぜひ鐘の鳴る時間に近くに行って、小江戸の「時」を感じ取りましょう。

神奈川県にある三浦半島は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、JR横須賀線のほか京浜急行。JRは横須賀を経て久里浜までしかありませんが、京浜急行はその先にある付け根部分の三崎口、あるいは途中から分岐し、幕末にペリー率いる黒船が現れた浦賀に行くことができます。横須賀や浦賀では歴史を感じることができ、また三崎口からバスに乗って三崎の町まで出向けばそこはマグロや地魚の美味しいお店が軒を並べます。特に京浜急行の「みさきまぐろきっぷ」を手にすれば、お得に三浦半島のシーフードが堪能できます。

三崎まで出向いたなら、ぜひ対岸の城ケ島まで行きたいところ。詩人・北原白秋が、このあたりに住んでいたという縁があり、彼の歌碑があって、その除幕式に白秋本人が参列しました。島へは城ケ島大橋が通じていますからバスで簡単に渡れます。島内には白秋の記念館や三浦水軍・北条水軍の拠点。さらに幕末の砲台や大日本帝国の要塞などの跡が残されています。また城ケ島、安房埼の灯台、また海食により眼鏡のように中に穴が開いた馬の背洞門なども見ごたえばっちりです。かつて鎌倉幕府を創設した源頼朝も頻繁に来遊したという三浦半島・城ケ島。マグロと歴史、そして景観を楽しみましょう。

東京都にある高尾山は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、JRと京王線です。特に京王線は高尾山口まで行き、そこからは、ケーブルもしくはエコーリフトで簡単に山上を目指せます。また独特な形の屋根が目を引く高尾山口駅は外観や内装に杉材が多く使われており、ハイキングに向かうハイカーや登山者たちの気持ちを高めてくれます。そして山上まで行けば、ここが東京とは思えない自然あふれた風景が広がります。山上はハイキングコースが整備されており、高尾山からその先に行くことも可能。西に進めば茶屋もある城山に到達し、その先には相模湖があります。また小仏峠を過ぎてさらなる山奥を目指すこともできます。

高尾山で忘れてはいけないのがパワースポットの薬王院です。ここは奈良時代の744年に聖武天皇の勅命で開山。行基の手によるもので、薬師如来を本尊として安置しました。南北朝時代の永和年間に京都からこの地に入った俊源大徳により、飯縄権現（いづなごんげん）が祀られています。以降修験道の道場となりました。そのため今でも修験道に関する儀式が行われ、その中でも3月第2日曜日に行われる大火渡り祭には多くの参拝者が押し寄せます。山上には本尊を祀る神変堂をはじめ、八大竜王を祀る八大竜王堂や弁財天を祀る弁天堂。あるいは愛染明王を祀る愛染堂など、パワーがみなぎる一大聖地となっています。

東京都にある柴又は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は、京成線です。一般的な方法として京成高砂とJR金町を結ぶ京成金町線でどちらからも一駅。2.5キロメートルの短い路線唯一の駅となっています。この柴又には帝釈天があり駅から参道が通じています。しかしここは映画「男はつらいよ」シリーズの舞台としての方が有名。駅前には映画の主人公である寅さんこと車寅次郎らの銅像が立っています。そして映画にも登場する参道やその先にある帝釈天まで足を運べば、あたかもスクリーンの中に迷い込んだような錯覚に陥るでしょう。

柴又駅から帝釈天までの参道は、帝釈天門前参道商店街として古くからの門前町、そして映画の舞台として観光客が絶えることがありません。だんご屋やいろんな食べ物、お土産を販売しているので、参道での食べ歩きにもピッタリ。せっかくなのでその先にある帝釈天の参拝も済ませたいところ。ちなみに柴又帝釈天の正式名称は日蓮宗の仏教寺院「経栄山題経寺」です。そのほか映画にまつわる観光施設があり、葛飾柴又寅さん記念館もぜひ訪れたいところ。さらにその先には江戸川に出ることができ、そこでは対岸の千葉県の矢切とを結ぶ矢切の渡し場があります。歌謡曲のタイトルにもなった昔ながらの渡し船を、ぜひ体験してみましょう。

群馬県にある富岡・下仁田は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は高崎まではJRですが、そこから先はローカル鉄道の上信電鉄を利用します。この路線は高崎からネギで有名な下仁田まで続いています。そして、ぜひ1日全線フリー乗車券を利用したいところ。これさえあれば、高崎から下仁田までどの駅も自由自在に乗り降りできます。たとえば、昔ながらの上州福島駅の南には、かつての城下町小幡の陣屋跡や名勝楽山園、こんにゃくパークがあります。そして終着駅の下仁田まで来れば、川井の断層やほたる山公園などがあり、朝から夜まで楽しめるスポットが目白押しです。

