大阪で絶対食べてみたいおでんTOP15！屋台のおでんは必見

大阪のおでんを紹介します。大阪はグルメの街と言われながら、出て来るキーワードと言えば「たこ焼き」「お好み焼き」「串カツ」あたりになりますが、実はおでんも侮れません。関東のおでんと一線を画した、ダシは命とも言うべき存在で、薄いけどしっかりと味があり、そして甘い上品な味付け。また関東煮（かんとだき）との異名を持つ大阪のおでんは、老舗から斬新なスタイルまで個性豊かにそろっています。おでん屋の基礎と言うべき屋台を含め、大阪のおすすめおでん屋を15か所厳選しました。解りやすいランキング形式で紹介します。

花くじら本店は、大阪に数多くあるおでん屋の中でもトップクラスのクオリティと人気があります。場所は大阪駅から一駅先の福島駅周辺。この界隈は観光客よりも住んでいたり、働いていたりする人たちが好むグルメどころが数多くあります。その福島でも南側、新福島駅の近くにあり、すぐ近くに系列の歩店があります。一応店舗にはなっていますが、ビニールのテントが外に張りだしており、半分屋台の雰囲気でおでんがいただけます。あまりの人気ぶりに、あのミシュランガイド大阪2018にも掲載されました。行列は必至ですが、たとえ待っていたとしても、食べておくべき価値がある名店です。また裏技として「テイクアウト」という方法があります。これなら行列ができていたとしても、席を待つわけではないので、おでんの注文を受け付けてくれますし、ダシの効いたアツアツのおでんが比較的早く手に入ります。自宅が近い人や観光でホテルに持ち込むなど活用してみましょう。

花くじら本店は、行列ができるなど混雑時は90分までしか滞在が許されません。より多くの人に楽しめるような配慮。混んでいる時は、サクッと飲んでおでんを食べて、次の人に席を譲ると気持ちよく利用できます。おでんのダシはあまり主張をしないやさしい味。そしてここは屋号の通りクジラ肉を出している店で、クジラの尾の部分（花くじらまたは尾羽毛）を１品で出していますから、ぜひ味わってください。またくじらの皮を皮下脂肪ごとに切り分けて乾燥させてたものも絶品。そしてこのお店ではぜひ日本酒を味わってください。昔ながらの錫の酒器で提供されますから、不思議と日本酒に深みを感じます。おいしいおでんに、日本酒をいただけば、多少行列で待ったとしても、その価値を十分取り返せるでしょう。

よかろというおでん屋も根強い人気がります。場所は大阪ミナミエリア。心斎橋から東に1駅、インバウンドの外国人観光客でにぎわう黒門市場や、西の秋葉原との異名を持つ日本橋の電気屋街のエリアから北に1駅の長堀橋にあります。創業は1961年で、おでん屋台からスタートしました。やがて店を構え、20年前に代替わりしましたが、半世紀近い味はそのまま継承し現在にたります。妥協をしない姿勢が評価され、来店する多くの客から日本一と言う声もあるほど。そして自慢のダシは、数年程度のおでん屋では決して出すことのできない伝統の深みある味わい。安易に醤油なども使わず。じっくりとおでんダネに煮込み、大鍋に常に30種類以上のおでんダネを用意しています。しっかり味が付いていますから、凝縮した味わい深いおでんがいただけるでしょう。

30種類の具を煮込むことで、うま味がダシに入り込み旨さが相乗効果で味わえます。継ぎ足すダシはうまみ成分が、凝縮した昆布、かつお節、鳥ガラを使用。そのため継ぎ足す時点でコクがあります。そしておでんと一緒に味わいたいのは「どて焼き」です。おでんと共に創業当初の味は、白味噌だけを使ったこだわりがあり、こちらも半世紀近く煮込み続けた、秘伝のタレとなっています。固いイメージがある牛筋肉も、丁寧に煮込むことで驚くこと柔らかくなり、その肉の旨みの一部が、タレに旨みを残してくれます。冬場は季節限定牡蠣を用意。牡蠣どて、牡蠣おでんも味わえます。そのほかにもくじらベーコンやたこポン酢などの1品ものもあり、さらに〆のご飯ものとしておでんだしで作ったうどん・ニュー麺もメニューにあります。駅からも近いので半世紀の味を堪能しましょう。

