イタリア・トスカーナの世界遺産!「美しき塔の町」サン・ジミニャーノとは

フィレンツェから南に約50km。なだらかに続くトスカーナの丘陵地帯にあるのが、「美しき塔の町」サン・ジミニャーノです。中世の面影を色濃く残した歴史地区は世界遺産にも登録され、小さいながらも旅行者に人気の町となっています。一体どんな町なのか、紹介してみたいと思います。

「百塔の町」サン・ジミニャーノ

サン・ジミニャーノの遠景

サン・ジミニャーノの遠景

出典:www.flickr.com

フィレンツェから南に行くこと約50km。丘陵地帯の中、車を走らせていると、ふいに高い塔が立ち並んだ町が見えてきます。それがサン・ジミニャーノです。「美しき塔の町」あるいは「百塔の町」とも呼ばれています。

目抜き通りの一つ、「サン・マッテオ通り」の風景

目抜き通りの一つ、「サン・マッテオ通り」の風景

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サン・ジミニャーノは丘の上に築かれた、南北1km、東西500mほどの小さな町ですが、主要街道が町の中を通っていたこともあって、中世の頃には、南のシエナ(こちらも世界遺産の町)と同様、自由都市国家として繁栄を謳歌したものでした。

サン・ジミニャーノは今も市壁で囲まれている

サン・ジミニャーノは今も市壁で囲まれている

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時代で言えば、14~15世紀が全盛期。塔や市壁はもちろんのこと、今もこの町に残されている貴重な文化財の数々は、その繁栄の証(あかし)というわけです。

サン・ジミニャーノ (San Gimignano)

アクセス:
 フィレンツェからエンポリ行きの列車に乗車して、
 ポッジボンシで下車。
 ポッジボンシからは路線バスを利用。
 所要時間は約1時間半。

町の中心「チステルナ広場」

広場の真ん中にあるのがチステルナ

広場の真ん中にあるのがチステルナ

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町の中心とも言えるのが、チステルナ広場です。チステルナ(cisterna)というのは、雨水をためる水槽のこと。実際、広場の真ん中にあるのが、1237年に造られた地下貯水槽です。

要するに丘の上の町ですから、いざという時のために、雨水までも利用しなければいけなかったわけですね。地下貯水槽は個人の家にも設けられましたし、広場のものは第二次世界大戦前まで使われていました。

見どころは「ドゥオーモ広場」周辺

ロニョーザの塔

ドゥオーモ広場とロニョーザの塔

ドゥオーモ広場とロニョーザの塔

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文字通り、チステルナ広場の隣にあるのがドゥオーモ広場です。「百塔の町」とはいえ、塔が林立していたのは中世のこと。今では14本しか残っていませんが、そのうちの7本が広場の周りに建っています。

ちなみに上の写真。右側の塔は高さが51mありますが(ロニョーザの塔)、市民が塔を建てる場合、これよりも高くすることは許されませんでした。

参事会教会

見事なフレスコ画のある参事会教会

見事なフレスコ画のある参事会教会

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ロニョーザの塔の向かい側に建っているのが、ロマネスク様式の参事会教会です(1056年完成、1239年増築)。簡単に言えば、司教さんはいないけれども、普通の教会よりは格が上。それが参事会教会です。ただし、地元ではドゥオーモで通っています。

参事会教会の内部

参事会教会の内部

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質素な外観とは異なり、内部は壁一面のフレスコ画で溢れています。特に側廊の奥、サンタ・フィーナ礼拝堂に描かれた、ギルランダイオ作の『聖女フィーナの生涯』はことのほか見事です。

参事会教会 (Collegiata / Duomo) 

住所:
Piazza Duomo 2
アクセス:
チステルナ広場から徒歩1分
開館時間:
 4-10月 10:
00~19:00
 11-3月 10:
00~16:30
(日祝は12:
30より)
定休日:
 1/1、1/16~1/31、カーニバル期間の日曜、
 3/12、8月の第1日曜、11/16~11/30、12/25
電話番号:
0577-940152
料金:
4ユーロ(18歳以下は2ユーロ)

市庁舎(パラッツォ・コムナーレ)

参事会教会の隣に建つ「パラッツォ・コムナーレ」

参事会教会の隣に建つ「パラッツォ・コムナーレ」

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参事会教会の隣にあるのが、パラッツォ・コムナーレ。都市国家だったときの庁舎ですが、現在でも市役所として使われています。もちろん見学も可能で、1300年にダンテ(『神曲』の作者)が演説をした「ダンテの間」が有名ですし、3階部分は市立美術館になっています。

また、1311年に建てられた「グロッサの塔」は54m。サン・ジミニャーノでは一番の高さを誇ります。なんとか183段の階段を登りきって、トスカーナの広々とした眺めを堪能してください。

市庁舎 (Palazzo Comunale)

住所:
Piazza Duomo 2
アクセス:
チステルナ広場から徒歩1分
開館時間:
 4-9月 9:
30~19:00
 10-3月 11:
00~17:30(1/1は12:30より)
定休日:
なし
電話番号:
0577-990312
料金:
6ユーロ(塔・美術館も含む)

なぜ、塔は残ったのか?

グロッサの塔から

グロッサの塔から

出典:www.flickr.com

ではそもそも、どうしてこんなにもサン・ジミニャーノには塔が立っているのでしょうか。実は塔を建てること自体は、取り立てて珍しいことではなかったようです。一種のステイタス・シンボルとして、あるいは都市国家内の派閥争いに備えて、よく建てられたものでした。

実際、サン・ジミニャーノの派閥争いはすさまじく、結局のところ自分たちでは収拾がつかなくなり、1353年にはフィレンツェへの編入を願い出る始末でした(しかも聞き届けられました!)。

年末の町の風景

年末の町の風景

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なお、普通の町では時代が進むとともに、塔は無用の長物どころか邪魔者となり、壊されていく運命にありました。ではどうして、サン・ジミニャーノには多くの塔が残っているのでしょうか?

答えは簡単。16世紀以降、この町の経済はどんどん衰えて行ったので、わざわざ塔や古い街並みを壊して、町を再開発する必要が無かったからです(さらにこの町では塔を保存すべく、法令を作って、塔の取り壊しを禁じることもしてきました)。

最後はワインを一杯!

全盛期にはこの5倍の数の塔があった!

全盛期にはこの5倍の数の塔があった!

出典:www.flickr.com

丘陵地帯にポツンとあるような町ですから、若干アクセスに不便を感じるところはありますが、フィレンツェからであれば日帰りの予定も無理なく立てられますし、広場を中心とした小さな町とあって、少ない時間でも十分に歩き回ることが可能です。

辛口の白ワイン(Vernaccia di San Gimignano)が有名

辛口の白ワイン(Vernaccia di San Gimignano)が有名

出典:www.flickr.com

それにトスカーナといえば、ワインの名産地としても有名です。塔の立ち並ぶちょっと不思議な雰囲気を味わいつつ、中世からの町を散策し、最後は酒屋で地元特産のワインを試飲してみる。そんな一日も、また楽しいのではないでしょうか。

イタリア旅行の際には、ぜひともサン・ジミニャーノに立ち寄ってみてください。

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Caroll

昔からのクラシック音楽ファンということもあって、やっぱりヨーロッパが好きですね。あと歴史も好きなので、「旅と歴史」という視点から、いろいろと書いていければと思っています。どうぞ、よろしく!

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