ローマ・フィレンツェ・オルビエトでお散歩!ゆっくり芸術鑑賞しよう

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芸術と歴史が息づく街、世界をとりこにするバリエーション豊かな郷土料理、最先端のモード、どれも旅人を魅了してやまないイタリア。ハイシーズンには世界中から観光客が押し寄せます。訪れる先はどこも観光客で混雑必至の観光大国イタリアも、11〜3月*のオフシーズンになると落ち着きを取り戻し、さらに魅力が増します。そんなオフシーズンには、ゆったりと芸術を巡る旅がぴったり。イタリアが誇る偉大な芸術家たちの傑作が多く残る、ローマ・フィレンツェ・オルビエト3都市のお薦めお散歩コースをご紹介します。

ナヴォーナ広場

魅惑のバロック都市・ローマをお散歩

ローマは悠久の歴史をかさねた街。街を歩けば、ごく普通に歴史的な有名スポットが点在し、旅人を魅了します。古代ローマの遺跡も映画のロケ地やショップ巡りも捨てがたい選択肢ですが、お散歩しながらローマの街にバロック芸術を探索してみてはいかがでしょうか?

ローマのバロック芸術家で忘れてならないのは、ベルニーニ。「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と敬われたバロック芸術の巨匠なんですよ。ベルニーニの残した「芸術の奇跡」を無料で堪能しましょう。

聖テレジア(テレサ)の法悦(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会)

9月20日通りに面したバロックの建築様式が素晴らしい教会。

左翼廊のコルナーロ礼拝堂の祭壇に、ベルニーニの「聖テレーゼの説法(1652年完成)」があります。
気品に満ちたこの作品は、金の矢を持つ天使が聖女の心臓を何度も突き、甘美な痛みに恍惚となり神の無償の愛に身を任せる様子を表しています。

聖テレジア(テレサ)の法悦(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会)(Chiesa di Santa Maria della Vittoria)
住所:
Via 20 Settembre, 17, 00187 Roma
アクセス:
地下鉄A線Repubblica駅から徒歩3分。
料金:
入場無料
休館日:
無休
営業時間:
12:00-15:30までは 閉館
電話:
+39 06 42740571(イタリア語)
※観覧の際、肌の露出が禁止されているのでキャミソールなど薄着の場合は肩にかける物が必要

ナヴォーナ広場

紀元前1世紀にドミティアヌス帝により競技場として作られ、広場として形をかえた今もローマ市民に愛されています。

広場中央に位置する「四大河の噴水」もベルニーニの作品。1651年に完成したこの噴水は、オベリスクをナイル、ガンジス、ドナウ、ラプラタの四大河の擬人像が囲んでいます。

ナヴォーナ広場(Piazza Navona)
住所:
Piazza Navona, 00186 Roma
アクセス:
地下鉄A線Spagna駅から徒歩10分

サンタンジェロ橋

サンタンジェロ城前、テヴェレ川にかかる装飾橋。17世紀、クレメンス7世がベルニーニに橋のデザインを依頼、10体の天使像が舞う見事な装飾橋が完成しました。うち、上書き書を持つ天使とイバラの冠を持つ天使はベルニーニの作品。現在、橋上にレプリカが飾られ、オリジナルの2体はスペイン広場近くにあるサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会で展示されています。

サンタンジェロ橋(Ponte Sant'Angelo)
住所:
Lungotevere Castello, 50, 00193 Roma
アクセス:
地下鉄A線Lepant駅から徒歩10分

サンピエトロ広場

ベルニーニが設計し、11年の歳月をかけ、1667年に完成した、バチカン市国サンピエトロ寺院正面にある、4列のドーリア式円柱284本からなる列柱廊と140の歴代教皇と聖人像に囲まれた広場。

広場の中央にはオベリスクと2つの噴水があります。オベリスクと噴水の間の石畳に埋め込まれている「ベルニーニポイント」に立つと、4列の列柱廊が1列に重なって見るのでお試しあれ。