大阪を含めた関西地方では、伝統的におでんのことを「関東煮」と呼ぶことがあります。関西風のおでんは関東と違い、ダシが薄口で甘目で、これはうどんなど他の料理でも見られる関西風の特徴ですが。一説にはおでんのダシに醤油を使うと「関東煮」と呼ぶとの説もあります。そんななか真逆的に「関西煮」という名前のおでんを出しているのが、常夜燈 豊崎本家です。大阪梅田エリアの北側、中津駅の近くにあるこのお店は、1945年創業の老舗。戦後の名優で大阪の枚方に住んでいたこともあった、俳優の森繁久彌が常連で、この味わいは「関東煮ではない」と直筆の書を残すほど、気に入った店でもあります。そのこだわりは半端なく、ダシに醤油は使わず、白味噌をベースに鶏がらスープを継ぎ足して使います。これは70年たった現在も守り続けています。不動のレシピで作られたダシをぜひ味わいましょう。

また、ダシだけではなく、おでん種にもこだわりがあります。えび天、蒲鉾、ロールキャベツなど、原材料からしっかりと仕込みます。その為だしプラスおでん種の素材そのものにもうまみがあるため、相乗効果でうまさが口の中で増幅します。そして「優しいダシ」といわれながらも、しっかり旨みがあるので、おでん以外にも使われます。それは「ちゃめし」と呼ばれるもので、この店の名物。おでんのダシで炊いたご飯です。提供するときには、ごはんにダシをかけ、その上から胡麻と海苔を降りかけます。これはおでんをしっかり味わった後、シメにまたとない存在と言えます。おでんのメニューは、定番ものはもちろん。シュウマイなどあまり見かけないものも用意されています。梅田駅から歩ける距離なので、近くに来たらぜひ訪問しましょう。

おでんをだべる時に、店ではなく屋台で食べることは、ひとつのステータスの様なところがあります。現在は老舗として人気のある店の中でもその多くは、おでん屋台からスタートして店舗を構えるという経緯をたどっているところが多いです。そんなおでん屋台の名店が、大阪梅田エリアから新淀川を越えたところ、新大阪駅の南西にある繁華街十三（じゅうそう）の外れ、住宅街に週3階だけ出没するおでん屋台があります。おでん屋台蝶柳はそれで、一軒家のガレージに5席ほどの小さな屋台が登場します。屋台は職人によるオーダーメイドで作りました。おでんのメニューは定番ものが一通りそろっており、また日替わりメニューもあります。味は問題なく美味しいものばかりで、屋台の雰囲気が相まってうまさが相乗効果しているようです。テイクアウトもできますから、混んでいる時には、持ち帰りを希望するのも良いでしょう。

そしておでん屋台ではありますが、隠し名物がこの店にあります。それはカレー。あまりおでん屋にカレーを置いている店は少ないですが、こちらでは海老チキンカレーがメニューに加えられています。おでんで飲んだ後の〆にカレーというのも中々斬新ですが、せっかくなので味わってください。銀色の容器の真ん中にご飯が盛られ、その上にカレーがかかっていますが、さらに干しエビが乗っていて、お得感があります。チキンのカレーに干しエビの香ばしさがバランスよく良い隠し味効果となっています。また、屋台なので種類は限られていますが、ドリンクは生ビール、ハイボール、焼酎、そして錫の容器に入った日本酒もあり、おでん屋台としては十分な品ぞろえ。ぜひ立ち寄ってみましょう。なお営業日については公式のフェスブックページで確認してください。

おでん工房和乃子は、大阪のミナミエリアの中心にあるおでん屋です。場所は道頓堀の南側、小さな飲食店がひしめき合って、風情ある法善寺横丁にあります。雰囲気ある小さな店内はカウンター席だけとなっていて、人気の店なので事前予約をしておいた方が無難。雰囲気はちょっと料亭のような感じで、最初に三種盛の突出しが出ます。そしておでんは一皿ずつ出されるスタイル。店内の雰囲気、そして上品なダシの味わいが、そのような提供方法に違和感を感じません。具だけでなく、ダシだけでも味わいたいほど。ただこのお店は、おでん割烹という感じで、少しアッパークラスだと考えてください。付きだし1000円で、おでんも庶民的なところよりは割高。でも味はその価格を出す価値を感じるほどの、高いレベルでしょう。

