紹興酒の度数はどれくらい？日本で手に入るおすすめ銘柄もあわせてご紹介

中国では定番とも言えるお酒「紹興酒」は、全部で4種類あることはご存知でしょうか。紹興酒は、2000年以上前の戦の必勝祈願で兵の士気を高めるために飲まれていました。その経過する歴史の中で、様々なシーンで紹興酒が親しまれ、日本人の場合は中華料理店などで飲むことが定番となりました。中国では花嫁道具としても用いられ、祝酒としても飲まれています。日本人も普段から口にするようになった「紹興酒」について、もっと理解して美味しく味わうために、種類によって変わるアルコールの度数や飲み口の特徴、さらには日本で購入することができるおすすめの紹興酒を合わせてご紹介します。毎日食べる夕食や外食など、さまざまなシーンで中国の定番酒「紹興酒」を味わってみましょう。

アルコール度数の低い紹興酒「善醸酒」は、本来紹興酒を作る際に使う湧き水の代わりに3年ほど熟成させた「元紅酒」を使用した贅沢なお酒。原材料を贅沢に使用したこの紹興酒は、アルコール度数が14度と紹興酒の中でも低く、日本人が飲みやすいように作られています。アルコール度数だけで比較するとワインと同等のパーセントとなっているため、ワインが飲める方であれば気軽に飲むことができるでしょう。また「善醸酒」は、糖分が8パーセントと甘いこともあり、熱燗して味わう方や甘く味付けされた料理、さらにはデザートとの相性も抜群となっています。

善醸酒の次に度数が低い「元紅酒」は、中国国内でも日頃から飲まれている紹興酒。アルコール度数は、善醸酒よりも2度ほど高い16度で、糖分が1パーセント未満と少なく、ウイスキーに近い辛口のお酒に仕上がっています。飲み口やアルコールの度数から言うと、日本酒と同じくらいとなっているため、喉越しでアルコールを感じたい方におすすめのお酒です。また「元紅酒」は、「棒棒鶏」や「焼き鳥」などの鶏肉を使った料理によく合います。「元紅酒」は、普段から中華料理を食べている方や紹興酒を飲み慣れていない方でも飲むことができるお酒となっています。

アルコール度数が18度の紹興酒「加飯酒」は、日本に一番入荷されて流通しているお酒。製造工程の中で元紅酒よりもたくさんのもち米や小麦の麹を使ったこの紹興酒は、3年から5年の年月をかけて熟成させ作られています。日本のお酒で言うと日本酒の原酒と同等のアルコール濃度があるため、日常的にストレートでお酒を飲む方におすすめです。また、「加飯酒」の中には20年を超える最高級の紹興酒も製造され、口当たりのまろやかさと芳醇な香りは、年月を惜しみなくかけたことで成し得る一級品に仕上がっています。「加飯酒」は、食前や食中に飲んだり、常温や熱燗にして飲むなど、さまざまな飲み方が楽しめる紹興酒となっています。

「香雪酒」は、紹興酒の種類の中では一番糖分が多く含まれているお酒。作り方としては、元紅酒の原料が発酵したものに麹を合わせ、水の代わりに焼酒を加えて作られています。この「香雪酒」はアルコール度数は20度もあり、日本では焼酎と同じくらいのアルコール濃度となっています。また、どの紹興酒よりも原料にこだわって作られていることもあって、熟成期間を長くすればするほど辛みと口当たりが増していくのが特徴的です。糖分が最も高い「香雪酒」は、カクテルのように軽く飲めてしまうため、氷を入れてじっくり味と香りを楽しむのがおすすめのお酒となっています。

サントリーが販売している紹興酒「曲渓」は、上質なもち米と鑒湖から湧き出た水を合わせたことで誕生したお酒。原産国は中国となっているこの紹興酒は、大阪に本社を構えたサントリーが日本国内への流通を行い、日本人の多くが口にするようになりました。今では、インターネットでも気軽に購入することができ、600ミリリットル462円とお求めやすい料金設定となっています。ただし、インターネットで購入する際には、サイトによっても料金が変わってくるため、日頃から「曲渓」を飲んでいる方は、たくさんのサイトの中から安い料金のサイトを選んでみましょう。