サンピエトロ広場(Piazza San Pietro)
住所:
Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano
営業時間:
7:00~18:00
アクセス:
地下鉄A線Ottaviano-S.Pietro駅から徒歩8分、または路線バス40番で終点まで
休館日:
日曜・宗教的祝日は礼拝のため入場制限あり
料金:
見学無料
※バチカン美術館への入場は有料
※観覧の際、肌の露出が禁止されているのでキャミソールなど薄着の場合は肩にかける物が必要

天井のない美術館、フィレンツェを歩く

イタリア中部トスカーナの街、花の都・フィレンツェ。ルネッサンンスの発祥の街として私たちを歓迎してくれます。芸術の都・フィレンツェには珠玉の建築が数多く残ります。街全体が美術館のような街角をゆっくり散策して、青空の下で芸術と歴史に触れてみませんか?

サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場

ドゥオーモのクーポラが見えるフィレンツェで最も美しいといわれる広場。第1土・日曜日にはオーガニックマーケットが開催されます。朝食に身体にやさしいお菓子やパン買って散歩に出かけるのはいかがですか?

サンティッシマ アンヌンツィアータ広場(Piazza della Ss.Annunziata)
住所:
Piazza Santissima Annunziata, Firenze
アクセス:
ドゥオモから徒歩5分、サン・ロレンツォ聖堂から徒歩7分

メディチ・リッカルド宮殿

コジモ・イル・ヴェッキオが建立。1460年から1世紀、メディチ家が居住、17世紀にリッカルド家所有となった宮殿。フィレンツェの街角でよく見かける、6つの玉を配した金地の盾はメディチ家の紋章です。

メディチ リッカルディ宮殿(Palazzo Medici Riccardi)
住所:
Via Camillo Cavour, 1, 50129 Firenze
営業時間:
9:00~19:00
アクセス:
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩15分、メディチ家礼拝堂、ドゥオモから徒歩6分
料金:
一般€7、割引料金は€4(6-12歳、学生・学生証が必要、15人以上の団体)
休館日:
水曜
電話:
+39 05 52760340(イタリア語)

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドゥオーモ)

13世紀に着工、600年もの歳月をかけ完成。ゴシック様式では世界第3位の規模を誇り、「花の大聖堂」と親しまれるフィレンツェのシンボル的大教会。ブルネレスキが手がけたクーポラの463段の階段を登ればフィレンツェのパノラマを楽しむことができます。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)
住所:
Piazza del Duomo, 50122 Firenze
アクセス:
サンタマリアノヴェッラ駅から徒歩15分
料金:
ドゥオモのみの入場は無料
大人€10(ジョットの鐘楼、クーポラ、洗礼堂、サンタレパラータ地下聖堂、ドゥオモ付属美術館の共通券)、6歳以下無料、14歳以下(※要家族同伴)無料、洗礼者ヨハネの祝日(6/24)は入場無料
営業時間:
■ドゥオーモ
月〜水&金曜、7〜9月の木曜10:
00〜17:00
5月&10月の木曜10:
00〜16:00
1〜4月、11月、12月の木曜10:
00〜16:30
土曜10:
00〜16:45
日曜&祝日13:
30〜16:45
■クーポラ
月〜金曜8:
30〜19:00
土曜8:
30〜17:40
第1土曜8:
30〜16:00
※入館は閉館の40分前まで
■サンタ・レパラータ地下聖堂
月〜水&金曜、7〜9月の木曜10:
00〜17:00
5月&10月の木曜10:
00〜16:00
1〜4月、11月、12月の木曜10:
00〜16:30
土曜10:
00〜16:45
※入館は閉館の30分前まで
■付属美術館
月〜土曜9:
00〜19:3
日曜9:
00〜13:45
※入館は閉館の40分前まで
休館日:
年により異なるので要確認
電話:
+39 05 52302885(イタリア語)
※観覧の際、肌の露出が禁止されているのでキャミソールなど薄着の場合は肩にかける物が必要