おでん割烹という面持のお店なので、どれも外れなく美味しいですが、どれを頼めばよいのかわからない時には、お任せを注文できます。その日のおすすめおでん種が1皿ずつ、5品ほど登場。その後足りない時には追加で頼めますし、一品当たりのボリュームが結構ありますから、お任せだけで十分お腹が満たせるかもしれません。またひとつひとつが料理として成立するかのように丁寧に作っていますから、提供されるときの盛り付けの見た目から素晴らしく、実際にどれを食べても非常においしものばかり。思わず心豊かな気持ちになります。例えば固くて噛むのに苦労するタコなども非常に柔らかく仕上がっていてます。一品料理がいくつか用意。お茶づけなどもあり、シメも安心です。ちょっとリッチなおでんを食べる時にはぜひ予約して利用しましょう。

母や（オモヤ）も、おすすめのおでん屋です。場所は大阪の隣町、戦国時代の自由貿易港があった大阪府堺市の中心部にあるおでん屋です。場所は堺駅と堺東駅の間、大小路にあります。赤ちょうちんが灯された雰囲気ある店の中は、和風の店内で不思議と落ち着きます。おでんのメニューは定番の物を中心に出しており、どれもダシがしっかり染み込んだ味わい深いものとなっています。また定番の他にも一風変わったおでん種があります。たとえばえび天ですが、中にしっかりとしたエビが入っていてぷりぷり感が最高。さらに、「黄金」と呼ばれるものは、見た目は玉子ですが、ラップに包んだもので、実は中に細工が施してあり、茶碗蒸しのように食べられるものです。いろんな具が入っていて食感も茶碗蒸しを彷彿とさせるもの。実際に人気も高いので、来店したらぜひ注文しましょう。

このお店は30年以上営業している老舗とあって、ダシには深みがあります。おでんの他にも、お酒に合いそうな一品が揃っており、タコ刺しや馬刺し、クジラのコロなどスターターのお酒との相性もバッチシです。また季節になれば牡蠣も登場。盛り付けもおでん屋というより居酒屋並みにしっかりしていますから、おでんと一緒に味わうと酒もついつい進みます。大阪の中心から離れた場所にあるためか、料金もリーズナブルで、近所の人中心に混んでいることが多いです。また男女問わず一人客が多いのも特徴で、常連同士が地元の話で盛り上がっていることもしばしば。大阪の中心部にはないちょっとローカルな雰囲気も、料理の旨みを引き出しているようです。堺に観光やビジネスで立ち寄る機会があれば、ぜひのぞいておきたい名店といえるでしょう。

万ん卯（まんう）本店は、大阪のキタ・エリアにあるおでん屋です。ここは、大阪の中でも最も高級な歓楽街・北新地エリアにあり、懐に余裕のある人たちが立寄るような場所にあります。そしてこの店は、北新地にある料亭「かが万」の系列店ということもあり、おでん割烹というイメージにピッタリです。そしてあのミシュランからおでん部門において、唯一星を1つ取得する実力派。場所はビルの1Fにひっそり佇む隠れ家のような場所にあります。ちょっと敷居の高さを感じる扉を開けると、おでん屋というより割烹のお店の様な格調の高さがあります。庶民的な食べ物であるおでんを至高の料理に仕立て上げた、このお店のイチオシはおでん仕様のフカヒレ。肉厚でおでんのダシと、高級食材フカヒレとの相性の素晴らしさに、ただ驚くばかりです。

そして、毎日最高の素材である、鶏、野菜、鰹、昆布から取る究極のおでんダシ。その上品でさっぱりした味わいはおでん種の種類を選びません。どれもおすすめですが、しいて言えば、練り物の盛り合わせ。人気メニューで、ゴボウ天、ショウガ天、そしてチーズ天の三種盛。チーズの上には黒こしょうが良いアクセントを醸し出しています。料亭の技術を使った和と洋の融合したおでんは、多くの人の舌をうならせます。さらに、〆のご飯ものにもこだわりが。陶器の中に敷き詰められたのは「小さなおにぎり」自家製のおかかと味噌を用いた一口サイズのおにぎりが複数種類容器に詰められています。またこれを注文するときにすでにお腹が一杯でも安心。このメニューはお土産として持ち帰りが可能です。それなりの料金は覚悟する必要がありますが、特別な記念日などに、他とは一線を画したハイレベルなおでんを頂いてみましょう。