原材料の良さが最大限に引き出された「曲渓」は、飲み口がとても滑らかです。アルコール度数は、17度で焼酎よりも低いアルコール濃度となり、ストレートで飲む方が多いです。また飲み口の滑らかさから、紹興酒を初めて飲む方も気軽に味わうことができるでしょう。他にも、氷を入れてゆっくりと味わう方や熱燗にして日本酒のように味わう方、さらにはハイボールのようにソーダで割ったりと、いろいろな飲み方を楽しむことができます。これから初めて紹興酒を飲む方は、サントリーが販売している真っ赤なラベルが特徴の「曲渓」を、ぜひ一度購入してみてください。

世界的にも有名な紹興酒「古越龍山 銀龍」は、キリンのグループ会社永昌源が販売している紹興酒。日本人の好みに合わせて作られたこの紹興酒は、アルコール度数が17パーセントとちょうどよく、もち米と小麦の麹の味わいから口当たりがとても柔らかく仕上がっています。また、3年間熟成させた紹興酒でありながら価格も660ミリリットル665円と安く、その手に入れやすさは魅力の一つと言えるでしょう。「古越龍山 銀龍」は、名前に「銀」と言う文字がつくことから、瓶に貼られたラベルが銀色となっているので、購入する際にとてもわかりやすくなっています。

生産数と出荷数が一番になったこともある「古越龍山 銀龍」は、自然な甘さが人気の秘密でもあり、普段の料理などと一緒に味わうお酒としてもおすすめです。また、「古越龍山 銀龍」よりもさらに2年長く熟成させた「古越龍山 金龍」も、キリングループで販売されています。ちなみに「古越龍山 金龍」は、600ミリリットルと1800ミリリットルの2種類が用意されていて、銀龍よりもコクと深みを兼ね備えた逸品となっているので、そちらも合わせて購入するのがおすすめです。熟成年数によって変わる味の飲み比べをするために、「古越龍山 銀龍」を購入してみてください。

宝酒造で販売されている「塔牌 陳5年」は、京都市の本社を拠点として日本全国に紹興酒を流通させています。品質の違いと豊富なバリエーションを揃える「塔牌」は、アルコール度数が16度を少し低めに作られていて、極小サイズの瓶180ミリリットルのものから、360ミリと600ミリ、最大量に至っては1800ミリリットルと、飲みやすい容量の紹興酒を選ぶことができるのは、魅力の一つと言えるでしょう。ちなみに「塔牌」に陳と付くお酒は、熟成期間が5年以上の紹興酒にだけ与えられる名称となっているので、美味しい紹興酒選びの目安にもなります。

深い味わいが特徴の「塔牌 陳5年」の価格は、180ミリリットル294円、360ミリリットル557円、定番サイズの600ミリリットルが973円と1000円とお酒としてはとてもリーズナブル。大容量の1800ミリリットルの塔牌に至っても2580円と、決して高くありません。他にも、陳3年の塔牌や陳8年、陳10年や陳15年と、深みとコクを感じるラインナップも販売されているので、そちらも合わせてチェックしてみましょう。「塔牌 陳5年」は、宝酒造の公式オンラインショップや楽天などの通販サイトで販売されているので、ぜひ一度サイトをチェックしてみてください。

興南貿易で販売されている「紹興老酒クリアー 8年」は、原酒特有の旨味を引き出した紹興酒。全部で4種類の紹興酒が製造されている「紹興老酒クリアー」は、熟成年数が3年と8年、12年と20年が作られていて、それぞれの熟成年度によって口当たりや味わいが異なります。そのため、自分の口に合った紹興酒を見つけることができます。アルコール度数は、熟成年度によっての違いがなく、16度と日本酒程度のアルコール濃度。決して高すぎないアルコール濃度のおかげで、初めて紹興酒を飲む方にもおすすめできる仕上がりとなっています。