そして上信電鉄沿線での観光の目玉が富岡製糸場。国宝で世界遺産にも登録されたこの建物は近代日本を表す重要な遺産。レンガ造りの建物の中には、140メートルもの長さの製糸所の設備が保存されています。フランスから導入した金属製の繰糸器の数は300釜。1872年の創業時には世界トップの規模を誇ります。政府の官営からスタートし三井時代、片倉時代を経て、1987年まで100年以上も現役の製糸場として稼働しました。敷地内には国宝の繰糸所（そうしじょ）をはじめ、東西の置繭所（おきまゆじょ）、重要文化財の蒸気釜所（じょうきかましょ）、首長館、女工館、検査人館など見逃せないものが目白押しです。

千葉県にある佐原の町並みは、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車はJR成田線です。香取市にあり、利根川本流とも近いこの場所は、江戸時代には舟運が盛んで商家の町として栄えます。大河の利根川に注ぐ小さな小野川沿いには昔ながらの家が残っており、北総の小江戸との異名を持ちます。そしてその発展は明治維新以降も続き、自動車産業が活発化する昭和30年ごろまで発展しました。そのため近代的な建築物もあり、佐原三菱館は1914年に完成した千葉県の有形文化財。明治様式の貴重な建物は、この地域が明治以降も発展していたことを裏付けます。

近くには香取神宮があったために、江戸時代には現実から商売をしていたほどの盛況ぶり。他の地方からわざわざ佐原に来て店を出す商人の姿もありました。そんな中でも歴史的に有名な人物がこの佐原から誕生します。その名は伊能 忠敬（いのう ただたか）。彼は商人でしたが、天文学者でもあり、そして隠居後には日本の測量を開始。蝦夷地と言われた北海道から東日本海岸、西日本、九州まで測量。五島列島や伊豆諸島に至るまで日本のあらゆるところを測量し、非常に精度の高い地図を作り上げました。そんな異人に思いを馳せながら、昔ながらの街歩きを楽しんでみるのも良いでしょう。

千葉県にある養老渓谷は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車はJR内房線の五井駅から小湊鉄道。また養老渓谷の先にある上総中野駅からはいすみ鉄道となり、最終的に外房線の大原駅に到達します。どちらも電車ではなくディーゼルカーを利用した私鉄線ですが、房総半島の中を横断していてのどかな風景も旅の醍醐味。房総横断記念乗車券という2つの路線を両方楽しめるお得なチケットがあります。これは後戻りができませんが、途中下車ができるという優れもの。このチケットを片手に養老渓谷に立ち寄れば、ふたつの異なる鉄道の乗車体験ができ、房総半島内部の自然に触れられます。

養老渓谷は、日本の地質百選にも選定された渓谷。養老川が房総丘陵を侵食して作ったものです。目玉は弘文洞跡。明治時代に作られたトンネルで、以前は上の部分がつながっていましたが、1979年の崩落で両側がそびえ立つような独特の景観を見せてくれます。また千葉県最大の滝と言われる栗又の滝や金神の滝、さらに養老川の支流・梅ヶ瀬川の浸食で誕生した梅ヶ瀬といった、周辺の8つの景勝地を「養老八景」と呼びます。日帰りでこの8つの景勝地を回るのも楽しいところ。そのほか養老渓谷温泉があり、温泉地が広がっています。日帰りでも入れる施設がありますから、帰りに一風呂浴びるのも良いでしょう。

埼玉県にある大宮・鉄道博物館は、関東から電車で日帰りできるおすすめスポット。利用する電車は大宮まではJR線が便利です。鉄道博物館まではニューシャトル（埼玉新都市交通）を利用するのが良いです。ここは新幹線の分岐点でもあり、かつては東北本線と高崎線の分岐拠点として鉄道の町として栄えた歴史があります。そのため、鉄道博物館もあります。しかし鉄道ができる前は、武蔵国一宮「氷川神社」がある場所。大宮駅から徒歩圏内にこの由緒ある神社があります。大宮まで足を運んだのなら、ぜひこちらのパワースポットに参拝して、ご利益やエネルギーをもらいましょう。

鉄道博物館は、東京の万世橋前にあった交通博物館を移転する形で2007年にオープンしました。本館1階の車両ステーションでは、かつて活躍した歴史的に価値のある車両が展示されていて、その姿に圧倒されます。また文化財的価値のある歴代の御料車も展示しています。また2階に上がると模型鉄道の大きなジオラマ。200平方メートルの中に、80分の1に縮尺された鉄道模型が、自由自在に走る姿が見られます。また屋上のパノラマデッキからは新幹線や在来線、ニューシャトルが一望できます。本館のほか、北館、南館とあり、北館には映像上映スペース。南館には運転士体験室や運転シミュレーターがあります。

関東の1都6県は、鉄道網がしっかりしているので、電車でサクッと遠方に日帰り旅行が可能。JRや私鉄各線を使って思い思いのスポットに遊びに行けます。最終の時間さえしっかり押さえておけば、朝から夜まで存分に日帰り旅行が可能。現地で美味しいものを食べたり、温泉などを体験したりして有意義な一日を過ごしてください。またローカル地域で活躍する電車そのものも旅行気分を十分に引き上げてくれます。気が向いたらすぐにでも行ける電車日帰り旅行は、ひとり、カップル、そしてグループ、いずれにもおすすめです。