大阪と言えば、「ベタ」という庶民的なイメージが先行しがちですが、中心部から西側のエリアでは、おしゃれな雰囲気が多い場所が多いです。そんなエリアにあるのが壱の蔵というおでん屋です。場所は地下鉄中央線と千日前線のターミナル阿波座の北側に位置し、中の島エリアやかつて居留地のあった川口エリアにも近い場所にあります。そんなおでん屋はおでん種の種類が多く、関西ではあまり見かけない「ちくわぶ」もメニューにあります。後はヤリイカなどは丸々入っていて食べ応えがバッチシ。全体的にあっさりした味わいで、だしも薄めなのが特徴。実はこの店のダシには、隠し味的に柚子をアクセントとして加えているのが特徴です。そのため、ほのかにさわやかな味わいを感じるでしょう。

ちなみに特徴として、ダシそのものがが美味しいため、煮込みにはあまり時間を掛けないタイプでのお店なので、いわゆるダシがおでんにしっかり染み込むというわけではありませ。むしろそういう濃い味が苦手な人には、さらっと食べられるおでんとして非常に人気ががあります。おでんのメニューがとにかく多く、レタスなどがおでん種として用意されています。どれを選べばよいか迷える楽しみがあります。そしてこのお店は地元のビジネスマンたちの圧倒的な支持を受けているようで、平日はいつももスーツ族の姿が見られます。居酒屋利用も楽しめるおでん屋として、忘年会シーズンなどでも高い利用頻度。寒い時期には最高のおでんは、1年の疲れをねぎらうのにも最適のようです。近くに来たときには、ぜひ覗いてみましょう。

きくやも、大阪でおすすめのおでん屋です。場所は玉造（たまつくり）エリアで大坂城の南側。上町台地の東側に位置し、大阪の中でも歴史的な建物が残っている界隈にあります。玉造駅前にあるきくやは、おでんではなく関東煮と看板に明記。しかし大阪では老舗のおでん屋としてその名前が知られていて、「大阪三大おでん」のひとつとまで位置づけられてます。そしてリーズナブルなのが特徴で、行列ができる店でもあります。店内はカウンターのみで構成されており、中に大鍋に入ったおでんが煮込まれています。そしてこのおでんは常に沸騰させるのが特徴。大阪伝統の製法を維持しています。とにかく安いので安心して次々とおでん種が注文できるのも大きな魅力。どれも美味しいのでついついお酒が進んでしまうでしょう。

種類も豊富で、定番ものはもちろん色々揃っています。べーコンに巻かれた春菊や牛筋、そしてひときわ目立つのがウインナー。ピンク色をした昔ながらのウインナーは、おでんのダシが良いバランスで染み込み絶品です。また肉吸のような伝統的な１品料理もあります。本当に人気店ですから、特に夜は行列必須ですが、実はこのお店は、他の専門店のように夕方からスタートではなく、午前11時30分から通し営業しています。つまり夕方前のお昼なら、さすがにそこまで混んでおらず、比較的に早く利用できます。そして昼酒をあおりながら、美味しいおでんを頂けます。ただ土日は定休日なので、平日が休みの日かぎられるのが残念なところ。ところで面白いルールがあり、15時まではビールと日本酒しか飲めません。焼酎やチューハイを飲みたいのなら少し遅い時間に行きましょう。

おでんといえば、日本のB級グルメの一形態というのが普通に思いますが、必ずしも和風ではないおでん屋も存在します。ルージュエブランコーハクは、洋風のおでんそれもフレンチとおでんが融合したものを出しています。場所は梅田の巨大地下街「ホワイティーうめだ」の中にあるお店。これはフレンチを出しているワインバーというお店という方が正しいです。おでん屋と思って向かうと、洗練された入口を見た時点で面を喰らいます。そんなバーの雰囲気が漂う店のおでんとは、ダシがコンソメスープです。そして大根やジャガイモなどのおでん種の上には、フレンチ風にソースがかかっています。おでんとは似て非なるものと思いがちですが、それは食べて見ればわかります。コンソメスープのダシが聞いた野菜とソースとのバランスの良い味わいがおいしくて、思わず唸ってしまうでしょう。

特に「大根のポルチーニ茸ソース」は注文して下さい。ほとんどの客が注文するという看板おでんです。ただおでん屋ではなくあくまで創作フレンチを出すダイニング・バーと考えるとしっくりきます。こちらでは、おでん以外のフレンチメニューも充実。鶏軟骨の赤ワイン煮やフォアグラ茶碗蒸しなど、おでん以外にも創作意欲に沸いたメニューが並びます。特に〆にもバッチシなのがフレンチお好み焼きとイタリアン焼きそば。おでんというより店のメニューが斬新で驚きの連続です。あまりの人気ぶりに数店舗を展開し、ますます好評です。おでん屋に行くと思えば戸惑いますが、おでんをリスペクトした変わった創作料理をという時には、ぜひ立ち寄りましょう。