オブラーテ図書館

ドゥオーモが見える図書館のカフェで休憩はいかがですか?13世紀まで修道院として使われていたこの図書館には当時の面影が残ります。併設の開放的なカフェからはドゥオーモが望め、フィレンツェっ子のお気に入りの場所となっているそうですよ。

オブラーテ図書館(Biblioteca delle Oblate)
住所:
Via dell'Oriuolo, 24, 50122 Firenze
営業時間:
9:00~0:00
アクセス:
ドゥオーモから徒歩5分
料金:
無料
営業時間:
月曜14:00~19:00、火~土曜9:00~24:00
休館日:
日曜、祝日
電話:
+39 05 52616512(イタリア語)

サンタ・クローチェ教会

ドゥオーモから南東800mに位置するこの教会には、ミケランジェロ、ガリレオ、マキャヴェッリ、ロッシーニといった有名なイタリア人たちが埋葬されており、「イタリアの栄光のパンテオン」とも呼ばれています。クリスマス前になると、教会前の広場にクリスマスマーケットがたち、フィレンツェっ子でにぎわいます。イタリア風のクリスマスプレゼントをお土産にするのもすてきですね!

サンタ・クローチェ教会(Basilica di Santa Croce)
住所:
Piazza Santa Croce 16, 50122 Firenze
アクセス:
ドゥオーモから徒歩15分
料金:
€6
営業時間:
月〜土曜9:30〜17:30、日曜&祝日14:00〜17:30
休館日:
1/1、イースター、6/13、10/4、12/25、12/26
電話:
+39 05 (イタリア語)
※観覧の際、肌の露出が禁止されているのでキャミソールなど薄着の場合は肩にかける物が必要

メルカート・ヌオーヴォ

革製品や衣類を扱うシニョーリア広場近くの市場。市場にたたずむイノシシの鼻をなでると、またフィレンツェに戻ってくれるというジンクスがあります。

メルカート・ヌオーヴォ (Loggia del Mercato Nuovo)
住所:
Piazza del Mercao Nuovo, Firenze
営業時間:
9:00~19:00
アクセス:
ドゥオーモから徒歩5分

ミケランジェロ広場

アルノ川の南東に位置する小高い丘の上にある、ミケランジェロのダビデ像のレプリカがたつ広場。フィレンツェの街を一望できる人気スポットで、特に夜景の街はロマンチックです。

ミケランジェロ広場(Piazzale Michelangelo)
住所:
Piazzale Michelangelo, 50125 Firenze
アクセス:
フィレンツェ中心部から徒歩で40分程度

世界一美しい丘上都市、オルビエート

ローマから電車で1時間。ワンデイトリップで訪れるのにぴったりです。凝灰岩の上にそびえ立つオルビエートの町は、とても特徴的な景観で「世界一美しい丘上都市」と呼ばれています。冬の朝は霧に囲まれることも多く、まるで雲の上の町にいるような幻想的な風景を楽しめますよ。

オルビエート ドゥオーモ (カテドラーレ)

中心部の広場に建つ1600年に完成のゴシック様式の壮麗な大聖堂。内部には、ルカ・シニョレッリやフラ・アンジェリコのフレスコ画があります。

ドゥオーモ(Duomo/Cattedrale)
住所:
Piazza Duomo, Orvieto
アクセス:
町の中心にあるドゥオーモ広場(Piazza Duomo)
料金:
3€
営業時間:
4~9月7:30~19:00、3&10月7:30~18:00、11~2月7:30~13:00&14:30~17:00、4~10月の日祝13:00〜17:30、11~3月の日祝14:30〜16:30
定休日:
なし
電話:
+39 07 63342477(イタリア語)

いかがでしたか?

今回はオフシーズンにおすすめの散歩コースをご紹介しました。

散歩の途中であなただけのお気に入りスポットを見つけたり、おいしいものにめぐり会ったり、思い出の多いイタリア旅行になりますように!

*12月のクリスマス〜1月上旬、3月の春休みのバケーションシーズンにはハイシーズンになります。

Estoyaqui

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