歴史の重みを感じさせるヨーロッパの街並みは、昼の風景にもまして夜がとてもロマンチック。
水が流れる景色と、そこにある橋の存在は異国情緒たっぷりで、いつまでも眺めていたい気分になります。
そんなヨーロッパで、美しい橋がある5か所の街をご案内したいと思います。
1.「ローマRoma」サンタンジェロ橋/Ponte Sant'Angelo
サンタンジェロとはイタリア語で「聖天使」。つまり聖天使橋で、そばには「聖天使城」もあり、このあたりで映画「ローマの休日」の撮影が行われました。
この橋はテベレ川にかかる古代ローマを代表する石造りの橋で、紀元136年に建設され、イタリアを代表する有名な建築家ベルニーニが手がけたオリジナルの聖天使像もあります。
1953年製作のアメリカ映画「ローマの休日」のアン王女役を演じたオードリー・ヘップバーン。
ローマを訪れたアン王女が、お忍びで新聞記者ジョーと船上パーティーを訪れ、追いかけてきた警備員たちと乱闘するシーンがここサンタンジェロ橋のたもと。
テベレ川(Tevere)とサンタンジェロ城(Castel Sant'Angelo)
ロマンチックな夜を楽しませてくれるローマ市内を流れるテベレ川は、イタリアで3番目に長い川。
ローマ建国の伝説によれば、この川に流されてきたロムルスとレムスという双子を、雌狼が拾って自分の乳で育てたそうです。後にこの場所に町を建設することになり、双子の兄弟は鳥占いをして争うのですが、かくしてロムスの勝利となり、彼の名前をとって「ローマ」と名付けられました。
サンタンジェロ城(CASTEL SANT'ANGELO)
- 住所:
- Lungotevere Castello, 50, 00193 Roma, イタリア
- 営業時間:
- 9:00~19:30
- アクセス:
- 地下鉄A線 レパント(LEPANTO)駅から徒歩13分。
- 定休日:
- 月曜日,1/1,12/25
- 電話番号:
- 39-06-681-9111
- 料金:
- 大人10.5ユーロ
- 入場は18:
- 30まで。
- ※営業時間、休業日、料金については季節・時期の状況により変更する場合もございます。ご利用の際には、必ず事前にご確認下さい。
- おススメの時期:
- 冬場は17:00を過ぎると暗くなるので、夜景がとても綺麗です。
http://www.japanitalytravel.com/lazio/roma2.html
テベレ川の遊覧船観光案内です。
ドゥーカ・アオスタ橋からアングイッラーラ埠頭までのローマ市街地を進めば、普段とは違う視点からローマの町を観賞することができます。 あるいは、テヴェレ川河口からオスティア・アンティーカまでの運行もあり、かつてローマの港だった場所に残る素晴らしい遺跡の数々を訪れることができます。
特別なクルーズとして、毎日20時には夕食付き、あるいは22時からはワインバー付きでサンタンジェロ防波堤から出発するコース等もあります。
船を利用して今までとは違うローマを発見してみませんか?
2.「フィレンツェFirenze」ベッキオ橋/Ponte Vecchio
ベッキオとはイタリア語で「古い」。その名の通り、フィレンツェ市内を流れるアルノ川にかかる橋の中では最古のもの。屋根付きの橋ですが、渡り廊下としてメディチ家が自宅と事務所を行き来していました。
石造りの橋はとても丈夫なので、中世の時代の主な橋の上には家を建て、通行税や家賃で橋の修繕費を賄っていたそうです。
この橋は非常にシックな色合いで、中世の街並みが美しいフィレンツェに溶け込んでいてとてもロマンチック。
アルノ川は、斜塔で有名なピサまで流れ、ティレニア海まで注いでいます。
ベッキオ橋のライトアップがアルノ川に映る風景は、中世の街並みのフィレンツェをさらに美しく装飾しているようです。
ベッキオ橋の上には、たくさんの貴金属店が立ち並び、ウインドウショッピングだけでもとても楽しいところ。
昔、ここには「お肉屋さん」が並んでいたそうですが、メディチ家の時代になってから悪臭を放つお肉屋さんから貴金属店のお店に変わりました。
お気に入りの素敵なお土産が見つかるかもしれませんね。
ウフィッツィ美術館(Galleria degli Uffizi)
ベッキオ橋を挟んで、ピッティ宮殿とウフィッツィ美術館があります。メディチ家が住居と事務所として使用していた建物でベッキオ橋の上が渡り廊下の役割を果たしておりました。
「ウフィッツィ」というのはイタリア語で「事務所」という意味で、ウフィッツィ美術館の名前の由来となっています。
ウフィッツィ美術館(Galleria degli Uffizi)
- 住所:
- Piazzale degli Uffizi, 6, 50122 Firenze FI, イタリア
- 営業時間:
- 8:15~18:50
- アクセス:
- 中央駅から徒歩15分。ドゥーモ前広場から徒歩2~3分。
- 定休日:
- 月曜、1/1,5/1,12/25
- 電話番号:
- 39-055-238-8651
- 料金:
- 大人6.5ユーロ(18歳未満は無料)、特別展開催中は11ユーロ
- 最終入場は16:
- 45
- おススメの時期:
- 混み合う夏のバカンスシーズンは避けた方がよいでしょう。
フィレンツエは街全体が美術館。栄華を極めたメディチ家の時代のコレクションなど見どころが満載の美術館や博物館を、数日かけてのんびりご覧ください。
3.「パリParis」ポン・ヌフPont Neuf
ローマ時代の石造りの重量感のある橋から、その後のルネサンス時代には優雅なアーチをもつ橋へと変貌いたしました。パリのセーヌ川にかかる「ポン・ヌフ」は、そんなエレガントな美しさを兼ね備えた代表的な橋。フランス語で「ポン・ヌフ」とは「新しい橋」のことですが、現存する橋の中では一番古い橋です。
映画「ポン・ヌフの恋人」でもその名前が有名になりました。
素敵です。夕暮れ時のポン・ヌフを美しいセーヌの流れとともに恋人とお散歩なんてロマンチック!
夕暮れ時から夜のイルミネーションまで、セーヌのほとり沿いに散歩をするのも素敵だと思います。行き交う船を眺めて、橋の上から写真を撮ったり疲れたらカフェで休んだりとのんびり過ごすのも楽しい時間ですね。
フランスでローヌ川に次いで2番目に長い川で全長は780km。
パリ市内を流れており、街はセーヌ川をはさんで右岸と左岸にわかれています。
パリでは「右岸でお金を使い、左岸で頭を使え」という諺があるように、右岸は高級ブテイックなどが多く、左岸は美術館や大学があるためです。
セーヌ川沿いのライトアップされた建物の美しさは、そこを訪れた人にしかわからない感動ですね。
セーヌ川クルーズ(Bateaux Mouches)
- 住所:
- Port de la Conférence, Pont de l’Alma, 75008 Paris, フランス
- 営業時間:
- 10:15~22:30
- アクセス:
- 地下鉄Alma Marceau、徒歩5分以内
- 定休日:
- 通年運行
- 電話番号:
- 33-1-42-25-96-10
- 料金:
-
- 「遊覧船クルーズ」
- 大人 13.5ユーロ 、子供(12歳未満) 6ユーロ 、子供(4歳未満) 学生 4.2ユーロ~
- 「食事つきクルーズ」
- ランチクルーズ - 「ドゥース・フランス・メニュー」 大人55ユーロ 、子供(12歳未満) 29ユーロ
- ディナークルーズ - 「エクセレンス・メニュー」大人 155ユーロ
- ディナークルーズ - 「プレステージ・メニュー」 大人99ユーロ
- おススメの時期:
- 1年中楽しめます。
- なお、運行時間はハイシーズンとローシーズンで異なります。またセーヌ川の増水などの状況で運行時間に変更が生じることもありますので現地で再確認をなさってください。
ハンガリーの首都プダペストにある吊り橋。全長380mの輝くイルミネーションが美しいドナウ川にかかるこの橋は、ブダとペスト地区を結ぶ重要な役割を果たしています。
ドナウ川はヨーロッパで2番目に長い大河で、ドイツの黒い森から東欧諸国を含む国々を通り黒海へ注いでいます。ヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」という曲は世界的に有名。
ブダペストの夜のインフォメーションは、光り輝く宝石が散りばめられたように美しいことで知られておりますが、その中でもこの吊り橋は群を抜いて綺麗。おとぎの国のイメージです。
ブダペストの国会議事堂は、ドナウ川クルーズでは見逃せないフォトスポット。その姿は、まるでディズニーのお城のよう。1880年に建設されたブダペストの象徴的存在です。
ハンガリー帝国時代の豪華絢爛な内部も見事!絶対に見学に行ってみたいところですね。
歴史を刻む「王宮の丘」にたたずむ「王宮」は、もともと13世紀の半ばごろに建てられたのですが、大火災や対戦などにより破壊され1950年代になってから完成したものです。そのためルネサンスやバロック様式が入り混じっており、華やかな歴史の名残を感じさせてくれます。
ドナウ川クルーズ(Legenda Sightseeing Boats)
- 住所:
- Dock 7 Jane Haining rakpart, Budapest 1051, Hungary
- 営業時間:
- 9:00~23:15
- アクセス:
- マルギット橋たもと。市内中心部です。
- 定休日:
- 通年営業(川の増水などの天候にもよりますので現地でもご確認ください)
- 電話番号:
- +36 1 317 2203
- 料金:
- 大人8.7ユーロ(ドリンク代別)/6歳から13歳は半額/5歳以下無料
- 1時間程度のクルーズですが、マルギット橋から乗船して国会議事堂、漁夫の砦、くさり橋、ブダ王宮、自由橋など次々にライトアップされた観光名所が目の前にあらわれます。またくさり橋は近くにいくにつれてくさりのイメージがはっきりしてきて感動ですよ。船についてはデッキの上部が最高の場所。
- おススメの時期:
- 1年中素敵です!