サカバイッチは、珍しいおでんが食べられるお店です。元々は阿吽（あうん）という店名で営業していました。場所は南エリアの心斎橋の北側、おしゃれな店が並ぶ南船場4丁目エリアにあります。ここの特徴はおでんのダシです。ダシに酒粕を使っている点。通常のおでんダシといえば、昆布、鰹、鶏ガラが基本ですが、このお店は、日本酒を搾り取った粕を使用。粕汁のような感覚で、おでんが味わえます。酒粕の出汁に入ったおでんは、見た目も少し違い、白っぽいダシになっています。そしてその味わいは、正しく粕汁の味がしますが、これがおでん種との相性が大変良く、一度食べると病み付きになる勢いです。それ以上に店の雰囲気が大変良く、デート利用にもバッチシ。デートで一風変わったおでんを食べるのも楽しいでしょう。

サカバイッチのおでんは、定番ものを取り揃えております。またおでんの他にもおすすめのメニューとして串カツがあり、酒粕おでんと2枚看板なので、両方味わってみたいところ。特に串カツについてはタイムサービスがあり、20時までの入店なら生ビール3杯と串カツ5種盛りで1000円と大変お得。その他にも食べ物のバリエーションが多いので、いろいろ注文でき居酒屋利用もバッチシ。またコースメニューも充実しており、おでんコース、串カツとおでんコースなどがあります。ドリンクも充実しており、こだわりの日本酒や数多くのウイスキー、スピリッツやワインも充実。これらのお酒とおでんを合わせてみるのも良いでしょう。近くに立ち寄った時にはぜひ覗いてみてください。

おでんは、冬の寒い時期がシーズンですが、たまには、暑い夏場でも食べたくなるもの。多くの専門店は夏場でもおでんが食べられますが、ずっとおでんも、そんな年中おでんを食べられるお店として評判です。場所は日本一長い商店街がある天神橋筋6丁目。グルメなお店がひしめきあう激戦区にあります。ディープな雰囲気がある隠れ家的なお店は、ダシが濃いのが特徴。定番のおでん種が揃っていて、見た目は濃いですが、味付けはそれほど濃くありません。また定番の他にも変わったおでん種が多く、じゅんさいのおでん、ネギの巾着とか、あまりよそでは見かけないものが多いので、ついつい注文し酒が進みます。比較的新しくできたお店ですが、味わいと貫禄は十分です。

また、おでんと合わせるドリンクも豊富で、特に日本酒に力がはいっており、日本酒ツウも唸るようなものが用意されています。美味しい日本酒と美味しいおでんを味わってください。もちろん日本酒以外の、ビールやチューハイ、ウイスキー、焼酎など一通りそろっていますから安心です。また、おでんの他にもいろいろな一品料理があり、鯖のヘシコ、山ウニ豆腐、焼き銀杏など、酒飲みの心を揺さぶるものばかり。居酒屋利用にも最適なメニューが揃っています。料金はリーズナブルなのもうれしいところ。まだまだこれからのお店ですが、評判も高いので、さらに良い雰囲気になっていく予感もあります。天満エリアに来る機会があれば、ぜひこちらのお店でおでんを頂きましょう。

乃ノ家（ののや）も、おすすめのおでん屋です。場所は大正区。すぐ近くに京セラドーム大阪があり、また大阪の中でも沖縄出身者が多いエリアで、沖縄料理店が多数ある中におでん屋があります。立ち呑みを兼ねた大衆店で、気軽にお酒が飲めます。カウンターは立ち呑みスペースで、その中に大鍋のおでんが控えます。ほかにテーブル席もあるので腰をつけての見たい人も安心。立ち呑みを兼ねているので、おでんはリーズナブルで、かつ種類が多いのでどれを選べばよいか迷うほど。大阪では珍しいはんぺんなどもあります。大衆なお店ながらもダシの味は一流で、常にスタッフが味のチェックをしており、またおでんのほか、天ぷらの天つゆにもこのダシを使います。