熟成年数が異なるバリエーションの中でも「紹興老酒クリアー 8年」は、柔らかい口当たりと喉の奥にスッと流れ込む軽やかさが好評で、口の中で感じるほどよい甘さは女性にもおすすめと言えるでしょう。飲み方としては、口に入ってから喉を通るまでがさらっとしているため、ロックやストレートで飲んでみてください。また、3年ものの紹興老酒クリアーは料理酒として、12年ものと20年ものの紹興老酒クリアーは口に残る味の余韻を楽しんだりと、熟成させた年度ごとに違った紹興酒の旨みを感じることができるため、喉越しスッキリの紹興酒を味わいたい方は、公式ホームページから「紹興老酒クリアー 8年」を注文してみましょう。

永昌源が販売している「五加皮酒」は、他の紹興酒とは違って中国のハーブを漬け込んだお酒。日本で唯一中国のお酒を専用に取り扱っている永昌源だからこそ流通させることができる「五加皮酒」は、アルコール度数が23度と非常に高く、あまりお酒が飲めない方よりは毎日晩酌を欠かさない方におすすめの紹興酒となっています。アルコール濃度の高い「五加皮酒」に漬け込まれたハーブは、朝鮮人参や桂皮、山椒や橙皮、五加皮に丁字と、全部で十種類以上。あまりにいろいろなハーブが入っていることから、初めての味を堪能することができるでしょう。

紹興酒の中でも珍しいたくさんのハーブが入った「五加皮酒」は、500ミリリットルと1800ミリリットルの2種類が販売されています。料金も500ミリリットルで948円と一般的なお酒と変わらない料金となっていて、とても購入しやすいです。だれもが買いやすい「五加皮酒」は、季節によっておすすめの飲み方が異なっていて、夏場はロックで味わい、冬の寒い日には熱燗にして飲むのがおすすめとなっています。他にも、お酒を割って飲むのが好きな方は、ソーダやソフトドリンクと割ると飲みやすくなるでしょう。ただし、五加皮酒はアルコール度数が高いお酒となっていますので、ドリンクを多めに注いで飲みやすくして味わってみてください。

日和商事で販売されていてる「女児紅酒」は、中国浙江省を代表する紹興酒。アルコール濃度が16度と飲みやすい女児紅酒は、中国で女の子が誕生した時に紹興酒を作り、それからその子供が嫁へと旅立つまで寝かせて花嫁道具として用いられています。地域によっては花嫁道具ではなく、祝い酒として飲まれる方もいらっしゃいます。そうした祝い事に合わせて作られた「女児紅酒」は、青磁の容器に詰められていることもあって、 高級感があります。日本国内で購入を考えている方は、通販サイトのアマゾンや楽天、ヤフーにPayPayモールで購入することができます。

中国の伝統的な紹興酒「女児紅酒」は、500ミリリットル798円で販売。熟成させる年数も5年以上となっているため、飲み口も滑らかでもち米の甘みを口の中で感じることができるでしょう。飲み方は、温冷や常温など、どんな飲み方をしても美味しくいただけるので、ご自身の好きな飲み方で味わえるのがおすすめポイントとなっています。また、5年もの以外にも「6年もの」や金色のラベルが貼られた「陳年女児紅酒」が販売されているので、飲み比べをしたい方は3種類の「女児紅酒」を購入してみてください。ご親族などでこれから祝い事がある方は、ほどよい甘さと滑らかな口当たりの「女児紅酒」を祝い酒にしてみるのはいかがでしょうか。

中国で人気の紹興酒と日本で買うことができる紹興酒をご紹介していきました。紹介した紹興酒は、中国に古くから親しまれた「善醸酒」と「元紅酒」、「加飯酒」と「香雪酒」の4種類から原料を変えて作られています。そうした中国でも有名な紹興酒は、日本人が楽しめるように「サントリー」や「宝酒造」などが協力して日本国内への普及に力添えをしています。お酒が大好きな日本人が、自分に合った度数の紹興酒を美味しく飲むために、日本で購入することができるおすすめ紹興酒の中から、口に合うお酒を選んでみてください。