5。「ロンドンLondon」タワーブリッジTower Bridge
イギリスのロンドン市内を流れるテムズ川にかかるタワーブリッジは、大型の船が通ることができるように開閉式になっています。建設当時としては世界初のシステムだったそうです。
橋の長さは244mで、左右にあるゴシック式のタワーの高さは65m、内部には展望通路と歴史博物館があります。近くにあるロンドン塔の景観と調和するように大理石で装飾されているという豪華さ。まるで中世のお城のようです。
ロンドンアイ(London Eye)
- 住所:
- London SE1 7PB イギリス
- 営業時間:
- 10:00~21:30
- アクセス:
- ウエストミンスター駅そば
- 橋からはビッグ・ベン(エリザベス・タワー)と、ロンドン・アイを眺められるスポットです。
- ビッグ・ベン(エリザベス・タワー)、ロンドン・アイ共に深夜までライトアップ。
- 00:
- 00過ぎが夜景のベストフォトタイムです。
- 定休日:
- 12月25日
- 電話:
- +44 871 781 3000
- 料金:
- 大人(16~59歳) 20.70ポンド、 シニア(60歳以上) 17.00ポンド、子供(4~15歳) 14.00 ポンド
- 運行時間:
-
- 【1月~3月】10:
- 00~20:30
- 【4月~6月】10:
- 00~21:00
- 【7月~8月】10:
- 00~~21:30
- 【9月~12月】10:
- 00~20:30
- 【特別運行のご案内】
- 12/24 10:
- 00~17:30
- 12/31 10:
- 00~14:30
- 1/1 通常通り運行
- 4/9~4/25 10:
- 00~21:30
- 5/28~6/5 10:
- 00~21:30
- 5月~6月の金・土曜日 10:
- 00~21:30
- 11/17 10:
- 00~17:30
- おススメの時期:
- 1年中美しいロンドンの夜景をみることができます。
千年もの英国王家の歴史を刻む城「ロンドン塔」は、タワーブリッジを望むロケーションに位置しており、テムズ川にかかるタワーブリッジを撮影できるベストスポットです!
また、内部の「クラウン・ジュエル」には、「アフリカの星」と呼ばれる世界最大級のダイヤモンドや煌く宝石の数々が埋め込まれた王冠が展示されています。ため息のでそうな豪華な宝石のコレクションも必見。
ロンドン塔(Tower of London)
- 住所:
- London EC3N 4AB イギリス
- 営業時間:
- 9:00~16:30
- アクセス:
- 地下鉄Westminster駅から徒歩2分
- 定休日:
- 通年営業
- 電話番号:
- +44 844 482 7777
- 料金:
- 大人24.5ポンド(公式サイトからネットで購入すると23.1ポンド)
- 日・月のみ10:
- 00開館。
- おススメの時期:
- 冬は寒すぎるのと夏の混雑時期を避けて、春か秋がベスト。
伝統的なヨーロッパの街にある橋の数々。旅行で訪れたとしても、なんとなく通り越してしまう橋にも重みのある歴史があったのです。しかも、ライトアップされたその美しいイルミネーションは言葉にならないくらい。
次の旅のプランに加えてみてはいかがですか。