乃ノ家は、おでんの他にも天ぷらの種類が多く、おでんと共通のダシでいただけます。その他には大衆店らしいメニューが多く、これも大阪では珍しい、ヤキトンも食べられます。そのほかには、自家製のチャーシューやバラ軟骨の煮込み、つくね、豚足など、おでんのおいしい大衆居酒屋といった雰囲気。連日、多くのひとでにぎわっています。また平日の19時まではハッピーアワーとなっており、生ビールが200円で味わえますから酒飲みにはうれしいところ。ついつい長居して飲んでしまいます。京セラドーム大阪や、大正区に予定がある時にはぜひ立ち寄って、おでん片手にリーズナブルに飲みましょう。

たこ梅本店は、大阪を代表するおでん屋です。歴史は大変古く1844年創業。大阪はおろか日本で最も古いおでん屋とされます。現在は5代目が切り盛りしているお店は、昔ながらのおでんを提供しています。クジラの舌（さえずり）が名物メニューで、他の老舗での大阪のおでん屋で、くじらのメニューが多いのもこの店の影響を受けているのがわかります。独自の仕込で作られた一品は、さすがと言わんばかりの旨さ。かくて多くの文人たちが愛したお店のため、小説にも登場するほど。そんな歴史ある名店があるのは、大阪隋一の繁華街道頓堀の東、日本橋寄りにあります。最近はインバウンドの外国人観光客も多くいるエリアですが、観光客に媚びることなく、昔ながらの味を維持し続けています。

たこ梅本店のもうひとつの名物が、屋号にもかかわっているたこ甘露煮です。マダコを200年近い伝統を持つダシで、炊き続けているメニューで、この店に来たなら必ず注文したいところ。日本酒も伝統の錫を使った酒器を使い、味わいもいつもとは違う気がします。おでんの種類も多く、定番ものはもちろん、焼きナスをおでんにしたものやサトイモなど、至高のダシが効いた味わいは他ではなかなか味わえません。ちなみに老舗ということもあり、本店の入口は非常に格式ある雰囲気があるので、少し敷居が高く感じるかもしれません。しかしそんなことはなく、気軽に入っておいしいおでんが味わえます。道頓堀に来たなら、ぜひたこ梅で伝統的なおでんを味わいましょう。

おでん屋というのは、飲食店の業態のひとつですから、店舗のおでん屋には当然屋号が付きます。ところが、屋台の場合はおでん屋に限らず「何が食べられるか」を重視するため屋号が無かったり、屋号があっても目立たなかったりします。そして大阪の東側、近鉄電車のターミナル布施（ふせ）駅近くにあるおでんの屋台も、そんな屋号がない屋台、その名も「おでん屋」となっています。屋台は正しく絵に描いたような「おでん屋」で、のれんに大きく「おでん」とだけ書いています。そして屋台の真ん中には練炭が用意されており、練炭でおでんが煮込まれています。食べる前から期待が最高潮に感じる素晴らしい屋台。そして中華鍋のような広い鍋に多くのおでんが入り、押しブタのように軽くふたがしているシンプルな構成は、おでん屋台の王道を進んでいるかのようです。

さて肝心の、味ですがもちろんまずいわけはありません、うすいダシを効かせたおでんは、串をさしているのが特徴。おでんの種類も多く、定番ものはもちろんのこと、プチトマトを刺したものなど少し変わり種のものもあるので、選ぶのが楽しくなり、ついつい酒が進みます。そして酒も伝統的な錫を使ったものですが、燗をするときには、おでんの鍋に入れます。限られたスペースでやり取りする屋台ならでわの光景。雰囲気と美味しいおでん、そして日本酒を飲むと至福のひと時がいつまでも続いてほしいと願ってしまいます。また〆のメニューもあり、おでんのダシが聞いたうどんも絶品。半世紀以上のキャリアがあり、3代目が切り盛りしています。このような伝統的なおでん屋台が、これからも長く続いてい欲しい。屋台から離れた時には、思わずそう願いたくなるでしょう。

大阪のおでんは、老舗から新しいところ、斬新なメニューを取り揃えているところまで多種多様です。人気のあるお店が共通としているのは、ダシを大切にしている点で、おでん以外のメニューにもダシを活用するほど力が入っています。大阪のおでんの神髄と言うべきかもしれません。そんな大阪のおでんは、関東やそのほかのおでんとは違います。リーズナブルなところから高級店。そして気軽な屋台まで、大阪のおでんをぜひ頂きましょう。